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安全地帯・玉置浩二の音楽を語るブログ、管理人のトバです。安全地帯・玉置浩二の音楽こそが至高!と信じ続けて四十年くらい経ちました。よくそんなに信じられるものだと、自分でも驚きです。
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2020年04月04日

All I Do


All I Do』七曲目、タイトルナンバー「All I Do」です。

Chris Cameronさんによるアレンジで、入魂の先行シングル曲でした。といっても、シングルが1987年7月25日、アルバムが同年8月10日ですから、ものの二週間くらいしか空いていません。ジャケット写真が

ALL I DO

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こんな感じで、とてもアルバムジャケットと同じ日に撮ったとは思えませんので、おそらく別系統でデザイン、撮影、加工したものと思われます。うーむ、これは忙しすぎます。撮られるほうだって「え?また?もう?」という手際の良さだったことでしょう。何せ、安全地帯がツアーを終えたのが1987年5月で、このシングルが出たのが7月なんですから、ちょっと信じられないスケジュールです。

アルバムの写真を撮ったのはCheryl Koralikさんで、その名前でGoogle画像検索してみると、ブライアン・アダムスのベスト盤が出てきます。おっ!そうかこのジャケット撮った人か!そういや雰囲気が似てる!これは確かめなければならない!と思ってブライアン・アダムズのベストをさがしたのですが見つからず、いつの間にかバラバラになっていたツェッペリンのアルバムを一か所に集めることに熱中してしまい、ファーストアルバムと『フィジカル・グラフィティ』が行方不明になっていることが判明、また気がかりを増やしてしまった……というオチになりました。ああ、またひとつ真偽不明のうわさを作り出してしまった……(笑)。

さてやっと本題ですが、この曲、もしかして……ドラム、ベース、ギターを使っていないんじゃ?いや、後奏でわずかにベースが聴こえますが(最後の「僕を信じて」の「じて」から入ってます)、それ以外は聴こえません。そんなの聴けばわかるじゃんって思いますよね。わたくしあんまり耳には自信がございませんもので、たしかには言えないんですけども、どうもシンセだけで作っているような音ばかりで、ナマは玉置さんとAMAZONSの声だけのように聴こえます。

始終リズムを取っている「ガンガン!」は明らかにパッドですし、それに合の手を入れる「ピコーン!」もシンセの音です。遠くで歌に全然あってないリズムを刻んでる鐘の音もシンセで出せます。もちろんサンプリングしたホンモノの鐘の音だという可能性もないではないんですけど、それだって結局はシンセが出している音です。あとはチチチチチチ……という音が近づいたり遠くなったりしてますね。これもパッドで出している音でしょう。そしてメインっぽい鍵盤がAメロBメロで玉置さんの歌のオブリになり、サビで歌をなぞったりしているほかは、ストリングスらしき音が薄く入っているくらいです。

さらにこの曲は、間奏らしき間奏もありません。ギターないからギターソロはない、サックスもないからサックスソロもない、当然といえば当然なんですけど、これは普通の曲作りではありません。玉置さんが「安全地帯というワクにとらわれずに自由に作れたから、楽しかった」(『幸せになるために生まれてきたんだから』より)というのも、まことにもっともなくらい、まわりのミュージシャンの出番を作ろうとかそういう配慮がまるで感じられません。『安全地帯V』だってまわりのミュージシャンのことを考えて作っていたとはあまり感じられませんでしたが(笑)、この曲はさらに輪をかけて何も考えていません。本当に、好き放題にやっています。

白状いたしますと、この曲がほぼシンセのみでできていると気づいたのは、今回記事を書こうと思って聴いた時が初めてでした。「シンセ多いなー」くらいにしか思ってなかったのです。つまり、いまのいままで30年以上も気づかなかったのです。繰り返しくどいですが、わたくしの耳がポンコツであるのと同時に、ほぼシンセだけで作られたにもかかわらず、この曲が結構ぶ厚い印象を与えるように作りこんである、ということであるように思われます。

2011年の『安全地帯XIII JUNK』バージョンでは、さすがにベースが入って、ギターもソロが入れられています。全体のリズムもドラムのリム等を使ってとられている……んですが、ここでもなんとスネアは一発も打たれていません。かなり雰囲気というかコンセプトを継承して安全地帯でリメイクしたバージョンになっています。どっちも捨てがたい魅力がありますね。個人的には、一回目で「うおっ!」と来た感触が強いのは『安全地帯XIII JUNK』バージョンです。

さて歌詞ですが、All I Do、つまり僕のすること、ふだんしていること、すべて、ですよね。述語がなく文として成立してませんので、後ろの「涙をふいて」とか「僕を信じて」との関係は、想像して補うしかありません。たぶん、玉置さんのデモにそのまま「All I Do」とあったか、そう聴こえるホニャホニャ英語があったのを、松井さんが活かしたのでしょう。

日本語の部分だけで情景を想像してみますと、これはすでに去った恋か、もしくは去りかけ、かなり危機に瀕した失われつつある恋の歌ですよね。くちづけだのあの思い出だの、楽しい感じの日々はすでに遠くなり、倦怠期に入ってイライラし何かというと傷ついて、ああーこりゃヤバいなーと感じる時期がすでに長く続いているか、それさえ去った状態です。

人間は飽きやすい生き物ですから、「名前を呼ぶ声」に「やさしさ」があふれているような状況でさえ、当たり前になってしまい、ついにはやさしさを感じなくなります。悪化しますと、「きびしさ」を感じるような有様です。バファリンの半分はやさしさでできているそうですが、当然残りの半分は、やさしさではないものでできているということですので(笑)、「名前を呼ぶ声」の場合も、残りの半分が胃に来るようになることさえ、起こりうるのでしょう。ところで「バファリンのやさしさは半分どころじゃなかった!やさしさの真相キャンペーン」というのがあったそうで、わたくしの思い違いもたいがい甚だしいようです(笑)。

そんな状況になりますと、基本的に何をやってももう関係の修復は困難でしょう。何をやっても、ですから、All I Doの中身が何であっても、ということです。何だろう、ディナーかな?プレゼントかな?とつぜんナントカ記念日を思い出して当然覚えていたように振舞うことかな?とか何とか、いろいろ考えてみるんですが、どれもこれも取ってつけた感が非常に高く(笑)、そんな生半可なことではどうにもならないことは容易に想像できます。

ですが、ここで玉置さんが「これが僕のAll I Doなんだ……」と言って歌いだしたら?これは効きます。かなり効くでしょう。その歌は、バンドでなくソロでなくてはなりません。バンドなら「All We Doじゃん」とツッコまれてしまいます。この曲は、第一期ソロ活動を象徴するものですから、できるかぎり玉置さんの歌と、パーソナリティを前面に出したものである必要があったわけです。おそらく、松井さんも星さん金子さんも、そんな演出を考えていて、「All I Do」ということばを生み出し、そして歌以外はほどんどバンド臭を消したサウンドに仕立てたのではないかと思われます。

松井さんが「あとは安全地帯の楽曲とそれほど変わりなくやってました」(『幸せになるために生まれてきたんだから』より)と語っているわけですから、松井さんがソロのコンセプト・演出を考えていたというのは、わたくしの妄想にすぎませんが、偶然にしてはできすぎです。玉置・松井コンビがそんな偶然・奇跡が起こりがちな二人だということは、よくよく知ってはいるんですけども。

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posted by toba2016 at 11:40| Comment(10) | TrackBack(0) | All I Do