こんなにシンプルなのに面白いとか、久々にある種の感動をしたかも…
ゲームルール、設定は本当にシンプル。
無人島のような場所に流れ着いた主人公が、
海の向こうからきこえてくる音に呼応するため、同じ音を返す……これだけ
ゲーム性もただただシンプル
プレイヤーは音が鳴るアイテムをマップから探し出し、それを組み合わせる……ただこれだけ
▼当然ゲームなので、そこにはギミックがある。
アイテムを正確に組み合わせないと正解の音にならないし、思わぬ罠アイテムもある
だがそれゆえに、思い描いた音が鳴った時の達成感がすごい
▼少しネタバレというか攻略になってしまうが、上手いなぁと思ったのは、とあるシーンの高音。
ガラスを金属で叩いたような音を出すために、私は真っ先に〇〇〇をスプーンで叩いた
…ところが狙った音が鳴らなかった。やや音程がズレているのだ
少し考え、答えに至った
そう……〇〇〇に水を入れると、音程が変わるのだと…(答え同然のヒントがあったかもしれないが、読み飛ばした(笑))
…
この謎解きは気持ちよかった。
ラブデ系や「ゼルダ」にありそうなギミックだ。
10分〜30分ほどのサウンドパズルADVだが、この面白さが最後まで続く。なかなかすごい。
▼グラフィックも常時アニメーションしているし、驚くべき完成度だ。
この何もないが奇妙できれいな音がある島に、もうすこしだけ、居たくなる。
そんなちょっとした箱庭ゲームでもある
あまりにもきれいなのでこのグラフィックをほかの何かで使えないかと、ふと思ってしまった。
フリゲにこのような所感を抱いたのは、初めてかもしれない
評価B+
75点
既にsteamなどでヒットしているようですが、本物でしたね…
おすすめです
【攻略したフリゲ】
「カナタの夏初月 〜石垣島編〜」
石垣を舞台にした恋愛ものというより、石垣に旅行したカップルの旅行記の中に、恋愛の1ページがある…そんな感じ。
お姉さんぶるというか、逐一こちらをからかってくるヒロインのキャラクター性が面白かった。
主人公とヒロインが28歳(絵はとてもそうは見えないが)なので感情移入できた。若手となっているが、現実には、一般企業なら中堅社員だろう。
主人公は未経験でもヒロインは出会いの時点(25〜26歳)で非処女なのだが、先日プレイした「親愛なる彼女の痕跡」とは違い、この主人公は経験豊富なヒロインを尊重しつつ、ゆる〜く受け止めている。
やっぱこれが「恋愛」だわ。
彼女をむりやり自分の思い通りにしようとした「親愛なる彼女の痕跡」の主人公は、ただの「欲望」。
「心霊ホラーサウンドノベル「怪話」」
絵も好みだし面白かった。音響による演出も優れている。
…だが4話の後にプレイできる真相編が、冒頭だけで終わりとは…(どうやら続編を前提としたつくりらしい)。
まさか攻略中の「墨染楼閣」より先に終わると思わなかったが、クリアタイム90分なので、ボリューム不足ではない(「墨染楼閣」が通常より非常に長いだけ)。
意味深な書類の意味をプレイヤー(主人公)だけが理解できる真相編は、メタ的で面白い。続編が楽しみだ。
ホラーノベルとしての評価は…
手法としては珍しくないが、ホラーゲームにもかかわらず、導入がホラー的でないところが秀逸だ。1話など本当にただの日常ものだ。
徐々に日常に潜む恐怖が明るみになる。
2話なんて母と息子の美談っぽく始まるから、「え?これがホラーになんの?1話の流れや作風と同じだとしたら、こんなにいいお母さんが被害に遭うの?」と物語に引き寄せられる。
だが途中から「あっ……(察し)」となり、ホラーからのどんでん返し。実に見事だ。
「心霊ホラーサウンドノベル」を銘打ってはいるが、むしろ人間の怖さを描いている。
心霊はそのための小道具
3話はカラフル、グラフィカルが当たり前のノベル"ゲーム"を逆手に取った、グラフィックのないストーリー(何故グラフィックがないかはネタバレなので伏せる)。
4話は入れ替わりと視点切り替えを利用したトリック。二人の関係は、やはり〇〇か?
どの話もラストシーンがあっさりなのも、逆にいい味を出していた。
変に引き摺らず、突然終わることに怖さがある。
うーんやはり面白い。
続編が楽しみだ。
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