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2021年06月02日

【消費者の考える】危険な食品とその原因


 あるアンケートの調査結果によると、60〜70% の人が農薬、輸入食品、食品添加物、汚染物質に、40〜50% の人が遺伝子組換え食品、いわゆる健康食品、有害微生物による食中毒に不安を感じています。農薬と食品添加物が不安視される理由について、調査結果では 70%近い人ががんの原因になるからと回答しています。





 一般的に 化学物質は少量では人体に有害な作用がなく、多量になると有害な作用があることが多くなります。食品添加物や農薬も多量に摂取すれば、健康に害が生じます。そのため動物実験により、毒性などの健康被害を起こさない量を定め、 その 1/100 あるいはそれ以下を1日許容摂取量(ADI)とし、安全に使用する基準を決めています。この量を守れば、人が一生涯毎日食べてもしても影響がない量が1日摂取許容量です。





 農薬には殺虫剤、除草剤などがありますが、これらの農薬が食品に多量に付着している場合、健康被害が起こる可能性があります。したがって、残留の可能性があるものについては、法律により使用が規制されています。





 食品添加物と残留農薬について、実際の健康被害が見受けられないにもかかわらず、なぜ多くの人が不安に思っているのでしょうか。過去の食品に関するさまざまな事件により、食品添加物の安全性試験は不十分で、食品添加物は危険という風潮が広がりました。この不信感に起因して、どんなに安全な量であっても、食品添加物が入っているというだけで不安に駆られます。





 食品添加物や農薬は人工のものなので危険な化学物質、食塩やビタミン、ミネラルは天然のもので安全な化学物質と思っている人が多いようです。しかし、食品添加物や農薬に限らず、ほとんどすべての化学物質は大量を食べるといろいろな健康被害が生じます。人工より天然の方が安全で、安心できると思いやすい傾向にありますが、これは錯覚にすぎません。





 規制により、中毒を起こすほど多量な農薬が農産物に残留していることはありませんが、どんなに微量でも農薬が残留しているかもしれないと思うと不安になる人もいます。





 人が持つ最も強い感情が、恐怖と不安です。だからこそ、危険な話に耳をそばだてる人の性質が、ますます話を広げ、これが食品添加物や農薬を毛嫌いする大きな原因になっています。



消費者の考える危険な食品


 あるアンケートの調査結果によると、60〜70% の人が農薬、輸入食品、食品添加物、汚染物質に、40〜50% の人が遺伝子組換え食品、いわゆる健康食品、有害微生物による食中毒に不安を感じています。





 農薬と食品添加物が不安視される理由について、調査結果では 70%近い人ががんの原因になるからと回答しています。





 これらの調査から、食品についての不安をかき立てる要因は、食品添加物と農薬であり、 がんを引き起こすためと考える人が多いことがわかります。しかし、その不安に科学的な根拠はあるのでしょうか。食品添加物と残留する農薬は本当に危険なのでしょうか。一般的に 化学物質は少量では人体に有害な作用がなく、多量になると有害な作用があることが多くなります。食品添加物や農薬も多量に摂取すれば、健康に害が生じます。そのため動物実験により、毒性などの健康被害を起こさない量を定め、 その 1/100 あるいはそれ以下を1日許容摂取量(ADI)とし、安全に使用する基準を決めています。この量を守れば、人が一生涯毎日食べてもしても影響がない量が1日摂取許容量です。





 続いてその食品添加物を加えた食品を毎日どのくらいの量を食べるのかなどを考慮した 上で、どの食品にどれくらい添加してよいかという使用基準を決めます。なので、この基準 を守っている食品を食べても、1日摂取許容量以下の食品添加物しか摂取することはない計算になります。このように食品添加物の安全性は、科学的に確立しています。





  農薬には殺虫剤、除草剤などがありますが、これらの農薬が食品に多量に付着している場合、健康被害が起こる可能性があります。したがって、残留の可能性があるものについては、法律により使用が規制されています。また、食品衛生法により1日許容摂取量を基にして 、農薬の残留基準が決められています。厚生労働省の調査では、基準値以上の農薬が残留する農産物はほとんど見られず、あってもその量がわずかなため に、それによる健康被害はありません。



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食品添加物と残留農薬に対する不安の原因


 食品添加物と残留農薬について、実際の健康被害が見受けられないにもかかわらず、なぜ多くの人が不安に思っているのでしょうか。





 過去の食品に関するさまざまな事件により、食品添加物の安全性試験は不十分で、その後の試験結果により、食品添加物としての使用を取り消されることがありました。このような状況の中で、食品添加物は危険という風潮が広がりました。





 ここ数十年においても 、食中毒事件や産地の偽装事件などが続出し、企業への不信感がぬぐわれていません。この不信感に起因して、どんなに安全な量であっても、食品添加物が入っているというだけで不安に駆られます。





 また、食品添加物や農薬は人工のものなので危険な化学物質、食塩やビタミン、ミネラルは天然のもので安全な化学物質と思っている人が多いようです。しかし、食品添加物や農薬に限らず、ほとんどすべての化学物質は大量を食べるといろいろな健康被害が生じます。天然で安全な化学物質と思われている食塩は、1 日 30g 摂取し続けることで、高血圧となり、脳卒中による死亡率が 非常に高くなるといった事例もあります。人工より天然の方が安全で、安心できると思いやすい傾向にあります。しかし、これは錯覚にすぎません。





 植物がさまざまな化学物質を合成するのは、昆虫や細菌などの外敵から身を守るためです。身を守るためのさまざまな化学物質は、言わば天然の農薬です。もちろん、植物が合成する成分も人工の農薬も共に化学物質で あり、その多くが多量では毒性を示します。





 毒性のある化学物質が入った植物を、人類は何万年も食べ続け、生き延びてきました。これは、同じものを多量に食べない限り、健康に害を及ぼすほどの量が入っていないため、また、肝臓に化学物質を無害化するための多くの代謝酵素が存在しているからです。





 規制により、中毒を起こすほど多量な農薬が農産物に残留していることはありませんが、どんなに微量でも農薬が残留しているかもしれないと思うと不安になる人もいます。食品添加物も農薬も禁止すべきという意見があります。





 人が持つ最も強い感情が、恐怖と不安です。だからこそ、恐怖と不安を感じることで、 用心を怠りません。そのため、人は生き延びることができました。現在でも、人はあふれる情報の中から危険な話に耳をそばだて、敏感 に反応します。一方、安全についての話は聞き逃しても実害はほとんどありません。危険な話に耳をそばだてる人の性質が、ますます話を広げ、これが食品添加物や農薬を毛嫌いする大きな原因になっています。



まとめ


 あるアンケートの調査結果によると、60〜70% の人が農薬、輸入食品、食品添加物、汚染物質に、40〜50% の人が遺伝子組換え食品、いわゆる健康食品、有害微生物による食中毒に不安を感じています。農薬と食品添加物が不安視される理由について、調査結果では 70%近い人ががんの原因になるからと回答しています。





 一般的に 化学物質は少量では人体に有害な作用がなく、多量になると有害な作用があることが多くなります。食品添加物や農薬も多量に摂取すれば、健康に害が生じます。そのため動物実験により、毒性などの健康被害を起こさない量を定め、 その 1/100 あるいはそれ以下を1日許容摂取量(ADI)とし、安全に使用する基準を決めています。この量を守れば、人が一生涯毎日食べてもしても影響がない量が1日摂取許容量です。





 農薬には殺虫剤、除草剤などがありますが、これらの農薬が食品に多量に付着している場合、健康被害が起こる可能性があります。したがって、残留の可能性があるものについては、法律により使用が規制されています。





 食品添加物と残留農薬について、実際の健康被害が見受けられないにもかかわらず、なぜ多くの人が不安に思っているのでしょうか。過去の食品に関するさまざまな事件により、食品添加物の安全性試験は不十分で、食品添加物は危険という風潮が広がりました。この不信感に起因して、どんなに安全な量であっても、食品添加物が入っているというだけで不安に駆られます。





 食品添加物や農薬は人工のものなので危険な化学物質、食塩やビタミン、ミネラルは天然のもので安全な化学物質と思っている人が多いようです。しかし、食品添加物や農薬に限らず、ほとんどすべての化学物質は大量を食べるといろいろな健康被害が生じます。人工より天然の方が安全で、安心できると思いやすい傾向にありますが、これは錯覚にすぎません。





 規制により、中毒を起こすほど多量な農薬が農産物に残留していることはありませんが、どんなに微量でも農薬が残留しているかもしれないと思うと不安になる人もいます。





 人が持つ最も強い感情が、恐怖と不安です。だからこそ、危険な話に耳をそばだてる人の性質が、ますます話を広げ、これが食品添加物や農薬を毛嫌いする大きな原因になっています。



posted by Kaoru at 04:18| Comment(0) | TrackBack(0) | トピックス
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