2016年04月09日
子どもと公園に出かける前にチェック! 【光化学スモッグ】本当のハナシ
「光化学スモッグ」や「光化学スモッグ注意報」という言葉を聞いたことがありますか?この「光化学スモッグ」の正体が一体何なのか、どういう時に注意報が出るのかなど、ご存知の方は少ないかもしれません。特にお子さまのいる家庭では、ぜひ知っておいてもらいたい内容をお伝えします。
今回は光化学スモッグの発生しやすい場所や健康被害について、医師に答えてもらいました。
そもそも、「光化学スモッグ」とは一体?
工場の排煙や自動車の排気ガスに含まれる窒素酸化物や炭化水素は紫外線にあたると、化学反応を起こします。
この反応で新しくできた物質「光化学オキシダント」が空気中を漂い一カ所に溜まると、霧のようにぼんやりとモヤがかかって見えるようになります。これが、「光化学スモッグ」です。
どういう時に発生するの?
光化学スモッグは初夏から夏にかけて発生しますが、それには以下のような条件があります。これからは特に発生しやすい季節といえますね。
・最高気温が25℃以上
・晴れの時間が2時間30分以上の晴天の日
・無風、もしくは風が弱い日
発生しやすい場所と光化学スモッグ注意報について
光化学スモッグは、特に交通量の多い大都市や排煙の多い工場地帯、凪で風の弱くなりやすい沿岸部などで発生しやすいと言われています。
このような地域では、光化学スモッグ注意報や警報が出る場合があります。
「光化学オキシダントの大気中濃度が上昇して、光化学スモッグが発生しやすい状況です」 という注意を喚起するお知らせで、多くは昼過ぎから夕方にかけて発令されます。
気になる健康被害とは?
特徴的な症状はありませんが、多くの人が以下のような目や喉の粘膜刺激症状を訴えます。
・目がしみる
・目の異物感
・涙が出る
・咳
・咽頭痛
なかには重度の症状を訴える人もいます。
・呼吸困難
・頭痛
・発熱
・嘔吐
・手足の痺れ
子どもや高齢者、体力が落ちている人、アレルギー体質の人、呼吸器疾患の持病のある人は特に注意が必要です。目や喉などの軽傷の場合は、洗眼(目はこすらないようにしましょう)とうがいをしっかりして、室内で安静にしましょう。
光化学スモッグ注意報や警報が出たら、子どもの外出は控えるようにしましょう。大人の場合もマスクをしたり、体調がすぐれない時は早めに帰宅するなどの配慮が必要です。