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2017年07月06日
大腸CT(CT colonography)検査で異常なしと診断された患者さんを振り返ってみた研究 ★必読ですよ★
PubMedから、今日のつぶやき − 24 −
Pickhardt PJ, et al. Colorectal Findings at Repeat CT Colonography Screening after Initial CT Colonography Screening Negative for Polyps Larger than 5 mm. Radiology 2017; 282: 139-148.
読影支援技師のテーマでしばらくつぶやいてきました。
同じテーマが続いたので、話題を変えますね。
さて、今日はおなじみピッカードさんの論文です。
彼は非常に精力的に論文を執筆しています。
「ct colonography pickhardt」でPubMed検索すると、
実に198本の論文がヒットします。
一流紙も多くさすがですね〜
今回の論文は、大腸CT検査で6ミリ以上の腫瘍性病変がないと
判定(C1)した患者さんの2回目の大腸CT検査結果について検討しています。
臨床現場ではとても気になるテーマですよね。
C1を判定した場合の検査間隔の妥当性についても検討しています。
対象は大腸CT検査でC1と判定された5640名のうち、
2回目の大腸CT検査を受診した1429名です。
2回目の大腸CT検査を受けた患者さんは25.3%となり、
平均年齢は61歳です。
1回目と2回目の検査間隔は平均で5.7年、
レンジは4.5-10.7年です。
きちんと、C-RADSの推奨を守っていますね。
日本で調査したら、きっと(絶対?)
検査間隔はかなり短くなると思います。
結果です。
2回目の大腸CT検査で検査陽性
C2以上、つまり6ミリ以上の病変を指摘
となったのは、173名(12.1%)です。
初回の大腸CT検査の陽性は14.3%です。
2回目の検査で、陽性率は有意に低下しています(p=0.029)。
余談ですが、抄録ではp=0.29と間違えて記載しています。
本文142ページの表内では正しく記載されています。
Radiologyの出版社でも見落とすのですね・・・。
検査陽性者のうち、
1回目の検査で5ミリ以下の病変を指摘していたのは29.5%で、
これはすなわち病変が大きくなった症例であったことを示しています。
1回目の検査画像を見直してみて病変があったのは12.6%になります。
これは見逃しということですね。
2回目の検査で10ミリ以上の病変が指摘されたのは
2回目の検査が3.8% (55/1429)であったのに対して
初回の検査では5.2% (351/6769)でした。
2回目の陽性率は有意に低い結果でした(P=0.037)。
このことから、C1の場合の検査間隔は
5−10年で妥当であるという結論です。
以上が概要です。
とても素晴らしい検討だと思います。
検査間隔の妥当性にも検討していますし、
どのような病変が見逃されやすいのかなども詳細に解説されています。
とても重要な論文ですので、明日に続きます。
それでは、また〜
◆メルマガ「大腸CT検査アカデミー」無料購読募集中です◆
是非、ご登録ください。
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27552558
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大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。
<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
◆ラインコミュニティ「CTC Academy」の参加募集◆
メリット
・画像が共有できる!
・最新の情報を入手できる。
・仲間と意見を交換できる。
・待ち時間に気軽にみられる。
・配信されたことがすぐに分かる。
☆彡 入会希望の方はご連絡下さい
(恐れ入りますが、ラインコミュニティは医療関係者の方に限定させていただいております)
大腸がん
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今回の論文は、大腸CT検査で6ミリ以上の腫瘍性病変がないと
判定(C1)した患者さんの2回目の大腸CT検査結果について検討しています。
臨床現場ではとても気になるテーマですよね。
C1を判定した場合の検査間隔の妥当性についても検討しています。
対象は大腸CT検査でC1と判定された5640名のうち、
2回目の大腸CT検査を受診した1429名です。
2回目の大腸CT検査を受けた患者さんは25.3%となり、
平均年齢は61歳です。
1回目と2回目の検査間隔は平均で5.7年、
レンジは4.5-10.7年です。
きちんと、C-RADSの推奨を守っていますね。
日本で調査したら、きっと(絶対?)
検査間隔はかなり短くなると思います。
結果です。
2回目の大腸CT検査で検査陽性
C2以上、つまり6ミリ以上の病変を指摘
となったのは、173名(12.1%)です。
初回の大腸CT検査の陽性は14.3%です。
2回目の検査で、陽性率は有意に低下しています(p=0.029)。
余談ですが、抄録ではp=0.29と間違えて記載しています。
本文142ページの表内では正しく記載されています。
Radiologyの出版社でも見落とすのですね・・・。
検査陽性者のうち、
1回目の検査で5ミリ以下の病変を指摘していたのは29.5%で、
これはすなわち病変が大きくなった症例であったことを示しています。
1回目の検査画像を見直してみて病変があったのは12.6%になります。
これは見逃しということですね。
2回目の検査で10ミリ以上の病変が指摘されたのは
2回目の検査が3.8% (55/1429)であったのに対して
初回の検査では5.2% (351/6769)でした。
2回目の陽性率は有意に低い結果でした(P=0.037)。
このことから、C1の場合の検査間隔は
5−10年で妥当であるという結論です。
以上が概要です。
とても素晴らしい検討だと思います。
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どのような病変が見逃されやすいのかなども詳細に解説されています。
とても重要な論文ですので、明日に続きます。
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・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
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