新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
2021年06月02日
インテルリガ終了(五月廿九日)
テレビでは全く放送されず、存在を忘れてしまいそうになるハンドボール女子のインテルリガのレギュラーシーズンが終わり、いつの間にかプレーオフが始まっていた。スロバキアのほうは知らないが、チェコ側のプレーオフは終了して最終的な順位が決定した。予想通り今年もまたモストが優勝。これで八回目だというが、来シーズンはコレショバーがドイツから帰ってくるからさらに強くなりそうである。
ハンドボール女子のインテルリガは、チェコとスロバキアの二カ国共同で開催されているが、最終的にはそれぞれの国のチームだけでプレーオフを行って、優勝チームを決めることになっている。出場チームはチェコが8チーム、スロバキアが4チームの計12チーム。チェコ側では上位4チームが優勝を争うプレーオフに進出し、下位4チームは最終順位を決める追加のリーグ戦を行う。例年は再開のチームが降格するのだが、今シーズンはどうなるかわからない。二部リーグが感染症対策で中断して再開されなかったため順位が決まっていないのである。
とまれ、レギュラーシーズンの順位は、上から、モスト、ミハロフツェ、ドゥナイスカー・ストレダ、オロモウツ、スラビア、シャリャ、ポルバ、ズリーン、ピーセク、プルゼニュ、プレショウ、ホドニーンの順番。チェコ側のプレーオフは、モスト対ポルバ、オロモウツ対スラビアの準決勝で始まった。
女子のプレーオフはそれぞのれホームで1試合ずつ行って、一勝一敗の場合は二試合合計の得失点差で勝ち抜けチームを決めることになっている。引き分けの場合も男子とは違って、7mスロー合戦は行わない。以前は先に二勝したチームが勝ち抜けとかやっていたような気もするのだが、この辺のルールはころころ変わるので、今年だけの特別ルールかもしれない。
モストとオストラバの一地区であるポルバの対戦は、ポルバでの初戦が23−21、モストでの第二戦が26−18でどちらもモストの勝利。予想通り最近のチェコ最強チーム、モストがあっさり決勝進出を決めた。思い返せば、ポルバもそうだけど、モストもこちらに来たばかりのころは、一部リーグには存在しなかったんだよなあ。
もう一つの、こちらに来たばかりのころも優勝争いをしていたオロモウツとスラビアの対戦は、プラハでは24−22でスラビアが、オロモウツでは27−25でオロモウツが、どちらも二点差で勝って、対戦成績だけでなく得失点差でも並ぶという結果になった。ただし、いわゆるアウェーゴールの差というやつでスラビアが決勝に進出。このルールも正直意味不明で、無理にサッカーなんぞに合わせずに延長するなり、7mスロー合戦をするなりすればいいと思うのだけどなあ。
スラビアとモストの対戦となった決勝は、25−21、33−21でモストが圧勝。中断したまま終了した昨シーズンを除けば、初優勝だった2012/13年のシーズン以来、これで八連覇である。スラビアは5シーズン連続の5位とここ数年毎年上位は同じ結果になっている印象である。だからこそスラビアを応援していたのだけど、オロモウツに勝ったチームだし。
3位決定戦は、ポルバでの試合はポルバが22−20で勝ち、オロモウツでの試合は17−17という極端なロースコアで引き分けに終わった。それで、ポルバが3位、オロモウツが4位ということになった。今年はレギュラーシーズンが終了した時点で、チェコ側で2位だったから、メダルも期待できるかと思っていたのだけど、ジャガイモメダルに終わってしまった。以前は毎年のように優勝を争い、3位以内に入っていたのだけど、ポルバとそれに続くモストの台頭でオロモウツの成績は下降気味である。最後の入賞したのはもう十年以上前になるのかなあ。
チェコ側の5位から8位のチームで行われた追加のリーグ戦、いわゆるプレイアウトの結果、決まった順位は、5位ピーセク、6位ズリーン、7位プルゼニュ、8位ホドニーンである。以前1部で活躍していたベセリーやクノビツェの名前が消えている。スポンサーが撤退でもして強いチームを維持できなくなったのかなあ。時代の流れというのは残酷なものである。
2021年5月30日25時。