池袋。「汁なし坦々麺 八玄八角」。
「担々麺」の「担」は「天秤棒に道具をぶら下げ、担いで売り歩いた麺料理」なのでこの字が使われる。
「平坦」の「坦」は「平ら」という意味。「担々麺」にこの「坦」を使うのは誤字。ダサい。中国でも担々麺に「坦」の字は使われない。
今回、店名は「汁なし坦々麺 八玄八角」と看板が出ているのでそれに従う。メニューは「担々麺」になっていたのでメニューについて記す時は「担々麺」とする。
東口。サンシャイン60通りから「若貴」や「AKAMARU」の先。「神田たまごけん」の隣。行列店や模倣店のひしめくエリア。
「永斗麺」が原宿に移転した。永斗麺は元々、広島の店。東京では渋谷→池袋→原宿と流転している。
池袋の店は親会社の「コンプリート・サークル」が「汁なし坦々麺 八玄八角」としてリニューアルした。
今年の4月4日の開店。
今から汁なし担々麺。池袋だから汁なし担々麺。人マネで、遅い。
何を考えているのか。他に、何も思いつかなかったのか。
店舗の契約期間の関係で、最後の数か月、看板を変えてテコ入れらしき事をしてみたという感じか。
客は自分以外、誰もいない。永斗麺の時から客は驚くほど少なかった。先客が一人もいない店にこのエリアで入るのは普通、抵抗がある。
「汁なし担々麺」。650円。
麺の太さは細麺と太麺から選べる。辛さは自販機の目立つところには4種類。それ以上も選べる。
太麺の3辛（とても辛い）にする。
見た目はいい色。
混ぜたところ。
食べてみる。
うまい。
ありゃ。意外。
思ったより、ずっとうまかった。肉と辛みがいい感じ。
永斗麺はサンマのラーメン。それが汁なし担々麺とはイージーな転身と思ったのだが、思えば、永斗麺にはあぶら麺もあった。
そうか。汁なし担々麺というか、あぶら麺の応用か。これは辛いまぜそばだ。なるほど。まぜそばは基本的にうまい食べ物だ。
実は、日本人好みの汁なし担々麺って、まぜそばに辛味をプラスすれば意外に簡単にできあがるのかなと思った。
何はともあれ、うまい。
永斗麺からこの店になった経緯で、あまり乗り気でなく来たのだが、うまいものはうまい。
これで650円。安めの価格設定。今回弱気のリニューアルだからだろう。
この店、いつまで続くのかな。
今食べログで3.04。店のポイントが上がる間もないかもしれないが、個人的には3.5。十分うまい。皮肉なものだと思えるぐらい。
「六坊担々麺」の日式より一層、日本人好みに歩み寄っているというか、ほとんどまぜそばだが、まぜそば的に十分おいしかった。
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