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2017年07月05日
診療放射線技師さんによる大腸CTの読影支援(診断はあくまで医師)は重要だよ
PubMedから、今日のつぶやき − 23 −
Meertens R, et al. Diagnostic accuracy of radiographer reporting of computed tomography colonography examinations: a systematic review. Clin Radiol 2013;68:e177-90.
今まで三回に渡って、
「診療放射線技師さんによる大腸CT検査の読影支援は可能か?」
というリサーチクエスチョンに対する答えを
システマティックレビューで解説してきました。
とても大切なテーマなので今日も掘り下げてみたいと思います。
Discussionを見てみましょう。
・5ミリ以上あるいは10ミリ以上の病変に対する、
技師さんによる患者別・病変別感度は75%程度。
つまり4病変に1病変が見逃され問題である。
・ただし、システマティックレビューに組み入れられた
8研究のうち6研究で、技師さんのトレーニング
が不十分であったといえる。
・50例以上のトレーニングの有無でサブ解析すると、
トレーニングにより技師さんの読影精度が
明らかに向上したことも判明した。
今後は下記の検討が必要だろう。
・臨床現場に即した検討も必要。
つまり、時間制限、業務負担、
そして検査不良例(拡張不良や前処置不良例)
への対応の可否などに対する検討も必要だ。
・費用対効果(トレーニングが臨床現場での)を
明らかにしていく必要がある。
・検証に使用した症例のreference standard
(いわゆる答えの根拠とした検査結果)は、
大腸内視鏡検査として確認が取れているものにすべし。
展望です。
臨床実地および医療政策上、一人の技師により
レポートを完結することは不可能ではある。
しかし、適切なトレーニングを積むことにより、
読影支援を行うポテンシャルは十分にある!
イギリス(この論文の著者らはイギリス人です)において、
大腸CT検査を検診プログラムに取り入れるには、
技師の読影支援(診断は医師)は現実的には大変重要である。
と、このように締めくくっています。
そのためにも、適切なトレーニングを積んだうえで、
経済的効用も加味したさらなるエビデンスの積み重ねが必須であるとしています。
日本でも同じ状況ではないでしょうか?
あくまで医師が診断するのだけれども、
技師さんが読影支援を行っていただくことで、
臨床の質とパワーを担保するのではないかと個人的には考えています。
現在、200例の読影トレーニングをGAIA-2に参加いただく形で実施しています。
追記: 2017年9月18日現在、新規募集は終了ました。
今回取り上げたシステマティックレビューで
解決できていないエビデンスがここから発信できるものと確信しています。
それでは、また〜
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=ct+colonography+Diagnostic+accuracy+of+radiographer+reporting+systematic+review
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大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。
<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
◆ラインコミュニティ「CTC Academy」の参加募集◆
メリット
・画像が共有できる!
・最新の情報を入手できる。
・仲間と意見を交換できる。
・待ち時間に気軽にみられる。
・配信されたことがすぐに分かる。
☆彡 入会希望の方はご連絡下さい
(恐れ入りますが、ラインコミュニティは医療関係者の方に限定させていただいております)
大腸がん
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技師さんによる患者別・病変別感度は75%程度。
つまり4病変に1病変が見逃され問題である。
・ただし、システマティックレビューに組み入れられた
8研究のうち6研究で、技師さんのトレーニング
が不十分であったといえる。
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トレーニングにより技師さんの読影精度が
明らかに向上したことも判明した。
今後は下記の検討が必要だろう。
・臨床現場に即した検討も必要。
つまり、時間制限、業務負担、
そして検査不良例(拡張不良や前処置不良例)
への対応の可否などに対する検討も必要だ。
・費用対効果(トレーニングが臨床現場での)を
明らかにしていく必要がある。
・検証に使用した症例のreference standard
(いわゆる答えの根拠とした検査結果)は、
大腸内視鏡検査として確認が取れているものにすべし。
展望です。
臨床実地および医療政策上、一人の技師により
レポートを完結することは不可能ではある。
しかし、適切なトレーニングを積むことにより、
読影支援を行うポテンシャルは十分にある!
イギリス(この論文の著者らはイギリス人です)において、
大腸CT検査を検診プログラムに取り入れるには、
技師の読影支援(診断は医師)は現実的には大変重要である。
と、このように締めくくっています。
そのためにも、適切なトレーニングを積んだうえで、
経済的効用も加味したさらなるエビデンスの積み重ねが必須であるとしています。
日本でも同じ状況ではないでしょうか?
あくまで医師が診断するのだけれども、
技師さんが読影支援を行っていただくことで、
臨床の質とパワーを担保するのではないかと個人的には考えています。
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追記: 2017年9月18日現在、新規募集は終了ました。
今回取り上げたシステマティックレビューで
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<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
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メリット
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