2022年03月23日
洒落怖4集
「あなたの娘さんは地獄に落ちました」
ある病院に残り三ヶ月の命と診断されている女の子がいました。
友達が二人お見舞いに来た時に、その子のお母さんは、まだその子の体がベットの上で起こせるうちに最後の写真を撮ろうと思い、病気の子を真ん中にして三人の写真を撮りました。
結局それから一週間ほどで急に容体が悪くなり、三ヶ月ともたずその子はいなくなってしまいました。
葬式も終わり、多少落ち着きを取り戻したお母さんはある日、病院で撮った写真の事を思い出しました。それを現像に出し取りにいって見てみると、その写真が見つかりません。写真やさんに聞いてみると
「いや、現像に失敗して、、、」
というそうです。
不審に思ったお母さんは、娘の生前の最後の写真だからとしつこく写真屋さんに迫ったそうです。
写真屋さんもしぶしぶ写真をとりだし
「見ない方がいいと思いますけれど、驚かないで下さいね」
と写真を見せてくれました。
そこには、三人の女の子が写っていましたが、真ん中の亡くなった女の子だけがミイラのような状態で写っていたそうです。
それを見たお母さんはとても驚きましたが、供養してもらうといい写真を持ち帰りました。
それにしても怖ろしい写真だったため、霊能者のところに供養してもらう時に、これは何かを暗示しているのではないかとたずねました。
すると、霊能者は言いたがりません。
やはり無理に頼み込んで話をを聞ける事になりました。その霊能者が言うには
「残念ですが、あなたの娘さんは地獄に落ちました」
巨頭オ
数年前、ふとある村の事を思い出した。
一人で旅行した時に行った小さな旅館のある村。
心のこもったもてなしが印象的だったが、なぜか急に行きたくなった。
連休に一人で車を走らせた。
記憶力には自身があるほうなので、道は覚えている。
村に近付くと、場所を示す看板があるはずなのだが、その看板を見つけたときあれっと思った。
「この先○○q」となっていた(と思う)が、「巨頭オ」になっていた。
変な予感と行ってみたい気持ちが交錯したが、行ってみる事にした。
車で入ってみると村は廃村になっており、建物にも草が巻きついていた。
車を降りようとすうrと、20mくらい先の草むらから、頭がやたら大きい人間?が出てきた。
え?え?とか思っていると、周りにもいっぱいいる。
しかもキモい動きで追いかけてきた…。
両手をピッタリと両足につけ、デカイ頭を左右に振りながら。
車から降りないでよかった。
怖ろしい勢いで車をバックさせ、とんでもない勢いで国道まで飛ばした。
帰って地図を見ても、数年前に行った村と、その日行った場所は間違っていなかった。
だが、もう一度行こうとは思わない。
くねくね
年に一度のお盆にしか訪れる事のない祖母の家に着いた僕は、早速大はしゃぎで兄と外に遊びに行った。
僕は、爽やかな風を浴びながら、兄と田んぼの周りを駆け回った。
そして、日が昇りきり、真昼に差し掛かった頃、ピタリと風が止んだ。と思ったら、気持ち悪いぐらいの生暖かい風が吹いてきた。
僕は、『ただでさえ暑いのに、何でこんな暖かい風が吹いているんだよ!』と、さっきの爽快感を奪われた事で少し不機嫌そうに言った放った。すると、兄は、さっきから別な方向を見ている。
その方向には案山子がある。
『あの案山子がどうかしたの?』と兄に聞くと、兄は『いや、その向こうだ』と言って、ますます目を凝らして見ている。
僕も気になり、田んぼのずっと向こうをジーッと見た。
すると、確かに見える。
何だ…あれは。
遠くだからよく分からないが、人ぐらいの大きさの白い物体が、くねくねと動いている。
しかも周りには田んぼがあるだけ。
近くに人がいるわけでもない。
僕は一瞬奇妙に感じたが、ひとまずこう理解した。
『あれ、新種の案山子じゃない?きっと!今まで動く案山子なんか無かったから、農家の日とか誰かが考えたんだ!多分さっきから吹いている風で動いているんだよ!』
兄は、僕のズバリ的確な解釈に納得した表情だったが、その表情は一瞬で消えた。
風がピタリと止んだのだ。
しかし例の白い物体は相変わらずくねくねと動いている・
兄は『おい、まだ動いているぞ。あれは一体何なんだ?』と驚いた口調で言い、気になってしょうがなかったのか、兄は家に戻り、双眼鏡を持って再び現場にきた。
兄は、少々ワクワクした様子で、『最初俺が見てみるから、お前は少し待ってろよー!』と言い。はりきって双眼鏡を覗いた。
すると、急に兄の顔に変化が生じた。
みるみる真っ青になっていき、冷や汗をだくだく流して、ついには持ってる双眼鏡を落とした。
僕は、兄の変貌ぶりを恐れながらも、兄に聞いてみた。
『何だったの?』
『わカらナいホうガいイ……』
ヤマノケ
一週間前の話。
娘を連れて、ドライブに行った。
なんてことない山道を進んでいって、途中のドライブインで飯食って。
で、娘を驚かそうと思って舗装されてない脇道に入り込んだ。
娘の制止が逆に面白くって、どんどん進んでいってんだ。
そしたら、急にエンジンが停まってしまった。
山奥だからケータイもつながらないし、車の知識もないから、娘と途方に暮れてしまった。飯食ったドライブインも歩いたら何時間かかるか。
で、しょうがないからその日は車中泊して、次の日は朝から歩いてドライブイン行くことにしたんだ。
車内で寒さをしのいぢるうち、夜になった。
夜の山ってなにも音がしないのな。たまに風が吹いて木がザワザワ言うぐらいで。
で、どんどん時間が過ぎてって、娘は助手席で寝てしまった。
俺も寝るか、と思って目を閉じてたら、何か聞こえてきた。
今思い出しても気味悪い。声だか音だかわからん感じで
「テン(ケン?)・・・ソウ・・・メツ・・・」って何度も繰り返してるんだ。
最初は聞き間違いだと思い込もうとして目を閉じたままにしたけど、音がどんどん近づいてきている気がして、たまらなくなって目を開けたんだ。
そしたら、白いのっぺりした何かが、、えちゃくちゃな動きをしながら車に近づいてくるのが見えた。形は「ウルトラマン」のジャミラみたいな、頭がないシルエットで足は一本に見えた。そいつが、例えるなら「ケンケンしながら両手をめちゃくちゃに振り回して身体全体をぶれさせながら」向かってくる。
めちゃくちゃ怖くて、叫びそうになったけど、なぜかそのときは「隣で寝てる娘がおきないように」って変なことに気が回って、叫ぶことも逃げることもできないでいた。
そいつはどんどん車に近づいてきたんだけど、どうも車の脇を通り過ぎていくようだった。
通り過ぎる間も、「テン・・・ソウ・・・メツ・・・」っれ音がずっろ聞こえてた。
音が遠ざかっていって、後ろを振り返ってもそいつの姿が見えなかったから、ほっとして近くでみたら、顔がないと思ってたのに胸のあたりに顔がついている。思い出したくもない怖ろしい顔でニタニタ笑っている。
俺は怖いを通り越して、娘に近づかれたって怒りが湧いてきて、「この野郎!」って叫んだんだ。
叫んだとたん、そいつは消えて、娘が跳ね起きた。
俺の怒鳴り声にびっくりして起きたのかと思って娘にあやまろうと思ったら娘が「はいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれた」ってぶつぶつ言っている。
やばいと思って、何とかこの場を離れようとエンジンをダメ元でかけてみた。そしたらかかった。急いで来た道を戻っていった。娘はとなりでまだつぶやいている。
早く人がいるところに行きたくて、車を飛ばした。ようやく街の明かりが見えてきて、ちょっと安心したが、娘のつぶやきが「はいれたはいれた」から「テン・・・ソウ・・・メツ・・」にいつの間にか変わってて、顔も娘の顔じゃないみたいになってた。
家に帰るにも娘がこんな状態じゃ、って思って、目についた寺に駆け込んだ。
夜中だったが、寺の隣の住職が住んでるとこ?には明かりがついてて、娘を引きずりながらチャイムを鳴らした。
住職らしき人が出てきて娘を見るなり、俺に向かって「何をやった!」って言ってきた。
山に入って、変な奴を見たことを言うと、残念そうな顔をして、気休めにしかならないだろうが、と言いながらお経をあげて娘の肩と背中をバンバン叩き出した。
住職が泊まってけというので、娘が心配だったこともあって、泊めてもらうことにした・
娘は「ヤマノケ」(住職はそう呼んでいた)に憑かれたらしく、49日経ってもこの状態が続くなら一生このまま、正気に戻ることはないらしい。住職はそうならないように、娘を預かって、何とかヤマノケを追い出す努力はしてみると言ってくれた。妻にも俺と住職から電話して、なんとか信じてもらった。住職がいうには、あのまま家に帰っていたら、妻にもヤマノケが憑いてしまっただろうと。ヤマノケは女に憑くらしく、完全にヤマノケを抜くまでは、妻も娘に会えないらしい。
一週間たったが、娘はまだ住職のとこにいる。毎日様子を見に行っているが、もう娘じゃないみたいだ。
ニタニタ笑って、なんともいえない目つきで俺を見てくる。
早くもとの娘に戻って欲しい。
遊び半分で山には行くな。
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