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2019年07月26日

無念!佐々木朗希投手

甲子園まであと一歩・・・

昨日、高校野球岩手県大会決勝で、佐々木朗希投手擁する大船渡高校は花巻東高校に2-12のスコアで敗れました。

しかし、この試合では注目の佐々木投手が一球も投げなかったことで賛否両論が渦巻いています。

高校野球ファンの僕も「えっ、佐々木投げなかったの!?」と驚きましたが、大船渡高校の国保監督は前日の時点で「明日は登板させない」と佐々木君に言い渡していたらしいです。

これはとても難しく、勇気のいる決断だったと思う。

佐々木君の体のことを熟知している監督は、まだ成長途上である彼をここで酷使したら壊れてしまうことを危惧していました。

たとえ監督が「絶対に無理をするな」と念を押して登板させても、彼はチームメートのために(この試合に勝てれば肩が壊れてもいい!)という意気込みで限界まで勝負していたと思います。

監督にはそれがわかっていたから一球も投げさせなかったのでしょう。

もっとも、相手の花巻東も現役メジャーリーガーの菊池雄星大谷翔平を輩出している全国レベルの強豪校なので、佐々木君が登板したからといって勝てたかどうかはわかりません。

でも、そういう強い相手だからこそ佐々木君も勝負したかったでしょう。


佐々木朗希投手は地元・大船渡出身で、8年前の東日本大震災の際に被災し、9歳で父親を亡くしました。

野球では中学時代に早くも注目が集まり、全国の強豪校からスカウトがありましたが、「震災の時に苦労を共にした仲間たちと野球がしたい」という本人の希望で大船渡高校に進学したそうです。

昨日の悔しさをバネに、佐々木君には次のステップで活躍することを願っています。

東北地方に多い佐々木姓

さて、佐々木朗希投手を話題にしたので、東北地方の佐々木姓について語りたいと思います。(かなり強引?)

実は、東北地方には佐々木姓が非常に多く、特に岩手県では2番目に多い苗字なのです。

岩手県の苗字ベスト5
  1. 佐藤
  2. 佐々木
  3. 高橋
  4. 千葉
  5. 菊池

岩手県以外でも青森や秋田で3位、宮城で4位の多さです。

有名人でも大魔神・佐々木主浩さん(宮城県出身)や、女優の佐々木希さん(秋田県出身)がいますね。

スカパー!
佐々木姓のルーツ

この佐々木姓は、平安時代、宇多天皇の流れをくむ宇多源氏が近江国(滋賀県)に住み近江源氏となり、居を構えた地名・佐々木を姓としたことから広まったとされます。

この近江源氏で有名なのが、鎌倉〜南北朝時代に活躍したばさら大名佐々木道誉(どうよ)です。
佐々木道誉.jpg
ばさら大名とは、派手な衣装を着て人目をひき、伝統的権威を無視して傍若無人に振る舞う大名のことです。

まあ、今で例えるなら、ハマコーさんか小泉純一郎さん(衣装はハデじゃないけど)か、あるいはもっと単純にヤンキーってことで、どうよ?(笑)

この道誉の末裔には、戦国時代、足利義昭を奉じて上洛する織田信長に敵対した六角義賢(=佐々木承禎じょうてい)がいます。

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なぜ、東北地方に佐々木姓が多いのか?

これは、源頼朝1月13日付ブログ参照)が文治五年(1189年)、東北一円を支配していた奥州藤原氏9月3日付ブログ参照)を征討した際、従軍した佐々木氏が頼朝から奥州に領地を賜り、やがて東北各地に広がっていったものと思われます。



まとめ

  • 「佐々木」姓は東北地方に多く、岩手県では2番目に多い苗字

  • 歴史上有名なのは、ばさら大名・佐々木道誉

  • 東北地方に佐々木が広まったのは、源頼朝による奥州征討後


やっぱり、高校野球から日本史に持っていくのは無理がありましたね・・・・。(反省)
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カナケン
元高校教師。 以前に「日本史講座」のタイトルでツイッターをやってました。 ここでは(現代にも繫がる日本史)をテーマにエピソードを多数紹介し、肩肘張らず(ほー、なるほど)と思える話を語っていきたいと思います。
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