ネコと贅沢　ボンビーライフ

“ゲス辞職”の妻・金子議員　実父が明かす「涙の病床生活」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160309-00010000-jisin-pol

昔から血筋だとか家柄などを
人を判断する材料にしてきていたけど、
最近の人は特に「人物自身を見抜く目」という力が
衰えてきているように感じる。

どんなに優秀であっても
学歴と経歴が劣っていたら
評価されない現代社会。
逆にどんなに下衆な人間でも
学歴と経歴が華麗に見えれば
簡単に国会議員になれる。

以前書いた「経営者」と「運営者」に関連付ければ
こういった見抜く目の無さが
日本を運営者だらけにしてしまっていて、
経営者が育たない環境に陥らしている。

そういった力の衰えが、
本来ならば「人」を見るべき教育の場にまで現れだしたと
身が震えるほど恐ろしく感じたのが
広島の中3自殺事件である。

広島中3自殺、生徒はなぜ「万引き」否定できなかったのか
　ネットでは「事実上の殺人」と批判殺到
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160309-00000006-jct-soci

町立の中学校だから
そんなに生徒が多いわけではないと思われる。
その中学の、それも３年生のことを
生の生徒を見て判断するのではなく、
データだけで判断していた、ということなのだろう。

この事件では、なぜ生徒は万引きを強く否定しなかったのか、
などいろいろ疑問はあるが、そんなことはこの場合置いておく。

たとえ過去に万引きしていたとしても、
その生徒に見込があるかどうかを見極めてこその
校長推薦であるべきだ。
データだけで自動的に振り分けるのであれば
教師という職業は必要なくなる。

しかも生徒の一生を決める可能性のある万引きという誤認を、
事の重要性を感じることなく誤認のまま記載を訂正しなかった
という責任感の希薄さ。

こういった教師たちが教師になれてしまうという事実も
日本社会の「人を見抜く目」の衰えを痛感させられる。

経済でも、政治でも、教育でも、
日本を支える肝心な場で低下し続けるこの力。
その衰えを自覚する日は来るのだろうか。
自覚がなければ浮上はないのだが。