2015年11月27日
自閉症スペクトラムは病気ではありません。脳の障害です。
見つめ合った2人がその後に同じ作業をすると、まばたきの頻度やコミュニケーションに関係がある脳の部位で血流の動きが似通ってくる−。自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)の小池耕彦特任助教(神経科学)らの研究グループが脳の不思議な働きを突き止め、米科学誌(電子版)に発表した。
引用元:産経WEST2015.11.25 11:30
引用元:産経WEST2015.11.25 11:30
人間にとって、脳とは宇宙のように解明でいない永遠のテーマでもあります。
この研究は「自閉症スペクトラム障害」の治療に役立つ可能性があるという記事でありますが、
うまく脳の機能を改善に応用できるとうれしいのですが、まだまだ実用的なレベルではありません。
さらに、自閉症スペクトラムを「治療」と書いている時点で、執筆した人の自閉症スペクトラム
への知識のなさが伝わってきますね。
治療でも改善でも訓練も、意思疎通が上手く出来るようになってくれれば
私たちにとっては良いわけですが、細かい表現のニュアンスが、一般の人への
誤った認識を生むことも確かであるので、複雑な気持ちにもなります。
目が見えない人、耳が聞こえない人が生活の質を上げるために
点字を学習したり、手話を学習するのは治療とはいいません。
これらは、「障害」だからです。
病気は、難病と呼ばれるようなものを除けば、完治するための手段が
現代の西洋医学、東洋医学にはあります。治る可能性があるものを
治療と呼ぶことが適切なのだろうと思います。
自閉症スペクトラムは病気ではありません。生まれつき持った脳の障害です。
治療で良くなれば、万々歳なのですが、実際はそうではありません。
日常生活、仕事上などで、周りに特性を理解してもらった上で、
工夫をすることで生活の質が向上して改善するということはあります。
もしくは、SST(ソーシャルスキルトレーニング)などを積極的に
取り入れることによって、訓練するということも効果的であるといわれています。
しかし、一般的な感覚では、これらの基礎的なことを学習したのであれば、
次のステップへ自ら応用ができるだろうと思ってしまうんですね。自閉症スペクトラム
のひとは、その応用が一番苦手とするわけで、そういったことで周りと摩擦が生まれる
ということも少なくありません。
これが結婚相手であったりすると…家庭内でさまざまな摩擦にでくわすことに
なります。関係は対立し、口論になったりが絶え間ないでしょう。
そんなことがあっても、自ら家庭を立て直そう!とか思わないのもこの人達の特徴。
一家の影の大黒柱であるパートナーが孤立奮闘してカサンドラ愛情剥奪症候群におちいり、
家の中はひっちゃかめっちゃかになっているなんていうことも珍しくないでしょう。
1つだけ言えることは、パートナー1人の力では、どうにもこうにもならないということ。
色んな情報を共有して、模索していったり、より調べたりということは必要でしょうが、
1人で抱えすぎてしまうということが一番家族にとって、自分にとって、子どもにとって、
悪影響になるということも理解しておいた方が良いと思います。
自閉症スペクトラム -10人に1人が抱える「生きづらさ」の正体- (ソフトバンク新書)
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/4456957
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック