2011年05月22日
ボーカル・グループとして聴くカップケイクス
Cookie & Cupcakesが好きです。
彼らの音楽は、スワンプ・ポップと呼ばれています。
ただ、すぐに気付くことですが、やっている曲には、単純にひとくくりには出来ない、いくつかのバリエーションがあります。
たまには、いつもと違う視点で聴いてみるのも面白いですね。
というわけで、今回はこのCDを聴き返してみました。
このCDは、特段レアな内容ではありませんが、少し面白いクレジットが記されています。
1. Belinda (George Khoury, Huey Thiery)
2. Got You On My Mind (Howard Biggs, Thomas)
3. Mathilda (Khoury, Thiery)(lead vocal : Cookie)
4. Walking Down The Aisle (Alfred Babino, George Khoury)
5. Even Though (Walton)
6. I Almost Lost My Mind (Ivory Joe Hunter)
7. Just One Kiss (Chuck Willis)
8. Honey Hush (Turner, Brown)
9. Sea Of Love (George Khoury, Phill Phillips)
10. Betty & Dupree (Chuck Willis)
11. Shake 'Em up (Shelton Dunaway, George Khoury)
12. Breaking Up Is Hard To Do (Bourgeois, Meaux)
13. I Cried (George Khoury, Huey Thiery)
14. Long Time Ago (George Khoury, Huey Thiery)
15. Trouble In My Life (George Khoury, Huey Thiery)
16. Feel So Good (Leonard Lee, Richard Thompson)
17. The Peanut (Ernest Jacobs, George Khoury)(inst.)
18. Charged With Cheating (Willis)
19. I've Been So Lonely (George Khoury, Huey Thiery)
20. The Duck (George Khoury)
それは、各曲のリード・ボーカルが明記されていることです。
これって、ちょっと面白そうだと思いませんか?
試しに、曲目をリード・ボーカルごとに並び替えてみました。
以下のとおりです。
Cookie - vocals, saxophone
1. Belinda (George Khoury, Huey Thiery)
3. Mathilda (Khoury, Thiery)
9. Sea Of Love (George Khoury, Phill Phillips)
13. I Cried (George Khoury, Huey Thiery)
14. Long Time Ago (George Khoury, Huey Thiery)
15. Trouble In My Life (George Khoury, Huey Thiery)
19. I've Been So Lonely (George Khoury, Huey Thiery)
Shelton Dunnaway - vocals, tenor saxophone & trumpet
7. Just One Kiss (Chuck Willis)
8. Honey Hush (Turner, Brown)
10. Betty & Dupree (Chuck Willis)
11. Shake 'Em up (Shelton Dunaway, George Khoury)
20. The Duck (George Khoury)
Cookie & Shelton - duo vocals
2. Got You On My Mind (Howard Biggs, Thomas)
12. Breaking Up Is Hard To Do (Bourgeois, Meaux)
Lil' Alfred - vocals, Saxophone
4. Walking Down The Aisle (Alfred Babino, George Khoury)
5. Even Though (Walton)
6. I Almost Lost My Mind (Ivory Joe Hunter)
16. Feel So Good (Leonard Lee, Richard Thompson)
18. Charged With Cheating (Willis)
inst.
17. The Peanut (Ernest Jacobs, George Khoury)
並び替えられたリストをご覧ください。
一度も音を聴いたことがない方には、申し訳ありません。
でも、ずっと親しんできた方には、ある意味、新鮮な気持ちになれる眺めだと思います。
曲調と作者の取り合わせ、そしてリード・シンガーとの関係が面白いです。
リーダーのクッキーの場合は、やはり哀愁の三連バラードが多い傾向にあると感じました。
このグループの看板ナンバーですね。
パブリック・イメージといっていもいいです。
"Mathilda"や、"I've Been So Lonely"は、たとえ耳たこでも、良いものは良いです。
そんな中では、"Trouble In My Life"が少し雰囲気が違い興味深いです。
この曲は、Doo Wop的要素も強い、スタイリッシュなボーカル・ナンバーだと思います。
クッキーとためを張るリード、シェルトン・ダナウェイは、ほぼクッキーと同じかと思いましたが、実はロックンロール調の曲を多くやっていて、意外でした。
面白いのは、シェルトンのリード曲では、アップ、スローの別なく、力強いピアノが印象に残ることです。
このピアノは、アーネスト・ジェイコブズによるもので、このCDにはないですが、彼もリード・ボーカル曲があったはずです。
他の人がやっていない、少し傾向が違うダンス曲があるのも面白いです。
" Shake 'Em up"と"The Duck"などです。
"The Duck"は、完全にルーファス・トーマスの"Dog"ものをいただいた曲です。
この曲はレアですね。
そして、今回、特に注目したいのが、Lil' Alfredです。
この人は、クッキーらと同様、サックス・プレイヤーですが、リードを取るメンバーの中で、最もドゥ・ワップ的な要素が強い人だと、改めて感じました。
"Walking Down The Aisle"と"Even Though"は、Cookie & Cupcakesのレパートリー中でも、特にボーカル・グループっぽい曲に仕上がっています。
バックに厚いコーラスがばっちり入っていて、これらの曲だけを聴いていると、自身で楽器を演奏しながら歌うバンドではなく、普通に、ジェントルなドゥワップ・グループのように聴こえます。
声は、高めのテナーで、"Walking Down The Aisle"では、フランキー・ライモンみたいにも聴こえたりする箇所があります。
というわけで、今回は、ボーカル・グループとして、カップケイクスを聴いてみました。
私のお奨めのミニ・セット・リストは次のとおりです。
4. Walking Down The Aisle (Alfred Babino, George Khoury)
5. Even Though (Walton)
7. Just One Kiss (Chuck Willis)
10. Betty & Dupree (Chuck Willis)
15. Trouble In My Life (George Khoury, Huey Thiery)
18. Charged With Cheating (Willis)
いかがでしょうか?
補足
17曲目の"The Peanut"は、チカーノ・インストの有名曲とも、Little Joe Cook & The Thrillersのドゥワップとも違う、別の曲です。
関連記事はこちら
沼地のハーモニー
ゴールドバンドのカップケーキ
彼らの音楽は、スワンプ・ポップと呼ばれています。
ただ、すぐに気付くことですが、やっている曲には、単純にひとくくりには出来ない、いくつかのバリエーションがあります。
たまには、いつもと違う視点で聴いてみるのも面白いですね。
というわけで、今回はこのCDを聴き返してみました。
このCDは、特段レアな内容ではありませんが、少し面白いクレジットが記されています。
By Request
Cookie and the Cupcakes
Cookie and the Cupcakes
1. Belinda (George Khoury, Huey Thiery)
2. Got You On My Mind (Howard Biggs, Thomas)
3. Mathilda (Khoury, Thiery)(lead vocal : Cookie)
4. Walking Down The Aisle (Alfred Babino, George Khoury)
5. Even Though (Walton)
6. I Almost Lost My Mind (Ivory Joe Hunter)
7. Just One Kiss (Chuck Willis)
8. Honey Hush (Turner, Brown)
9. Sea Of Love (George Khoury, Phill Phillips)
10. Betty & Dupree (Chuck Willis)
11. Shake 'Em up (Shelton Dunaway, George Khoury)
12. Breaking Up Is Hard To Do (Bourgeois, Meaux)
13. I Cried (George Khoury, Huey Thiery)
14. Long Time Ago (George Khoury, Huey Thiery)
15. Trouble In My Life (George Khoury, Huey Thiery)
16. Feel So Good (Leonard Lee, Richard Thompson)
17. The Peanut (Ernest Jacobs, George Khoury)(inst.)
18. Charged With Cheating (Willis)
19. I've Been So Lonely (George Khoury, Huey Thiery)
20. The Duck (George Khoury)
それは、各曲のリード・ボーカルが明記されていることです。
これって、ちょっと面白そうだと思いませんか?
試しに、曲目をリード・ボーカルごとに並び替えてみました。
以下のとおりです。
Cookie - vocals, saxophone
1. Belinda (George Khoury, Huey Thiery)
3. Mathilda (Khoury, Thiery)
9. Sea Of Love (George Khoury, Phill Phillips)
13. I Cried (George Khoury, Huey Thiery)
14. Long Time Ago (George Khoury, Huey Thiery)
15. Trouble In My Life (George Khoury, Huey Thiery)
19. I've Been So Lonely (George Khoury, Huey Thiery)
Shelton Dunnaway - vocals, tenor saxophone & trumpet
7. Just One Kiss (Chuck Willis)
8. Honey Hush (Turner, Brown)
10. Betty & Dupree (Chuck Willis)
11. Shake 'Em up (Shelton Dunaway, George Khoury)
20. The Duck (George Khoury)
Cookie & Shelton - duo vocals
2. Got You On My Mind (Howard Biggs, Thomas)
12. Breaking Up Is Hard To Do (Bourgeois, Meaux)
Lil' Alfred - vocals, Saxophone
4. Walking Down The Aisle (Alfred Babino, George Khoury)
5. Even Though (Walton)
6. I Almost Lost My Mind (Ivory Joe Hunter)
16. Feel So Good (Leonard Lee, Richard Thompson)
18. Charged With Cheating (Willis)
inst.
17. The Peanut (Ernest Jacobs, George Khoury)
並び替えられたリストをご覧ください。
一度も音を聴いたことがない方には、申し訳ありません。
でも、ずっと親しんできた方には、ある意味、新鮮な気持ちになれる眺めだと思います。
曲調と作者の取り合わせ、そしてリード・シンガーとの関係が面白いです。
リーダーのクッキーの場合は、やはり哀愁の三連バラードが多い傾向にあると感じました。
このグループの看板ナンバーですね。
パブリック・イメージといっていもいいです。
"Mathilda"や、"I've Been So Lonely"は、たとえ耳たこでも、良いものは良いです。
そんな中では、"Trouble In My Life"が少し雰囲気が違い興味深いです。
この曲は、Doo Wop的要素も強い、スタイリッシュなボーカル・ナンバーだと思います。
クッキーとためを張るリード、シェルトン・ダナウェイは、ほぼクッキーと同じかと思いましたが、実はロックンロール調の曲を多くやっていて、意外でした。
面白いのは、シェルトンのリード曲では、アップ、スローの別なく、力強いピアノが印象に残ることです。
このピアノは、アーネスト・ジェイコブズによるもので、このCDにはないですが、彼もリード・ボーカル曲があったはずです。
他の人がやっていない、少し傾向が違うダンス曲があるのも面白いです。
" Shake 'Em up"と"The Duck"などです。
"The Duck"は、完全にルーファス・トーマスの"Dog"ものをいただいた曲です。
この曲はレアですね。
そして、今回、特に注目したいのが、Lil' Alfredです。
この人は、クッキーらと同様、サックス・プレイヤーですが、リードを取るメンバーの中で、最もドゥ・ワップ的な要素が強い人だと、改めて感じました。
"Walking Down The Aisle"と"Even Though"は、Cookie & Cupcakesのレパートリー中でも、特にボーカル・グループっぽい曲に仕上がっています。
バックに厚いコーラスがばっちり入っていて、これらの曲だけを聴いていると、自身で楽器を演奏しながら歌うバンドではなく、普通に、ジェントルなドゥワップ・グループのように聴こえます。
声は、高めのテナーで、"Walking Down The Aisle"では、フランキー・ライモンみたいにも聴こえたりする箇所があります。
というわけで、今回は、ボーカル・グループとして、カップケイクスを聴いてみました。
私のお奨めのミニ・セット・リストは次のとおりです。
4. Walking Down The Aisle (Alfred Babino, George Khoury)
5. Even Though (Walton)
7. Just One Kiss (Chuck Willis)
10. Betty & Dupree (Chuck Willis)
15. Trouble In My Life (George Khoury, Huey Thiery)
18. Charged With Cheating (Willis)
いかがでしょうか?
補足
17曲目の"The Peanut"は、チカーノ・インストの有名曲とも、Little Joe Cook & The Thrillersのドゥワップとも違う、別の曲です。
Walking Down The Aisle
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