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2021年01月17日

「魔術師」本文 vol,19

「魔術師VOL,19」


湧き返るような鬧嚷(どうじょう=ものすごく騒がしい事。)の巷から、急に薄暗い、陰気な地域へ出てきた私の神経は、沈静するというよりも、却って一層の気味悪さに襲われて、不測の災いに待ち受けられているような、疑心の高まるのを覚えました。



私は今まで、この公園には何らの自然的風致、木とか森とか水とかいう物が、全く欠けていることを怪しんでいましたが、この一郭へ来た時に、初めてそれが幾分応用されているのを認めました。




しかし勿論、そこに使われている自然的要素は、決して自然の風致を再現するために塩梅せられるものではなく、むしろあくまでも人工を助け、そのひねくれた技巧の効果を補うたっめの材料として、取り入れられているのでした。


こう云ったらば或る読者は、「アルンハイムの領地」とか、「ランダアの小屋」とかいうポオの小説に描かれた園芸術を想像するかも知れませんが、私の云う人工的の山水は、あれよりももっと小細工を弄した、もっと自然に遠ざかった景色のように思われました。


引用書籍
谷崎潤一郎著「魔術師」中央公論社刊


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