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2024年10月29日に、自衛隊海上輸送群用の輸送艦「にほんばれ」が進水しました。
艦船技術者として心配していた、航海レーダーはちゃんと2個付いていました!
(関連記事):『陸自小型級船舶がついに進水する!』
図1 進水式
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/GbGwYcybQAIZ-Yj?format=jpg&name=4096x4096
船の装備と運航技量・機関など、陸自の常識が通用しない世界に適応できるか?
とりあえずは進水おめでとうございます!
(前回記事):『06陸演マジで情報が流れないねぇ!』
\こちらもご参考にPR!/
(1)とりあえずは一安心だけどまだ不安だな!
進水式も無事に終えることが出来て、関係者一同ほっとしてるでしょう。
図2 香取進水式
引用URL:https://static.ow.ly/photos/original/bx0ih.jpg
軍艦香取のように進水式で危うく事故寸前とならず、幸運といえます。
(船乗りは進水式で不幸が付かないよう気を遣う)
1.1 レーダー2個付いてる!内海造船の勝利!
以前の記事で心配して、いつも見ていてくれてるHMSさまが教えてくれた「航海レーダー騒動」は決着がついたようです。
図3 レーダー2機搭載
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/GbCPcoAaMAAfRdJ?format=jpg&name=4096x4096
船舶設備規則で「独立した2つのレーダー」として、ちゃんと航海用レーダー2機があります。
はたから見るとんでも何でもないようですが、海自や造船会社にしてみれば命を救う装備なので真剣になります。
レーダー1機でいいなんて言った、おか自事業部との激しいバトルの苦労が伺えます。
防衛装備庁の今吉海将(艦船装備官)は、マジに苦労したんだろうなあ・・・
(艦船調達の総責任者です。)
1.2 進水式の画像からもおか自の自意識がにじみ出てる!
進水式の写真構図からも、陸自がワイのフネ!という感じがにじみ出ています。
図4 防衛省写真
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/GbGwSfeaIAAu2Vx?format=jpg&name=large
防衛副大臣が命名してるときのアングルですが、陸自と背広の人が写っています。
陸自だけが出席してるようにも見えますが、別アングルが陸自Twitterにあります。
図5 陸自Twitter
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/GbCO-7xaoAA3O78?format=jpg&name=4096x4096
こちらは、海自や空自の人間も映っており陸海空がそろっています。
(防衛装備庁や中国四国防衛局所属の幹部でしょう)
まだ陸自には海空自衛隊との意識の差があり、共同部隊用の艦船である意識が薄いのでしょう。
印象操作も良くないよ!
1.3 みうら型の近代化ともいえるね
以前の記事で、陸自輸送艦には近代化したみうら型輸送艦が良い!と書きました。
(関連記事):『揚陸艦導入!陸自の要求を満たせる「みうら型」輸送艦!』
図6 みうら型輸送艦
引用wiki
艦首についても、常識的なバウドア方式となりホットしております。
(ラミーニード級を踏襲して、凌波性が低下するかも?と思ってました)
図7 輸送艦「ゆら」のバウドア
引用wiki
だいたいこんな感じで、船首が観音開きとなりランプドアが出る感じです。
何とか船舶の良識的な設計に収まり、ホットしています。
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(2)真水・軽油・給養と問題は多いぞ〜!
就役までにクリアすべき問題は、かなり多いと言えます。
図8 厨房
引用URL:https://www.kaiho.mlit.go.jp/09kanku/soumubu/konnsyuunoitimai/H30/H30/10021.jpg
フネでまずいメシを出すと、士気が駄々下がりだぞ〜!
2.1 真水造水と供給管理できるかな?
陸自輸送艦では、機関科要員も陸自隊員を海自術科学校に入れて教育をしています。
船が陸上と違うところとして、真水は造水装置で作る必要があることです。
図9 造水装置
引用iki
陸自も造水装置を需品科が使用していますが、フネでは機関科の管轄です。
商船用造水装置であれば、1日30〜50トンの造水能力を持つ者もあります。
(最近の逆浸透方式造水装置すげえエ!)
補給拠点ともなる、小型級船舶なら必要な装置ですがちゃんと管理できるかな?
真水の1滴は血の1滴!水が無けりゃあ、メシも炊けない!
2.2 燃料の軽油管理は大丈夫か?
陸自も軽油だからって、いきなり特1号軽油を燃料タンクに入れないよね(汗)!!
(関連記事):『海上自衛隊の燃料なめてんじゃねーよ(激怒)!』
SF後方幕僚のとき、マジで陸自燃料の混載を経験した身としてはコワいぜ!
図10 軽油一覧
引用URL:https://www.paj.gr.jp/sites/default/files/inline-images/軽油使用ガイドライン.jpg
陸自の車両に使う軽油と、艦船用軽油は少し違いがあります。
2号軽油(艦船用)は、JIS規格(JIS K 2204)をベースにした特製品です。
もし特1号(夏用)や特3号(寒冷地用)を、不用意にエンジンに入れたなら?
エンジンブロックが吹っ飛ぶ、大惨事になるでしょう。
2.3 給養は海自から派出かな?
フネのメシについては、真剣に考えないと言えません。
(戦艦ポチョムキンの反乱は、まずいメシからでした)
図11 給養
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/F6mbUesbUAAr1At?format=jpg&name=large
船舶料理士の配置も考えると、海自で人員派出を続けた方がいい分野かもしれません。
乗員乗艦者多数の中で、的確な量と栄養を供給するのは経験が必要です。
ここは陸自任せにしない方が賢明でしょう。
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(3)来島海峡を突破しよう(汗)!
陸自輸送艦が直面するのは、海峡通過の技量を持てるかどうかです。
図12 音戸の瀬戸
引用URL:https://cf.kazi-online.com/public/95dac766-dd20-4863-bd8a-7607eb5373a8.jpg
広島呉市の音戸の瀬戸通過なんて、序の口だぜ!
3.1 来島海峡・関門海峡を突破しようよ!
呉に母港を置くなら、来島海峡と関門海峡の通過は必須です。
図13 来島海峡
引用URL:https://www6.kaiho.mlit.go.jp/kurushima/info/tab/guide/guide_j/tenryuba.JPG
ただし、「順中逆西」かつ外力10ノット(時速18キロ)の抵抗があるけどな!(潮の流れで水路が変わる特殊な海峡)
練習船(最大速度13ノット)で、全速力なのに前に進まないという恐怖体験を候補生学校でしています。
(後から迫りくるタンカーあああああ!\(゜ロ\)(/ロ゜)/)
関門海峡も通教が難しく、2009年に護衛艦「くらま」が事故ったとき造補所当直士官室で膝から崩れ落ちた経験があります。
図14 くらま事故
引用URL:https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/z/zyesuta/20091027/20091027222710.jpg
さあ陸自さん!来島海峡や関門海峡を突破しよう(汗)!
3.2 就役までの苦労は続く!
就役までいろんな物資搭載や、公試などが待っています。
頑張って就役に間に合わせて!
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