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2020年02月18日

海上自衛隊に新しい潜水艦救難艦とDSRVが登場したよ!

『久々に新しい潜水艦救難艦とDSRVの登場だ!』
(2018年投稿記事です。)
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2018年3月20日(火)に新しい潜水艦救難艦「ちよだ」の引き渡し就役がありました。

併せて、新しいDSRV(深海救難艇)も登場することになりました。

潜水艦の活動を支えるDSRVですが、実際あまり知られていないところがあります。

この記事では、あまり知られていないDRSVについてご紹介!
(前回記事):『トルコ・ギリシャ紛争が中東全面衝突の危機に!
\こちらもご参考にPR!/
(1)3艇目のDSRVが「ちよだ(404)」に搭載されるよ!

潜水艦救難艦「ちよだ(404)」の就役に併せて、海上自衛隊で3艇目のDSRVが登場しました。

図1 新しいDSRV「ちよだ」
DSRVtiyoda.jpg
引用URL:http://file.matomex9999.yamatoblog.net/s0.jpg

DSRVは、潜水艦救難艦の搭載艇のため、艦艇として分類されていません。

しかし、中身は立派なフネといえるものです。

3艇目のDSRVは建造費約127億円、DSRVとして初めてリチウムイオン電池を搭載しています。

1・2艇目のDSRVは海水銀電池を使用していたのは、建造当時に深海の水圧に耐えられるリチウムイオン電池用容器が存在しなかったためです。

そのため、実績のある海水銀電池を使い続けてきました。

20年以上の研究の末に、ようやく深海の水圧に耐えられるリチウムイオン電池が搭載されます。

DSRVは、電池のみが動力源となるため慎重に開発されていました。

1.1 DSRV研究の基礎となった実験艇「ちひろ」

世界を見ても、DSRVを独自に開発・運用できる国は8か国程度といわれています。

潜水艦の開発能力とともに、高い水圧に耐えられるだけの鋼材を加工できる技術力が求められるためです。

日本では昭和50年に実験艇「ちひろ」にてDSRVの研究を行い、その実験結果から昭和60年に初代のDSRVが就役しました。

図2 実験艇「ちひろ」
auJHitI.jpg

写真は某所に保存されている実験艇「ちひろ」ですが、どこから入手したのかは聞かないでください。

このアングルで撮影された実験艇「ちひろ」はほとんどないと思います。

海上自衛隊における、潜水艦救難の歴史に残るであろう「ちひろ」はほとんど知られていません。

この実験艇「ちひろ」のおかげで、日本はDSRVを独自建造できたといえます。

1.2 DSRVはすべて「川崎重工製」!

あまり知られていない歴史として、DSRVの建造はすべて川崎重工が建造しています。

潜水艦の建造を行う、川崎重工神戸工場にて建造されています。

DSRVの建造には高い技術力が必要で、特にものすごく硬い鉄鋼を使うため建造できる会社が限られます。

それでは、潜水艦を建造しているもう1社の三菱重工はどうしているかというと?
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(2)三菱重工は「しんかい200」「しんかい6500」を建造!

潜水艦を建造できるもう一社の三菱重工神戸造船所では、深海探査船を建造しています。

「しんかい2000」「しんかい6500」が、三菱重工で建造されました。

JAMSTEC(海洋研究開発機構)にて運用されているのが「しんかい6500」です。
(「しんかい2000」はすでに退役)

図3 しんかい6500
shinkai6500.jpg
引用URL:http://www.mhi.co.jp/products/detail/__icsFiles/artimage/2013/03/14/cj_pd_sp_re/shinkai6500.jpg

深海探査機など、高い水圧がかかる中で作業ができる探査船の建造技術は、潜水艦の建造技術を利用して行われました。

三菱重工もDSRVを建造しようと思えばできますが、「しんかい6500」など深海探査機に注力しています。

以前、JAMSTECの見学をした時、ちょうど「しんかい6500」を整備中でした。

整備に来ていた三菱重工の方は、DSRVよりこっちのほうが面白いよ!と話していました。

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(3)「ちよだ」が就役して「ちよだ」が退役?

2018年3月20日には、潜水艦救難母艦「ちよだ(405)」が退役いたしました。
図4 自衛艦旗返納式の「ちよだ(405)」
tiyoda405.jpg
引用URL:https://www.facebook.com/JMSDF.PAO.fp/

今回退役したのは、『潜水艦救難母艦(AS405)』となります。

就役したのが、『潜水艦救難艦(ASR404)』という、ちょっと複雑な形になります。

理由として『潜水艦救難艦ちはや型』2番艦のため、『ちはや(403)』の次艦となり、艦番号が「404」になります。

図5 進水式の潜水艦救難艦「ちよだ(404)」
ちよだ404.jpg
引用URL:http://www.mod.go.jp/msdf/formal/operation/img/meimei/chiyoda/281017-05.jpg

いろいろとややこしい状態ですが、なじみのある艦名が残ることになりました。

「ちよだ(405)」がDSRVを着水させるときの、豪快なシーンがもう見れなくなるのはさみしいですね・・・

1985年からずっと、潜水艦などの救難任務を支えてきた「ちよだ(405」」お疲れさまでした!

そういえば潜水艦救難艦『ちはや(403)』の時にあった、激ヤバ設計はさすがに見直されたようですね。
(何が激ヤバなのかはとても言えません・・・)
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posted by sstd7628 at 17:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 軍事技術
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