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明日に別れの接吻を

 今回は、Cookie & the Cupcakesのサックス・プレイヤー、Lil' Alfredの唯一のソロ・アルバムを聴きました。

 Cookie & the Cupcakesは、Cookieこと、Heuy Thierryを中心とするSwamp Popの代表的グループです。
 多くの人にとって、Swamp Popの魅力にはまるきっかけにして、決め手となるアーティストではないでしょうか。

 私がそうでした。
 P-Vine盤で出会い、輸入盤店で英Acd盤を見つけて更に好きになりました。
 もちろん、LP時代のことです。

  

Dealin' With The Feelin'
Lil' Alfred

1. Dealin' With the Feelin' (A.Babino)
2. Kiss Tomorrow Goodbye (Alfed Reed)
3. The One Thing (Bonnie Hayes)
4. Lie to Me (A. Babino, Don Rollins)
5. She's Looking Good (Collins)
6. Hold on to What You've Got (Joe Tex)
7. I've Got the Wrong Somebody (D.Egan, B.Flett)
8. Flying High (On the Wings of My Music) (A. Babino)
9. I Need Your Love So Bad (J.Mertis Jr.)
10. I Should Have Gone Dancing (C.l.Milburn)
11. It's Too Late (Chuck Willis)
12. Here from Now On (D.Egan, B.Flett)
13. Barefootin' (R.Parker)
14. The Only Girl (A.Babino, G.Khoury)

 Cookie & the Cupcakesは、52年、前身であるBoogie Ramblers時代に、Eddie ShulerのGoldbandと契約します。
 この時、Goldbandで、彼らのプロデューサーを務めたのが、George Khouryでした。
 Goldband時代には、Boogie Ramblers名義で、"Cindy Lou"の小ヒットを出しています。

 彼らが本格的に成功したのは、George Khouryが自らのレーベル、Lyricからリリースした、"Mathilda"を出してからのことです。
 58年のことでした。

 彼らの成功後、GoldbandのEddie Shulerは、Boogie Ramblers時代を含むシングルを集め、Cookie & the CupcakesのLPを作っています。
 その裏ジャケには、自分たちこそ、この偉大なグループを最初に録音したのだと、誇らしげに記していました。

 本盤は、Jin RecordsからリリースされたCDで、私が所有するディスクには95年と記されています。

 普通に95年リリースかなとも思いますが、トラック12〜14がCDボーナス・トラックとなっていて、こういう表記は80年代後半のLP・CD併存期に見られたものなので、再発なのではと考えてしまいます。

 一方、海外では、LPからCDへと素直に交代したわけではなく、プレイヤー価格の低廉化が進行するまでは、カセットのシェアが強かった時期がCD黎明期と重なっていましたので、95年初発もないとは言えない気もします。

 さて、Cookie & the Cupcakesのメイン・リードは、Heuy "Cookie" Thierry(vo.sax)ですが、他にもリード・ボーカルをとっているメンバーがいます。

 初期メンバーのShelton Dunaway(sax, trp)がその代表で、Chuck Willisのカバー(本当はトラッドかも)、"Betty & Dupree"はSheltonのリードでした。
 そして、クラプトンがカバーして有名になった、"Got You On My Mind"は、CookieとSheltonのデュオ曲です。

 グループの年少組だった本盤の主人公、Lil' Alfredは、"Walking Down The Aisle"ほかでリードを担当しています。
 ウエディング・ソング(だと思う)の"Walking Down The Aisle"は、当時10代のAlfred Babino(バービノウ?)少年が、素晴らしいボーイ・テノールを聴かせるDoo Wop調の傑作です。

 Lil' Alferdという愛称は、地元のディスク・ジョッキーが、15才でプロとして歌っていた彼につけたものでした。

 Lil' Alfredは、64年にHuey "Cookie" Thierryが自動車事故の負傷でグループを離れたころから、自然と中心メンバーとなっていったようです。 

 Lil' Alfredのリード曲では、他にも"Even Though"という私の大好きな曲があります。
 こちらも、Doo Wopスタイルのコーラスが入ったボーカル曲でした。

 しかし、今回の盤は、曲目をご覧いただけばお分りのように、ソウルの名曲カバーを中心とした構成です。
 ジョー・テックスの名作サザン・ソウル・バラードから、ロジャー・コリンズ(ピケット盤が有名ですが)のジャンプ・ナンバーまでを果敢に挑戦しています。

 ルイジアナ繋がりで、バラードでは"Kiss Tomorrow Goodbye"、ジャンプでは"Barefootin"もやっています。

 本盤のセッションは、主として(全10曲)以下のメンバーで行われました。 
 これらは、Lil' Alfred自身がプロデュースしています。

Lil' Alfred : vocals
Chet Blackstone : keyboads
Mike Dubroc : guitar, percussion, background vocals
Gerald Romero : bass
Al Allemond : drums
Don Rollins : sax
Kevin Stone : trumpet 

 一方、一部の曲のみ別のセッションでの録音があります。
 以下のとおりです。

"Bearfootin'" + "It's Too Late"の2曲
Wayne Sensat and C.O.Vallet : produce
Lil' Alfred : vocals
Chris Flowers : sax
Walter Allen : keyboads
Jack Johnson : trumpet
Jerry Mouton : bass
Randy Melancon : guitar
Mike Rogers : drums
Tommy Elender :sax

"I've Got the Wrong Somebody" + "Here from Now On" の2曲
David Egan : produce, keyboads
Buddy Flett : produce, guitar
Lil' Alfred : vocals
Ron Eoff : bass
Robert Cardwell : drums

 David Eganの作品2曲の制作に、作者本人が関わっているわけです。
 David Eganは、ルイジアナのピアニスト、シンガー、ソングライターで、つい先ごろ新作をリリースした、Swamp Popのスーパー・グループ、Lil' Band O' Goldのメンバーでもあります。

 本盤の内容は、(ファン目線での補正込ですが)充分楽しめるレベルだと思います。
 ただ、ヴィンテージ期の奇跡的なパフォーマンスの再現を期待するのはやめましょう。

 本盤は、大人になって魔法を失い、奇跡を起こせなくなった、かつての天才少年が、普通に努力して作ったアルバムだと思います。

 Lil' Alfredは、90年代後半にCookie & the Cupcakesを名乗るグループを率い、音楽フェス等に出たらしいです。
 懐かしいメンバーがどれくらい参加したのかは調べられていません。

 出来れば、リユニオンで、スタジオ盤新作を出してほしかったです。
 それが無理なら、ライヴ音源をディスク化してほしいものです。



Kiss Tomorrow Goodbye by Lil' Alfred




Kiss Tomorrow Goodbye by Johnny Winter


私はアリゲーター時代のジョニー・ウインターが好きです。
これは、「ギター・スリンガー」でやったバージョンです。
スワンプ・ポップ風にやっています。



Kiss Tomorrow Goodbye by Danny White


多分、これがオリジナル、63年ニューオリンズ録音だと思います。
Danny Whiteは、1枚ものの英Kent盤CDが出ています。



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