(2019年投稿記事です。)
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幹部中級艦船装備課程に入校した人間は、江田島にて共通教育を行います。
艦艇ばかりでなく、航空関連の戦術教務を含めた教育が待っています。
幕僚として活動できるように、2術校で準備教育を受けてから向かいます。
幕僚になるため、教育と江田島への移動準備の巻!
(前回記事):『海自哨戒艦(OPV)の主砲にはOTOメララが最適だ!』
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(1)戦術関係教務は大事な準備!
海上自衛隊の幹部自衛官に必須な教育となる中級課程は、大事な教育となります。
特に装備関係の幹部だと、作戦部隊の業務に不慣れな点が出てきます。
江田島での共通教育は、戦術や作戦要務などでいろんな言葉が飛び交います。
そんな教務に遅れをとらないように、事前教育を2術校でも行います。
1.1 用語と内容がいっぱいの作戦用語!
作戦については、いろんな用語が飛び交います。
最近よく聞くようになった、JTF(統合任務部隊)も、作戦用語の一つです。
JTFの下には、いろんな部隊編成の用語が続きます。
・JTF:統合任務部隊(統合幕僚長隷下の指揮官による部隊)
・CTF:合同任務部隊、または陸海空の部隊全般を示す。(海自だと自衛艦隊)
・TF(タクスフォース):任務部隊(護衛艦隊・航空集団・潜水艦隊レベル)
・TG(タクスグループ):任務群(第〇護衛隊群などを示す)
・TU(タクスユニット):任務隊(第〇護衛隊・潜水隊のレベル)
・TE(タスクエレメント):任務分隊(各護衛艦・航空機レベル)
タスク編成だけでも、いろいろな言葉が飛び交い、数字との組み合わせで部隊が指定されます。
図1 潜水隊群(第1潜水隊群)
引用URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/第1潜水隊群#/media/ファイル:呉_第1潜水隊群.jpg
その中でさらにSAGといった、複数の艦での部隊編成などがあります。
慣れていないと、結構混乱を引き起こします。
1.2 OR(オペレーションズリサーチ)は難しい!
OR(オペレーションズ・リサーチ)の教務も、2術校で行われます。
作戦分析の手法として行われるORは、作戦遂行の分析評価に役立てやれます。
2術校は、ORを教える防衛大が近く、OR研究技官も多いため教育に最適です。
しかしこのORがなかなか難しい!
私は艦艇開発隊でORに触れていたため、何とかついていけるレベルです。
最近ORの結果資料が出て話題となりました。
図2 OR分析(島嶼防衛戦闘分析)
引用URL:http://akamine-seiken.jp/wp-content/uploads/2018/11/fd1eecc1cd69ac385dfd9c31e7456dcf.pdf
こんな感じでORの勉強も行い、江田島共通教育への準備を行います。
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(2)航空作戦は厚木でお勉強!
艦船装備幹部は、HSについてはいくらか護衛艦乗組時代に勉強はしています。
しかし、固定翼航空機の作戦になるとほとんど触れていません!
そのため厚木基地の、第4航空群にてお勉強することになります。
2.1 厚木にて本場の航空作戦を知る!
海上自衛隊厚木基地には第4航空群がおり、固定翼哨戒機の作戦部隊です。
当時はまだ、P-3Cが配備されていた時代でした。
図3 P-3C哨戒機
引用URL:https://www.mod.go.jp/msdf/atsugi/topics/img/p-3c.gif
ASWOC(潜水艦戦作戦センター)にて、航空作戦のやり方の講義を受けます。
最近はMACCS(海上航空作戦指揮統制システム)が、普及し始めています。
その中で、航空作戦の基礎を学んでいきます。
2.2 51航空隊にてHSのお話も!
厚木には回転翼航空機を扱う部隊として第51航空隊があります。
第51航空隊は、海上自衛隊の航空機の研究開発を担う部隊です。
51空では、回転翼部隊の作戦について教務を受けることになります。
併せて開発中の機体を見るなどします。
ちょうどSH-60Kの部隊配備が進みだしたころであり、今後のHS運用の柱となる機体です。
図4 SH-60K(初号機のUSH-60K)
引用URL:https://www.mod.go.jp/msdf/equipment/rotorcraft/utility/ush-60k/img/ush-60k_01l.jpg
艦載機として、艦載試験ではなかなか手こずった経緯があります。
(SLASやらMWSやらHQS-104やら・・・)
そんなドタバタ話は今度また・・・
(えらい怒られたなあ・・・)
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(3)さあ、江田島に向けて出発だ!
とりあえずは、2術校での最初の教育期間が過ぎることになりました。
中級課程はまだまだ続きますが、今度は江田島の、1術校に移動して教育を受けます。
約3か月にわたる中級課程共通教育にて、中級幹部としての教育です。
簡単に言うと、江田島の共通教育は幕僚になるための教育です。
図5 呉港から江田島行のフェリー
引用URL:https://encrypted-tbn0.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcQNEflPfXtkjFSFIoi0q_eAv07-EA-jBt2CKK8O7iGJL6Xt3jvG&s
課程によっては、中級課程修了後すぐに幕僚として配置される職域もあります。
艦船装備幹部も護衛隊群の後方幕僚として配置されることがあるため、気が抜けません!
4度目の江田島行きとなる、中級共通教育は何が待っている!?
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