(2016年投稿記事です。)
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2016年7月4日の中国国防省の発表を見て苦笑している航空自衛隊の方も多いでしょう。
何しろ、「空自戦闘機から火器管制レーダーの照射を受けた!」と中国側が発表しました。
そんなレーダーが空自戦闘機にあったかいな?
今日はそんな発表に絡むあれこれをお話します。
(前回記事):『海自幹部候補生になったお話その5(航海編)』
\こちらもご参考に!/
(1)中国国防省の発表の矛盾
日本のF15戦闘機2機が高速で接近挑発し、火器管制レーダーをわが方に照射した!と2016年7月4日に中国国防省は、6月17日の航空自衛隊機のスクランブルに対して反論をしました。
ここに、中国側が矛盾する言葉を使っています。
『火器管制レーダーの照射を受けた』としています。
航空自衛隊のF−15Jレーダーに、そんなの(火器管制レーダー)積んでたっけ?
摩訶不思議な謎の新型レーダーがF−15Jに搭載されているといいたいようです。
はっきり言ってF−15Jには、火器管制レーダーなんてものは搭載されていません!
ちなみにこれが、F−15Jに搭載されているレーダーの写真です。
図1 空自戦闘機搭載A/N APG-63
引用URL:http://homepage3.nifty.com/yoshiakk/images/photo/air/hyakuri99/f_15antl.jpg
搭載されているレーダーは、空対空捜索レーダーです。
一部で火器管制レーダーと誤って表記されますが、捜索目標探知、追尾が役目です。
火器管制は、レーダーの後ろにあるシステムで行われています。
ちなみに上記の写真は、別に防衛秘密ではありません。
航空祭などで展示してあることも多いです。
普通に戦闘機に搭載している対空レーダーで探知されたから、攻撃動作だ!というのはいささか、話を膨らませ過ぎではないですかねえ?
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(2)中国側報道官も良くわからないまま発表した?
この発表では、中国国防省担当者がよく理解しないまま辻褄合わせに発表したのでは?と思われる部分があります。
2013年1月30日に、中国海軍レーダー照射事件がありました。
この時日本側は、射撃管制レーダーを照射されたと激しく非難しました。
海軍の艦艇では、捜索用レーダーと射撃管制レーダーは別物です。
図2 捜索用レーダーと射撃管制用レーダーの違い
引用URL:http://image.space.rakuten.co.jp/d/strg/ctrl/9/c5d7167d2f1bfb8da748d05eb71a994e587da049.51.2.9.2.jpeg
この時の日本側からの非難声明が念頭にあったのかもしれません。
そのため、火器管制レーダーを照射されたことにすれば、日本側に非があるとできる!そう考えたのかもしれません。
中国側の発表だけを信じていたら、日本が中国機に対して無理やり攻撃機動をした!と思うでしょう。
日本が一方的に緊張感を煽っている!!という論調になるのを期待しているのです。
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(3)戦闘機の攻撃機動(マニューバ)で緊張感を高めている。
中国戦闘機が「戦闘機動(マニューバ)」を仕掛けて来るのは、近年よくある光景です。
上空に現れる機体が、J−11・Su−30MKKなど新鋭機が多くなっています。
彼らにとって、F−15」より優れている機体だ!と思い込んでいると思われます。
そのため、自衛隊機に対して優位性を誇示するために、異常接近などを繰り返しています。
空と海の双方で、優位性を誇示することで、既成事実を積み重ねようとしています。
変に、一方の情報のみを信じ込んでいると、足元をすくわれます。
今後の動向やニュースに注意する必要があります。
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