2022年01月05日
姉さんそれはタラちゃんじゃないよ D
サザエ「……」
僕は状況を理解するのに少し時間がかかった。
その間にも姉さんは何度か手を動かし、口いっぱいに綿を詰め込む。
サザエ「うっうううぐっ」
カツオ「姉さん!」
姉さんの苦しそうな声に僕はようやく動くことが出来た。
カツオ「何やってるんだよ……!」
僕は姉さんの口に手を突っ込むと、中の物を描き出そうとした。
カツオ「なんでこんな……窒息しちゃうよ!!」
姉さんは綿を継ぐ次に呑みこんでいたようで、僕はそれを吐かせなくては。と片手の手で背中を叩き、もう片方の手の指を喉の奥へと押し込んだ。
サザエ「うあえっえおぉ」
カツオ「痛いっ!!」
姉さんは苦しかったのか、僕の指の付け根を強く噛んだ。
僕は痛さに指を引いたけど、噛み付く力が強すぎて抜けない。
サザエ「ふうぅうう、ふうぅううぅ」
姉さんは荒い呼吸を繰り返している。
僕は空いている方の手でその背中をさすった。
噛み付かれた手は姉さんの口の中で血を流しているようで、指を伝い赤いものが見える。
フネ「サザエッ!? な、な、なんだいこれは……」
ワカメが呼んだのだろう、母さんが部屋に入ってきた。
一瞬動揺したようだが、気丈な彼女はすぐに状況を把握し、僕らの側に座る。
フネ「サザエ、サザエわかるかい? ほら、カツオの手を離しておやり」
サザエ「うぅ、う……」
母さんの言葉が届いたのか、一瞬顎の力が弱まった。
その隙に僕は手を抜いた。
かみ砕かれて無かったのは幸いだけど、指の根元には引き裂かれたような傷がついていた。
鋭利は刃物でつけられた傷よりも、そうでない物で切られた方が酷い怪我になるという・
この傷はしばらく残りそうだ。
フネ「ほらゆっくり口の中のものを出しなさい、苦しいでしょう」
サザエ「うあぉお」
姉さんは母さんに背中をさすられながら、口の中の綿を吐き出していく。
僕の血で染まった綿は、まるで真っ赤な髪の毛のようにみえた。
サザエ「あぁあっ……たらちゃ……が」
フネ「サザエ、これはタラちゃんじゃないんだよ……」
サザエ「ううぅうああぁあ」
姉さんは母さんの膝に顔を埋めるようにして泣いていた。
姉さんそれはタラちゃんじゃないよ Eへ
僕は状況を理解するのに少し時間がかかった。
その間にも姉さんは何度か手を動かし、口いっぱいに綿を詰め込む。
サザエ「うっうううぐっ」
カツオ「姉さん!」
姉さんの苦しそうな声に僕はようやく動くことが出来た。
カツオ「何やってるんだよ……!」
僕は姉さんの口に手を突っ込むと、中の物を描き出そうとした。
カツオ「なんでこんな……窒息しちゃうよ!!」
姉さんは綿を継ぐ次に呑みこんでいたようで、僕はそれを吐かせなくては。と片手の手で背中を叩き、もう片方の手の指を喉の奥へと押し込んだ。
サザエ「うあえっえおぉ」
カツオ「痛いっ!!」
姉さんは苦しかったのか、僕の指の付け根を強く噛んだ。
僕は痛さに指を引いたけど、噛み付く力が強すぎて抜けない。
サザエ「ふうぅうう、ふうぅううぅ」
姉さんは荒い呼吸を繰り返している。
僕は空いている方の手でその背中をさすった。
噛み付かれた手は姉さんの口の中で血を流しているようで、指を伝い赤いものが見える。
フネ「サザエッ!? な、な、なんだいこれは……」
ワカメが呼んだのだろう、母さんが部屋に入ってきた。
一瞬動揺したようだが、気丈な彼女はすぐに状況を把握し、僕らの側に座る。
フネ「サザエ、サザエわかるかい? ほら、カツオの手を離しておやり」
サザエ「うぅ、う……」
母さんの言葉が届いたのか、一瞬顎の力が弱まった。
その隙に僕は手を抜いた。
かみ砕かれて無かったのは幸いだけど、指の根元には引き裂かれたような傷がついていた。
鋭利は刃物でつけられた傷よりも、そうでない物で切られた方が酷い怪我になるという・
この傷はしばらく残りそうだ。
フネ「ほらゆっくり口の中のものを出しなさい、苦しいでしょう」
サザエ「うあぉお」
姉さんは母さんに背中をさすられながら、口の中の綿を吐き出していく。
僕の血で染まった綿は、まるで真っ赤な髪の毛のようにみえた。
サザエ「あぁあっ……たらちゃ……が」
フネ「サザエ、これはタラちゃんじゃないんだよ……」
サザエ「ううぅうああぁあ」
姉さんは母さんの膝に顔を埋めるようにして泣いていた。
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