隣で、見ず知らずの他人が、一生懸命財布をさがしてる。
自分が慌てもしなければ、そわそわもしない。
見つからない、いよいよどこにもない。
財布落とした、となっても、悲しくも辛くもない。
それは、当たり前
ところが、自分の財布が見当たらない。
どこを探してもない、となると平静ではいられない、
それは、自分の大切な財布だから。
この木の枝をポキッと折る、
あなたの心は少しも痛まない・
しかし、この木の枝が、あなたの恋人だったら?
このA4コピー用紙を窓から投げても、痛くも痒くもない。
だけど、これがせっかくあなたが苦労して手に入れた
お金だったらどう?
大事なものを失う。
好きな人と別れる、これは辛く悲しい、苦しいこと。
あんまり失っても悲しくも辛くもない、
それは、自分にとってあまり大切な存在ではなかったから。
別れって、辛いものです。
離れたくないものを無理に引き離そうとする。
「生木引き裂かれるような」っていう。
もし「生木」が口聞けたら、大声出すと思いますよ。
「ギャー、イテー、止めてー!」
生きていくと、そういうことがあります。
好きな人との別れ、大切にしていたものを失う瞬間
しかし、考えてみると、そんな辛い別れを
なぜ迎えねばならなかったのか、というと
そもそもの始まりは、出会ったしまったことにある。
「出会いは別れのはじめ」
出会いっていうのは胸がときめく
どんな出会いが、トキメクか?
何かのテレビでやってました
場所は、町の小さな本屋さん
日曜日の昼下がり、ふと入った本屋で、奥に並ぶ文芸書に手を伸ばす。
すると、反対の方向から、同じ本に、別の人が手をかけた
ふとその方を向くと、昔あこがれた同級生なんて…
現実はそんなに甘くないんですが
反対に「別れ」というのは、
実に、辛く苦しいこと。
そんな辛い別れっていうのは、いつから始まるのか
実は「出会った瞬間から」
トキメキの出会いは、実は別れの第1歩、皮肉
オギャーと生まれて、生きていく
いろいろな人や物と出会っていくが、出会いっぱなし
という人や物はありえない
最後は、必ず、そういえば、全部、別れて行く
手にいれた瞬間から、もう必ず手放すことに定まっている
何を手にいれても、誰と素敵な出会いをしても
なんとなくそこに一抹の不安を感じているのは
実は、別れを恐れている、いやそれを心のどこかでは
予感しているからではないでしょうか?
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image