ネコと贅沢　ボンビーライフ

横浜のマンション傾斜で壁にも住民同士にも亀裂走る
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151017-00000050-nksports-soci

２００５年に起こった耐震偽装事件と今回では
世間の関心の規模が小さくなっている気がする。

一つには民放各社の取り上げ方が緩いように見える。
NHKはニュースは当然のこと
いろんな番組で取り上げているのだが、
民放はニュース以外ではさほど時間を割いているように感じない。

何しろ相手は旭化成に三井グループである。
広告収入が減っている民放で、
これらのお得意さんを敵に回せるはずもない。

２００５年の耐震偽装事件の当事者は
キー局で広告を打てるほどの大手企業ではなかったから
思う存分取り上げることができたのだろう。
今回の事件のほうが被害規模も社会的影響も
大事件に思えるのだが。

またこの１０年間、
様々な偽装が発覚しすぎてしまって
視聴者も麻痺してきているのではないだろうか。

食品消費期限偽装に産地偽装、
STAP細胞問題、東芝の不正会計などなど、
日本ではここ数年毎年のように偽装問題が出てきている。
日本だけかと思ったら直近で
ドイツのフォルクスワーゲン社の排ガス偽装が問題になった。

それともう一つ、
これは事件の本質とは外れていたことだが、
２００５年の事件の当事者のキャラクターが
話題に拍車をかけていたように思える。

事件の大小にかかわらず、
キャラクター次第で話題になったりならなかったりするというのは
人間社会の本質を見るようで大変興味深い。

同じ集合住宅といえども
団地と違ってマンションは財産価値があるために
それぞれの思惑がぶつかって大変だ。
こういったことが続くと
やっぱり戸建てだ、ということで中古住宅に人気が出たり、
リスクを考えて賃貸、などという流れになるのかもしれない。

ある調査では４階以上の高さに住むと、
鬱になる可能性がグッと増えるそうだ。
理由としては出歩くのが億劫になり
その結果太陽を浴びず運動もせず、
ということになって鬱になっていくらしい。

２階以上の高さに住んだことのない私には
実感のない話ではあるが、
そういうことも含めて
今後マンションの人気は下がるかもしれない。

マンションの住人には同情するが、
大企業だからちゃんとしたものを作る、
という認知バイアスが崩れたことは
今後マンションなど高額のものを買う予定の人の
参考になったのではないだろうか。

大企業側も大企業の看板にあぐらをかけなくなる。
情報をしっかり出す必要が出てくる。
それが本来の姿なのだろうけど。