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2020年07月22日
【遺伝子の本体】核酸の性質と味とプリン体による症状
人の体は約37兆個の細胞で成り立っています。ひとつひとつの細胞には核があります。核の中には核酸があります。核酸にはデオキシリボ核酸(DNA) とリボ核酸(RNA)の2つがあり、DNAは性質を伝える遺伝子の本体として働き、RNAはDNAの情報に基づいてたんぱく質を合成する働きを担っています。たんぱく質は、筋肉や骨、臓器、皮膚、爪などのほか、ホルモンや酵素なども構成しており、人体になくてはならない成分です。細胞は日々、新しく生まれ変わります。適切なときに、適切な量のたんぱく質が合成されることが、人の健康にとても重要となり、これらのたんぱく質を合成する上で、大きな役割を果たしているのが、核酸であるDNAとRNAです。
DNAは、細胞から細胞にあるいは親から子に性質を伝える遺伝子の本体として機能し、細胞の核の中に、折りたたまれて存在しています。DNAはA(アデニン)、T(チミン)、G(グアニン)、C(シトシン)という4種の塩基(プリン塩基はAとG・ピリミジン塩基はCとT)です。という生体分子と糖、リン酸で構成されるヌクレオチドが、30億個の対となって結合した2重らせん構造をしています。そのDNAの中で、たんぱく質を合成するもとになる情報を持つ領域を遺伝子といいます。遺伝子はDNA全体のわずか2%に過ぎません。
遺伝子には、たんぱく質を構成するアミノ酸の配列情報が記されております。その遺伝情報が、RNAに転写され、アミノ酸がいくつも結合したたんぱく質が合成されます。
核酸は、体内では2つの方法で合成されます。ひとつは肝臓でアミノ酸や糖などを原料に新たに核酸を合成する方法です。もうひとつは食品から摂取した核酸や体内で不要になった核酸を再利用して核酸を合成する方法です。核酸はほとんどの食品に含まれており、特に肉や魚、豆類、レバーやタラコなど細胞数の多い食品、アルコール飲料ではビールに多く含有されています。
食品に含まれる核酸の構成成分のひとつがプリン体です。核酸は腸管でヌクレオチドに分解され、さらにヌクレオチドは、リン酸、糖、プリン塩基へと分解されます。この分解の過程を経て、プリン塩基、いわゆるプリン体は体内へ吸収されます。
核酸はうま味物質としても知られています。しいたけなどのきのこ類に多く含まれるグアニル酸と煮干しやかつお節、魚、肉類に多く含まれるイノシン酸があります。イノシン酸は、プリンヌクレオチドであるアデノシン1リン酸とグアノシン1リン酸へ至る合成経路の中間体です。イノシン酸は、アデノシン1リン酸を分解して尿酸になる経路の中では、デアミナーゼという酵素が働きイノシン酸が生じます。
イノシン酸とグアニル酸にナトリウムが結合したイノシン酸ナトリウムとグアニル酸ナトリウムは、呈味性ヌクレオチドと呼ばれます。
アミノ酸のうま味成分と核酸のうま味成分が食品中に混在すると、相乗効果によりうま味が増します。うまみ調味料は、主成分のグルタミン酸ナトリウムにイノシン酸ナトリウムとグアニル酸ナトリウムを添加して、うま味の相乗効果を引き出しています。
食品に含まれる核酸の構成成分のひとつであるプリン体は、肝臓で代謝されて、最終的には尿酸となって体から排泄されますが、尿酸が多くなり過ぎると血液の中に尿酸がたまって高尿酸血症を起こします。高尿酸血症の状態が続くと、尿酸が結晶化した尿酸塩が関節に沈着し、急性関節炎を引き起こします。これが痛風です。
痛風に関わる通院患者数は約 100 万人、痛風の予備軍である 高尿酸血症患者数は 1,000 万人に達していると見積もられています。アメリカで行われた食事内容と 痛風発症との関連を解析した調査では、肉や魚、ビールなどのアルコール飲料を多く摂取する人ほど血 清尿酸値が高く、痛風発症のリスクが高まることが報告されています。これは、肉や魚、アルコール飲料に含まれるプリン体が体内で尿酸に変化し、血清尿酸値を上げるためです。
予防するには、プリン体を減らさなければなりません。プリン体は食品から摂取されるほかに肝臓でも合成されています。プリン体が多く含まれる肉や魚、アルコールも控える必要があります。基本的には食生活を見直し、日頃から健康状態を把握しておくことが肝要です。
人の体は約37兆個の細胞があり、ひとつひとつの細胞には核があります。核の中の核酸にはデオキシリボ核酸(DNA) とリボ核酸(RNA)の2つがあり、DNAは性質を伝える遺伝子の本体として働き、RNAはDNAの情報に基づいてたんぱく質を合成する働きを担っています。
核酸はほとんどの食品に含まれており、特に肉や魚、豆類、レバーやタラコなど細胞数の多い食品、アルコール飲料ではビールに多く含有されています。
核酸はうま味物質としても知られ、しいたけなどのきのこ類に多く含まれるグアニル酸と煮干しやかつお節、魚、肉類に多く含まれるイノシン酸があります。
食品に含まれる核酸の構成成分のひとつであるプリン体は、肝臓で代謝されて、最終的には尿酸となって体から排泄されますが、尿酸が多くなり過ぎると血液の中に尿酸がたまって高尿酸血症を起こします。高尿酸血症の状態が続くと、尿酸が結晶化した尿酸塩が関節に沈着し、急性関節炎、つまり痛風を引き起こします。
予防するには、ビールなどのプリン体が多く含まれる食品を控える必要があるほか、基本的には食生活全体を見直し、日頃から健康状態を把握しておくことが重要です。
2020年07月21日
【原則禁止】残留農薬に関するポジティブリスト制度
ポジティブリスト制度は、すべての農薬など(農薬、飼料添加物、動物用医薬品)に残留基準を設定し、規準を超えて農薬などが残留する食品中の販売を原則禁止する制度です。
残留農薬の規制の方法は、ポジティブリスト制度とネガティブリスト制度という2つの考え方があります。ポジティブリスト制度は、原則すべてを禁止し、残留を認めるもののみをリスト化する方式です。ネガティブリスト制度は、原則として規制がなく、規制するものをリスト化し、リストに記載された農薬のみ残留基準を定めています。
日本の残留農薬の規制は、残留基準が設定された農薬についてのみが該当し、その基準をこえた食品の販売を禁止するというネガティブリスト制度に則した方法でした。しかし、この方式では、残留基準が設定されていない農薬に残留があっても規制することができず、輸入農産物が増加する中で問題となっていました。そのために2003年の食品衛生法改正によりポジティブリスト制度の導入が決定し、2006年5月から施行されました。
ポジティブリスト制度施行以前では、食品衛生法で残留基準が設定されている農薬などは283品目でしたが、科学的な評価により設定される国際基準などを参考に、国際的に広く使用されている農薬などに新たに残留基準を設定し、これまでに残留基準のあったものも含め、799品目に残留基準が設定されました。
ポジティブリスト制度では、すべての農薬などを対象としており、その対象は3つのカテゴリーに分かれます。
食品の成分にかかわる残留基準が定められています。基準以内での食品への残留は認められていますが、残留基準をこえて農薬などが残留する食品は、販売などが禁止されます。ポジティブリスト制度の導入に当たり、食品衛生法に基づき、残留基準が設定されましたが、導入時に残留基準が設定されていない農薬は、国際基準などを参考にして基準が設定されました。
食品の成分にかかわる残留基準が定められていないものです。人の健康を損なうおそれのない一定量として、0.01ppm(100万分の1)が設定されています。日本国内にて農薬登録がなく、国際基準、つまり国際的に食品の規格の策定を行うコーデックス委員会による基準や外国基準がない農薬が該当します。一定量をこえて農薬などが残留する食品の販売などは、禁止されます。登録されていない農薬は、残留基準が設定されていないため、この一定量で規制することができます。
食品衛生法の規定により、人の健康を損なうおそれのないことが明らかであるものとして、厚生労働大臣が定める物質で、ポジティブリスト制度対象外の物質です。現在、下記に示す66物質が指定されています。
亜鉛、アザジラクチン(インドセンダンという植物の種子に存在し、数多くの害虫に対して摂食阻害効果を示す成分)、アスコルビン酸(ビタミンC)、アスタキサンチン、アスパラギン、β-アポ-8-カロチン酸エチルエステル(カロテノイド)、アラニン、アリシン、アルギニン、アンモニウム、硫黄、イノシトール、塩素、オレイン酸、カリウム、カルシウム、カルシフェロール(ビタミンD)、β-カロテン、クエン酸、グリシン、グルタミン、クロレラ抽出物、ケイ素、ケイソウ土、ケイ皮アルデヒド、コバラミン、コリン、シイタケ菌糸体抽出物、重曹、酒石酸、セリン、セレン、ソルビン酸、チアミン(ビタミンB1)、チロシン、鉄、銅、トウガラシ色素、トコフェロール(ビタミンE)、ナイアシン、ニームオイル(ニームの果物と種子から搾り取った植物油で病害虫を防ぐ)、乳酸、尿素、パラフィン、バリウム、バリン、パントテン酸、ビオチン、ヒスチジン、ヒドロキシプロピルデンプン(加工でんぷん)、ピリドキシン(ビタミンB6)、プロピレングリコール、マグネシウム、マシン油(越冬害虫防除)、マリーゴールド色素、ミネラルオイル、メチオニン、メナジオン、葉酸、ヨウ素、リボフラビン(ビタミンB2)、レシチン、レチノール(ビタミンA)、ロイシン、ワックス、タウリン
ポジティブリスト制度は、すべての農薬など(農薬、飼料添加物、動物用医薬品)に残留基準を設定し、規準を超えて農薬などが残留する食品中の販売を原則禁止する制度です。
ポジティブリスト制度では、農薬などは「残留基準が定められているもの」、「残留基準が定められておらず、人の健康を損なうおそれのない一定量として、0.01ppmが設定されているもの」、「人の健康を損なうおそれのないことが明らかであるものとして、基準を設定しないもの」の3つのカテゴリーに分けられます。
2020年07月20日
【社会の課題解決】可能性を秘めたゲノム編集食品
野生の植物を栽培できるようにしたり、さまざまな目的に合わせた品種を作ったりする品種改良では、DNAの中でも 遺伝情報を伝える領域となる遺伝子の変化によって性質が変化することを利用しています。生物の体の中では、DNAが切れることがありますが、それを元通りに直す仕組みを持っています。しかしながら、たまに直し方を誤ることがあります。これが突然変異です。
ゲノムとは、DNAのすべての遺伝情報のことです。ゲノム編集技術は、生物が持つゲノムの中の特定のDNA配列を意図的に切断することです。生物は切れたDNAを直す仕組みを持っていますが、誤ることもあります。ゲノム編集技術で特定の場所を切れば、そこに突然変異を起こすことができます。ゲノム中のどこに突然変異を起こさせるかをあらかじめ決めることができるのが、自然に起きる突然変異やこれまでの人為的な突然変異とは異なる大きなメリットです。
ゲノム編集を行うためには、ゲノム中の特定の場所を切る酵素が必要です。そのために開発されたのが、部位特異的ヌクレアーゼというDNA切断酵素です。CRISPR-Cas9などの酵素があり、DNAの4種類の塩基と呼ばれるアデニン(A)、チミン(T)、グアニン(G)、シトニン(C)の並び方を目印にして結合し、そこでDNAを切断します。ゲノム中の1カ所を指定することも可能となります。
もっとも重大な課題は、世界的な人口増加と地球温暖化による世界的な気候変動による農耕地の乾燥化、塩害の拡大、熱帯や亜熱帯地域の病虫害の北上に起因する食糧不足です。国内に目を向けると、高齢化による農業の衰退です。これらの課題を解決するため、さまざまな要望に合わせた農作物や食品を開発する必要性が生じています。
これらの課題が急速に進んでいるため、農作物の品種改良も、今まで以上にスピードアップが求められます。この課題の解決に向け期待されているのが、ゲノム編集技術です。ゲノム編集技術は、植物がもともと有している、収量や環境耐性、栄養成分、食味などに関わる遺伝子をピンポイントで狙って変化させることで、品種改良を大幅にスピードアップできる画期的な技術となります。従来では、品種改良にて必要とされる交配を何度も繰り返す手間とコストを大幅に削減でき、交配に長い年月を必要としていた作物は、これまでになかった新しい品種を作れるようになると期待されています。
ゲノム編集技術は、医療分野や食品分野でも注目が集まっています。医療分野では、遺伝子の異常が原因となっている遺伝性疾患の根本治療技術の開発、医薬品の生産を効率良く行うための応用が注目されています。食品分野では、健康寿命を伸ばすための機能性食品や、アレルギーの原因物質を減らした食品の開発が期待されています。 このように、ゲノム編集技術は、生活をとりまくさまざまな社会課題を解決する画期的な技術として、多大な期待を寄せられています。
ゲノム編集技術は、自然界でも起こる突然変異であり、意図的にゲノム上の特定の位置に突然変異を起こし、遺伝子の配列を目的とした並びに変えることができます。つまり、ゲノム編集は既にある遺伝子を変えることで目的の形質を得る技術です。目的とする性質の遺伝子だけを編集、すなわち遺伝子を切ったり繋げたりすることができるため、優れた特徴を持つ品種に新たな性質をピンポイントで追加することが可能です。
遺伝子組換えは、ある生物から目的とする遺伝子を取り出し、別の生物のゲノムに導入することで、その生物に新しい特性を付与することが目的です。つまり、遺伝子組換えは新しい遺伝子を足すことで目的の形質を得る技術です。交配不可能な種の遺伝子はもちろんのこと、植物に微生物や動物の遺伝子を導入することができます。自然界で発生しない現象を実現できるのが、遺伝子組み換え技術です。
ゲノム編集技術は、その生物がもともと持っていた遺伝子を変化させる技術で、自然界でも生じうる変化です。そのため、ゲノム編集技術を活用して開発される農林水産物や食品の多くは、これまで食べてきたものと同じようなものと予想されます。
さらに新しい機能性成分を増加させるなど、これまでになかった食品が開発される可能性があります。この場合は、厚生労働省が定めるゲノム編集技術応用食品等の食品衛生上の方針と取扱要領に従って、開発者等から届け出られる情報に基づき、必要に応じて安全性審査などが行われることとなります。その結果、安全性が確認されたものだけが流通することとなります。
ゲノム編集技術を応用して作られた食品で、外来遺伝子が残っておらず、自然界で起こり得るような変異によるものは、自然に起こる突然変異や従来の品種改良で生じる遺伝子の変化の範囲内であるため、食品としての安全性は従来の食品と同等と考えられています。従って、そのような食品は食品衛生法による規制の対象とはならず、遺伝子組換え食品に課されているような安全性審査は不要とされています。
ただし、開発者などは必要な情報を厚生労働省へ届け出ることが強く求められています。届出をする情報としては、どのような食品をどのように開発したか、外来遺伝子が残っていないか、新たなアレルゲン物質の産生や毒性を持った物質の増加が起きていないか、特定の成分の増加もしくは低減を行った場合には、関連する成分がどのように変化しているかといった食品安全に関する情報も含まれます。厚生労働省は、場合に応じて、食品安全委員会への問い合わせも行いながら検討を進め、安全性について判断することになります。安全性が確認された食品が届出されて、受理された後にその食品が流通することになります。
ゲノム編集の際、ごくまれに狙った場所以外で意図しない変異が生じることをオフターゲット変異と言います。オフターゲット変異が起こりにくいようにしたり、起きていない個体を選んだり、交配などの過程で取り除かれたりすることにより、品種にオフターゲット変異が残る可能性は極めて低いと考えられます。また、万が一残っても、同じような変異は自然界や従来の品種改良の過程でも起こっており、食品安全上のリスクは従来の品種や食品と変わらないと考えられています。
ゲノムとは、DNAのすべての遺伝情報のことです。ゲノム編集技術は、生物が持つゲノムの中の特定のDNA配列を意図的に切断することです。ゲノム編集技術で特定の場所を切れば、そこに突然変異を起こすことができます。ゲノム中のどこに突然変異を起こさせるかをあらかじめ決めることができるのが、自然に起きる突然変異やこれまでの人為的な突然変異とは異なる大きなメリットです。このメリットが世界的な人口増加や地球温暖化に起因する食糧不足を解決する可能性があります。
ゲノム編集技術は、自然界でも起こる突然変異であり、既にある遺伝子を変えることで目的の形質を得る技術です。目的とする性質の遺伝子だけを編集、すなわち遺伝子を切ったり繋げたりすることができるため、優れた特徴を持つ品種に新たな性質をピンポイントで追加することが可能です。そのため、ゲノム編集技術を活用して開発される農林水産物や食品の多くは、これまで食べてきたものと同じようなものと予想されます。さらに新しい機能性成分を増加させるなど、これまでになかった食品が開発される可能性があります。
2020年07月19日
【家族の一員】ペットとペットフード開発に必要なこと
一般社団法人 ペットフード協会による「2019年全国犬猫飼育実態調査」によると、日本のペットの飼育数は、犬が879万7千頭、猫が約977万8千頭、合計で1,857万5千頭に達します。
人とペットの関係は長く、犬は1万年以上前から、猫は5000年ほど前から人と暮らし始めたといわれています。当初仕事をさせる目的であった動物との関係は、次第にその役割を愛がん動物、つまりペットへと変遷していきました。そして、少子高齢化、核家族化が進展し、人と人とのふれあいが減少した現代社会において、ペットは人にとってかけがえのないパートナー、大切な家族として、その存在意義をますます高めています。
ペットとの共生は 、人の心身の健康に良い影響を与えます。昨今の研究で、ペットとの触れ合いにより発生する癒し効果は、生理学的根拠に基づいたものであるといった結果であり、大脳皮質の神経の活性化効果が報告されています。
ペットに触れたり、触れられることは、高齢者の孤独感や疎外感、ストレス の軽減に役立ち、情緒的に支えとなり、心拍数や血圧が安定し、鎮静効果があります。ペットの飼い主は、通院回数や薬の使用頻度、高血圧、高コレステロール 値、睡眠障害が少ないことが調査により明らかとなっています。高齢者にとってペットは、健康維持の大きな役割を占めており、毎日の暮らし の中で欠かせない存在になっています。
子ども達がペットを思いやる心が、命の大切さやコミュニケーションなどを育みます。ペットが、子ども達の非言語コミュニケーション能力の発達に極めて有効 であることは、古くから知られています。これは、話をすることができない動物 とのふれあいの中で、子ども達が、相手の気持ちを察すること、つまり思 いやりの心を育むからです。また、子ども達のペット飼育の効用はそれだけにとどまりません。ペットのもたらすリラックス効果や癒しの効果によって、向学心や集中力の向上が認められたという研究調査も報告されています。
犬が飼われている家庭で育つ赤ちゃんは、感染症や呼吸器疾患にかかるリスクが減るとの 調査結果が、アメリカの小児科専門誌に掲載されました。毎日ある程度の時間を屋外で過ごす犬が周りにいることで、免疫系の発達を助け、生後1年内の赤ちゃんの免疫力 が高まる可能性があるようです。
夫婦のコミュニケーションも、ペットがいることで会話が多く、和やかになり、一緒の時間も増え、より良い関係になったと多くの人が感じています。
ペットとの触れ合いにより発生する「オキシトシン」というホルモンは、幸せホルモンとも言われ、リラクゼーション効果や安心といった感情をひきおこす効果があるホルモンです。
ペットを飼うことは、家族全体にとって有益である一方、犬を飼えばうるさく吠えたり、家財道具をこわすなどストレスの原因となることもあります。家族や周囲にペット嫌いの人がいたり、ペットに対するアレルギー反応を持つ人がいる場合は、その人のことも考えなければなりません。
ペットを飼うことで気になることは、ペットフードです。決められた時間に、決められた量のペットフードを欠かさずに与えなければなりません。ペットフードメーカーでは、日夜ペットフードの研究開発を行っています。まずペットフードを食べるペットについて調査をします。それから、そのペットの成長や健康維持に必要な栄養素や嗜好性、食べやすい形状、固さなどを調べます。また、飼い主による安全性などの要望に応えることも必要になってきます。飼い主が与えるペットフードが、ペットの健康状態を左右します。
ペットフードは、穀物やいも類、でんぷん類、豆類、野菜、果実、きのこ、海藻、魚介類、肉、卵、乳、油脂、添加物などを原材料に使用します。添加物は、ビタミンやミネラル、アミノ酸、ペットフードの品質を一定に保つために使用される品質保持の添加物、ペットの食欲を増進させる香料などがあります。ペットフードに使用される添加物は、食品や飼料に使用が許可されたもので、それらの添加物は人間および動物の健康を損なわないことを確認する安全性試験が実施されており、過去の使用実績などから安全であるとされています。なお、犬は体内でビタミンC を合成することができますが、猫は野菜に含まれるカロチンを分解してビタミンAを摂取する機能をもっていないので、ビタミンAが不可欠です。日本では、ペットフード安全法で使用上の注意が必要な添加物について、科学的知見に基づき上限値が定められています。特定のペットに使用すると弊害のあることが分かっている添加物は使用できません。ペットフードに使用される添加物は、ペットフード公正取引協議会でルール化され、使用した原材料は添加物を含め、全てパッケージに記載するよう義務化されています。
ペットフードには、必要な栄養基準を満たし、バランスよく栄養を供給することが求められています。さらに常時安定した価格で、嗜好や健康に考慮した製品を製造するために、優れた品質の原材料を確保することが必要です。天候や季節によっては、原材料が大きく影響を受けることもあるため、原材料がどのような供給状態にあっても、製品に同一の栄養成分が確保できるように、原材料の調整を必要に応じて行います。人用の原材料とペットフード用の原材料の違いは、使用目的と効率の良さです。人から見ると味や食べやすさで多少劣っていても、高い栄養価や経済性からペットフードにとって価値ある原材料として使用されます。
ブレンダーや蒸煮釜、成型機、フリーズドライなどの乾燥設備、レトルト殺菌機などの加熱殺菌装置、冷凍設備などを使用して、ペットフードを製造し、容器に入れ、包装されて販売されます。
ペットフードは、ペットの栄養補給と健康維持増進のために製造され、ペットと飼い主には、以下の配慮がなされています。
・必要な栄養素の配合
・量の設定
・ おいしさと食べやすさ
・保存性
・ 表示(製造国や製造者、原材料、栄養成分、量など)
購入が容易で、保存性がありペットに与えやすいことから、多くの飼い主が使用しています。また、ペットフードは、主食と間食に分けられます。主食としてのペットフードは、総合栄養食であり、水と一緒に与えることで、必要とされる栄養素が摂取できます。間食は、ペットのしつけやご褒美として限られた量を与えるペットフードです。
ペットフードの区分としては次のようなものがあります。
ペットフードに使用される原材料は、安全に使用するための法律が整備されており、人用の食品と同水準の品質管理が行なわれています。また、トレーサビリティにも取り組んでおり、原材料の発注から使用、在庫に至るまで、その内容および流通過程を管理しています。
日本で販売されているペットフードは、日本国内の工場で製造されたものと海外の工場で製造され輸入されたものとがあります。ペットフードを製造販売するには、その国の法律や規則を遵守する必要があります。
人間や犬、猫が必要とする栄養素の種類はほぼ同じですが、食性や代謝が異なるために必要とする栄養素の量が大きく異なります。ま動物種やその成長の過程でも下一日あたりの体重別エネルギー要求量が異なります。犬や猫はエクリン汗腺が肉球にしかなく、全身に汗をかくことができないので、人間と異なり余分な塩分を汗によって排出することができないため、必要以上に塩分を摂取すると、腎臓や心臓に負担がかかることになります。また、人間には害がなくとも、犬や猫にとっては好ましくない香辛料やネギ類などの食材があり、摂取すると中毒症状を起こす場合があります。
成長段階により必要となるエネルギー量が異なるので、それぞれの成長段階に合わせ、栄養バランスが考慮されたペットフードを与えることが必要となります。一日あたりの必要エネルギー量を目安に、与える食事にどのくらいカロリーが含まれるかで一日の給与量を算出し、それを食事回数で割って、一回あたりの量を決めます。ペットフードの包材には、このような点も考慮して、量や回数などの方法の目安が表示されています。
食事回数の目安は、成犬や成猫では一日1〜3回ですが、できる限り朝晩の2回以上とすることが望ましいです。空腹の時間が長いと、体が飢餓状態にあると勘違いして必要以上に脂肪を貯めこみ肥満の原因となります。
一般社団法人 ペットフード協会による「2019年全国犬猫飼育実態調査」によると、日本のペットの飼育数は、犬が879万7千頭、猫が約977万8千頭、合計で1,857万5千頭に達達します。
人とペットの関係は長く、少子高齢化、核家族化が進展し、人と人とのふれあいが減少した現代社会において、ペットは人にとってかけがえのないパートナー、大切な家族として、その存在意義をますます高めています。
ペットフードは、穀物やいも類、でんぷん類、豆類、野菜、果実、きのこ、海藻、魚介類、肉、卵、乳、油脂、ビタミン、ミネラル、添加物などを原材料として使用します。添加物は、ビタミンやミネラル、アミノ酸、ペットフードの品質を一定に保つために使用される品質保持の添加物、ペットの食欲を増進させる香料などがあります。
ペットフードには、必要な栄養基準を満たし、バランスよく栄養を供給することが求められています。さらに常時安定した価格で、嗜好や健康に考慮した製品を開発、製造するために、優れた品質の原材料を確保することが必要です。また、原材料は、安全に使用するための法律が整備されており、人用の食品と同水準の管理が行なわれています。
この機会に大切な家族であるペットの健康を最優先に考え、ペットフードメーカーの長年の知見を結集させて開発したペットフードを試してみてはいかがでしょうか。
※気になるときはまず行動
気になるときは、まず行動です。行動しなければ、何も始まりません。行動することが何よりも一番の近道です。満足できなければ、納得して次回は別のものを試すことができます。
栄養と美味しさがギュッ!と凝縮♪ 非加熱製法『モグキューブ』
自身の健康維持や子ども達の心の育成、コミュニケーションの活性化にも深く結びついています。
2020年07月18日
【人の酵素で分解不可】食物繊維と生活習慣病の予防
食物繊維は、人の消化酵素で分解されないため、そのまま消化吸収されずに、大腸まで達する食品の成分です。便秘の予防といった整腸効果だけでなく、血糖値上昇の抑制など多くの機能が報告されています。日本においては、ほとんどの人に不足している成分となり、積極的に摂取することが望まれます。
厚生労働省が策定した「日本人の食事摂取基準」(2020年版)では、女性18 g以上、男性21 g以上(ともに18〜64歳の場合)を食物繊維の1日の摂取目標量として定めています。
1950年代までは、主食のご飯を中心に魚介類、いもや野菜の煮物、みそ汁、漬け物などで構成されおり、このような内容であれば、食物繊維は1日20g以上の量が摂取できていました。しかしながら、現在の食生活は大きく変化し、肉類や清涼飲料、菓子類をはじめとする砂糖の増加と、ご飯の摂取量の減少がひびき、食物繊維の摂取量は15g程度までに減少しています。
その結果、大腸がんをはじめとしたさまざまな生活習慣病が増加傾向にあり、腸内の悪玉菌の増加による免疫力低下なども見受けられます。
食物繊維は、穀物や野菜、豆類、きのこ類、果実などに含まれる不溶性食物繊維と昆布やわかめ、こんにゃく、里いもなどに含まれる水溶性食物繊維があります。野菜や穀物のセルロース、エビやカニの殻に含まれるキチンやキトサンなどは不溶性食物繊維となります。果物のペクチンやコンニャクのグルコマンナン、海藻類のフコイダンなどは水溶性食物繊維となります。
特定保健食品の原材料として使用されるでんぷんから生産される難消化性デキストリンも水溶性食物繊維となります。
食物繊維は、穀持つや野菜、豆類、きのこ類、果実などに含まれる不溶性食物繊維と昆布やわかめ、こんにゃく、里いもなどに含まれる水溶性食物繊維があり、異なる働きがあります。
不溶性食物繊維は、胃や腸で水分を吸収してふくらみ、腸を刺激してぜんどう運動、つまり消化した食品を、腸が伸びたり縮んだりをくり返して腸内を移動させ、体外へ排出する動きを活発にし、便通を促進します。
水溶性食物繊維は、水に溶けることでゲル状になり、腸内をゆっくり移動するので、お腹がすきにくく、食べすぎを防ぎます。また、糖質の吸収を穏やかにし、食後血糖値の急激な上昇を抑えます。
不溶性食物繊維及び水溶性食物繊維ともに大腸内では善玉菌の栄養素となるため、善玉菌が増えて腸内環境がよくなります。
食物繊維を多く含む食品は、食べる際に多くの咀嚼回数を必要とするため、唾液の分泌量が増加し、満腹感を得ることにより、食べ過ぎの予防になります。また、糖質や脂質の吸収を遅らせる働きがあるため、肥満の予防に役立つほか、食後の血糖の上昇を抑制し、インスリンの分泌を抑制することで、糖尿病の予防にもつながります。
食物繊維は、人の消化酵素で分解されないため、そのまま消化吸収されずに、大腸まで達する食品の成分です。厚生労働省が策定した「日本人の食事摂取基準」(2020年版)では、女性18 g以上、男性21 g以上(ともに18〜64歳の場合)を食物繊維の1日の摂取目標量として定めています。しかしながら、日本においては、ほとんどの人に不足している成分となり、積極的に摂取することが望まれます。
不溶性食物繊維は、胃や腸で水分を吸収してふくらみ、腸を刺激して、消化した食品を腸が伸びたり縮んだりをくり返して腸内を移動させ、体外へ排出する動きを活発にし、便通を促進します。
水溶性食物繊維は水に溶けることでゲル状になり、腸内をゆっくり移動するので、お腹がすきにくく、食べすぎを防ぎます。また、糖質の吸収を穏やかにし、食後血糖値の急激な上昇を抑えます。
不溶性食物繊維及び水溶性食物繊維ともに大腸内では善玉菌の栄養素となるため、善玉菌が増えて腸内環境がよくなり、免疫力の向上効果があります。
食物繊維の有用性が明らかになった今日、生活習慣病を予防するためにも、バランスの良い食生活を心がけましょう。
2020年07月17日
【自己防衛】食品で免疫力を高める方法
感染や病気などを引き起こすウイルスや細菌などの体への侵入を避けるための自己防衛システムが免疫です。免疫力が低下すると、風邪をひきやすくなる、口内炎がよくできる、肌があれる、下痢をしやすくなる、疲れやすくなるなどの症状が現れます。免疫は体の外から入ってくるものだけでなく、健康を害する体内の異物にも目を光らせ、対処してくれます。代表的な体内の異物はがん細胞です。免疫力が高ければ、発生したがん細胞を死滅させたり、増殖を抑えたりします。
大腸と小腸には、体内の免疫細胞の60〜70%が集まっています。大腸と小腸は口から肛門までつながっており、常にウイルスや細菌などが入ってくる危険性があります。そのため、この部位に免疫細胞をたくさん配置することで、ウイルスや細菌からから身を守る戦略をとっています。腸内環境を整えておくことも免疫力の向上につながります。腸内環境を整えるには、ヨーグルトや納豆、みそ等の発酵食品、野菜や海藻などの食物繊維を食べることです。
免疫細胞の中には、がん細胞やウイルスや細菌などを攻撃するNK細胞があります。体温が36.5℃以上で活発に働きます。NK細胞が活性化することで、がん、ウイルスや細菌などの感染症などにかかりにくくなります。身近で風邪をあまりひかない方は、平熱が高いかもしれません。一方、体温が1℃下がると、免疫力が30%下がるといわれています。普段から体を冷やさない生活を心がけることで免疫力の維持につながります。笑うことや熟睡することも免疫力の向上につながります。
免疫力を高める食品とは、腸内環境を良好に保つことができる食品です。食品の消化や吸収担う大腸と小腸は、有害な成分が体内へ侵入するリスクが最も高い場所のため、免疫細胞の60〜70%は腸に集中しています。
腸内環境は善玉菌を増やすことで整えられるため、善玉菌を増やすような食事を摂ることが、免疫力を高める食品を摂ることが基本です。
納豆やヨーグルト、キムチ、みそなどの発酵食品には、善玉菌を増やす働きがあり、免疫力を高める食品です。毎日の食生活に取り入れることが望まれます。
腸のぜん動運動を促進し、不要なものを体外へ排出する役割がある食物繊維は、善玉菌の栄養素となります。食物繊維は、野菜や果物、きのこ類に多く含まれています。
たんぱく質は、筋肉などの構成成分であるだけでなく、免疫細胞を構成する成分でもあります。筋肉を増やして代謝を上げることは、免疫力を高める効果があります。肉や魚、大豆製品などの食品にたんぱく質は多く含まれています。
ビタミンA、C、Eなどのビタミンは、活性酸素の働きを抑える抗酸化作用や免疫細胞を活性化させます。野菜や果物、ナッツ類などに豊富に含まれています。
免疫力を高めるためには、栄養バランスの良い食生活を心がけること以外にも、適度な運動で代謝を上げることや入浴などによって血流を良くし、体温を上げることが有効です。
感染や病気などを引き起こす望まないウイルスや細菌などの体への侵入を避けるための自己防衛システムが免疫です。免疫は体の外から入ってくるものだけでなく、健康を害する体内の異物にも目を光らせ、対処してくれます。
大腸と小腸には、体内の免疫細胞の60〜70%が集まっています。大腸と小腸は口から肛門までつながっており、常にウイルスや細菌などが入ってくる危険性があります。そのため、この部位に免疫細胞をたくさん配置することで、ウイルスや細菌からから身を守る戦略をとっています。
免疫細胞の中には、がん細胞やウイルスや細菌などを攻撃するNK細胞があります。体温が36.5℃以上で活発に働きます。NK細胞が活性化することで、がん、ウイルスや細菌などの感染症などにかかりにくくなります。
免疫力を高めるためには、腸内環境を整えることが有効です。そのためには、発酵食品や食物繊維、たんぱく質、ビタミン類を積極的に摂取し、バランスの良い食事を心がけることです。また、適度な運動と体を冷やさないことは、代謝と体温を高く保つことにつながり、結果として免疫力が高まることになります。
自己防衛システムである免疫力を向上させ、ウイルスや細菌などから体を守りましょう。
2020年07月16日
【水分保持】加齢とともに減少するヒアルロン酸
食品メーカーにて研究開発業務に従事するとヒアルロン酸を使用する機会もあり、ヒアルロン酸の水分保持能力に驚かされます。
ヒアルロン酸は、体のいたるところに存在しています。濃度は、部位によって異なり、特に濃度が高いのは、関節液や目の硝子体、皮膚などです。
眼球の水晶体の後方にある硝子体は、透明なゼリー状の組織で、ヒアルロン酸が多く含まれ、眼球を丸く保つ役割を担っています。
皮膚は、表皮、真皮、皮下組織の3つの層に分けられ、表皮の下の真皮は、表皮の約10倍の厚みがあり、ヒアルロン酸が多く含まれることで、肌の乾燥を防ぐ役割を担っています。
関節内の関節液には、ヒアルロン酸が多く含まれ、関節の動きをよくする役割も担っています。
このようにヒアルロン酸は、細胞と細胞の間に存在して水分を蓄え、細胞どうしをつなぎ、クッションとしての役割を果たすことで、細胞を守ります。赤ちゃんの肌がみずみずしいのは、たくさんのヒアルロン酸があることで、保湿性と弾力が保たれているからです。
体の中のヒアルロン酸濃度は、加齢とともに減少します。体内のヒアルロン酸は30代から急に減り始め、40代では赤ちゃんの頃と比べて 50%まで減少し、60代になると25%まで減るといわれています。 このように加齢によるヒアルロン酸の減少は、肌のみずみずしさやハリを低下させ、乾燥肌やシワ、シミの原因になってしまいます。
ヒアルロン酸は主に鶏のトサカからの抽出法と微生物による発酵法の二つの方法で生産されます。
・ ヒアルロン酸は、生体内のあらゆる臓器や結合組織に存在
・生体内での代謝は非常に速く、1日前後で半量に
・ヒアルロン酸の分子量が大きくなると、水溶液の粘度は上昇
・水分保持能力は、1gあたり最大6リットル
・pHによって粘度が変化
・細胞間隙での水分保持機能
・関節液に存在し、関節軟骨同士の摩擦抵抗を少なくする潤滑機能
ヒアルロン酸は、水分を貯える力により、潤いの保持、関節の潤滑機能が認められます。経口摂取したヒアルロン酸は、腸内細菌によって低分子化され大腸から吸収され、その後血中や皮膚へと移行します。皮膚内でヒアルロン酸は、コラーゲンの分解を抑制するだけでなく、線維芽細胞(せんいがさいぼう)、つまり結合組織を構成する細胞に働きかけ、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの成分を作り出します。
そのため、ヒアルロン酸を含有する健康食品を活用することで、大腸から吸収され、コラーゲンの分解抑制と結合組織を構成する細胞に働きかけ、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの成分を作り出す効果が期待されます。
もちろん、ヒアルロン酸は、医薬品や化粧品、食品の原材料として使用され、安全性が確認されています。
ヒアルロン酸は、体のいたるところに存在しています。濃度は、部位によって異なり、特に濃度が高いのは、関節液や目の硝子体、皮膚などです。
ヒアルロン酸は、水分を貯える力により、潤いの保持、関節の潤滑機能が認められます。経口摂取したヒアルロン酸は、腸内細菌によって低分子化され大腸から吸収され、その後血中や皮膚へと移行します。皮膚内でヒアルロン酸は、コラーゲンの分解を抑制するだけでなく、線維芽細胞(せんいがさいぼう)、つまり結合組織を構成する細胞に働きかけ、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの成分を作り出します。
ヒアルロン酸を含有する健康食品を活用することで、大腸から吸収され、コラーゲンの分解抑制と結合組織を構成する細胞に働きかけ、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの成分を作り出す効果が期待されます。
肌の乾燥や関節の動きが気になる場合は、ヒアルロン酸を含有する健康食品を手に取ってみてはいかがでしょうか。
2020年07月15日
【仮説】ドルチェ&ガッバーナの香水の香りと食品の開発
テレビから「横にいられると思い出す 君のドルチェ&ガッパーナのその香水のせいだよ」という歌詞を耳にして、ドルチェアンドガッバーナの香水をインターネットで検索すると「ドルチェ&ガッバーナ ライトブルー」という製品がヒットしました。
この製品であろうと仮定し、特徴は「清潔感あふれるフローラルフルーティ」のみずみずしい香り。シチリア島のシトオン(ミカン科)とグラニースアップルの爽やかな香りから、白い花々やバンブーの青々しさが加わった香りです。」とあります。
この香水の全成分は、変性アルコール、香料、水、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、BHTです。
この香水の全成分は、変性アルコール、香料、水、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、BHTとなり、基本的にこの中の香料にシチリア島のシトオン(ミカン科)とグラニースアップルの爽やかな香りと白い花々やバンブーの青々しさが加わった香りをもたらしていると考えられます。それぞれの使用目的は以下のとおりです。
・変性アルコール
飲用に転用されることを防止するために変性剤を入れたエタノール。変性剤には、ローズ様芳香を有する香料成分であるゲラニオールやフェネチルアルコール、ベルガモット様芳香を有する酢酸リナリル、強い苦味を有する成分であるオクタアセチルスクロースなどが使用されており、飲用となりません。香りの保持や保存性のために使用、あるいは変性アルコールと水で水溶性香気成分抽出した可能性も否定できません。
・香料
シチリア島のシトオン(ミカン科)と表記されていますが、シトロンのことではないでしょうか。シトロンと仮定すると酸味が強く生食できないことから、果実は砂糖煮、果汁は飲料、果皮や葉は香料にしています。柑橘系の香り成分の 9 割は、リモネンという物質です。リモネンは、オレンジ様の穏やかな香りを持ち、石鹸や洗剤、化粧品などに使用され、リモネンは多くの柑橘における香りの主成分ですが、微量ながら品種特有の香りを決める特香成分というものが別にあります。柑橘では、多くの特香成分が明らかにされています。ネーブルやオレンジなどは、バレンセンやヌートカン、シネンオールなどが含まれ、特にヌートカンは非常に強いフルーティ感を醸し出します。温州みかんのリナロールやテルピネオールなども、爽やかでフレッシュなシトラスの香りに用いられています。柑橘の香りはシトラスノートといわれ、花の香りのフローラルノートとともに、香料のトップノートに使われています。トップノートとは、最初に揮発してくる香りで、香水の第一印象を決める重要な香り成分をいいます。
次にグラニースアップルとは、グラニースミス というリンゴの品種ではないでしょうか。1868年にオーストラリアで、名前の由来ともなったマリア・アン・スミスにより、偶発実生で開発されたようです。リンゴの香気成分の中心は、新鮮な青さと甘さを演出するヘキサノールやヘキサナールなどの香気成分です。ヘキサノールはややオイリーな葉的フルーティ香もしくは芝を刈ったばかりの時の香り、ヘキサナールはダイズや草などの青臭さの香りです。エチルブチレートやブチルアセテート、ブチルブチレートなどのエステル類は甘さと完熟感を与えます。
白い花の香気成分は、リナロール と考えられます。スズランやラベンダー、ベルガモット様の芳香をもつため、大量に香料として使用されています。
バンブーの香りは、ヘキサナールとボルネオールです。ボルネオ―ルは防虫剤や防腐剤としておなじみの樟脳と似た香りがします。竹の香りは総じて青臭い香りになります。
・水
水と変性アルコールで水溶性香料成分を抽出したかもしれません。水溶性香気成分は香り立ちが良く、フレッシュ感を付与することができます。
・メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
中波長(280-320nm)紫外線防御作用や製品の変色防止の目的で、香水や日焼け止め製品、メイクアップ化粧品、ネイル製品などに使用されています。
・ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル
長波長(320-400nm)紫外線防御作用や製品の変色防止の目的で、フレグランスや日焼け止め製品、メイクアップ化粧品、ネイル製品などに使用されています。
・BHT
BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)は、熱及び光に安定しており、フリーラジカルと反応し、製品が酸化されるのを遅らせることによって、色やにおいが変化するのを防ぐ酸化防止剤です。この目的で、スキンケア化粧品、ボディ&ハンドケア製品、日焼け止め製品、メイクアップ化粧品、洗顔料&洗顔石鹸、ネイル製品などに使用されています。とくにメトキシケイヒ酸エチルヘキシルの酸化防止剤として有名であり、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルと併用されます。
「ドルチェ&ガッバーナ ライトブルー」という香水の特徴は、清潔感あふれるフローラルフルーティのみずみずしい香りです。
仮説の上、この香水を分析すると柑橘系の爽やかでフレッシュな香りと花の香りがトップノートに使われて印象を強く与え、後に続くアップルやバンブー由来の香気成分が新鮮な青さと甘さを演出し持続することで、「横にいられると思い出す 君のドルチェ&ガッパーナのその香水のせいだよ」の歌詞にあるように忘れられない香りとなり、香りのリラックス効果やリフレッシュ効果、気分を高揚させる効果もあいまって脳裏に焼き付いていると考えられます。
食品メーカーでも同じように香気成分を有する香料を使用します。歌詞にあるように忘れられずに思い出してしまう香りのある製品を開発したいものです。
2020年07月14日
【今から】レシチンを摂るべき理由
レシチンは、動物や植物、微生物界に広く分布しているリン脂質の一種です。レシチンは一般名称となり、日本ではフォスファチジルコリンだけでなく、他のリン脂質やスフィンゴミエリン、フォスファチジルコリンの混合物を指しています。レシチンは細胞膜の主成分であるだけでなく、水とあぶらの両方に馴染みやすい性質を持ち、脂溶性ビタミンなど水に溶けにくい成分を包み込み、水に溶けるようにして、このような栄養素が吸収されるのを助けること、必要な物質を通して不要な物質を通さないようにすること、新陳代謝を促進する機能があり細胞から老廃物を排泄すること、肝臓から中性脂肪を運び出すこと、アセチルコリンなどの体の情報を伝達する物質の原材料となることなどの役割があります。アセチルコリンは、特に記憶と関係が深く、認知症の方は脳内のアセチルコリンが著しく減少しているという報告があります。物忘れが多い、認知症が気になる、高血圧や動脈硬化が気になる、肝臓に不安がある方は、レシチンを日々の食生活に取り入れた方がいいかもしれません。
・人の体の細胞膜を構成する
・水とあぶらの両方に馴染みやすい性質を持ち、脂溶性ビタミンなど水に溶けにくい成分を包み込み水に溶けるようにする
・必要な物質を通して不要な物質を通さないようにする
・新陳代謝を促進する機能があり細胞から老廃物を排泄する
・肝臓から中性脂肪を運び出す
・アセチルコリンなどの体の情報を伝達する物質の原材料となる
レシチンを多く含む食品は、卵黄です。卵の栄養価はアミノ酸のバランスが優れているだけではなく、神経伝達物質の原料となるフォスファチジルコリンの含有量がとても多く含まれています。レシチンを多く含む食品としては、ほかに大豆がありますが、フォスファチジルコリンの含有量は卵の方が多くなります。レシチンは、体内でも合成されます。牛、豚、鶏のレバーやハムなども供給源となります。
レシチンの構成成分のひとつは、不飽和脂肪酸です。この不飽和脂肪酸を酸化から守ってくれるのが、ビタミンE となり、一緒に摂取することが効果的です。
日本ではレシチンの摂取量は定められていませんが、レシチンを1日に30g以上摂取すると発汗や嘔吐、消化管異常、下痢などの副作用を生じることが報告されており、健康食品から摂取する場合は、表示されている用法を遵守します。なお、食品添加物として使用する場合も、制限は設けられていません。
レシチンを摂取するべき理由は、レシチンに以下の効果が期待されるからです。
・アルツハイマー型認知症の予防
アルツハイマー型認知症の原因の1つは、脳内神経伝達物質であるアセチルコリンの量が減少することです。アセチルコリンの原材料は、レシチンです。原材料であるレシチンが不足すると、神経伝達物質が生成されなくなることから、記憶力の低下や認知症などを引き起こすことになります。認知症の予防にレシチンやヤマブシタケの機能性成分となるヘリセノンなどを配合した健康食品が市販されています。また、レシチンに加えビタミン類を配合した健康食品もオススメです。
・動脈硬化の予防
動脈硬化の原因は、悪玉のLDLコレステロールが血液中に蓄積することによっておこります。レシチンの水とあぶらをなじませる性質によって、血液中のコレステロールが溶け、余分なコレステロールが血管壁に溜まるのを防ぎます。さらにレシチンが多いと、善玉のHDLコレステロールが増えます。
・肝臓の機能向上
レシチンは肝臓の細胞も活性化させ、肝機能を保護します。脂肪肝は肝臓に脂肪が蓄積された状態なので、レシチンによって脂肪の代謝が向上することで、肝臓の機能も高まります。
・脂質の代謝を活発化
レシチンは、肝臓での脂質の代謝を促進します。肝臓での脂質が蓄積されるのを防ぐことで、脂肪肝などを予防します。
レシチンは人の体を区切る細胞膜の成分であるだけでなく、水とあぶらの両方に馴染みやすい性質を持ち、脂溶性ビタミンなど水に溶けにくい成分を包み込み水に溶けるようにして、このような栄養素が吸収されるのを助けること、必要な物質を通して不要な物質を通さないようにすること、新陳代謝を促進する機能があり細胞から老廃物を排泄すること、肝臓から中性脂肪を運び出すこと、アセチルコリンなどの体の情報を伝達する物質の原材料となることなどの役割があります。
レシチンを摂取するべき理由は、アルツハイマー型認知症の予防や動脈硬化の予防、肝臓の機能向上、脂質の代謝を活発化レシチンに以下の効果が期待されるからです。レシチンを原材料とするアセチルコリンは、特に記憶と関係が深く、認知症の方は脳内のアセチルコリンが著しく減少しているという報告があります。
レシチンを含有する健康食品が、さまざまなメーカーから市販されています。物忘れが多い、認知症が気になる、高血圧や動脈硬化が気になる、肝臓に不安がある方は、レシチンを日々の食生活に取り入れた方がいいかもしれません。
なお、日本ではレシチンの摂取量は定められていませんが、レシチンを1日に30g以上摂取すると発汗や嘔吐、消化管異常、下痢などの副作用を生じることが報告されており、健康食品から摂取する場合は、表示されている用法を遵守します。
2020年07月13日
【これだけ】野菜不足から抜け出す人気の方法3選
健康増進法に基づき策定された方針、いわゆる「健康日本21(第2次)」では、生活習慣病などを予防し、健康な生活を維持するための目標値の一つに「野菜類を1日350g以上食べましょう」と掲げられています。
厚生労働省が実施している「国民健康・栄養調査」によると、平成22年調査では、生活習慣病予防・改善のための取り組みとして「野菜をたくさん食べるようにしている」と回答した人(30歳以上)は、男性約45%、女性約60%にのぼります。
しかし、平成30年の同調査での野菜類平均摂取量を見ると、成人男性で約290g、女性で約270gとなっています。特に20〜30歳代は男性で約260g、女性で約240gと成人の平均より約30gも少ない量になっています。
野菜は「健康に良い」ことは知っているけれど、なかなか十分に食べることができないのではないでしょうか。
野菜は、ビタミンやミネラル、食物繊維を多く含んでいます。多くの研究で、野菜を多く食べる人は脳卒中や心臓病、ある種のがんにかかる確率が低いという結果が出ています。
野菜に含まれるビタミンは、ごはんなどに含まれる炭水化物が体内でエネルギーに変わる手助けをしてくれます。摂取した栄養素が体内で利用されるためには、特にビタミンB群を不足なくとることが必要になります。ミネラルは、身体機能の維持や調整に不可欠で、特に野菜に多く含まれるカリウムは、余分なナトリウム(食塩)を体外に排泄するのを手助けしてくれ、高血圧の予防にもなります。
野菜は低脂肪、低カロリーでありながら嵩が多いことから、満腹感を与えてくれます。
1日350g以上の野菜をとり、野菜不足から抜け出す方法を紹介します。
野菜ジュースで野菜不足を補います。最小限の加熱殺菌により、風味やビタミンを保持し、保存性もあり手軽で利点です。しかし、さまざまな野菜ジュースが販売されており、食物繊維があまり含まれない製品や飲みやすさを追求し糖質が添加されている製品もあり、裏面の成分表示を注意する必要があります。
野菜ジュースは健康維持のための飲み物というイメージもあり、あまり積極的に飲むことはないかもしれませんが、野菜本来の味わいをぎゅっと閉じ込めたおいしい野菜ジュースも市販され、人気となっています。にんじんやトマト、セロリ、メキャベツ、レタス、ほうれん草などの野菜は、産地や収穫時期までこだわり抜いた国産100%です。1日分となる350gの野菜を使用し、食塩や砂糖、食品添加物は使用していません。しかも、ジューサーで絞った繊維感があり、食物繊維も十分に含まれています。実際に飲んでみると、今までの野菜ジュースの概念が吹き飛び、「本当に美味しく、野菜ジュースは苦手という方でも、こんな野菜ジュース飲んだことがない」と感動するはずです。まずは1度味わってみてください。
野菜不足を補うためにクロレラは優れた食品です。クロレラは、ビタミンやミネラル、食物繊維、たんぱく質などを豊富に含みます。このため、健康を維持するために必要なたんぱく質、そして野菜に多く含まれるビタミンやミネラル、食物繊維を補うことができます。これらの成分を摂取することで、免疫力の向上をはじめさまざまな効果も期待されます。
青汁を飲むきっかけで多いのが、野菜不足を補うためです。また、中性脂肪の量を減らすことや血圧上昇を抑制する効果があると報告されています。しかし、青汁にはさまざまな形態があり、冷凍タイプは、熱で壊れやすいビタミンが保持されている反面、保管に冷凍庫の場所を占領します。粉末タイプは、常温で保存でき、顆粒になっていれば水に溶けやすい一方、熱処理により乾燥させているため、ビタミンが壊れているかもしれません。
野菜不足から抜け出すには、この3つの方法を試してください。併用してもいいかもしれません。
健康増進法に基づき策定された方針、いわゆる「健康日本21(第2次)」では、生活習慣病などを予防し、健康な生活を維持するための目標値の一つに「野菜類を1日350g以上食べましょう」と掲げられています。
ところが、野菜は「健康に良い」ことは知っているけれど、なかなか十分に食べることができないのではないでしょうか。
野菜は、ビタミンやミネラル、食物繊維を多く含んでいます。ビタミンは、ごはんなどに含まれる炭水化物が体内でエネルギーに変わる手助けとなり、ミネラルは、身体機能の維持や調整に不可欠です。
野菜が不足していると感じているのであれば、味と手軽さから「野菜本来の味わいをぎゅっと閉じ込めたおいしい野菜ジュース」をおすすめします。ご自身やご家族の健康維持のため、ぜひ味わってみてください。