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2021年07月08日

貧者の薔薇


貧者の薔薇とはハンターハンター、キメラアント編に登場するネテロ会長の最終手段。
尤もタチが悪く、安価で量産でき、一度の起爆で大量の人間を殺害できるだけではなく、運悪く爆破の中心部から放れ、救助にやってきた人物に二次災害をも齎す兵器である。
正しく人間の悪意が形を成した兵器。


【内容】


貧者の薔薇(ミニチュアローズ)の大きさは外科手術で体内に埋め込むことが出来る大きさを有しており、ハンターハンターの作中においてはネテロ会長が王に瀕死の重傷になるまで追い込まれた際、自身の胸部を叩く形で心肺停止させ、起爆。
そこで王ははじめて、ハッタリでも何でもない底知れぬ悪意に恐怖心を抱いている。

Netero-die.jpeg


起爆後、その爆弾の名の通りの薔薇に似たキノコ雲を発生させ、周囲どころか正確な半径は不明だが、広範囲に及ぶ猛烈な爆弾の威力を目の当たりにする。
起爆地の中心部であった王の周囲は、まるでマグマを思わせる地獄のような有様で有象無象の全てを吹き飛ばすような有様。
ハンター協会で一番の強さを持っていたネテロでさえも、キメラアントの硬い肉体にジワジワとした内部ダメージを耐えられなかったのに対して、爆発物が起動した瞬間、王の肉体は黒焦げの消し炭になるほどのものである。


王のかつてない危機を察知して、プフとユピーは迅速に駆けつけ、変わり果てた王の姿を見ることになる。
滂沱し咽び泣くプフとユピーだが、最悪の兵器を前にして辛うじて王は生存していた。王を蘇生させるため、二名は自分の力を分け与えて(召し上がっていただく)、何とか王の姿を戻すことに成功した。
この時、プフとユピーはアヘ顔で母性による無償の愛を獲得しているが、その様子はこれまでストーリーを追っていた人物からしても、「お……おう」としか言えないようなモノとなっている。


王の復活に何とか成功したプフとユピーであるが、肉体はマスコットサイズぐらいの小さなものになってしまっている。しかも、本人たちは貧者の薔薇による二次災害(猛毒)が身体を蝕み隠そうとしていたが、王が従者二名の肉体を捕食したことで(王は食べれば食べるほど強くなる)、胸の内は読み取られてしまっていた。


この以心伝心のような能力は二人を食ったことにより回復するだけでなく、プフとユピーの能力を会得し、鱗粉による察知能力とユピー以上の飛行速度を有するなど、強くなるだけでなく『吸収』の概念作用もあるようだった。


ネテロ会長による爆発前、自身の名を教えてもらい万全の状態であったかのように思えた王であるが、何故かコムギに関する記憶だけが消失しており、彼女を通じて軍義に明け暮れ配下が目論む世界制覇の目的が蔑ろにされることに前々から危機感を抱いていた両名は、コムギに関する記憶がなくなったことを良いことに、ゲームを持ち掛ける。


プフとユピーの肉体が小さくなったハンデとして、待機してもらうことになるのだが、偶然尻尾でひっくり返した瓦礫の下から、軍義の駒を発見して、王は軍義による暇つぶしをしていた。


何か、些細なキッカケがあればコムギのことを思い出すと確信したプフはキルアの元にいるコムギを始末しようと殺害を実行するのだが、失敗に終わり、ウェルフィンの通常選択しない「コムギ」という一声で彼女の存在を思い出し、プフの両膝をつかせた。


プフは王に処罰されなかったものの、まるで貧者の薔薇の時間差で襲い掛かる猛毒で、踏みつぶされた虫けらのように無残にも死亡している。


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