2020年05月02日
幽☆遊☆白書の「禁句(タブー)の能力」
【概要】
『幽☆遊☆白書』とは冨樫義博により、週刊少年ジャンプで1990〜1994年にかけて連載された、後半かなりの駆け足であったものの完結した漫画である。個人的に幼少の頃、再放送などで視聴した記憶はありながらも、記憶は結構曖昧。中学生頃になって漫画を購入し、キャラクターが『飛影・蔵馬・幽助・桑原』といった順に好きであったが、大人になって読み返すと、趣味が変わると言うか今では『桑原・幽助・蔵馬・飛影』といった順に好きな順番が様変わりしている。
幽白は三十年近く連載が終了しているのにも関わらず、レベルEと同じくらい根強いファンの多い作品であるだけでなく、戸愚呂弟の「下戸なんでオレンジジュース下さい」だの、戸愚呂兄に至ってはモンストのコラボCMの際、又吉が戸愚呂兄を演じるだけでなく、姉者役として椿鬼奴が演じるなど、今でも話題は事欠けない。邪念樹の幻覚世界かな?
なお、二次創作で戸愚呂神話なる「わけがわからないよ」の一声につきるファンアートが作成されている。いやもう本当にわけがわからない。邪念樹の幻覚世界かな?
また元祖・中二病の原点にして頂点といっても過言ではない、蛇王炎殺黒龍波、「残像だ」、コミケで蔵馬との薄い本が九割方席巻するなど、数々の伝説を作り上げている。始祖的な男バージョンのツンデレとの声が多い。女性版のツンデレはルイズではなく、手塚治虫の漫画『リボンの騎士』に登場するヘケートであるらしい。
幽白はなろう系の異世界転生小説の先駆け(?)なのか、主人公である幽助が冒頭で死亡し、コエンマの采配で「予定にない死」を理由に復活するための善徳を積むだけではなく、物語り後編で魔族大覚醒なる
他になろう系転移モノとして挙げられるのは、烈火の炎の作者の作品である『メルヘヴン』であるが、あちらはあちらでチェスのトーナメントバトルで敵側が背中から倒れて死亡するなど、ワンパターンな敗北と捻りのない戦闘が目立ち、前半は面白かったのに後半のストーリーはいまいちである。『メルヘヴン』は他の作者により続編が作られたものの、そっちの作品の評価も個人的に芳しくない。
ちなみに、どろろや鬼太郎の妖怪ブームに便乗したのか、それともリメイクのフラグかどうか不明だが、2018年10月にブルーレイで漫画版の内容を忠実に再現した最終話がアニメ化(TWO SHOTS・のるかそるかの二編)している。
【内容】
さて、今回紹介する内容は幽白の13巻の『禁句の能力』、『禁句は一文字』の二編について、取り扱っていこうと思う。個人的には幽白の中でも好きである、初恋ハンターこと蔵馬の双方両想いであるにも関わらず悲恋を迎えた喜多嶋麻弥の話・躯の過去編・食脱医師(くだくすし)の話にしようか、かなり迷ったものの蔵馬と海藤の直接戦闘を行えない頭脳戦のストーリーを選ぶことにした。
冒頭は、首くくり島で定期的に拒否権なしのゲストを招いて行われる暗黒武術大会直後に、新章が始まるといったものである。ぼたんいわく「奇跡的な進級おめでとう」の皮肉めいた言葉を受けるも、そもそも義務教育である中学生ってアメリカとは違って、病気などの例外はあるだろうが、成績の有無に関係なく進級するものではなかったっけ?
ぼたんはコエンマが頭を抱える、人間界に発生している異常事態について、霊界探偵である幽助に調査の任務を託そうとメッセンジャーとして派遣されながらも、浮竹の登場により、一時退散することになる。幽助にキッチリ「放課後までいるように命じるも」、本来不良であり真面目ではない彼はサボることをぼたんに言われた時点で決めている。
なお、幽助の不真面目さ性は、先輩である仙水忍が生真面目過ぎて融通の利かない性格であり、人間を大量虐殺するなどの蛮行をキッカケに、「今度は不真面目な奴を選ぼう」という霊界側の判断であった。御手洗が桑原襲撃後、コエンマから語られた内容であるが蔵馬は「なるほど」と激しい同意を示している。
連載初期から、今のご時世では決して許されないであろう喫煙・飲酒・パチンコなどを行っていた幽助であるが、例の宣言通り、本当にサボる。
しかも、幽助は何も知らなかったとは言え、奈良シカマルのような影踏みを行えば相手を拘束できるシャドーの能力を持った木戸亜沙戸、触れた相手の能力や記憶を読み取れるトレース能力を持った柳沢光成、禁句の言葉を発した場合相手の魂をむき出しの状態にして容易く殺せる海藤優などの三名から喧嘩を吹っ掛けられる形で、「サボる口実ができた」と人気のない空き地に行くことになるが、木戸の影の能力により幽助は身動きが取れない形で、無名の芸術家が建築した見た目も内装も奇抜な敵の本拠地に、ぼたん・桑原・飛影・蔵馬が乗り込むことになる。
家の入口には、
「この家には入ったものは決して、『あつい』と言ってはいけない。
もし言えば…………」
もし言えば…………」
との張り紙が張られていた。
一行は張り紙に不信感を覚えつつも、敵陣に入らないことには話が進展せず、気乗りしない状態でありながらも、家の中に入っていく。家宅に侵入した一行であるが、張り紙による警告があったにも関わらず、植物を育成するために室温27℃・湿度80%という亜熱帯空間と化した室内で、ぼたんが「あつい」と言いかけるも蔵馬の手により口を塞がれている。
飛影と蔵馬(厳密には幽助もであるが)は、家に入った時に感じた違和感――まるで異空間に入ったような感覚を自覚しながらも警戒心を怠ることはなかったが、中にいたのは海藤であり、その奥には柳沢が奥の部屋に繋がる鍵を待機している状態であった。桑原は霊感が一時的に抑えられている状態であり、何も感じなかった模様。
桑原が「幽助を攫った一人」だと指摘する中、蔵馬の「同じ高校の同級生であるが特に親しくない」関係性であることが判明している。蔵馬曰く「(自分ほどではないにしろ)成績はトップクラスであり、若手の小説家」として活動している模様。
蔵馬はクラスメイトに幽助や飛影などのことについて教えていないにも関わらず、海藤は暗黒武術大会の情報ならび、飛影の戦闘能力などについて言及している。本人曰く「ある人から教えてもらった」らしい。
海藤としては突然、奇妙な能力に目覚め、腕試しとして強敵である暗黒大会の優勝者に挑みたかったと言い、飛影に「無謀(能力に目覚めつつも肉体的には普通の人間と変わりない)」と斬られるも、剣が海藤に直撃することなく、真っ二つに折れることになる。
「どういうことだ」と戸惑う飛影に、海藤は「この領域(テリトリー)では言葉のみが力を持つ。暴力は無意味」だと告げ、海藤の設定した俺ルールに強制的に従わなければならないことが発覚する。ちなみに飛影に斬られる際の海藤の読んでいる本のタイトルは「無意味の意味」という、かなり皮肉めいた内容の本である。著:ジーン・ブロッカー、翻訳:山内登美雄、実際にある本だろうか?
「テリトリー内じゃいくら肉体的に強がろうが、お前はただのチビだぜ」と、挑発される飛影。蔵馬の制止の声を受けるも、
その瞬間、飛影の肉体に異変が生じ、魂を引き抜かれる失態を犯した。むき出しになった魂魄は無防備の状態ゆえ、戦闘力のない人間でも簡単に破壊することが可能であり、幽助含めて、人質が二人になるという失態を犯すことになった。
幽☆遊☆白書の「禁句(タブー)の能力」⓶に移る。
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