ブラック企業批判の議論: 私は明日クビになる　～ぶら下がりリーマンブログ～

2013年08月10日

ブラック企業批判の議論

ブラック企業への批判そのものを評するお話も良く目にします。

今回もこのような記事がありました。

http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20130810-00010001-biz_bj-nb

人々の意見には

「定義をしっかり決めて欲しい」

とか

「一部の社員の意見や一部の事実を取り上げて、特定企業をブラックと呼ぶのは反対」

とか、

色々な物がありますが、

一部の事実って、ものすごく大切じゃないですか？？？

働く環境を苦に、自殺じてしまった人や鬱病になって人生を台無しにされた人がいるのを

「一部の事実」だから、ブラック企業としての要因に繋げるのは早計である、とでもいうのでしょうか？？？

働く場所において違法かつ理不尽な事が原因で人権を侵害するような事が起これば、

どんな判断をしてもブラックと呼ばれても仕方ないのでは？？？

私は以前も言いましたが、「企業」という組織そのものがブラックでは無く、

組織を運営するに当って権限を持つ人、もしくは権力者と権力者を取り巻く集団の資質によって

ブラック化されている、と確信しています。

一つの組織が、管理者や中心人物を一括して入れ替えてしまえば体質は変わります。

（良くなるとは言いません。悪くなるかもしれませんから。）

権限を持つ人間の考え方や資質でブラック化か否か、大きく左右されます。

いずれにしても、間違いなく仕事と職場、そのルールや人が要因で自殺してしまうような事例は

「一部の事実」ではなく、「一つの事件」なのです。

今回のニュースを観て真っ先に起こったことは、「他人事」の意見ばかりだということです。

一番他人事にしているのは、このニュースそのものですが、

この記事を書いた人は、最後の一文の

「ブラック企業問題に関しては冷静な議論が必要だろう」

と書いています。

では、どのように冷静な議論をするべきか、記者や貴社の属する会社は自身の意見として提言できるのか？？？

全て他人事で語れば、格好は付きます。

傍観者ばかりでは何も変わりません。