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エル・ランチョ・ロック

追記しました(斜体赤字)

 「つんどく」という言葉があります。
 本好きの人が、本を買ったはいいのですが、「なかなか読まずに積んだまま放置しておく」くらいの意味ですね。
 私は今、電子書籍リーダーというものにはまっていて、たまっている紙の本はつんどく状態のまま、電子化された、かつての愛読書をデジタル・データで読み返す体験をしています。

 7月に発売された楽天のKobo Touch(6インチ端末)で開眼した私は、現在は、主としてソニーのReader(同6インチ端末)で小説やノン・フィクション等のテキストを読みつつ、7インチの汎用タブレット、Google Nexus7でコミックを読んでいます。
 (今月まもなく及び来月に発売される「電子書籍界の黒船」アマゾンKindleの2機種も予約オーダーしています。)

 電子書籍が本格的に根付くかどうか未だわかりませんが、かつてレコードからCDへとメディアの移行が行われた時期のように、これを契機に、絶版本のいくつかが電子化されて読めるようになったのはうれしいことです。

 さて、今回のアルバムは、買ったまま聴かずに長い間放置していたものです。
 電子書籍を読む際のBGMとして、「そういえばこんなディスクがあったなあ」とトレイに乗せたのでした。
 結果、目が覚めるような新鮮な気持ちを得ることになりました。


 
The Tequila Man
Chuck Rio

1. Margarita (Chuck Rio & The Originals)
2. Midnighter (The Champs)
3. Surfin' Blues (The Persuaders feat. Chuck "Tequila" Rio)
4. Denise (Chuck "Tequila" Rio)
5. Tequila (The Champs)
6. El Rancho Rock (The Champs)
7. Bruce (Danny Flores & The Fans)
8. Antonillo (Chuck Rio)
9. C'Est La Vie (Chuck Rio & The Originals)
10. The Whip (The Originala)
11. Tnt (The Chumps)
12. Mama Inez (Chuck Rio)
13. Wildman (The Contenders)
14. Persuasion Aka Let's Go Surfin' (The Persuaders feat. Chuck "Tequila" Rio)
15. Taking Off On A Wall (The Persuaders feat. Chuck "Tequila" Rio)
16. Hanging Ten (The Creshendoes with Chuck Rio)
17. Surfer Strip (The Creshendoes with Chuck Rio)
18. Surfer's Lullaby (The Persuaders feat. Chuck "Tequila" Rio)
19. Gremmie Bread (The Persuaders feat. Chuck "Tequila" Rio)
20. Kreshendo Stomp Aka Kahuna Stomp (Chuck "Tequila" Rio & The Creshendoes)
21. Toes On The Nose (The Persuaders feat. Chuck "Tequila" Rio)
22. Caught In The Soup (The Persuaders feat. Chuck "Tequila" Rio)
23. Surfer's Nightmare (The Persuaders feat. Chuck "Tequila" Rio)
24. The Raid (The Persuaders feat. Chuck "Tequila" Rio)
25. Don't Go Baby (Danny Boy)
26. Crazy Street (Danny Flores)
27. You Are My Sunshine (Danny Flores)
28. Bad Boy (Chuck "Tequila" Rio)
29. Call Me Baby (Chuck "Tequila" Rio)
30. Worried, Restless And Sad (Danny Flores)

 本盤は、「テキーラ」のヒットで有名なThe Champsのサックス・プレイヤー、Chuck "Tequila" Rioのキャリアを総括したようなアンソロジーになっています。
 Champsのナンバーから、別のバンド名義のもの、ソロ名義、本名のDanny Flores名義のものなど、たっぷり30曲を聴くことができるお得盤です。

 サウンドは、総体して元祖ガレージというか、サーフィンくずれというか、良く言えば、ラテン・ロックンロールの熱気を体現した「ノリ」が心地いいです。
 とにかく、ブロウとブレイクのおかずの取り合わせが決まったときの味わいは格別です。

 トラック5には、代表曲"Tequila"も堂々と鎮座していて貫禄をみせています。
 そんな中、ながらで聴いていた私に、電子ブックのページから意識を引き離して、思わずパッケージの曲名を確認させたのがトラック28です。

 "Bad Boy"、この曲は、ビートルズが有名にしたラリー・ウイリアムズの曲ではありません。
 原曲は、ルイ・アームストロングの二人目の奥さん、ハーディン・アームストロングがバンド・リーダーをつとめるLil' Hardin Armstrong & Her Swing Orchestraの36年盤です。

 私は原曲は未聴ですが、きっとハーレム・クラブ風のちょっぴりお下品なスイング・ジャズなんだろうと想像します。
 Chuck Rio盤が、原曲の雰囲気をどの程度残しているのか不明ですが、58年リリースということで、ややクルーナー調のシャウター風味も残しつつ、50'sリズム&ブルースの猥雑な「ノリ」でリッチに歌いとばす楽しい仕上がりです。

 この曲は、Doug Sahmが、アントンズでのLast Real Texas Blues Bandによるライヴ盤でやっていた曲です。
 そして、先ごろリリースされた、ファン感涙の同バンド名義による、97年のストックホルム公演のライヴ盤でも記録されていた曲なのでした。

 この曲は、私がDoug Sahmのストックホルム公演盤を聴いた際、原曲が聴きたいと思った曲のひとつでした。
 もちろん、Doug Sahmがお手本にしたバージョンが聴きたいという意味です。
 確証はありませんが、このChuck "Tequila" Rioの58年盤こそ、その元ネタ・バージョンではないでしょうか。
 私は、思わぬ出会いからの興奮冷めやらぬ高揚感の中、期待も込めて、そう思っています。

 そして、「つんどく」状態のディスクの中には、他にもこういったサプライズが眠っているのではないか、などと夢想するのでした。

 追記
 本日(11/12)到着した熊家族の新譜CD、"Street Corner Symphonies The Complete Story of Doo Wop Vol.8 : 1956"に、Jive Bombersの"Bad Boy"という曲が収録されていて、なんとこれが同じ曲でした。
 Chuck Rioより2年前の録音で、サヴォイ録音のDoo Wopです。
 Clarence Palmerという人のリードが素晴らしく、どうもChuck Rioのお手本はこれっぽいです。

 Chuck Rio盤とJive Bombers盤ともに、つべにあがっていましたので以下に紹介します。



Bad Boy by Chuck "Tequila" Rio



Bad Boy by The Jive Bombers




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