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ふとっちょ登場

 今回は、私の初めて物語のひとつです。
 私は、洋楽を聴き始めたころ、大抵の人と同じく、ごく普通のロック・ファンでした。
 ただ、仮に他の方と違う道を歩んだとしたら、Beatlesを入り口に、彼らが影響を受けたリズム・アンド・ブルースや、ロカビリー、ガール・グループなどを聴き始めたことです。

 直接的には、当時ワーナーから出ていた、アトランティックのR&Bフォーエバー・シリーズ、そしてキング・レコードが出していたR&B歴史的名盤コレクション・シリーズを買ったのがきっかけでした。
 今回は、その中の1枚、恐らくは、私が一番最初に買ったリズム・アンド・ブルースのアルバム、Fats DominoRock And Rollin'です。


Rock And Rollin'
Fats Domino

Side One
1.The Fat Man
2.Tired Of Cryng
3.Goin' Home
4.You Said You Love Me
5.Goin To River
6.Please Don't Leave Me

Side Two
1.Rose Mary
2.All By Myself
3.Ain't It A Shame
4.Poor Me
5.Bo Weevil
6.Don't Blame It On Me

 このアルバムは、Fats Dominoの1stアルバムとして、56年にImperialから発売されました。
 
 Fatsは、40年代から活躍していましたから、そのLPデビューはかなり遅く感じます。
 しかし、時代がそうだったのです。
まだまだシングルの時代だったのです。

 例えば、Muddy Watersの1stアルバムは、58年のリリースです。
そのアルバムを初めて聴いたのは、この時からかなり後のことですが、収録曲のバランスの悪さを感じました。

 録音時期がかなり違う曲が、1枚のアルバムに無理やり収められていたからです。
 それと同じ居心地の悪さを、このFatsの1stアルバムからも感じます。

 ここには、Fatsのデビュー・シングル、The Fat Manが収録されています。
リリースは49年ですが、Fatsは、レコード・デビュー前から既に長く第一線で活躍していたのでした。
 そして、最も新しい録音と思われるのが、Bo WeevilDon't Blame On Meで、56年発売です。

 いつ頃、ロックンロールが生まれたのか、諸説あるところですが、私は、53年頃がひとつのボーダー・ラインかな、とぼんやり考えています。

 53年は、このアルバム収録曲でいうと、Please Don't Leave MeRose Maryが発売されたころです。
( 唐突ですが、私はPlease Don't Leave Meを聴くと、演歌「矢切りの渡し」を連想します。 その意味が分かっていただける方は、私のお友達です。
 まあ、この手の歌詞は、ブルースの定番ですが…。)

 このあたりの曲は、既にロックンロールだと思う方もいらっしゃるでしょう。
「うーん、もう少し」という感じ方もあると思います。

 これが、55年発売のAin't It A Shameや、All By Myselfになると、ロックンロールだと感じる方の数は、かなり増えると思います。
 これらの曲は、Fatsのナンバーの中でも有名曲の部類に入ると思いますが、さらに有名なBlueberry HillBlue Mondayは56年発売です。

 まあ、このアルバムでは、The Fat Manが、かなり違う空気感を持っているように感じますが、その他の曲の差異は、人それぞれによって感じ方が違うと思います。

 私は、後に英AceのInperial Singles Collectionという、CDのシリーズを揃えたほど、Fatsが好きになりましたが、その原点は、間違いなくこのアルバムです。

 このLPの次くらいに買った、Buddy Hollyのアルバムには、Fatsのカヴァー、Valley of Tearsが入っていて嬉しかったのを思い出します。
 Fats Dominoは、日本人好みの人だと思うのですが、そう思うのは私だけでしょうか?

 私は、Fatsは、ロックンロール以前の黒人音楽では、Louis Jordanの次に偉大なアーティストだと思っています。
 今でも色々な出来ごとの節々で、聴き返したくなる、愛すべきFatsなのでした。





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