2018年03月07日
拓馬篇−4章1 ★
拓馬は外科の診察を終えた。総合受付前にある、背もたれつきの長椅子に座る。手持無沙汰ゆえ、自身のこめかみに施された処方をさわった。厚みのあるガーゼの上に、つるつるした紙テープが格子状に貼ってある。素人でもできそうな処置だ。医者は看護師が血を拭きとった傷口を見て、軽傷と診断した。そのうえでこの簡素な処置を最善とみなした。
(父さんを呼ばなくてもよかったかな……)
病院へ向かう道中、ヤマダが「保険証を持ってきてもらおう」と言いだし、それぞれの親に連絡をした。拓馬はなりゆきで父に連絡を取ったが、いらぬ心配をかけたという後悔が湧きあがる。また、ほかにも気がかりなことがあった。ヤマダが自身の携帯電話を使用したあと、ずっと眠りこけた。あれは睡眠ではなく、意識を失っていたのではないか。
(どこで聞いたかな……車にぶつかられた人が、見た目の傷はなかったのに急に死んだ話)
その話の人物は、事故直後に病院で治療を受ければ生きのびる可能性があったという。「これぐらい平気」と楽観したがゆえの悲劇だとか。だがそう楽観するのも仕方がないらしい。人間は突然の事故に遭遇すると脳が興奮状態になり、痛覚がにぶることもある。そのときは痛みを感じなくとも、体内では着実に異変が進行し、取り返しのつかない事態におちいる──ヤマダもその危険はあるのだ。
拓馬が冷静に状況整理をしていると廊下の角からシドがあらわれた。彼はまた女子を横抱きで運んでいた。拓馬は互いの状況確認をし、ヤマダは無事だと聞けて、安心した。
シドはヤマダを拓馬の隣に座らせた。彼女の体を支えながら、シド自身も椅子に腰かける。ヤマダはまだ寝ている。彼女のポニーテールの房の中に、黒く丸い物体がこそっと姿を出した。これは拓馬が昔から見える、なんらかの異形だ。ヤマダに憑いているようだが害はなく、拓馬たちは長年放置しつづけた。
「こいつ、ずっと眠りっぱなしだな」
「はい。お疲れなのでしょう」
ヤマダはシドの二の腕にもたれかかる。さながら電車内で居眠りをする乗客のようだ。
(先生、ムリしてるんじゃないのか?)
家族や親友を枕がわりにするのはいい。だが他人に甘える行為を続けさせてよいのか。そう思った拓馬は「いい加減起こしたら?」と提案した。シドは首を横に振る。
「私はこのままでかまいません」
「無事なやつを甘やかさなくたって……」
「危険な思いをしたのですから、充分に休んでいただきたい」
一番の危険人物が言うセリフか、と拓馬は心中で指摘した。この男はひとりの少年を絞め殺す寸前まで苦しめた。刃物を向けてきた相手とはいえ、過剰防衛に相当する。
(その話、いましとくか)
気乗りしないが、教師の常軌を逸した行動はやはり捨ておけない。二度めがないよう、彼のゆがんだ認識にゆさぶりをかけておく。
「先生はどうしてあの不良を……半殺しの目に遭わせたんだ?」
拓馬は受付を見ながら話す。このときばかりは相手と顔をあわせる度胸がなかった。
「ああいう手合いは執念深いのです。あのまま帰しては貴方たちに仕返しをしてきます」
「それで、あんなに痛めつけたと?」
「はい。報復の意欲をそぐようにしました」
「もし死なせたらどうする?」
「さきほども言いましたが、手加減は心得ています」
確固たる自信を持った返答だ。その自信にふさわしく、シドの武芸の腕前は拓馬を数段しのいでいる。未熟な拓馬が、実力者にけちをつけることはできなかった。
「私は貴方たちに傷ついてほしくありません。それをわかっていただきたい」
その言葉に嘘偽りがないと、拓馬は感じる。
(俺たちの安全を考えて、か……)
良心から出た言動ならばなにをしても良いわけはないが、拓馬は反論の意思がついえた。
しばしの沈黙が続く。拓馬は重い空気のまま親を待つことに耐えられず、雑談をする。
「先生は警備員だったんだってな」
「はい、そうです」
「警備の仕事っつったら、俺がパッと思いつくのはデパートとかマンションの見張り番だ。オッサンか爺ちゃんがよくやってるやつな」
「ええ、中高年の守衛さんは見かけますね」
「でも、先生がしてた仕事はもっと危険なやつじゃないか?」
そう言った直後、拓馬は自分がまた重たい話題をもちかけたことに気付いた。だが後戻りはできない。この機会に質問をしておく。
「人が死なない範囲の手加減を知ってるっていうの、普通の警備員には無い技術だよ」
人がギリギリ生きていられる責苦を熟知するということは、逆説的に人が死ぬ境界線を知っていることにもなる。そんなことを知れる職業には、本当に人が死ぬところに立ち会う仕事内容がふくまれるのだろう。人死にが出る、戦闘技術を要する職種とは──
(軍人とか……殺し屋?)
平和な世界を生きる拓馬には現実味のない職業だ。しかも仮説の二つめに出てきた職業内容は犯罪である。そのような汚れた前職嫌疑をかけてはシドに失礼だ。拓馬はもうすこしマシな職種や話題を考える。
「……エスピーって言ったっけ。偉い人を守る仕事な。先生はそういうのやれるくらい腕が立ちそうだ」
今日のシドの戦いぶりを見て、教師には過ぎた戦闘能力を持つことが顕在化した。今度はそういう流れにもっていく。
「転職するにしても、武道家や警察官でもやっていけそうだ。なんで教師になろうとしたのかわかんねえよ」
シドは返答しない。拓馬は無礼な質問をしたかと不安になる。
「あ、言っとくけど、先生が教師に向かないってわけじゃないからな」
「そうなのですか? 貴方は私に格闘技術を活かす職を勧めたように聞こえましたが」
「そうじゃない。先生は知らないだろうけど、去年、教師になったばっかりのヤス先生と比べりゃ全然ちがうよ」
若手の社会教師は新任当初、見るも無残な授業を行なっていた。緊張のしすぎで声がどもったり、授業の時間配分がうまくいかずに予定した試験の範囲をせばめたりした。これがもし受験勉強にはげむ上級生の受け持ちをしていたなら、大ヒンシュクを買う失敗だ。それでも当人の一生懸命ぶりはみなが認めるところであり、人柄でどうにか今年度の勤務を継続できたような人物である。そういった失態を、シドは一度もやらかしていない。
「ヤス先生は、あれで愛嬌があっていいんだけどさ。シド先生は安心して見ていられる。一学期だけで終わるのはもったいない、と思うくらいだよ」
拓馬はシドと対比する若手教師をおとしめすぎない程度に、シドの指導力を称賛した。その言葉は拓馬の正直な感想だ。急ごしらえの美辞麗句では決してない。
「だからさ、俺は純粋に、先生が教師を目指したわけが気になるんだ」
こういった質問はヤマダが口にしそうなものだ、と拓馬は我ながら思った。拓馬がこれほど他人に関心を示すことはあまりなかった。武芸家のはしくれとして、やはり強者には心惹かれるものがあるのかもしれない。
「たしか先生は今年で二十七歳になると言ったな」
その個人情報は彼の初授業時、シドへの質疑応答のときに彼が答えたことだ。
「その武術はたぶん、教師を目指すよりまえに、身に着いてたもんだろ?」
「それは……そうですね」
「それも、ほんの数年鍛えてとどく域じゃない。幼いときから仕込まれたんだろ?」
拓馬は幼少時から父の希望に沿い、さまざまな武芸に師事した。その師匠たちは達人級の者もいれば素人に毛が生えた程度のうさんくさい者もいたが、拓馬はそれなりに強者を知っているつもりだ。拓馬が知る強者とは、幼少時から武術に慣れ親しんだ者ばかり。
「それだけ強くなるのは大変だったはずだ。で、教師になるときはまた勉強で大変な思いをするじゃないか。そんなことしなくても先生は生きていけるだろうに、なんでまるで正反対な世界に入ったんだ?」
シドは口元を手で覆い、黙考した。拓馬は疑問の補足が出尽くしたので、沈黙が続く。
「……ネギシさんの言う通りです」
ぽつぽつと、独り言のようにシドがしゃべりはじめた。
「私は物心がついたころ、あらゆる武術を学びました。不出来なもので、どれも半端な修練のまま終えます。学ぶのをやめたあと……私にとって争い事は身近な存在になります」
拓馬がはじめて聞いた過去だ。シドは口にあてた手をおろす。
「それが嫌になったのです。これが、私が戦闘にかかわる職業を避ける理由です」
「戦うことが嫌いになったってことか……」
「次の質問は『なぜ就任の条件が厳しい教職をめざしたのか』でしょうか」
「まあそうだけど……でもそれはいいや」
「なぜです?」
「先生は教師に向いてると思うからさ。戦いのがイヤで、ほかの仕事をするとなったら、ほっといても教師になってそうな気がする」
シドは拓馬の言い分に釈然としないようだ。しかし拓馬は彼が腑に落ちる言い方が思いつけない。もっと伝わりやすい言葉を、と考えていると、突然わしわしと頭をなでられる。
「拓馬もケガしちまったのか?」
拓馬はびっくりしたが、その聞きなれた声に安心感をおぼえた。
「男はそれぐらい、わんぱくやってるのがちょうどいいぜ」
ふりむけばヤマダと目鼻立ちが似た、大柄な中年が立っている。目じりがつりあがるせいで性格のキツそうな印象を受ける反面、人懐っこい性格をしていた。彼がヤマダの父だ。シドはこの中年が教え子の親だと察し、頭を深く下げた。
(父さんを呼ばなくてもよかったかな……)
病院へ向かう道中、ヤマダが「保険証を持ってきてもらおう」と言いだし、それぞれの親に連絡をした。拓馬はなりゆきで父に連絡を取ったが、いらぬ心配をかけたという後悔が湧きあがる。また、ほかにも気がかりなことがあった。ヤマダが自身の携帯電話を使用したあと、ずっと眠りこけた。あれは睡眠ではなく、意識を失っていたのではないか。
(どこで聞いたかな……車にぶつかられた人が、見た目の傷はなかったのに急に死んだ話)
その話の人物は、事故直後に病院で治療を受ければ生きのびる可能性があったという。「これぐらい平気」と楽観したがゆえの悲劇だとか。だがそう楽観するのも仕方がないらしい。人間は突然の事故に遭遇すると脳が興奮状態になり、痛覚がにぶることもある。そのときは痛みを感じなくとも、体内では着実に異変が進行し、取り返しのつかない事態におちいる──ヤマダもその危険はあるのだ。
拓馬が冷静に状況整理をしていると廊下の角からシドがあらわれた。彼はまた女子を横抱きで運んでいた。拓馬は互いの状況確認をし、ヤマダは無事だと聞けて、安心した。
シドはヤマダを拓馬の隣に座らせた。彼女の体を支えながら、シド自身も椅子に腰かける。ヤマダはまだ寝ている。彼女のポニーテールの房の中に、黒く丸い物体がこそっと姿を出した。これは拓馬が昔から見える、なんらかの異形だ。ヤマダに憑いているようだが害はなく、拓馬たちは長年放置しつづけた。
「こいつ、ずっと眠りっぱなしだな」
「はい。お疲れなのでしょう」
ヤマダはシドの二の腕にもたれかかる。さながら電車内で居眠りをする乗客のようだ。
(先生、ムリしてるんじゃないのか?)
家族や親友を枕がわりにするのはいい。だが他人に甘える行為を続けさせてよいのか。そう思った拓馬は「いい加減起こしたら?」と提案した。シドは首を横に振る。
「私はこのままでかまいません」
「無事なやつを甘やかさなくたって……」
「危険な思いをしたのですから、充分に休んでいただきたい」
一番の危険人物が言うセリフか、と拓馬は心中で指摘した。この男はひとりの少年を絞め殺す寸前まで苦しめた。刃物を向けてきた相手とはいえ、過剰防衛に相当する。
(その話、いましとくか)
気乗りしないが、教師の常軌を逸した行動はやはり捨ておけない。二度めがないよう、彼のゆがんだ認識にゆさぶりをかけておく。
「先生はどうしてあの不良を……半殺しの目に遭わせたんだ?」
拓馬は受付を見ながら話す。このときばかりは相手と顔をあわせる度胸がなかった。
「ああいう手合いは執念深いのです。あのまま帰しては貴方たちに仕返しをしてきます」
「それで、あんなに痛めつけたと?」
「はい。報復の意欲をそぐようにしました」
「もし死なせたらどうする?」
「さきほども言いましたが、手加減は心得ています」
確固たる自信を持った返答だ。その自信にふさわしく、シドの武芸の腕前は拓馬を数段しのいでいる。未熟な拓馬が、実力者にけちをつけることはできなかった。
「私は貴方たちに傷ついてほしくありません。それをわかっていただきたい」
その言葉に嘘偽りがないと、拓馬は感じる。
(俺たちの安全を考えて、か……)
良心から出た言動ならばなにをしても良いわけはないが、拓馬は反論の意思がついえた。
しばしの沈黙が続く。拓馬は重い空気のまま親を待つことに耐えられず、雑談をする。
「先生は警備員だったんだってな」
「はい、そうです」
「警備の仕事っつったら、俺がパッと思いつくのはデパートとかマンションの見張り番だ。オッサンか爺ちゃんがよくやってるやつな」
「ええ、中高年の守衛さんは見かけますね」
「でも、先生がしてた仕事はもっと危険なやつじゃないか?」
そう言った直後、拓馬は自分がまた重たい話題をもちかけたことに気付いた。だが後戻りはできない。この機会に質問をしておく。
「人が死なない範囲の手加減を知ってるっていうの、普通の警備員には無い技術だよ」
人がギリギリ生きていられる責苦を熟知するということは、逆説的に人が死ぬ境界線を知っていることにもなる。そんなことを知れる職業には、本当に人が死ぬところに立ち会う仕事内容がふくまれるのだろう。人死にが出る、戦闘技術を要する職種とは──
(軍人とか……殺し屋?)
平和な世界を生きる拓馬には現実味のない職業だ。しかも仮説の二つめに出てきた職業内容は犯罪である。そのような汚れた前職嫌疑をかけてはシドに失礼だ。拓馬はもうすこしマシな職種や話題を考える。
「……エスピーって言ったっけ。偉い人を守る仕事な。先生はそういうのやれるくらい腕が立ちそうだ」
今日のシドの戦いぶりを見て、教師には過ぎた戦闘能力を持つことが顕在化した。今度はそういう流れにもっていく。
「転職するにしても、武道家や警察官でもやっていけそうだ。なんで教師になろうとしたのかわかんねえよ」
シドは返答しない。拓馬は無礼な質問をしたかと不安になる。
「あ、言っとくけど、先生が教師に向かないってわけじゃないからな」
「そうなのですか? 貴方は私に格闘技術を活かす職を勧めたように聞こえましたが」
「そうじゃない。先生は知らないだろうけど、去年、教師になったばっかりのヤス先生と比べりゃ全然ちがうよ」
若手の社会教師は新任当初、見るも無残な授業を行なっていた。緊張のしすぎで声がどもったり、授業の時間配分がうまくいかずに予定した試験の範囲をせばめたりした。これがもし受験勉強にはげむ上級生の受け持ちをしていたなら、大ヒンシュクを買う失敗だ。それでも当人の一生懸命ぶりはみなが認めるところであり、人柄でどうにか今年度の勤務を継続できたような人物である。そういった失態を、シドは一度もやらかしていない。
「ヤス先生は、あれで愛嬌があっていいんだけどさ。シド先生は安心して見ていられる。一学期だけで終わるのはもったいない、と思うくらいだよ」
拓馬はシドと対比する若手教師をおとしめすぎない程度に、シドの指導力を称賛した。その言葉は拓馬の正直な感想だ。急ごしらえの美辞麗句では決してない。
「だからさ、俺は純粋に、先生が教師を目指したわけが気になるんだ」
こういった質問はヤマダが口にしそうなものだ、と拓馬は我ながら思った。拓馬がこれほど他人に関心を示すことはあまりなかった。武芸家のはしくれとして、やはり強者には心惹かれるものがあるのかもしれない。
「たしか先生は今年で二十七歳になると言ったな」
その個人情報は彼の初授業時、シドへの質疑応答のときに彼が答えたことだ。
「その武術はたぶん、教師を目指すよりまえに、身に着いてたもんだろ?」
「それは……そうですね」
「それも、ほんの数年鍛えてとどく域じゃない。幼いときから仕込まれたんだろ?」
拓馬は幼少時から父の希望に沿い、さまざまな武芸に師事した。その師匠たちは達人級の者もいれば素人に毛が生えた程度のうさんくさい者もいたが、拓馬はそれなりに強者を知っているつもりだ。拓馬が知る強者とは、幼少時から武術に慣れ親しんだ者ばかり。
「それだけ強くなるのは大変だったはずだ。で、教師になるときはまた勉強で大変な思いをするじゃないか。そんなことしなくても先生は生きていけるだろうに、なんでまるで正反対な世界に入ったんだ?」
シドは口元を手で覆い、黙考した。拓馬は疑問の補足が出尽くしたので、沈黙が続く。
「……ネギシさんの言う通りです」
ぽつぽつと、独り言のようにシドがしゃべりはじめた。
「私は物心がついたころ、あらゆる武術を学びました。不出来なもので、どれも半端な修練のまま終えます。学ぶのをやめたあと……私にとって争い事は身近な存在になります」
拓馬がはじめて聞いた過去だ。シドは口にあてた手をおろす。
「それが嫌になったのです。これが、私が戦闘にかかわる職業を避ける理由です」
「戦うことが嫌いになったってことか……」
「次の質問は『なぜ就任の条件が厳しい教職をめざしたのか』でしょうか」
「まあそうだけど……でもそれはいいや」
「なぜです?」
「先生は教師に向いてると思うからさ。戦いのがイヤで、ほかの仕事をするとなったら、ほっといても教師になってそうな気がする」
シドは拓馬の言い分に釈然としないようだ。しかし拓馬は彼が腑に落ちる言い方が思いつけない。もっと伝わりやすい言葉を、と考えていると、突然わしわしと頭をなでられる。
「拓馬もケガしちまったのか?」
拓馬はびっくりしたが、その聞きなれた声に安心感をおぼえた。
「男はそれぐらい、わんぱくやってるのがちょうどいいぜ」
ふりむけばヤマダと目鼻立ちが似た、大柄な中年が立っている。目じりがつりあがるせいで性格のキツそうな印象を受ける反面、人懐っこい性格をしていた。彼がヤマダの父だ。シドはこの中年が教え子の親だと察し、頭を深く下げた。
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