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2017年07月26日
大腸CT検査アカデミー Scientific Reportsって、どんなジャーナル!?
PubMedから、今日のつぶやき − 37 −
Binefa G, et al. Colorectal Cancer Screening Programme in Spain: Results of Key Performance Indicators After Five Rounds (2000-2012). Sci Rep 2016;6:19532.
T橋さん、コメントありがとうございます。
「検診の精度管理では最重要とも言える精検受診率(ここでは内視鏡実施率)が
92.3%ってやっぱ凄まじいですね。
というか日本が酷いだけ?
日本で大腸CTが精検の救世主になるといいですね……」
全くその通りですね。
精検まで受けなければ検診の意味はないですよね。
あなたは大腸がんのリスクが高いですという結果が出ても、
精検を受けないというのはある意味すごいわけで、
ここまで精検受診率が低い国は先進国では日本だけですね。
だから、日本の大腸がん罹患率・数、死亡率・数、
いずれも先進国内では最悪レベルになってしまうのでしょう。
是非、CTC Academyのメンバーで大腸CT検査をひろめていきたいですね。
さて、今回ご紹介している論文は内容だけではなく、
掲載論文にも注目です。
掲載されたジャーナルの略名は「Sci Rep」
正式には「Scientific Reports」になります。
2015 Impact Factorが5.228あって
なかなかいいジャーナルですよね。
で、何が面白いかというとオープンアクセスジャーナルなんです。
普通、ジャーナルはその読者が購読して、その購読料でジャーナルの運営をします。
そのため、オンラインでジャーナルにアクセスしても、
アブストラクトしか読めないことが多いですよね。
JANCTを掲載したAmerican Journal of Gastroenterologyもそうですね。
このパターンが一番多いですね。
でも、上記からジャーナルのウェブにアクセスすると
日本のお大規模試験「JANCT」は本文も読めますよね!?
これは著者がジャーナル側にお金を支払って一般公開しているんです。
広く世界の皆さんに読んでもらおうという意図ですね。
JANCT論文では、研究費から確か3,000US$(約33万円)くらいお支払いです。
誰でも読めるだけでなく、Copyrightもジャーナルから著者に移行するんですよ。
一方、インターネットの普及と共に2000年以降急速に増えたのが、
オープンアクセスジャーナルというものです。
論文はオンライン上のみとなり、紙媒体を印刷・販売経路・郵送など
の手間やコストが必要なく安価で運営できます。
しかも運営費用は、投稿者から集めています。
なかなか論文掲載できず悩んでいた研究者側からすると願ったりですね。
投稿費用は高いものの、掲載される可能性が高くなります。
ジャーナルからすれば極端なこといえば、査読を簡便にし、
なるべく多くの論文を掲載した方が運営がうまくいきますよね(儲かります)。
これを実際やっている悪質なジャーナルもあって、
Predatory Publishers(ハゲタカ出版社)と呼ばれています。
コロラド大学の図書館司書さんBeallさんが、ハゲタカ出版社を
ブラックリスト「Beall's List」を作成しています。
ここに掲載されているジャーナル・出版社は避けたほうが良いでしょう。
そして劣悪の一番簡単な見分け方はインパクトファクターの有無でしょうね。
今回のジャーナル「Scientific Reports」は
オープンアクセスジャーナルの
トップジャーナルの一つと言ってもよいでしょう。
インパクトファクターが5.228もあるのですから。
でも、ジャーナルの評価は分かれているのが現状です。
長くなってきたので、また次回に続きますね。
それでは、また。
★★最新ニュース!!━━━━━━━━━━━━━━━
日本消化器がん検診学会とGAIAの共催で実施した
「大腸CT検査の実態全国調査【臨床研究 GAIA−03】」
が放射線領域の代表的なジャーナル
「European Radiology(2016 Impact Factor: 3.967)」
に掲載されました!!
委員の先生方に大変」ご尽力いただきました。
ご協力いただいた施設の医師や技師の皆様にも感謝です!
皆さま、本当にありがとうございました!!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★★
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大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。
<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
◆メルマガ「大腸CT検査アカデミー」無料購読募集中です◆
◆ラインコミュニティ「CTC Academy」の参加募集◆
メリット
・画像が共有できる!
・最新の情報を入手できる。
・仲間と意見を交換できる。
・待ち時間に気軽にみられる。
・配信されたことがすぐに分かる。
☆彡 入会希望の方はご連絡下さい
(恐れ入りますが、ラインコミュニティは医療関係者の方に限定させていただいております)
にほんブログ村
Binefa G, et al. Colorectal Cancer Screening Programme in Spain: Results of Key Performance Indicators After Five Rounds (2000-2012). Sci Rep 2016;6:19532.
T橋さん、コメントありがとうございます。
「検診の精度管理では最重要とも言える精検受診率(ここでは内視鏡実施率)が
92.3%ってやっぱ凄まじいですね。
というか日本が酷いだけ?
日本で大腸CTが精検の救世主になるといいですね……」
全くその通りですね。
精検まで受けなければ検診の意味はないですよね。
あなたは大腸がんのリスクが高いですという結果が出ても、
精検を受けないというのはある意味すごいわけで、
ここまで精検受診率が低い国は先進国では日本だけですね。
だから、日本の大腸がん罹患率・数、死亡率・数、
いずれも先進国内では最悪レベルになってしまうのでしょう。
是非、CTC Academyのメンバーで大腸CT検査をひろめていきたいですね。
さて、今回ご紹介している論文は内容だけではなく、
掲載論文にも注目です。
掲載されたジャーナルの略名は「Sci Rep」
正式には「Scientific Reports」になります。
2015 Impact Factorが5.228あって
なかなかいいジャーナルですよね。
で、何が面白いかというとオープンアクセスジャーナルなんです。
普通、ジャーナルはその読者が購読して、その購読料でジャーナルの運営をします。
そのため、オンラインでジャーナルにアクセスしても、
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このパターンが一番多いですね。
でも、上記からジャーナルのウェブにアクセスすると
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これは著者がジャーナル側にお金を支払って一般公開しているんです。
広く世界の皆さんに読んでもらおうという意図ですね。
JANCT論文では、研究費から確か3,000US$(約33万円)くらいお支払いです。
誰でも読めるだけでなく、Copyrightもジャーナルから著者に移行するんですよ。
一方、インターネットの普及と共に2000年以降急速に増えたのが、
オープンアクセスジャーナルというものです。
論文はオンライン上のみとなり、紙媒体を印刷・販売経路・郵送など
の手間やコストが必要なく安価で運営できます。
しかも運営費用は、投稿者から集めています。
なかなか論文掲載できず悩んでいた研究者側からすると願ったりですね。
投稿費用は高いものの、掲載される可能性が高くなります。
ジャーナルからすれば極端なこといえば、査読を簡便にし、
なるべく多くの論文を掲載した方が運営がうまくいきますよね(儲かります)。
これを実際やっている悪質なジャーナルもあって、
Predatory Publishers(ハゲタカ出版社)と呼ばれています。
コロラド大学の図書館司書さんBeallさんが、ハゲタカ出版社を
ブラックリスト「Beall's List」を作成しています。
ここに掲載されているジャーナル・出版社は避けたほうが良いでしょう。
そして劣悪の一番簡単な見分け方はインパクトファクターの有無でしょうね。
今回のジャーナル「Scientific Reports」は
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トップジャーナルの一つと言ってもよいでしょう。
インパクトファクターが5.228もあるのですから。
でも、ジャーナルの評価は分かれているのが現状です。
長くなってきたので、また次回に続きますね。
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「大腸CT検査の実態全国調査【臨床研究 GAIA−03】」
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に掲載されました!!
委員の先生方に大変」ご尽力いただきました。
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<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
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