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2017年05月02日

最近の国家試験で出題が増えている項目「嚥下」

国家試験の勉強をしている皆さんならば、一度は聞いたことがあるであろう「嚥下」について
今日は説明していきます。

私が国家試験を受けたころは「嚥下」なんていう言葉は聞くこともありませんでした。
なので、私がこの言葉を聞くようになったのは、管理栄養士として勤務してからです。
最近の高齢社会の影響を受けて嚥下障害の患者さんは非常に増えています。
なぜならば、嚥下障害は年齢と共に喉の筋肉が落ちてしまい上手く飲み込めなくなってしまう障害だからです。
その他にも脳血管障害(脳梗塞、脳出血など)でも高頻度で嚥下障害が起きます。
嚥下障害になると何が問題なのか。
「誤嚥性肺炎」という誤嚥による肺炎が起こり易いためです。
高齢者による肺炎は非常に増えており、その内誤嚥性肺炎が多くを占めています。
嚥下障害というとむせて飲み込めないというイメージが強いかと思いますが、
必ずしもむせる訳ではありません。
誤って飲み込むことを「誤嚥」と呼び、むせる誤嚥を「顕性誤嚥」、
むせない誤嚥を「不顕性誤嚥」と呼びます。
むせないから安全とは言い切れないということですね。
また、実際の現場では周囲の人が食べている間に話しかけない(話しかけると喉にある喉頭蓋という蓋が開いて気道に食べ物が入りやすくなります。)、食べやすいポジション設定(45度程度のリクライニングが推奨されています)なども重要です。


飲み込み易い形態、飲み込みにくい形態なども出題されることがありますから、
併せて覚えておきましょうね。
自分自身が飲み込み易いかどうかをイメージすれば簡単なことですが、
つるつるしていたり、とろみがついているものは飲み込み易く、
パサパサしていたり弾力性のあるようなものは飲み込み難いです。

国家試験に出題されやすい「嚥下」。
しっかり復習しておきましょうね。



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食品会社で勤務しながら、半年間の独学を経て管理栄養士の国家試験に合格。その後、管理栄養士として勤務するために病院へ転職。6年間で3つの病院を経験。現在は、管理栄養士国家試験の参考書の校正や答案添削を行っています。 <取得資格>管理栄養士、栄養教諭、糖尿病療養指導士、病態栄養認定管理栄養士、NST専門療養士
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