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2023年03月31日

2023.3.29【米国】世界銀行危機はリーマンショックの再来か?(分析・参考)[金融・経済]


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2023.3.29【米国】世界銀行危機はリーマンショックの再来か?

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2023.3.29【米国】世界銀行危機はリーマンショックの再来か?

文字起こし

0:00
皆さま こんにちは そして こんばんは 及川幸久です
0:03
今日のテーマは「世界銀行危機はリーマンショックの再来か」 ということでお送りいたします
0:10
ぜひ お付き合いください
0:12
アメリカのシリコンバレー銀行という 地方銀行の破綻から始まって、スイスの あのクレディースイスが破綻するなどというように、
0:22
今 世界の銀行危機というのが 始まったばかりなんですが
0:28
これが2008年のリーマンショックレベルまで 行くのかというのが 今 問われています
0:35
今日は この件についてお送りいたします
0:37
ちょっと厳しめの ネガティブな見方を ご紹介します
0:44
まず それにつながる 昨日出てきたばかりの話なんですが
0:51
ちょっと前のこのチャンネルの動画で この件をお伝えしました
0:56
これは イギリスのザ・ガーディアンが 3月の20日に「JPモルガンとドイツ銀行は ジェフリー・エプスタインとの関係をめぐる訴訟へ」と報道した
1:11
児童人身売買で性犯罪者のジェフリー・エプスタインが 突然出てきたわけですよね
1:20
もちろん この人はもう死んでいるわけですけど
1:24
この人の巨大な資金を アメリカのJPモルガンと ドイツ銀行が預かっていた件が今 大問題になっているんですね
1:37
この問題を 昨日 3月の28日 イギリスのFTだけがスクープとして今 出しているんですけど
1:51
JPモルガンのCEO ジェームズ・ダイモンが 宣誓証言をすることになったというのが 出てきました
2:00
当然 そうなるだろうとは 思われていたんですが、このCEOがついに法廷へということになりました
2:10
この裁判は ニューヨークのマンハッタン連邦地裁が行っているんですね
2:19
この裁判所が、「JPモルガンとドイツ銀行が 性犯罪者エプスタインとの関係から故意に利益を得た」とする訴訟を 進める判決を出したわけです
2:30
こういう判決が出て、本件が本格的な裁判に なるということになったので
2:34
どうも 5月にJPモルガンのCEOの宣誓証言があるということが FTに出てきました
2:42
こんな中なので 今の世界銀行危機が 果たしてリーマンショックまで行くのか どうなるのかが問われています
2:52
この件について 今日 ご紹介しようと思ったのが この方 ピーター・シェフ氏です
2:57
彼はアメリカの経済評論家で、2008年のリーマンショックを 事前に予言した人ですね
3:06
事前にお伝えしておくとすると、この人のスタンスというのは「徹底的な自由主義者」です
3:15
経済政策で右とか左とかという意味で言うと、思いっきり右の人です
3:22
彼は、方向性としては トランプさんに近い人です
3:26
だからといって この人はトランプさんの支持者ではありません
3:29
むしろ トランプも自由主義であり、「小さな政府で規制緩和」「減税」の方向なんですが
3:40
ピーター・シェフからすると、「トランプも生ぬるい。もっと自由を」というタイプの人です
3:48
そういう人だということを 一応 念頭において、この人の見方をご紹介します
3:53
彼は2008年のリーマンショックのときも 非常に現実的な見方をしていたので、事前に予言することができた ということなんですが
4:03
2008年のリーマンショックは まだ完全には終わっていないと彼は言います
4:09
今 起きていることは その続編である
4:11
「ドラマとかの他の続編と同じように、続編というのは だいたい、もっと悪くなるんだ」とという不吉な予言を彼はしています
4:23
これはどういうことなのか
4:26
まず シリコンバレー銀行とかシグネチャー銀行とかが破綻になったときに、すぐ バイデン政権が関係者を集めて救済措置を決めましたよね
4:39
バイデン政権の財務長官イエレン、それから FRB議長のパウエル、そして 政府の連邦預金保険公社(FDIC)の委員長のグルーエンバーグ、この辺の人々が集まって何を決めたかというと、イエレン財務長官が発表した この内容です
5:02
「全預金者を無制限に救済する」と彼らは約束したと
5:06
この後 バイデンが出てきて、「私の政権ではこんな銀行破綻なんか 全然問題ありません」と言いました
5:17
バイデンは「預金者の皆さんのお金を 全て安全にします」と誇らしげに言ってたんですけど
5:25
要はバイデン政権は「全預金者を無制限に救済する」と言ったんですね
5:32
これをお伝えしたときに このチャンネルでも 私も触れましたけど、「本当か? そんなのが 本当なんですか?」っていうことが問題ですよね
5:41
そもそも このFDIC(連邦預金保険公社)の保険には 無制限なんてあるはずがないので、1人25万ドル(円で3,000万円ぐらい)までです
6:03
さっきの破綻したシリコンバレー銀行やシグネチャー銀行の預金者のほとんどは 大金持ちばっかりですから、預金が3,000万円以下のはずがないんですよね
6:16
だから「そんな大金持ちの口座を預かってた 下手な経営をしてた銀行を、なんで そんなに助けるんですか?」っていうことです
6:29
このバイデン政権っていうのは、大金持ちを助けているだけなんですね
6:32
このFDICが 限度額を超えてまでして 全額無制限に救済すると、財務省が持っていないお金を 使うことになるということになります
6:47
このことに関してピーター・シェフは、「FDICが全ての人の預金を保証するという事実が このシステムをより危険にする」というふうに指摘しています
7:01
これはどういうことか
7:02
FDICが破綻した銀行の全ての預金を保証する
7:06
本当は彼らは25万ドルまでしか保証しないのですが、その25万ドルまでの預金をカバーするだけの資金は彼らにはありません
7:15
そして FDICというのは最近できたものなんですよね
7:19
あの100年前の大恐慌時代にFDICはなかったとピーター・シェフは指摘しています
7:26
FDICがなかった大恐慌時代はどうだったかというと、ピーター・シェフに言わせると、当時は銀行の破綻が実際にあったわけですね
7:35
銀行の破綻は当時もあったけど、失われた預金というのは 2%に過ぎなかったと
7:40
「それはなぜかというと、FDICができる前の銀行システムは 今よりずっと健全だったからだ」と彼は言います
7:46
なぜなら当時の銀行は、顧客から責任を常に問われたので 真面目に経営していた
7:55
しかし 今の銀行の経営者は、何かあったら政府がお金を作ってくれるので、説明責任がない
8:04
「FDICの限度額をさらに引き上げるとする動きは、これまでの悪い政策をもっと悪くするんだ」と彼は指摘します
8:14
これがバイデンがやっていることです
8:15
FRBはできるだけ多くのお金を刷ってみんなを救済しようとする
8:24
そうなると何が起きるかというと さらなるインフレだということですね
8:28
「全ての預金者の皆さんのお金は安全です」と言って、バイデンはあたかも善意で素晴らしいことをやっているかのように見せていますが
8:38
その結果 何が起きるかというと、「さらなるインフレだ」ということを彼は言っています
8:42
例えば 現在 クレジットカードの負債が記録的な高さになっているというんですね
8:49
その理由はFRBにある
8:51
FRBは10年以上金利を人為的に低く抑えてきた
8:56
これは実際にそうなんですね
8:57
リーマンショックの後、FRBが金利をずっと低く抑えてきた
9:00
FRBは人々が借金をするように促してきた
9:06
金利が低いので 銀行がその信用を拡大させた
9:11
今経済がインフレ状態になったので、 FRBはインフレと戦わなきゃいけないから 金利を引き上げた
9:19
そうすると結果的に借り手も貸し手も両方が倒産した
9:24
これが今 起きていることですね
9:25
これがシグネチャーバンクだとか シリコンバレー銀行とか その他諸々で今起きていることであります
9:31
考えてみたら、2008年のリーマンショックの原因というのもFRBだろうと
9:40
FRBが2008年のリーマンショックの前、2002年から2004年ぐらいまで金利を意図的に1%に抑えていた結果、金利変動型住宅ローン(頭金なし)なんていう、何かおかしな金融商品が 蔓延したわけですよね
10:05
これは金利が低いから良かったわけですけど それによって不動産バブルが起きて、要は住宅がどんどんどんどん買われるようになった
10:16
しかし ずっと金利を1%にするわけにはいかないので、FRBが金利を正常化すると、こうしたローンの多くが不良債権化した
10:27
これがリーマンショックでした
10:28
このように 政府とFRBが一体何をやっているのか
10:37
この0%の金利と量的緩和で、彼らはリーマンショックの後の金融危機を何とか 短く切り抜けた
10:51
彼らははそうせざるを得なかったはずです
10:53
リーマンショックが これが本当に世界恐慌になるかもしれないと 当時は言われていたので
10:57
0%の金利と量的緩和を彼らは両方やらなきゃいけなかった
11:02
しかし 彼らはそれを一時的にそうせざるを得ないということでやったわけなんですけど、 一時的ではなかったわけですね
11:12
その後10年以上彼らは金利をゼロにしたままにした
11:16
ここが問題だったと彼は指摘します
11:17
それによって、リーマンショックのその前よりも、彼らはより大きな信用バブルを膨らませていった
11:26
その信用バブルを作ったのは市場ではなく、政府とFRBなんだと
11:33
リーマンショックの時に 大きすぎて潰せないという銀行がありました
11:43
大手銀行 大手金融機関は政府が税金を投入して救済したんですよね
11:52
これはいわゆる「ベイルアウト」というやつですね
11:55
ベイルアウトとは、政府の国民の税金で銀行を救済するということですね
12:00
だから 銀行の経営者は形だけは責任を取りますけど、実際には責任を取らなくていいわけです
12:09
これは2008年のことでしたが、今は当時よりそのベイルアウト(救済)された金融機関は 遥かに大きくなり、さらに債務超過に陥っていると
12:21
これはもう倫理的に問題なわけですね
12:26
つまり、10年以上も低金利0%にしてきた2008年の金融危機の後のFRBの金融政策によって、新しい金融危機がもっとひどくなるような状態をこのFRBと政府が作ってきたんだと
12:44
FRBはできるだけ多くのお金を刷ってみんなを救済しようとする
12:52
これがバイデンがこの前から言ってきたことですね
12:53
そうなるとさらなるインフレになる
12:57
さらにインフレになるってどういうことかというと、インフレによってお金の購買力が失われる
13:05
当然、お金の購買力が失われる
13:08
その結果 全ての人の銀行口座が危機にさらされる
13:14
インフレになると、銀行口座にあるお金の価値はどんどん下がるわけです
13:20
銀行が倒産してもあなたが銀行に預けたお金がなくなるだけですよ
13:27
なぜならば銀行の経営者は関係なく、責任を問われないからです
13:34
こうやってバイデン政権みたいなところがただ救ってくれるので、つまりこの金融業界が不健全になっているということなんですね
13:43
あの大恐慌時代の時のほうが よっぽど健全だったと
13:47
確かに銀行がたくさん倒産したりとか いろんなことがあったけども、しかし あの時のほうがまだ健全だった
13:56
「今は救済とかなんとかって言いながら、実はものすごいモラルハザードができている」ということを ピーター・シェフは指摘しています
14:07
最初に申し上げたように この人はすごく右でものすごい自由主義者であるんですけど、この倫理的観点を含めたこの指摘というのは非常に重要であると思います
14:21
そして この指摘どおりになるとすると、リーマンショックよりもっとひどいものが起きるかもしれません
14:29
今日はここまでです
14:31
ご視聴誠にありがとうございました


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