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ダックテール

 この人は、ヴィンテージ期も聴いたことがなかったのですが、ついつい入手しちゃいました。
 98年の録音ということですので、リリースは多分99年ころではないかと思います。
 50年代にロカビリーを演奏していた、ピュア・ロカビリアンの近作(?)です。

  
Let's Get Wild
Rudy "Tutti" Grayzell

1. You're Gone (Rudy Grayzell)
2. Judy (Ketner, Paiz)
3. Why Why Why (Doug Sahm)
4. Duck Tail (Rudy Grayzell)
5. One Mile (Dugosh)
6. If You Want to See Me Cry (Si Quires Ver Me Llorar) (Grayzell, Herrera)
7. Hearts of Stone (Jackson, Ray)
8. FBI Story (Rudy Grayzell)
9. There's Gonna Be a Ball (Rudy Grayzell)
10. Let's Get Wild (Rudy Grayzell)
11. Will You Love Me (Rudy Grayzell)
12. Do the Rudy Tutti (Rudy Grayzell)
13. Big Blon' Baby (Jacobson, Roberts)
14. Tell Her I'm Gone (Whitney)

 とりあえず、参加メンバーをご紹介します。
 以下の通りです。

Rudy Grayzell : lead vocals, guitar
with The Skeletons
Donnie Thompson : guitar, vocals
Lou Whitney : bass, vocals
Joe Terry : keyboards, vocals
Bobby Lloyd Hicks : drums, percussion, vocals
produced & engineered by Lou Whitney

 さて、このメンツをご覧になって、いかがでしようか?
 私はうといんですが、ここでプロデュースしているLou Whitneyという人は、その方面では有名人らしいです。
 Lou Whitneyは、Eric Ambelに近い人だとも漏れ伝え聞きます。

 私同様、この辺に不案内の方向けに補足しますと、Eric Ambelというのは、Dan Bairdと"The Yayhoos"を組んでいた人です。
 私としては、Dan Bairdとの繋がりしか手がかりがないため、こういう回りくどい表現にしてしまいました。

 Eric Ambelは、"The Del-Lords"というバンドのメンバーだった人と言うべきかも知れません。
 Del-Lordsは、未聴ですが、アーシーなロックンロール・バンドだと推測しています。 
 
 私は、Dan Bairdが大好きなんですが、サテライツからソロ・ワーク、それ以降も含めて、最も好きなのは、サテライツの3rdとソロの1stでして、正直なところ、それ以降の仕事は心底から熱くなれなかった人です。
 というわけで、Dan Bairdのソロ以降の親交については、全くうといのでした。
 (それでも、"Homemade Sin"あたりまでは聴いています。)

 どうも脱線が過ぎるようで、軌道修正します。
 Skeletonsは、本来Del-Lordsに近いスタイルだと思いますが、ここでは、50sロカビリー・スタイルに徹底しています。

 やっているレパートリーは、ヴィンテージ時代の作品の新録が中心で、特段新しいことをやっていませんので、むしろ安心して楽しめます。
 ここには、様式美の美しさがあります。

 ただ、ひとつ驚いたのは、Rudy Grayzellがスペイン語で歌う曲があったことでした。
 "If You Want to See Me Cry"は、アコーディオンが伴奏についた、ミディアムのTex-Mexで驚きです。
 これを聴くと、それまでのロカビリーと同一人物とは思えません。

 実は、Rudy Grayzellは、生っ粋のテキサンで、サンやスターデイに録音がある人のようです。
 このTex-Mexが、単なる趣味なのか、アイデンティティに関わることなのか興味深いところです。
 このあたりは、熊家族のCDが色々と明らかにしているかも知れないので、聴いてみたい気がします。

 "Hearts of Stone"は、John Fogertyもやった曲で、元はドゥワップですが、ここではジョー・キング・カラスコ風(言い過ぎかな?)に決めています。
 どうです。
 徐々に興味がわいてきていませんか?

 さて、ルディ・グレイゼルは、52年ころ、サン・アントニオで音楽の天才少年を発見しました。
 そして、そのちびっ子に演奏の機会を与えるため、汗をかいたことがあったようです。
 その少年は、Douglas Wayne Sahmといい、当時まだ11歳でした。

 本作では、Doug Sahmが、おそらく10代後半で書いたと思われる"Why Why Why"をカバーしています。
 これは、"Doug Sahm & The Markays"名義で、地元のHarlem Recordsからリリースされたものです。
 ちなみに、Harlem Recordsからは、"Doug Sahm & The Pharaohs"名義のレコードも出ています。

 この"Why Why Why"は、ダグの習作時代の作品だと思いますが、ジミー・ヴォーンもやっていて、ダグにはあまたの名曲がある中、この曲をチョイスしているのが不思議です。
 何かミュージシャンを惹きつける魅力があるのかも知れません。
 興味深いです。

 本作がリリースされた99年は、ダグが天に召された年でした。
 何か不思議な感じがします。

 本盤は、トラック14までですが、実はシークレット・トラックが含まれています。
 トラック14が終了したあと、しばらくするとギター弾き語りに近い伴奏で、ルディが巻き舌を屈指して、スペイン語で歌う曲が入っています。
 メキシコの香りが漂う曲で、最後は「オーレッ」の掛け声で終了します。

 なかなかに余韻を惹かせてくれる演出なのでした。
 私は、ルディ先生に俄然関心が湧いてきています。



Duck Tailです。




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