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ヘイ・ラ・バ・ブギ

 英Aceから、Fats DominoのImperial SinglesシリーズのVo.4がリリースされました。
 まだ入手していないんですが、オーダーしようと思っています。

 手元のCDを調べたところ、Vol.1のリリースが96年で、以降Vol.2が97年、Vol.3が98年にリリースされています。
 何と、13年ぶりにVol.4(完結編)が発売されたわけです。(てっきりVol.3で打ち止めかと思っていました。)
 追記 : 12年になんとVol.5がリリースされました。
     今度こそ完結編だと思います (汗)


 そのCDの発売に触発されて、久々にFatsが聴きたくなりました。
 とういうわけで、今回は、私のFats Domino観を変えさせてくれた1枚を選びました。
 英Aceから85年にリリースされたアナログLP盤です。

 
Boogie Woogie Baby
Fats Domino
 
Side A
1. Don't Lie To Me  (Domino, Bartholomew)'51
2. Sometimes I Wonder (Domino, Bartholomew)'51
3. Nobody Loves Me (Domino, Bartholomew)'52
4. RockIn' Chair (Domino, Bartholomew)'51
5. Dreaming (Domino, Bartholomew)'52
6. Careless Love (W.Handy, M.Koenig, S.Williams)'50
7. I've Got Eyes For You (Domino, Bartholomew)'50
8. Right From Wrong (Domino, Bartholomew)'51
9. No No Baby (Domino, Bartholomew)'51
Side B
1. My Baby's Gone (Domino, Bartholomew)'51
2. Boogie Woogie Baby (Domino, Bartholomew)'50
3. How Long (Domino, Bartholomew)'51
4. Rose Mary (Domino, Bartholomew)'51
5. Fats Domino Blues (Domino, Bartholomew)'53
6. What's The Matter Baby (Domino, Bartholomew)'50
7. Stay Away (Domino, Bartholomew)'50
8. 9th Ward Blues (Domino, Bartholomew)'69
9. Hey Las Bas Boogie (Domino, Bartholomew)'50
 
 Fats Dominoは、特別な思い入れがある存在です。
 なぜなら、私にとって初めて聴いたリズム&ブルースのシンガーだからです。

 当時、キングから再発された1stアルバム、「ロック・アンド・ローリン」が、私とFatsとの出会いになりました。

 最初に聴いたときは、戸惑ったものです。
 アルバムは、"Ain't It a Shame"などロックンロール期の代表曲中心の選曲でしたが、A面1曲目に49年のFatsの1stシングル"The Fat Man"が収録されていたのです。
 この曲だけが雰囲気が違っていました。
 ほかの曲とは、リリース時期に3年から5年の違いがあったせいでしょう。

 このときの戸惑いは、ずっと後になって、マディ・ウォーターズの1st「ベスト・オブ…」を聴いたとき、デジャブとなって甦ることになります。 

 Fatsの1stアルバム"Rock and Rollin'"がリリースされたのは、56年のことでした。
 40年代から歌い続け、49年に最初のシングルを出していたFatsには、遅いアルバム・デビューです。

 でも、それはFatsに限ったことではありません。
 そのころのレコードは、ずっとシングルの時代だったからです。
 "Rock and Rollin'"は、1stアルバムではありましたが、それまでのキャリアを総括するようなベスト盤的な内容になっていたのでした。


 さて、今回のアルバムです。
 これは、Fatsの最初期のシングルからチョイスした編集盤になっています。

 どうも、"Rare Dominos Vol,1"、"Vol.2"という定評の高いレア・シングル集(もちろんLP)があるらしいんですが、当時、これの入手が困難になっていたことから、英国で編まれたレア音源集だったようです。

 このLPを初めて聴いたときは驚きました。
 収録曲は全て50年と51年リリースのシングルで、普段から親しんできたヒット曲とは、少し雰囲気が違うものばかりなのです。

 ここでのシングルたちは、一時代前のジャンプ・ブルースや、シティ・ブルースの匂いを残した曲が多いです。

 A2の"Sometimes I Wonder"とか、B3の"How Long"とか、ブルースの常套句で作られた曲がそこかしこに見受けられ、興味深いです。
 こういったブルージーなFatsもまた格別です。

 ブルースとしてはポップ、だけどFatsのR&Bとしては、かなりイナたい"RockIn' Chair"なんか、愛おしすぎます。
 また、"Boogie Woogie Baby"、"Hey Las Bas Boogie"(ヘイ・ラ・バ・ブギ)といった、この時期のブギがまた良いのです。
 ファンとしては堪りません。

 同様に、曲名にBluesと謳った曲や、"What's The Matter Baby"などのブルージーな味わいは、後の時代には少なくなったスタイルで、聞きのがせません。

 さらに、この時期、すでに"Rose Mary"のようなキラー・チューンが生まれているのも凄いです。
 この曲は、数年後の黄金時代を先取りしたような、突然変異的傑作でしょう。
 やはり、ファッツ・ドミノは、ルイ・ジョーダンと並ぶブラック・ミュージック界の偉人だと思います。
 
 なお、"9th Ward Blues"が69年とクレジットされていますが、これはおそらく69年リリースのLPで初お目見えした曲で、それまで未発表だったものだと思います。
 この曲は、53年の大傑作、"Prease Don't Leave Me"のプロトタイプだと思われ、ほぼ同内容の曲です。

 本アルバムの収録曲は、その"9th Ward Blues"を除いて、全て英AceのCD、Imperial Singlesシリーズで聴くことが出来ます。
 また、今年になって、"Rare Dominos Vol.1とVol.2が、英Beet Goes Onから2 in 1でリイシューされましたので、そちらで聴くのもありだと思います。

 今回は、久しぶりに、ファッツ・ドミノの歌世界に浸って、幸せな気分になりました。



Rose Maryです。




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