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2021年05月21日

「消費税の増税が無ければ日本は豊かなママだった」





 「消費税の増税が無ければ」日本は豊かなママだった

 ・・・京大教授がそう嘆くワケ




   5-21-4.png 5/20(木) 11:16配信




       5-20-15.jpg
    
         京都大学大学院の藤井聡教授(写真提供アスコム) 5-20-15


 〜日本の財政は危機にあり、再建の為には消費税の増税が避けられ無いと云われて居る。それは本当なのか。京都大学大学院の藤井聡教授は「1997年の消費税増税が全ての間違い。失われた富は数千兆円規模に為る」と云う。ジャーナリストの田原総一朗さんとの対談をお届けする〜

 本稿は、田原総一朗・藤井聡『こうすれば絶対よくなる! 日本経済』(アスコム)の一部を再編集したものです。



 梶山官房長官は「俺は大蔵省に騙された」と謝罪した  

【田原】1997年に消費税増税が在った。アノ時、増税に反対した人は居なかったの?

【藤井】居ました。橋本内閣の田中秀征(しゅうせい)経済企画庁長官は鬼の様に怒って反対したんです。経済企画庁には当時、マクロ経済が判るエコノミスト・インテリが大勢居た。そのレクを受けていた田中・経企庁長官は「絶対辞めろ」と云った。処が大蔵役人達が橋本龍太郎さんの所に「嫌、絶対大丈夫です。増税して全く問題ありません」と挙(こぞ)って説明しに行った。  
 例えば、官房長官だった梶山静六さんは当時を振り返って「大蔵省の説明を鵜呑みにした私達政治家が(中略)財政再建に優先的に取り組む事を決断した」と語っています。で、実際に増税したら経済がメチャクチャに為った。それが判ってから、梶山さんは田中経済企画庁長官の所に行って「俺は大蔵省に騙された。この前は済まなかった(消費税増税の確認をした)閣議の時、アンタが言った通りだった」と謝罪したと云う記録も残っています。  
 詰り、弱小官庁の経済企画庁エコノミストがダメだと口を揃えても、官庁の中の官庁、一番格上の役所の大蔵官僚が大丈夫だと請け合った。それで皆「大蔵省の方が正しいのだろう」と思って騙されたんです。それで増税した。処が、日本経済は1年でボロボロに為った。1997年の消費税増税は日本の命運を分けました。太平洋戦争の命運が、ミッドウェー海戦の敗北で一気に尽きて行った様なものだったんです。


 消費税5%から 日本国民の貧困化が始まった  

 【藤井】1997年の消費税増税によって日本がダメに為った事は、GDP成長率・家計消費・賃金などあらゆる尺度が実証的に示しています。政府の資金供給量が急激に減って、実質賃金も激しく下落しました。詰り国民が“貧困化”してしまったんです。世帯所得が減った事、サラリーマン・サラリーウーマンの給与が減った事を示すグラフをご覧ください。 (図表1・2)


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【田原】日本人の受け取り額は、絵に描いた様に減り続けている。  

【藤井】こう為る事は、実証的のみ為らず理論的にも明白です。バブルが崩壊して成長が急速に鈍化した不況の時増税すると、経済は更に悪化してデフレーション、詰り経済規模の縮小が始まってしまう。  
 世の中でおカネがグルグル回って生産や消費をして居る時、貨幣循環のあらゆる局面でおカネを取ってしまうのが消費税。医療で体内に溜ってしまった血・体液・うみ等を外に出す為に入れる管や袋をドレーンと云いますが、アレと同じです。あらゆる血管にドレーンを刺して血を抜き続けて居れば、そりゃ血も循環し無くなるでしょう。体力もドンドン弱く為って行く。  
 世帯所得は消費税増税の1997年から一本調子で下がって居ます。給与所得は消費税率を5%・8%・10%と上げる度にガクガクと下がって居ます。だから、デフレ脱却前には絶対に増税してはダメで大至急、消費税増税の凍結、詰り「消費税0%」を実現すべきだと申し上げています。



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 財政を悪化させた真犯人は「消費税増税」  

【田原】貧困化や格差の拡大を招いたのは、新自由主義を遣った小泉純一郎・竹中平蔵コンビだと云う人が多いけど、これも違うね。小泉内閣は2001(平成13)年4月から2006(平成18)年9月迄です。小泉時代は、寧ろ下げ掛かったものの傾きを抑えて居るじゃないか。

【藤井】マア、それは偶々アメリカが好景気で外需が伸びたからです。それはサテ置き、支えようとして居たので残念で為りませんが、実質賃金は第二次安倍晋三内閣の下で激しく凋落して居ます。実質賃金を短期間でこれだけ低下させた内閣は、戦後においては安倍内閣以外に無い。実質賃金が7%も減ってしまっています。
 
【田原】「貧すれば鈍する」と云うけれども、カネが無く為って來ると、経済以外のものがダメに為って行く。どうですか?

【藤井】おっしゃる通りです。GDPが大きいのは、皆所得が多く貧困が少無いと云う事ですから、国民に余裕が生まれ芸術や文化も更に発展して行く。後で話が出ると思いますが、格段に強い外交力も発揮出来る。研究開発投資も旺盛で、科学技術力も、もっと高まる。リニア新幹線も通って居るし、都市開発も防災対策も進んで居る。ノーベル賞をもっとガンガン取れる国に為って居る。
 詰り、GDPが順調に成長して行けば、日本は今よりも遥かに経済大国・文化大国・生活大国に為って居た筈です。処が現実は逆に為った。1997年の消費税の増税がそうしてしまった。皆がお金持ちに為れば、税収も増えて政府の財政も今より遥かにラクに為った筈です。


 消費税増税でデフレ・・・日本だけが世界から取り残された


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【藤井】「赤字国債」発行額の推移グラフを示して置きます。(図表3) 日本は昔からガンガン赤字国債を出して、列島開発何かを遣ったと思って居る人が居るかも知れませんが違います。  
 1997年までは10年間の平均で足った3兆円チョットしか出して居ません。それが増税してデフレに為った事で、一気に10年平均で23兆円迄増えてしまった。従って、財政を悪化させたのも又消費税の増税なんです。今国債発行額は30兆円から40兆円時代に為って居ます。

 
【田原】日本がデフレで苦しんでいる間に、欧米は普通に成長して居た訳ね。

【藤井】はい。日本だけが置いてけぼりに為ってしまった。日本・アメリカ・ヨーロッパ・中国・その他と云う五つに分けて、1985年から2015年迄30年間のGDPの推移を示したのが、下のグラフです。(図表4)


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 先ず目に付くのがアメリカの一本調子の成長。そして2005年前後からの中国の急成長。これは6年前までのグラフですから、米中の差は更に縮まっている。  

【田原】アメリカは何があってもヘコま無いんだ、凄いな。リーマンショックでも傾きが気持ち緩やかに為っただけで直ぐ元通りに為って居る。

【藤井】その他は新興工業国や途上国で、2000年代に為って急成長した。欧州と日本は90年代後半に沈んだ点が似て居ますが、その後、横バイから下り坂は日本だけです。リーマンショック後の落ち込みも欧州より日本の方が激しい。  
 グラフの始まり時点で、日本のGDPの世界シェアは約20%でした。今は6%以下中国の半分以下でアメリカの5分の1の国に為ってしまった。


 「そんな国は日本だけ」過去20年でマイナス20%成長  

【田原】消費税増税で日本は此処迄ダメに為った。
 
【藤井】はい、30年間で数千兆円規模と云う様な大きな富を失った。税収も数百兆円規模で失った。日本のプレゼンスも著しく失われた。その結果、アメリカも中国もロシアも、日本を軽んじる様に為ってしまった。  
 今見た30年間の後ろ3分の2・・・20年間の各国のGDP成長率を高い国から並べると、世界平均は139%・中国は1,400%と云う飛んでも無い成長をして居ますが、当然ながら成熟国家はそれ程高い成長はしていません。先進国、特にヨーロッパ各国は大体世界平均より下に並んでいます。

 
【田原】南アジアやアフリカの様に、国民が若くこれ迄貧しかった国は当然高成長する。高齢化が進んだ国は高成長し難い。移民を受け入れるアメリカは、若く働き盛りの100万人位の集団が国内で毎年生まれるから成長する。
 
【藤井】この悲しいグラフで判る様に、世界でダントツに取り残されてしまった国が我が日本です。瞑れ掛けているんじゃないかと云われた南欧諸国すら、何十%か成長して居ます。一番ダメな日本は、何とマイナス20%成長なんです。  
 日本政府も財務省もメディアも経済学者も、何故こんな事に為ったのか説明すべきです。そして、日本の過去の経済政策が間違って居た事を認め、真面な政策に転換しなければなりません。プライマリーバランス規律を外した上での「消費税0%」が、その大いなる一歩と為る、日本は今すぐそうすべきなんです。



 田原 総一朗(たはら・そういちろう) ジャーナリスト 1934年 滋賀県生まれ 早稲田大学文学部卒業後 岩波映画製作所へ入社 テレビ東京を経て77年よりフリーのジャーナリストに 著書に『起業家のように考える。』ほか

 藤井 聡(ふじい・さとし) 京都大学大学院工学研究科教授 元内閣官房参与 京都大学大学院工学研究科(都市社会工学)教授 京都大学レジリエンス実践ユニット長 1968年奈良県生まれ 京都大学卒業 同大学院修了後 同大学助教授 東京工業大学教授等を経て現職 2012年より2018年まで安倍内閣・内閣官房参与にて防災減災ニューディール政策を担当 専門は経済財政政策・インフラ政策等の公共政策論 文部科学大臣表彰・若手科学者賞 日本学術振興会賞等受賞多数 著書に『MMTによる令和「新」経済論』(晶文社)『令和日本・再生計画』(小学館新書)など多数 「正義のミカタ」(朝日放送)「東京ホンマもん教室」(東京MXテレビ)等のレギュラー解説者 2018年より「表現者クライテリオン」編集長




 命より財政を優先する財務省の異常・・・

 「希望者全員に毎月20万円の給付金を配れ」

 京大教授が訴える 最強のコロナ対策
 

 PRESIDENT Online

 
 〜感染拡大を食い止めるにはどうすれば好いのか。京都大学大学院の藤井聡教授は「自粛に応じて貰う代わりに徹底的な補償をすれば好い。一人当たり毎月20万円給付しても日本が財政破綻する事は無い」と云う。ジャーナリストの田原総一朗さんとの対談をお届けする〜

 本稿は、田原総一朗・藤井聡『こうすれば絶対よくなる!日本経済』(アスコム)の一部を再編集したものです。



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 5-20-26 写真提供 アスコム ジャーナリストの田原総一朗さん(左)と京都大学大学院の藤井聡教授(右)


 財政破綻論は「完全にデマ」である


【田原】藤井さんが掲げる提言「プライマリーバランスの黒字化に拘るのを辞めよ」という問題を中心に話したい。2012年暮れに首相に返り咲いた安倍晋三さんは13年春以降、黒田東彦・日銀総裁と組んで「異次元の金融緩和」をやった。
 政府がお札を刷り、日銀が市中の国債はじめ株式や債券をガンガン買い入れ、出回るおカネを増やし、インフレターゲット2%を設定して内需を拡大させようとした。「機動的な財政政策」で公共事業もやった。「成長戦略」と合わせて、アベノミクス三本の矢で日本経済を好くすると。
 処が『日本銀行「失敗の本質」』と云う本を書いた朝日新聞の原真人編集委員によれば、その結果日本の長期累積債務は1200兆円・GDP比で220%に膨れ上がった。このママ行けば間違い無く財政破綻で「第二の敗戦」だ、早ければ2025年にもそう為ると云う。藤井さんの反論を聞きたい。


【藤井】その話は完全にデマです。徒(いたずら)に危機を煽((あお)って人を不安にさせて注目を集めようとして居るに過ぎません。本を買って嘘を読まされた人は、賠償請求をしなければいけない位です。
 何故か? 簡単な処から申し上げますと、財政破綻論者は、過つて政府の累積債務がGDPと同じ水準に達すれば破綻すると云った。800兆円に為ったらとか1,000兆円を突破したらとか、ずっと「破綻する、破綻する」と云い続けて来た。にも関らず、日本政府は全く破綻して居ない現実があります。


 緊縮財政が景気を悪化させた

 【藤井】そして、理論的な視点から説明するとすれば、彼らは色々な処で間違って居ますが、最大の間違いは「破綻する、破綻する」と叫んで財政を緊縮させ景気を益々悪化させ、その結果、税収が減って財政を悪化させてしまって居る処です。詰り、原さん達が心配で心配で仕方が無いと言って居る財政悪化と云う状況を作って居るのは、他為らぬ彼ら自身なのです。
 彼らが騒が無ければ国債をもっと出して政府支出を増やしたり消費税を減税・凍結したり出来、それを通して経済が好く為って財政問題が自ずと解消するのですが、彼等が騒ぎ立てる事で、そう云う改善プロセスを邪魔してるんです。これが彼らの最大の間違いです。


【田原】2021年1月末の朝日新聞に、原編集委員は「金融緩和、出口見失った日銀 重なるベトナム戦争の泥沼」と云う記事を書いて居た。黒田総裁は異次元緩和を2年間の短期決戦と説明したのに、8年近く経っても出口戦略が無い。こうも泥沼化させたのは日本政府の酷い財政状況で、世界最悪水準の借金依存が更に悪化。日銀がお札を刷り国債を買い支える「打ち出の小づち」が、何処まで持続可能か誰にも判ら無いと。政府の借金が雪だるま式に増え続けて好い筈が無い・・・と云いたい訳ね。これは世の中の“常識”と云えば常識でしょう。

 「コロナ禍は有事である」という発想がない

【藤井】仰る通り。しかし、重要なのはその常識こそが間違いだと云う点。そもそも原さんは、或る意味で的確な意見を開陳している。それは〔ミスター財務省〕の主張です。政府の借金は理屈抜きに悪い。
 でも、1000兆円超もの借金を一気に返すのは無理。だから、兎に角プライマリーバランス黒字化で単年度の借金を無くし、増税もして借金を減らす方向に持っていかなければなら無い・・・こう云うのが今世間の常識に為って居ますがこれこそ完全に間違った考え方。その“常識”が間違っているんです。「コロナ禍は有事である」という発想がない!


【田原】日本の“常識”をもう一つ。2020年4月に安倍晋三首相が新型コロナで緊急事態宣言をした。僕は一対一で会って「緊急事態宣言は、なんで欧米に2カ月以上も遅れたんですか?」と聞いた。
 マスコミがずっと言って来たのは、日本の財政状況は先進国でも最悪で、このまま行けば10年位で政府が財政破綻しかね無い。ここで緊急事態宣言をすれば、100兆円200兆円と云うカネが必要に為る。殆どの閣僚・与党公明党・野党は「そんな事をすれば財政破綻を早めるだけだ」と反対した。


【藤井】安倍さんはチョット違う考え方だったと思いますけれども、結果的にはそうで反対が通った。



 アメリカも欧州も 青天井で個人と企業を支えている


【田原】でも、財政事情が必ずしも日本より好いとは云えそうに無い国でもドカンとカネを出している。要するに彼等は「これは有事だ、戦争と同じだ」「有事を放っておいたら国が瞑れてしまう。今は財政の健全性なんて考えて居る時じゃ無い」と対応した。
 日本は戦後、戦争を遣らず有事が起こら無い事を大前提として生きて来た。有事の発想が無いから、有事には平時のルールを破っても好いのだと云う考えも無い。ルールはルールで、何時だって守ら無ければならない・・・とこう為る訳ね。
 日本以外の国は、緊急事態に違反した場合の罰則規定がある。日本だけがありません。何で罰則規定が無いんだと安倍さんに聞いたら「田原さん、罰則規定なんか作ったら政権が持ちません」と云った。詰り、国民のなかにもヤッパリ有事と云う発想が無いんです。


【藤井】しかしながら、もし2020年4月の段階で安倍さんが徹底的な政府補償を提供する事が出来「緊急事態です、徹底的に自粛して下さい。その変わり毎月20万円を配ります。毎月必ず払います」と云ったとしたら、国民は殆ど何の文句も云わずに自粛したでしょう。実際、ヨーロッパの国々もアメリカもそれに近い事をして居ます。

 日本だけがやっている〔真逆〕の政策

【藤井】諸外国のコロナ不況対策をご覧ください。EU各国は2020年3月末までに事実上「財政規律の凍結」を宣言しました。云わば、僕の「提言」をコロナ禍が始まった瞬間に実現させて居るんです。ソモソモEUは、域内各国に財政赤字をGDPの3%以内に抑える様義務付けキリキリ遵守を求めて居たんですが、これを停止
 財政規律を棚上げにして、企業や個人への支援や新型コロナ感染対策などを青天井で実施出来る様にしました。先進国も開発途上国も多くの国が消費税の減税を断行して居ます。しかも2020年4月や5月から始めて居ます。日本では、各国はこうして居ると云う報道すら見掛けませんでした。一体マスコミは何を遣っているんだと思いましたね。


【田原】日本とは、全く逆なんだ。

【藤井】逆です。日本では同じ時期、麻生太郎財務大臣がプライマリーバランス規律に関する国会答弁で、驚くべき事に「堅持する」と断言したんです。この時の目標は、2025年度のプライマリーバランス黒字化です。
 これを堅持する以上、仮に緊急事態宣言の期間限定とは云え、毎月20万円なんて到底支払う事が出来ない。10万円を1回出せばそれっ切。カネを払え無ければ経済は回復しない。しかも政府がカネを払わ無いからコロナ病床も増えず、感染が少し拡大しただけで医療崩壊が叫ばれ、緊急事態宣言が直ぐ出され益々経済は冷え込む。政府がプライマリーバランスを守り続ければ、何重もの意味で経済が冷え込むんです。


 財政規律を守っても 景気は回復しなかった

【田原】各国の徹底的なコロナ不況対策の成果は?

【藤井】グラフと図表をご覧ください。フランスは一目瞭然のV字回復をしています。載せていませんが、アメリカも同じようなグラフです。

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 G7各国の2020年第2四半期と第3四半期のGDP実質成長率を比べ、どの位回復したか・・・新型コロナ第1波による2020年春の経済落ち込みが夏までにどう為ったかを見ると、驚くべきことが判ります。何と日本は7カ国中、経済的な落ち込みが最も小さかったにも関らず最も回復出来無かったのです。


【田原】消費税を下げるでも無く給付金も少なかったからですね。オマケに布製マスクを全世帯に配るなんて、頓珍漢な施策を大騒ぎで遣っていた。

【藤井】財務省が愚かなのは、経済をダメにして財政基盤を破壊して居る事に、彼ら自身が気付いて居ないと云う点です。

【田原】どう云う事?

【藤井】出すカネを絞って緊縮をすればする程・消費税を増税すればする程経済がダメに為って最終的に税収が減るんです。すると日本政府の財政赤字が増えて行く。彼等がプライマリーバランスの赤字を減らそうとすればする程、逆にプライマリーバランスの赤字が増え累積債務が膨らんでしまう。財務省はそんな真に愚かな事を遣って居るんです。最悪ですよ。

 財務省というこの国の宿痾(しゅくあ)

【田原】諸悪の根源は財務省? 財務省のプライマリーバランスへの執着?

【藤井】そうです。日本がG7で最も回復出来なかったのは、プライマリーバランスが安倍内閣の軛(くびき)と為って、様々な政策を強力に制約した結果です。結局、財務省問題が、実は日本と云う国の宿痾(しゅくあ)と為ってしまっています。
 長期政権を築きたい安倍さんは、国内で財務省・国外でアメリカと云う二大スーパーパワーに最終的には「逆らう」事が出来なかった。その事で、安倍政権下の日本は雁字搦めに為って居た、と云うのが僕の世界認識です。


















市民の「殺害」を繰り返すアメリカ警官 警察学校で何を教わっているのか?



 市民の「殺害」を繰り返すアメリカ警官 

 警察学校で何を教わっているのか?



  5-21-2.gif 5/19(水) 12:09配信 5-21-2


 〔地域社会と市民を守りたくて警察官を志した筈の善良な人々は、如何にして組織内の教育で《変身》するか・・・〕



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 警察学校の卒業式で宣誓す る新人警察官たち(ニュー ヨーク2018年) DREW ANGERER/GETTY IMAGES 5-21-1


 〜警察官の人格は如何(いか)にして形成されるのか、それを理屈では無く体で感じ取りたい・・・アメリカの首都ワシントン郊外にあるジョージタウン大学の法学教授ローザ・ブルックスはそう思い、2015年に首都の予備警察隊に志願しその「沈黙の青い壁」の内側に飛び込んだ。
 そこで見聞きし考えたことを、彼女は新著『青い制服にこんがらがって(Tangled Up in Blue)』(ペンギン・プレス刊)にまとめた。この本には、今議論の的に為って居る警察活動の問題が組織の体質・・・取り分け警察官の養成課程に深く根差して居る事が詳述されている。
 警察官の過剰な暴力で「容疑者」とされる市民が命を落とす事態は後を絶た無い。多くの人が抗議しても止まら無い。何故なのか。以下では、彼女の著書から訓練生が警察学校で何を教わり、それが警察官の勤務中の行動にどんな影響をもたらして居るかを論じた部分を紹介する〜



                 ◇ ◇ ◇


 「誰だって君達を殺せる、何時でもな」 それが警察学校で教わった最高に重いメッセージ。君が警察官なら何時誰に殺されても可笑しく無いぞ・・・と云う警告だ。 勿論教科書には載って無いが、教官の語るエピソードや繰り返し見せられたビデオで、グサリと胸に突き刺さった言葉だ。
 警察官が襲われボコボコにされ殺される映像を、受講生の私達は何度も何度も食い入る様に見詰た。そして思った。この世は警察官に取って危険な場所、刺されたり撃たれたり殴られたり蹴られたり、車にひかれたり川に放り込まれたり、毒を盛られたり猛犬に噛み付かれたりする。 「警察官の身の安全」を守る為のビデオだと教官は言った。

 だから休み時間や、次の講義までの空き時間に、自分のパソコンやタブレットで見て置く様に言われた。ネット上のビデオクリップを片っ端から再生したがる子供の様に、私達受講生もそんな動画のURLを互いに教え合った。
 警察官が殺される状況は山程あることを私達は知った。只の交通規制をしていた警察官が、後部座席の色の濃いガラスに隠れて見え無かったイカれ男に銃撃されるシーン。立ち往生したトラックに駆け寄った警察官達が猛毒のガスを吸って倒れるシーン。事故車の運転手を助けようとした警察官が別の車に撥ねられるシーン。

 殉職者に為ら無い為に

 家庭内暴力の通報を受けて駆け付けた途端に凶暴な夫に襲われた警察官。容疑者と格闘して居る内に橋から突き落とされた警察官。容疑者に抵抗されて銃を奪われ頭を撃ち抜かれた警察官。スタンガンも効か無い薬物常習者の群れに踏み潰される警察官。
 そうやって死んだ警察官は、皆「殉職した英雄」とされるが、身内の評価は違う。私達は教わった。大抵の場合、彼等が命を落としたのは用心が足り無かった所為だと・ 防御が甘かった・適切かつ戦術的な警戒を怠った・暑いとか面倒とか云う理由で防弾チョッキを着ずにパトロールに出た。

 その所為で胸に6発も食らったんだ! パトカーを止め、チョットスマホで私的なメールをチェックして居ただけなのに頭を撃たれた。後ろから近づいて來るイカれた野郎に気付か無かったからだ! 家庭内暴力の通報で駆け付け、事情を聴いて居たら容疑者にナイフで心臓を刺された。
 キッチンには鋭利な刃物が何本もある事を忘れて居たからだ! どう見ても人畜無害に思える年配の運転手に免許証を返し、行って好いぞと言った途端、ソイツは隠して居た銃で警察官を撃って来た!

 「安全な業務等無いと思え」と教官は言った。有触れたどうって事も無い状況が一瞬にして命取りに為る。それが警察官の日常。だから絶対に「戦術的」なアプローチを忘れるな。
 何時、どうやって自分が殺されるか分から無いと云う事を常に念頭に置いて、間違っても「殉職者」に為ら無い為に必要な行動を取れ。「それで無事に家に帰れたら、今日は好い日だったと思え」私達はそう教わった。

 予備警察隊の講習だから授業は週末に限られたが、その時間の大半は肉体の鍛錬と「身を守る」技術の習得に充てられた。教官は巡査部長のフラナガン。小柄だが筋肉質で、アイルランド系の50代男性だ。
 最初の授業で「来週からは諸君の名字を背中に黒マーカーで書いた白いTシャツを着て来い」と言われたのには閉口したが(私達は事前にグレーのTシャツを着て來る様言われて居た)決して悪い人では無かった。

 2016年第1期の春から夏に掛けてのクラスでは、歩き方(容疑者には絶対に背中を見せず、カニ歩きを交えつつ後退する)から実戦的な戦い方、拘束術や痛みを与えて服従させる方法までを教わった。サンドバッグやゴム人形を使ったり生徒同士で組んだりして、蹴りの入れ方や、手のひらで相手を打つ「掌底(しょうてい)」「肘(ひじ)打(う)ち」等の練習をした。相手の指の握りを解く方法や腕を後ろに捩じ上げて服従させる遣り方も習った。

 警察にも「無事に家に帰る権利がある」

 但し首都警察では、首絞めは禁じ手だった。被疑者が命を落とす例が多かったからだ。

 「(逮捕時に首を絞められて死亡し、大きなニュースに為った)ニューヨークのエリック・ガーナーを覚えて居るだろ。首を絞めるのは禁止、厳禁だぞ」

 フラナガンはそう言った。 すると、過つてニューヨーク市警に居たと云うウェンツが異議を唱えた。

 「それ、可笑しいですよ。絞め技は正しく使えば完璧に安全です。これは訓練でしょ。だったら皆に正しい絞め方を教えてください。それに、ガーナーは首を絞められて死んだんじゃ無い。死因は『体位性窒息(たいいせいちっそく)』です」 フラナガンは動じない。
 「厳密に言えばそうだナ。でもテレビで皆が見たのは、ガーナーが絞め上げられて死んだ姿だ。体位性窒息に付いては又後で教えるが、兎に角絞め技は禁止。それがルールだ」

 処がウェンツは引き下がら無い。「殺されるより、絞め技を使って罪に問われる方が増しだ」 それでも教官はどうにか自制心を保った。
 「好いか、ウェンツ。もし相手の首を絞め無きゃ殺される様な状況に追い込まれたら、遣るなとは言わ無い。しかし警察のルールでは禁じられて居る。だから、手錠を掛ける時に抵抗されたからって首を絞めちゃいけない。好いな」

 授業はそのまま「体位性窒息」の話に為った。うつ伏せにした相手の背中を膝や足で押さえて拘束する事も首都警察の規則では禁止されて居る。長時間のうつ伏せ、特に背中への加重を伴う行為は、もしも相手の心臓が弱かったり医学的な問題を抱えていた場合は、命取りに為る可能性があるからだ。

 「容疑者と格闘して居る時は戦いだ。相手の上に乗り、顔を泥の中に押し込む事もある。しかし・・・」と、フラナガンは続けた「相手をコントロールしたら直ぐに解放しろ。うつ伏せの状態を長く続けさせればそれだけリスクが高まる」

 実際、この授業の4年後にはジョージ・フロイドが警官に膝で首を圧迫されそのママ窒息して死んだ。 ウェンツは又何か言いたそうだったが教官が制止した。

 「首絞めと同じだ、うちの規則では許されて居ない。そこは理解しろ。だが生きるか死ぬかの状況だったら? 君が一人切で未だ手錠を掛ける前で、相手が君よりズッと大きく圧力を弱めた瞬間に反撃して来たら? その時は君にも、無事に仕事を終えて家に帰る権利がある」

 ウェンツは満足し頷いた「だが忘れるな!」と、教官は続けた「それでも君には、組織の規律を破った理由の説明が求められる」

 「市民も警察官僚も敵と思え」

 命の危険と組織の規律・・・その板挟みの中で、警察官は常に緊張を強いられる。授業では繰り返しそう言われた。何れ現場に出る日が来れば、ソコでも実感させられる。 警察官の心得は2つに要約出来る。
 1つ、警察官は常に危険に晒されて居る。どんなに安全そうな状況も一瞬にして命取りに為り得る。身を守る為なら何でもする準備を一瞬たりと怠るな。
 もう1つ、組織の決まりには絶対に従え。逸脱行為で組織のメンツを潰せば必ず干される。疑問の余地は無い。停職・解雇・或いは起訴・・・待った無しだ。 此処迄言われると、私達の様な「予備」の生徒でさえ思ってしまう。アア、警察官は誰にも守って貰え無いのだと。

 現場に出たら逃げ場は無いぞ、と教官は言って居た。前に居るのは敵意に満ちた人々で、皆諸君を殺す機会を窺って居る。そして後ろには敵意剥き出しの警察官僚が居て、イザと為れば平気で諸君を狼の群れに放り込むと。



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       著者 ローザ・ブルックス(ジョージタウン大学教授)5-21-2





 〜管理人のひとこと〜

 警察・海上保安庁そして自衛隊・・・これらの組織に属している人達は、常に民間の人達との強い緊張感を挟んで対立している関係にある。世の中の自然現象以外は、常に人間関係の対立から來るものだからだ。そのうえで人間は二種類の性格を持つ。
 一つは社会悪に対して憤慨し自分がそれを正そうと考える・強くそう考える人間。対してもう一つは、それを含めた不完全なものが人間だと考えるナチュラルな人で、その様な犯罪者も居て更にそれを取り締まろうとする側の人間も含めてが社会なのだと・・・犯罪者ばかりが存在するのも嫌な世の中だし、取り締まる人間だらけなのも尚嫌なものだろう・・・堅苦しくて仕方ない。
 昔はヒニン・エッタと呼ばれた人達が今で云う警察の仕事を熟していた。普通の人が嫌う仕事・・・道端で亡くなった動物や人間の始末をしたりそれを葬る仕事。政府が彼等を養成し仕事を託し、更に犯罪の捜査や調査を行う・・・町奉行・岡っ引きとして・・・所謂、社会に必要な汚れ仕事・政府からの要請を引き受けた人々だ。それが、職業として警察組織が出来たのが明治に入ってから。一般市民の安全・安心する日常を維持する仕事・・・人々は彼等の権威と権力に恐れ戦き「おかみとして」従った訳だ。

 彼等は正義を守る為の組織として、権力・武力を保持し一般人に対し強制出来る組織だ。無論政治でコントロールされるのは言うまでも無い。時には異常な自己保身が出て来て民間人に牙を剥く時もある、それが黒人を殺害したような事態だ。常に周りからの暴力を意識するので過敏に反応する場合もある。それを維持するのは強力な武装と強靭な精神力だ。それを教育するのが、この様な警察学校なのだ、彼等のお陰で自由な生活が保障されているのである。










  




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