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2020年08月01日
【便利】管理栄養士が監修するメニューが豊富な宅配食
宅配食と一口にいってもさまざまな形態があります。諸事情で外食ができない方向けの家飲みまたはオンライン飲み会用宅配食から健康管理を目的とし、噛む力が弱くなった方や塩分、カロリー、糖質を制限した宅配食など要望に応じて、多種多様なラインアップがあります。このように多数の宅配食がある中で、健康管理を目的とし、栄養バランスの整った宅配食を提供してくれるサービスは、特に高齢者の健康の維持にはとても役立ちます。
宅配食には選ばれるだけの理由があります。
献立が充実しており、豊富なメニューの中から、日替わりで飽きず美味しく食事を楽しむことができます。
消費者庁の定める指針に基づき、管理栄養士や栄養士が、食事の基本であるおいしさにこだわりながら、安心・安全かつ新鮮な食材、旬の食材や季節の食材を使用し、カロリーや塩分、糖質を1品1品細かく計算しながらメニューを考案しています。また、1食あたり10品目以上の食材を使用し、食事制限をしながらも、体に大切な栄養素をバランスよく摂取することができます。
宅配食は冷凍で届き、食べたいときに電子レンジで温めるだけで、しっとり柔らかく仕上がります。また、時間に縛られることなく、自分のペースで食べられ、1人分だけの食事を別でつくる負担もありません。賞味期限はお届け後、冷凍3ヶ月以上と長期保存が可能なので、急な外出などで食べられなかった日の分も無駄にならず、経済的です。冷凍された食事をまとめて届けてくれるので、毎日の面倒な受け取りの必要もありません。電子レンジで温めるだけで、しっとり柔らかく仕上がる高機能パッケージを使用しています。1度の温めですぐに食事をすることができるので、カロリーやたんぱく質、塩分を控えなければならない家族1人分だけの食事を、別につくる負担もありません。
1人暮らしの高齢者に定期的にお届けする機会も多いことから、見守りの役割も担っています。
買い物に行きたくても近くにスーパーがない場合や料理を作ることが困難な場合でも、手軽に食事ができます。宅配食は、食材本来の食感を残しつつ、食べやすい大きさや形、程よいやらわかさで作られています。どんな年代の方もストレスを感じずに食事を楽しめるよう、食材ごとに下茹で時間を変え、調理方法を工夫することで、食べやすく、なおかつ食べごたえもある食感を追及しています。
※お試しプランと満足できなければ継続しないという選択
高級レストランでコース料理をオーダーすると数万円からとなります。その分満足のいくひとときを過ごすことができますが、記念日などに限られてしまいます。家で料理をつくると材料費だけで済みます。料理の腕もあがり、好みの味つけにできますが、食材の購入や片付けなどの手間、栄養バランスの偏りもあります。その点宅配食は、リーズナブルな値段で栄養バランスに優れ、味も良く、一度試してみることもありです。満足できるものであれば、そのまま続けてみてはいかがでしょうか。今ひとつであれば、切り替えることもできます。
健康を意識した食生活をしたい人ほど、あるいは家族に健康上の不安を抱えた人がいるほど、宅配食を利用しています。
宅配食を提供先は、十分な実績があり、安心して注文することができます。すでにこちらに宅配食を注文している方も、少なくありません。
メニューも豊富で、選ぶ楽しみもあります。一方、リーズナブルとは言え、家で料理をつくるときよりも、調理や物流の費用が価格に転嫁されているのは確かです。
いつも健康的に過ごしているあの方は、もしかしたら既に利用しているかもしれません。
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気配り宅配食を全国へお届けする通販サイト!ウェルネスダイニング
【ワタミの宅食ダイレクト】
宅配食を選ぶ理由がある一方、欠点もあります。それぞれの宅配食の内容をよく理解した上で、適切なサービスを利用することが重要です。
宅配食は、豊富なメニューから1週間分などをまとめて注文し、届く場合が多いです。すでに選んだメニューが決まっているので、急に別のものが食べたいと思っても、食べたいものが選べないことになります。
一般的にスーパーから食材だけを購入した価格と比べると、宅配食サービスを利用したほうが価格は高くつきます。もちろん、宅配食作り届ける費用が含まれているためです。これは、料理の時間の削減や買い物に行く手間を省けるといった利点の裏返しです。
配送エリア外のため、配送してもらえないことや受取時間が決まっており、外出が制限されることがあります。
宅配食は、安心・安全にこだわり抜いた食材を使用し、管理栄養士などが栄養バランスや食べやすさを考慮して作り上げています。豊富なメニューの中から、状況に合った選ぶことで、調理や買い物の手間から解放され、楽しく食事ができることになります。また、宅配時には安否の確認もできます。
ご家族の中で高齢のため外出が難しい、あるいは調理が難しいという場合や健康状態が気になる場合は、少々お金の面で負担が増えるかもしれませんが、健康の維持、改善のためにも、宅配食を活用してみてはいかがでしょうか。食生活の改善は、健康の第1歩です。
※お試しプランと満足できなければ継続しないという選択
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2020年07月31日
【硫黄を含むアミノ酸】システインと香気成分の生成
システインはたんぱく質を構成アミノ酸です、成人では非必須アミノ酸で、乳幼児においては、必須アミノ酸となります。硫黄を含んでいる含硫アミノ酸の1つで、独特のにおいを持っています。食品では、肉や魚、卵、にんにく、たまねぎ、ブロッコリー、芽キャベツなどに多く含まれています。体内では、同じく含硫アミノ酸のメチオニンからシステインが合成されます。システインには抗酸化能があることから、食品や化粧品などの原材料として広く利用されています。システインは、チロシナーゼという酵素活性を阻害し、メラニンの産生を抑制することが、細胞試験などで報告されています。一方、過剰摂取した場合、メラニン色素が必要以上に減少し、白髪の原因になる可能性があります。また、システインは解毒や抗酸化作用を持つグルタチオンを構成するアミノ酸のひとつです。システイン2分子が連結したものが、シスチンです。
システインは、ジスルフィド結合を介したタンパク質の立体構造の維持や酸化還元反応による生体成分の代謝など生理的に重要なアミノ酸です。ジスルフィド結合は、空間的に近くに位置する2つのシステインが酸化されることにより形成される硫黄原子間の共有結合です。この結合により、たんぱく質の立体構造が強固になります。ジスルフィド結合は細胞膜表層や細胞外に分泌されるたんぱく質に多く分布し、細胞の中で合成される全たんぱく質のおおよそ10%がジスルフィド結合をもちます。ジスルフィド結合をもつたんぱく質としては、免疫において中心的役割を担う抗体や髪の毛や爪の主成分であるケラチン、インスリンや細胞成長因子などのホルモンが挙げられます。そのため、ジスルフィド結合をもつたんぱく質には、医学にも密接に関係するものが多く存在します。
システインは主に羽毛の加水分解により製造されており、加水分解に用いる濃塩酸の処理が環境に影響を及ぼす可能性が指摘されています。
含硫アミノ酸は、食品の加熱過程において、それ自身の熱分解反応、あるいは共存するほかの食品成分との反応を経て、香気生成 に寄与します。熱分解反応は焙焼条件などかなり高温で処理 した場合にのみ見受けられるのに対し、共存するほかの食品成分との反応は、40〜500℃程度 の比較的低温から高温加熱までの広範に見受けられ、生成する香気成分の種類も多く、香気も多様性 に富んでいます 。そのため、実際の加熱調理条件下では、共存するほかの食品成分との反応の方が、香気形成上より重要な役割を果しています。
含硫アミノ酸の熱分解によって香気が生成した食品中に含まれている成分は、通常かなり強い不快臭を有します。一般に アミノ酸の熱分解で生じるにおいはあまり好ましいものではありません。しかし、かなり稀薄なときは、この不快臭も薄らぎ、システインなどの含硫 アミノ酸 の熱分解の際に生成するにおいの中には、ポップコーン様の香りが含まれています。
アミノ酸がほかの食品成分との反応を経て香気が生成されるときに、重視されるのは糖との反応、つまりメイラード反応です。一連の反応過程 を経て糖は分解され、同時にアミノ酸も反応の進行に伴い分解され、窒素を含有した化合物が生成します。さらに分解が進んで生じるピラジン類などの化合物が加熱香気の形成に重要な役割を果しています。含硫アミノ酸は、糖とアミノ酸とによる一般的な香気生成反応に、さらにほかの反応が加わるため、一層複雑になります。システインとぶどう糖を加熱反応させると、まず焼肉のような非常に好ましい甘い香りを生じ、この好ましい香りは速やかに甘味を有する煎餅のような香気となり、さらに加熱反応が進むとネギのにおいが強くなり、 加熱時間が長くなるにつれて次第にこのにおいが強くなります。これら一連の加熱過程で生成する香気成分の種類は非常に多 く、全容はまだ十分には明らかにされていません。
システインの代わりにシスチンを用いてぶどう糖と加熱反応させた場合も、システインとほぼ同様な香気成分が生じることが明らかにされています。この傾向は、ぶどう糖よりも反応性の高い5単糖のキシロース とシステイン塩酸塩とを水溶液中で加熱反応させた時にもみられます。
システイン、メチオニン、グルタチオン、タウリン、ビタミンB1などの構造中に硫黄を有している化合物は、加熱による化学反応により硫黄を供出し、少量でもにおいを感じるような化合物の形成に使用されます。羊肉ではこのような硫黄を含む物質が多いこと、豚肉ではビタミンB1 が牛肉の10倍程度含まれることなどから、食肉のにおいの形成に硫黄が影響していると考えられます。
システインはたんぱく質を構成アミノ酸です、成人では非必須アミノ酸で、乳幼児においては必須アミノ酸となります。硫黄を含んでいる含硫アミノ酸の1つで、独特のにおいを持っています。食品では、肉や魚、卵、にんにく、たまねぎ、ブロッコリー、芽キャベツなどに多く含まれています。
システインは、ジスルフィド結合を介したタンパク質の立体構造の維持や酸化還元反応による生体成分の代謝など生理的に重要なアミノ酸です。
アミノ酸がほかの食品成分との反応を経て香気が生成されるときに、重視されるのは糖との反応、つまりメイラード反応です。システインとぶどう糖を加熱反応させると、まず焼肉のような非常に好ましい甘い香りを生じ、この好ましい香りは速やかに甘味を有する煎餅のような香気となり、さらに加熱反応が進むとネギのにおいが強くなり、 加熱時間が長くなるにつれて次第にこのにおいが強くなります。
食品メーカーでは、硫黄を含むシステインなどのアミノ酸とさまざま糖を組み合わせ、加熱することで、食品に好ましい香気成分を付与する研究を行っています。
2020年07月30日
【健康維持に欠かせない】微量ミネラル
体を構成する元素は、酸素、炭素、水素、窒素の4元素で全体の96%を占めていますが、それ以外の元素を総称してミネラル(無機質)と呼びます。ミネラルは人体の4%を占めており、体の構成成分や生理機能を調整する役割を担っています。
健康を維持するために欠かせない16種類を必須ミネラルといいます。必須ミネラルは、体に比較的多く存在する多量ミネラルと、量が少ない微量ミネラルに分けられます。
微量ミネラルは、鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデン、コバルトの9種類です。多量ミネラルは、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、硫黄、塩素の7種類です。
ミネラルは体内で作ることができないため、食品から摂取することになります。不足した場合は、欠乏症やさまざまな不調が発生しますが、摂りすぎた場合でも過剰症や中毒を起こすものがあります。厚生労働省では、必須ミネラル16種類のうち硫黄、塩素、コバルトを除く13種類について、1日の食事摂取基準を定めています。
ミネラルの働きのひとつは、骨や歯を形成することです。カルシウムやリン、マグネシウムは骨や歯など硬い組織の構成成分となります。ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リンは体液に分布し、pHや浸透圧の調節に作用します。さらに多くのミネラルが酵素の活性中心の成分や各種ホルモンの分泌調節などの生理機能に関与しています。
食事摂取基準では、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リンを多量ミネラル、鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデンを微量ミネラルとして、基準を設定しています。 ミネラルは、互いに吸収や働きに影響をあたえ合うことがあるため、バランスよく摂ることが要求されます。
食品中の鉄は、たんぱく質に結合したヘム鉄と無機鉄である非ヘム鉄に分けられます。 鉄は、ヘモグロビンや各種酵素を構成し、その欠乏は貧血や運動機能、認知機能等の低下を招きます。妊娠や授乳中の需要増大が、必要量に及ぼす影響は大きくなります。食品から摂取された鉄は、十二指腸から空腸上部において吸収されます。ヘム鉄は、腸管上皮細胞に吸収され、酵素反応により血清鉄として全身に運ばれます。多くの血清鉄は、骨髄において赤血球の産生に利用されます。約 120 日の寿命を終えた赤血球に含まれる鉄は、再度ヘモグロビン合成に利用されます。体内の鉄が減少すると吸収率 は高まりますが、過剰な鉄は消化管に排泄されます。
平成 28 年国民健康栄養調査における日本人成人(18 歳以上)の鉄摂取量は、 8.1±2.9 mg/日(男性)、7.3±2.7 mg/日(女性)であり、その 70% 以上は植物性食品に由来します。通常の食生活で過剰摂取が生じる可能性はありません。しかし、鉄の過剰摂取によって体内に蓄積した鉄は、酸化促進剤として作用し、組織や器官に炎症 をもたらし、肝臓がんや心血管系疾患のリスクを高めるという報告があります。そのため、貧血の治療や予防が必要でない限り、鉄の 過剰摂取については十分に注意する必要があります。
亜鉛は、体内に約 2,000 mg 存在し、主に骨格筋、骨、皮膚、肝臓、脳、腎臓などに分布します。 亜鉛の生理機能は、たんぱく質との結合によって発揮され、触媒作用と構造の維持作用に大別されます。亜鉛欠乏の症状は、皮膚炎や味覚障害、慢性下痢、免疫機能障害、成長遅延、性腺発育障害などです。腸管吸収率は約 30%とされ、亜鉛摂取量に伴って変動し、亜鉛の尿中排泄量は少ないです。
平成 28 年国民健康栄養調査における日本人成人(18 歳以上)の亜鉛摂取量は、 8.8±2.8 mg/日(男性)、7.3±2.2 mg/日(女性)であり、通常の食品において過剰摂取 が生じることはありません。
銅は、成人の体内に約 100 mg 存在し、約 65% は筋肉や骨、約 10% は肝臓中に分布します。 銅は、約10種類の酵素の活性中心に存在し、エネルギー生成や鉄代謝、神経伝達物質の産生、活性酸素除去などに関与しています。摂取された銅の吸収は、小腸粘膜上皮細胞から取り込まれます。体内の銅は、吸収量と排泄量の調節によって維持されています。
マンガンは、成人の体内に 10〜20 mg 存在し、25% は骨に、残りは生体内組織及び臓器 にほぼ一様に分布しています。マンガンは、さまざまな酵素の構成成分です。
成人のマンガン摂取目安量は、男性 4.0 mg/日、女性 3.5 mg/日となります。マンガンは、穀物や豆類などの植物性食品に豊富に含まれています。
体内のヨウ素の 70〜80%は甲状腺に存在し、甲状腺ホルモンを構成しています。ヨウ素を含む甲状腺 ホルモンは、生殖や成長、発達等の生理的プロセスを制御し、エネルギー代謝を亢進させます。ま た、甲状腺ホルモンは、胎児の脳や末梢組織、骨格などの発達と成長を促します。慢性的なヨウ素欠乏 は、甲状腺刺激ホルモンの分泌亢進、甲状腺の異常肥大などを起こし、甲状腺機能を低下させます。妊娠中のヨウ素欠乏は、死産や流産、胎児の先天異常、胎児甲状腺機能低下を招きます。
食卓塩に添加されたヨウ素は、ヨウ化物の形態で消化管によりほぼ完全に吸収され、昆布製品などの食品に含まれるヨウ素の吸収率はヨウ化物よりも低いと推定されています。吸収されたヨウ素は、甲状腺 に取り込まれます。甲状腺に取り込まれたヨウ素は酵素による反応を経て、甲状腺ホルモンとなります。甲状腺ホルモンから遊離したヨウ素は、 90% 以上が 尿中に排泄されます。成人男女共通の推奨量は、130 μg/日です。
セレンは、セレンの結合したたんぱく質として生理機能を発現し、抗酸化システムや甲状腺ホルモン代謝に関与しています。食品中のセレンの多くは、セレノメチオニン、セレノシステインなどのセレンを含むアミノ酸の形態 で存在します。遊離の含セレンアミノ酸は約 90%が吸収されることが示されており、食事中のセレン も同程度に吸収されると考えられる ています。
食品に含まれるのは3価クロムとなります。クロムは、インスリンの効果を増進してブドウ糖の代謝に関与します。成人及び高齢者の目安量は男女とも 10 μg/日です。クロムは多くの食品に含まれていて、必要な量も微量であるため、通常の食事で欠乏症がみられるほど不足することはまずありません。
モリブデンは、酵素の構成成分となり、糖質や脂質の代謝を助ける役割を担っています。必要となるモリブデンは微量であり、通常の食事から十分摂取することができるため、モリブデンの欠乏症はほとんど知られていません。しかしながら、可能性のある欠乏症として貧血、疲労、尿酸代謝障害、不妊などの症状があげられます。
コバルトは、ビタミンB 群の一種であるビタミンB12を構成する成分として存在しています。コバルトが不足すると貧血や食欲不振、消化不良、手足のしびれなどの症状が現れることがあります。
微量ミネラルは、鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデン、コバルトの9種類です。
微量ミネラルは体内で作ることができないため、食品から摂取することになります。
微量ミネラルは、それぞれ働きが異なり、体の機能を正常に働かせる作用があります。不足した場合は、欠乏症やさまざまな不調が発生しますが、摂りすぎた場合でも過剰症や中毒を起こすものがあります。
2020年07月29日
【体の構成成分】調節機能を有する多量ミネラル
体を構成する元素は、酸素、炭素、水素、窒素の4元素で全体の96%を占めていますが、それ以外の元素を総称してミネラル(無機質)と呼びます。ミネラルは人体の4%を占めており、体の構成成分や生理機能を調整する役割を担っています。
健康を維持するために欠かせない16種類を必須ミネラルといいます。必須ミネラルは、体に比較的多く存在する多量ミネラルと、量が少ない微量ミネラルに分けられます。
多量ミネラルは、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、硫黄、塩素の7種類です。一方の微量ミネラルは、鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデン、コバルトの9種類です。
ミネラルは体内で作ることができないため、食品から摂取することになります。不足した場合は、欠乏症やさまざまな不調が発生しますが、摂りすぎた場合でも過剰症や中毒を起こすものがあります。厚生労働省では、必須ミネラル16種類のうち硫黄、塩素、コバルトを除く13種類について、1日の食事摂取基準を定めています。
ミネラルの働きのひとつは、骨や歯を形成することです。カルシウムやリン、マグネシウムは骨や歯など硬い組織の構成成分となります。ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リンは体液に分布し、pHや浸透圧の調節に作用します。さらに多くのミネラルが酵素の活性中心の成分や各種ホルモンの分泌調節などの生理機能に関与しています。
食事摂取基準では、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リンを多量ミネラル、鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデンを微量ミネラルとして、基準を設定しています。 ミネラルは、互いに吸収や働きに影響をあたえ合うことがあるため、バランスよく摂ることが要求されます。
ナトリウムは、細胞外液の主要な陽イオンで、細胞外液量を維持や浸透圧の調節などの役割を果たしています。ナトリウムは、胆汁、膵液、腸液などの成分でもあり、通常の食事をしていれば、ナトリウムが不足することはありません。摂取されたナトリウムはその大部分が小腸で吸収され、皮膚や便、尿をとおして失われます。ナトリウム損失の 90% 以上は腎臓経由による尿中排泄です。ナトリウムは腎臓の糸球体で濾過された後、尿細管と集合管で再吸収され、最終的には糸球体ろ過量の約1% が尿中に排泄されます。糸球体でのろ過作用と尿細管での再吸収が、体内のナトリウムの 平衡を保持しているので、ナトリウム摂取量が増加すれば尿中排泄量も増加し、摂取量が減少すれば尿中排泄量も減少します。
ナトリウム摂取量については十分に定義されていませんが、世界保健機関(WHO)のガイドラインでは、200〜500 mg/日と推定されると記載されています。腎臓の機能が正常であれば、腎臓におけるナトリウムの再吸収機能によりナトリウム平衡は維持 され、ナトリウム欠乏となることはありません。
通常の食事による主なナトリウムの摂取源は、食塩及び食塩を含有する調味料となります。食塩相当量は、ナトリウム(g)x2.54の式から求められます。
カリウ ムは野菜や果物などに多く含まれており、加工や精製度が進むにつれて含有量は減少します。カリウムは、細胞内液の主要な陽イオンであり、体液の浸透圧を決める重要な因子です。神経や筋肉の興奮伝導にも関与しています。日本人は、ナトリウムの摂取量が諸外国に比べて多いため、ナトリウムの摂取量低下に加えて、ナトリウムの尿中排泄を促すカリウムの摂取が重要と考えられています。近年ではカリウム摂取量を増加することによって、血圧低下、脳卒中予防につながることが動物実験や疫学研究によって示唆されています。
カリウムは、多くの食品に含まれており、通常の食生活で不足になることはありません。WHO のガイドラインでは、成人の血圧と心血管疾患、脳卒中、冠動脈性心疾患のリスクを 減らすために、食物からのカリウム摂取量を増やすことを強く推奨し、カリウム摂取量と血圧、心 血管疾患などとの関係を検討した結果、これらの生活習慣病の予防のために 3,510 mg/日のカリ ウム摂取を推奨しています。しかし、日本人の現在のカリウム摂取量は、これらよりもかなり少なく、WHO の値を 目標量として掲げても、その実施可能性は低いとのことです。
カルシ ウムは、体重の 1〜2%を占め、その 99% は骨と歯に存在し、残りの1% は血液や組織液、 細胞に含まれています。 血液中のカルシウム濃度は、比較的狭い範囲に保たれており、濃度が低下すると、副甲状腺ホルモンの分泌が増加し、主に骨からカルシウムが溶け出し、元の濃度に戻します。したがって、副甲状腺ホルモンが高い状態が続くと、骨からのカルシウムの溶出が大きくな り、骨の粗鬆化を引き起こすこととなります。
骨は、骨からのカルシウムの溶出と骨へのカルシウムの沈着を常に繰り返しており、成長期には骨形成が骨吸収を上回り、骨量は増加します。カルシウムの欠乏により、骨粗鬆症や高血圧、動脈硬化などを招くことがあります。カ ルシウムの過剰摂取によって、高カルシウム血症、高カルシウム尿症、軟組織の石灰化、泌尿器系 結石、前立腺がん、鉄や亜鉛の吸収障害、便秘などが生じる可能性もあります。経口摂取されたカルシウムは、主に小腸で吸収されますが、その吸収率は比較的低く、成人では 25〜30% 程度です。カルシウムの吸収は、年齢や妊娠、食品成分などさまざまな要因により影響を受けます。ビタミン D は、カルシウム吸収を促進します。吸収されたカルシウムは、骨への蓄積及び腎臓を通しての尿中排泄の経路によって調節されています。
マグネシウムは、骨や歯の形成並びに多くの体内の酵素反応やエネルギー産生に寄与しています。体内では、その 50〜60% は骨に存在しています。 血清中のマグネシウムは、一定の濃度で維持されており、マグネシウムが欠乏すると腎臓からのマグネシウムの再吸収が促進されるとともに、骨からマグネシウムが遊離し利用されます。マグネシウムの腸管からの吸収率は 40〜60% 程度と推定されています。
マグネシウム欠乏により、様々な健康障害が出ることが報告されていますが、通常の生活において、マグネシウム欠乏と断定できるような欠乏症が見られることは稀であると考えられています。
リンは、有機リンと無機リンに大別され、85%が骨組織 に、14% が軟組織や細胞膜に、1% が細胞外液に存在します。リンは、カルシウムとともに骨格を形成するだけでなく、核酸や細胞膜リン脂質の合成、細胞内リン酸化を必要とするエネルギー代謝などに必須の成分です。食事からのリン摂取量の増減が、そのまま血清リン濃度と尿中リン排泄量に影響します。リンは、消化管で吸収される一方で、消化管液としても分泌されるため、見かけの吸収率は成人で 60〜70%となります。
硫黄は、たんぱく質やアミノ酸の構成要素です。システインというアミノ酸に含まれています。体内に摂取された硫黄は、髪の毛や爪、軟骨などの組織をつくる成分です。
塩素は、胃酸などに含まれます。血液中では、ほかのミネラルと共に酸とアルカリのバランスを調整しています。
多量ミネラルは、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、硫黄、塩素の7種類です。
ミネラルは体内で作ることができないため、食品から摂取することになります。不足した場合は、欠乏症やさまざまな不調が発生しますが、摂りすぎた場合でも過剰症や中毒を起こすものがあります。
ミネラルの働きのひとつは、骨や歯を形成することです。カルシウムやリン、マグネシウムは骨や歯など硬い組織の構成成分となります。ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リンは体液に分布し、pHや浸透圧の調節に作用します。
2020年07月28日
【微生物の優れた作用】発酵食品3選とその理由
発酵食品は、気候風土や産物、嗜好性が反映されています。自然界に生息する微生物が食品にまぎれ込み、気候が発酵に適切な条件であったため、今までにない風味を有する食品が自然にできあがりました。そして、人類がさまざまな試行錯誤と創意工夫を繰り返すことで、しょう油やみそ、納豆、漬物、キムチ、チーズ、パン、ビール、ワイン、日本酒納など多種多様な食品に生み出され、世界各地で発酵食品の食文化が発展を遂げています。
発酵とは、食品に含まれるでんぷんやたんぱく質などを細菌やカビ、酵母などの微生物の酵素で分解し、新たな成分を生成することです。人にとって有用な食品への変化することが発酵であり、もとの食品にはない美味しさや成分が付与されます。発酵で生成するアルコールや有機酸などは食品の風味や保存性を高め、でんぷんやたんぱく質は分解されることで消化吸収がより好ましくなり、ビタミンなどの栄養価が高まる発酵食品もあります。一方、腐敗は微生物により、人にとって有害なものが生成することです。
発酵食品を生み出す微生物は、細菌、カビ、酵母の3つです。細菌は単細胞で形状から球菌、桿菌、らせん状菌などがあり、分裂して増殖します。分裂のスピードはカビや酵母よりも早く、短時間で大量な数に増殖します。乳酸菌や酢酸菌、納豆菌などがあります。カビには、麹カビや青カビ、クモノスカビなどの種類があります。日本で主に発酵に使用されるのは麹カビです。酵母は単細胞で、球状や円筒状などさまざまな形状をしています。増殖の方法は出芽と呼ばれ、酵母から小さな突起が生じ、どんどん大きくなり、分裂します。酵母には、サッカロマイセス属などがあり、パンやビール、ワインなどの発酵に用いられます。キャンディダ属は、海外では食用として培養されています。これらの微生物は、原材料を分解して栄養分を獲得し増殖するときに、さまざまな物質を細胞内に生成し、その一部は外に分泌します。この過程が発酵そのものです。
食生活の乱れや睡眠不足、ストレスなどによって、免疫力が低下し、風邪や便秘などの不調をきたすことがあります。そのようになる前に発酵食品を食べることによって、腸内環境のバランスを整え、健康を維持することが大切です。さまざまな発酵食品がある中、毎日継続して食べられるおすすめの発酵食品を3つ紹介します。
納豆菌は、枯草菌(こそうきん)という細菌で、納豆をつくるために欠かせません。納豆菌は身近に存在し、稲わらに多く生息しています。煮た大豆に納豆菌を加えると、発酵によりたんぱく質をアミノ酸が複数結合したペプチドやアミノ酸に分解し、納豆特有の味とにおいが生成します。納豆菌の種類によっても、においや粘性などの特性が変化します。
納豆菌は芽胞(がほう)と呼ばれる胞子をつくります。芽胞のおかげで乾燥や熱にとても強く、100℃で加熱しても耐えることができます。そのため、納豆を食べた場合、しょう油やビール工場など菌を扱う現場に入ることが制限されることもあります。納豆菌は酸にも強く、生きたまま腸内にたどり着き、善玉菌を活性化させ、腸内環境を改善してくれます。
大豆はもともと栄養価の高い食品ですが、発酵することでビタミンB2や骨の形成促進などに関わるビタミンKを生成します。さらに納豆は大豆由来の大豆オリゴ糖に加え、食物繊維も含まれ、腸内環境を整えます。納豆は納豆菌により、大豆のたんぱく質が分解されているので、消化吸収も向上します。
乳酸菌は糖質を分解し、主に乳酸を生成する細菌です。人の腸内や自然界のあらゆる場所に存在しています。乳酸菌が生成する乳酸により、pHを下げることで食中毒をもたらす細菌などの増殖を抑制します。牛乳を常温で放置すると腐敗が起こりますが、乳酸菌を加えることで乳酸発酵が進み、pH が下がることで、ヨーグルトの保存性が高まります。乳酸発酵したヨーグルトが日持ちするのはこのためです。その他に乳酸菌はアミノ酸を生成し、発酵食品に特有の風味を付与します。
分解する糖と乳酸菌の種類によって、ヨーグルトの風味が異なります。牛乳に乳酸菌を加えると、牛乳に含まれる乳糖を乳酸菌が分解して乳酸発酵し、ヨーグルトができます。ビフィズス菌、ブルガリクス菌などさまざまな乳酸菌が乳酸発酵を行い、多種多様なヨーグルトが生産されています。また、発酵によりビタミンB2の量が増加し、たんぱく質や脂質も分解されるため、消化吸収が高まります。
乳酸菌は善玉菌の代表例であり、腸内で悪玉菌の増殖を防いで腸内環境を整えてくれます。乳酸菌は胃酸により死滅することが指摘されていますが、死滅した乳酸菌でも腸内の善玉菌のエサになることが報告されています。腸内細菌のバランスを保つことで、便秘の改善や免疫力の向上などの効果が期待されます。
みそは米や麦、大豆に麹と塩を混ぜて仕込みます。麹菌は、麹をつくるための糸状菌、つまりカビの一種です。日本をはじめ湿度の高い地域にしか生息していません。麹菌はたんぱく質をアミノ酸に分解するプロテアーゼという酵素やでんぷんを糖に分解するアミラーゼという酵素、脂質を分解するリパーゼという酵素を生成します。麹菌が生み出す酵素の力によって、原材料中のたんぱく質やでんぷん、脂質が分解され、体内での消化吸収効率が高まります。酵素によって生み出されるオリゴ糖は、腸内の善玉菌のエサとなることで、善玉菌を活性化し、腸内環境を整えます。さらに麹菌はビタミンなども生成します。
みその熟成工程では、耐塩性の乳酸菌が増殖し、乳酸などの有機酸が生成され、pHが下がります。乳酸は、原料臭の抑制と塩辛さを抑える塩なれ効果があります。pHが下がると耐塩性酵母が増殖し、糖から有機酸や香気成分を生成します。これはみその香りの形成に重要な役割を果たしています。
みそは、カビや細菌、酵母により発酵が行われ、数日〜1年をかけてでき上ります。発酵 熟成は、温度や湿度などの管理が非常に微妙で難しく、日々研究開発が進められています。
なお、みそなどの塩分の高い発酵食品は、体に良い反面、過剰摂取は塩分の摂り過ぎにつながり、高血圧や腎機能を低下させる一因となるため、注意が必要です。
発酵とは、食品に含まれるでんぷんやたんぱく質などを細菌やカビ、酵母などの微生物の酵素で分解し、新たな成分を生成することです。もとの食品にはない美味しさや成分が付与されます。発酵で生成する有機酸などは食品の風味や保存性を高め、でんぷんやたんぱく質は分解されることで消化吸収がより好ましくなり、ビタミンなどの栄養価が高まる発酵食品もあります。
食生活の乱れや睡眠不足、ストレスなどによって、免疫力が低下し、風邪や便秘などの不調をきたさないように、毎日継続して発酵食品を食べることによって、腸内環境のバランスを整え、健康を維持することが大切です。
2020年07月27日
【体内ではつくれない】オメガ3系脂肪酸
脂質は、1つのグリセリン(別名グリセロール)という吸湿性が高く甘みのある物質に3つの脂肪酸という炭素と水素、酸素が鎖状につながった物質が結合したトリアシルグリセロールからできています。脂肪酸は、炭素や水素、酸素の組み合わせや結合方法によって、さまざまな脂質の特徴となります。昨今では、「オメガ」や「n」といった呼び方で認知されるようになってきています。脂肪酸の特徴について、ご紹介します。
オメガ3系の代表的な脂肪酸は、α-リノレン酸です。α-リノレン酸は、人の体内で合成することができない必須脂肪酸です。α-リノレン酸は体内で代謝されて、EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)になります。植物油では、えごま油やアマニ油に多く含まれます。えごま油の原材料は、シソ科植物のえごまの種子で、オメガ3系脂肪酸のα-リノレン酸を60%以上含みます。アマニ油は、成熟した亜麻の種子を原材料としています。青魚は、オメガ3系列脂肪酸のEPAやDHAを多く含んでいます。
オメガ6系の代表的な脂肪酸は、リノール酸です。リノール酸も人の体内で合成することができない必須脂肪酸です。植物油では、コーン油や大豆油などの主成分です。
オメガ9系の代表的な脂肪酸は、オレイン酸です。オレイン酸は、油から摂取できるほか体内でも合成することが可能です。血中の悪玉コレステロール濃度を下げる効果が報告されています。オリーブオイルに多く含まれています。
飽和脂肪酸は、炭素と水素、酸素が鎖状につながった脂肪酸内に2重結合もしくは3重結合がない、水素で飽和されている脂肪酸です。代表的な脂肪酸として、ラウリン酸やミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸などがあります。パーム油やココやラード、バターなどに多く含まれています。
体内で合成することができない必須脂肪酸であるオメガ3系脂肪酸のα-リノレン酸やEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)には、次のような働きがあり、生活習慣病の予防効果が期待されています。厚生労働省も毎日の食生活から摂取することを推奨しています。
オメガ3系脂肪酸には、血液中のLDLコレステロールを抑制し、中性脂肪を下げる作用があります。
オメガ3系脂肪酸には、血液をサラサラにする効果があります。特にEPAには、血液を固まりにくくして、動脈硬化と心筋梗塞を防ぐ効果があります。
DHAは細胞膜リン脂質に組み込まれており、細胞膜の流動性を高めることで、血管の柔軟性や毛細血管での血行を促進します。
オメガ3系脂肪酸は、認知症患者における記憶力や日常生活を行う能力の低下を改善または遅延させる可能性が示唆されており、さらなる研究結果が待たれます。
オメガ3系脂肪酸が豊富に含まれる食品は、えごま油やアマニ油のほかにイワシ、サンマ、サバなどの青魚です。トロなど魚介類で脂ののった部位であれば、オメガ3系脂肪酸が多く含まれています。
イワシやサバの缶詰にもオメガ3系脂肪酸が豊富に含まれています。オメガ3系脂肪酸は、たんぱく質と一緒に摂取することで、より効率的に吸収されます。
えごま油やアマニ油やエゴマ油に含まれるオメガ3系脂肪酸のα-リノレン酸は、体内で代謝されることで、EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)になります。EPAやDHAに変わる割合は、5〜10%程度とのことです。魚介類からオメガ3系脂肪酸を摂る方が、効率的です。
また、2015年に食品表示法が施行され、栄養機能食品の成分として、オメガ3系系脂肪酸が追加されています。栄養機能食品は、体の健全な成長や発達、健康の維持に必要な栄養成分の補給を目的とした食品となります。すでに科学的に根拠が確認された栄養成分を一定の基準量含む食品であれば、 届出をしなくとも、国が定めた表現によって機能を表示することができます。
オメガ3系脂肪酸の1日あたりの摂取目安は、0.6g〜2.0gとなります。
オメガ3系の代表的な脂肪酸は、α-リノレン酸です。α-リノレン酸は、人の体内で合成することができない必須脂肪酸です。α-リノレン酸は体内で代謝されて、EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)になります。植物油では、えごま油やアマニ油に多く含まれます。イワシ、サンマ、サバなどの青魚は、オメガ3系列脂肪酸のEPAやDHAを多く含んでいます。トロなど魚介類で脂ののった部位であれば、オメガ3系脂肪酸が多く含まれています。
オメガ3系脂肪酸は、血液中の中性脂肪の低下や血栓や動脈硬化の防止、血行促進、認知機能維持など生活習慣病を予防する効果が期待され、厚生労働省では毎日の食生活から摂取することを推奨しています。
また、オメガ3系脂肪酸を配合した機能性表示食品も市販されています。
2020年07月26日
【生産者とのつながり】産直おすすめサイト3選
産直(産地直送)は、生産者と消費者のつながりの中で、安心できる食品の未来を築いていく取り組みのひとつです。生産者と消費者が信頼関係のもと、取り扱う農産物や水産物、畜産物などの産直品を通して、生産者との交流や顔の見える関係をさらに強め、日本の農産物や水産物、畜産物を守り、豊かな地域社会づくりを目指すことにもつながります。
レストランでも、原材料の産地を目立つところに掲げ、原材料調達のこだわりと安心を前面に打ち出しています。原材料の産地こそブランド化され、信頼と安心を保証するためのものになっています。ブランドは消費者それぞれの頭の中にあり、一朝一夕では構築できません。
食品の流通は、生産者と消費者の間に卸売り、仲卸、小売りといった業者が仲介していますが、インターネットや物流の発展に伴い、新しい食品の流通方法が広がりつつあります。産直という言葉から連想されることは、まさに顔の見える生産者から採れたての新鮮で安心食品が家に届くというということなのです。この産直の機会は、いま急速に増えつつあります。
インターネットによる通販では、オイシックスや無印良品などが産地や生産者の明らかな野菜の直販を展開しています。大手小売りイオンでは、グループの直営農場で有機生産した野菜の店舗への直送を始めています。農協は道の駅などを活用した直販に力を入れています。
2000年代には、食品の偽装など安心を脅かす数々の事件が相次ぎ、品質管理や食品トレーサビリティ、つまり食品の追跡及び遡及システムを重視する流通の在り方へ変わり、生産者から消費者のもとに届くまでを把握できるようになっています。
食品トレーサビリティも確立され、安心が担保されるようになり、インターネット通販大手や大手小売りも直販に力を注いでいる今日、産地に根差した独自性を有するインターネット直販あります。現地ならではの原材料やこの原材料を使用した魅力的な食品が販売されています。もちろん目の前の農場や漁港、牧場からの新鮮な原材料です。観光で現地の旅館に泊まり、自慢の夕食で提供される数々の食品が、顔の見える生産者から送られてくるのです。
産直サイトには、現地ならではとなる目の前の農場や漁港、牧場からの新鮮な原材料使用した魅力的な食品が販売されています。産直が選ばれる理由のひとつは、顔の見える生産者が作った食品をその場所に行かなくても、取り寄せて食べることができるということがあげられます。自身で取り寄せる以外にも、魅力的な食品を贈ることができ、今旬なものを旬の状態のまま届けることができるのはやはり産直ならではだからです。もちろん冷凍品や冷蔵品での配送にも対応しており、鮮度の保持に抜かりはありません。ただし、消費期限や賞味期限には注意してください。
みつせ鶏、干物、漬け丼、西京漬け、もつ鍋、水炊き、みつせ鶏鍋、半熟カステラ、バスクチーズケーキ、アイス、梨(初夏〜秋限定)、ハンバーグ、ローストビーフ、佃煮、明太子、奄美鶏飯、カレー、海苔、そうめん、ごぼう天うどん、麺類、甘酒、お酒、ソフトドリンク、だし、乾物、調味料をはじめ全国的にまだ知られていない食品も扱っています。生産者から直送するので、とても身近に感じられます。 全品全国送料無料で、1,000円のお試しも可能です。品質面では、万一の不良やクレームに1件1件すべてに最後まできちんと応対しています。九州人が納得する本当の食品を味わってください。
日本海や玄界灘で獲れ、低温で熟成させた真あじや真鯛、さば、甘鯛、赤むつ、穴子の一夜干し詰合せは、産直ならではの味と風味です。焼いているときの香りや滴る脂、口に入れたときの食感とうま味は、産直以外で味わうことはできません。
はかた地どりの水炊きは、ふ化日より飼育期間 50日程度で出荷されるブロイラーや銘柄鶏と異なり、在来種の軍鶏とサザナミの血統をもつ地どりを使用しています。地鶏の定義は、日本農林規格により決められています。規格によると在来種由来の血統が50%以上で出生証明ができること、ふ化日より75日間以上飼育していること、ふ化後28日目以降は鶏舎の中また外で鶏が床や地面を自由に動けるようにして飼育すること、そしてふ化後28日以降は1平方メートル当たり10羽以下の環境で飼育していることです。ここでの在来種とは、明治時代までに国内に土着した在来種で38種となります。この在来種の血統が50%以上入っていることで、地鶏と名乗ることができます。一般的な鶏と比べると調達価格は上昇しますが、長期間飼育しているため、肉質がしまり、歯ごたえがあって、味も濃厚です。スープにするとコクがあり、うま味が後を引き、断然美味しいです。
牧場に加工場を併設し、独自の製法と設備でベーコンやハム、ソーセージを製造しています。こだわりのひとつは本物の炭火を使って行う乾燥の工程です。ガスや電気に比べ炭火であぶると、肉の表面にすばやくまんべんなく熱がいきわたるので、肉のうまみ成分を閉じ込めておくことができます。強い炭火でうまみを閉じ込めた後は、残り火で、じっくりいぶす燻煙の工程です、この工程で肉に独特の深い香味が付与されます。一連の工程は熟練の職人が1品1品かまどの火力を調整し、でき上がりを見極め、最高状態で仕上げています。
1885年創立され世界最大規模の国際品質競技会であるドイツ農業協会より、ベーコンなどが2018年に受賞しています。
「作り手が本当に納得できる製品、心から美味しいと思える製品をお届けしたい」そんな真心を込めた製品造りの信念のもと、ベーコンが生まれました。3日間白樺のチップで燻した香りは料理を引き立たせ、2週間かけ味付けし、直下式炭火製法にて3日間かけ余計な脂身を落とすことで、肉本来の旨みを凝縮しています。多くの方から「食べてよかった」、「また食べたい」と思ってもらうため、さらに努力し続ける精神のもと、ベーコンの味と伝統が守られています。
ベーコンの美味しい召し上がり方です。
1 フライパンにベーコンをのせて、弱火で炒めます。ベーコンから脂が少しずつフライパンに染み出てきますので、ベーコンを返しながら両面を丁寧に焼いてください。
2 次第にベーコンの脂が少し半透明になってきて、ベーコン全体が透明の脂で潤ったところが最初の食べごろです。
3 さらに弱火で炒め続け、両面を丁寧に焼き続けてください。炒め続けるとフライパンのなかの脂も増えていきますので、表面に焦げ目が多少ついてきたらできあがりです。余分に熱が入らないようにすぐに皿に移してください。
牧場直送・馬刺し専門店なので他で食べられない希少部位や本格的な馬刺しを注文いただけます!
熊本の牧場で肥育した馬のみを使用しています。鮮度もさることながら、阿蘇の湧き水やオリジナルブレント飼料、肥育に適切な環境、食肉センターにて自ら解体及び加工しています。工程のすべてにこだわりを持ち、安心安全な馬肉を届けてくれます。
馬刺しはもちろん、すき焼き(桜鍋)や塩焼き、バーベキュー、鍋物、ハンバーグなど和風から洋風までさまざまなメニューに合います。九州熊本の郷土料理と思われがちですが、霜降り肉は熊本特有でも、赤身となると青森から福島、茨城、長野、山梨などで古くから馬肉を食べる習慣があります。東京でも桜鍋を提供しているお店が多々あります。
馬肉は、高たんぱくで低脂肪、低カロリーです。体内ですぐにエネルギーとなる糖質のグリコーゲンを多く含むため、夏バテ防止や体を温める効果が期待されます。また、血中コレステロールを抑制するリノール酸やリノレン酸などの不飽和須脂肪酸を多く含みます。さらに、吸収率の高いヘム鉄などの鉄分が非常に多く含まれています。
馬肉は、特有のにおいが有りますが、鉄分と不飽和脂肪酸がそのほかの肉と比べて多く、脂肪分が少ないことから滋養強壮に適した理想的な食品です。
馬肉の入門セットも送料無料にて2,000円代から販売されています。
産直(産地直送)は、生産者と消費者のつながりの中で、安心できる食品の未来を築いていこうとすることです。
産直サイトには、現地ならではとなる目の前の農場や漁港、牧場からの新鮮な原材料使用した魅力的な食品が販売されています。産直が選ばれる理由のひとつは、顔の見える生産者が作った食品をその場所に行かなくても、取り寄せて食べることができるということがあげられます。自身で取り寄せる以外にも、魅力的な食品を贈ることができ、今旬なものを旬の状態のまま届けることができるのはやはり産直ならではだからです。
普段の食生活ではあまり食べる機会がない食品でも、気になる産直品があれば、まずは試してみてはいかがでしょうか。今までにない驚きや感動に包まれることでしょう。
2020年07月25日
【分解合成】コラーゲンとゼラチンとコラーゲンペプチド
厚生労働省のe-ヘルスネットによると、コラーゲンは皮膚や腱・軟骨などを構成する繊維状のたんぱく質で、人体のたんぱく質全体の約30%を占めています。コラーゲンはその物理化学的性質から、構造や機能の異なる分子ファミリーに分けられ約30種類の型があります。ゼラチンの原料としても知られ、食品や写真フィルムなどに広く応用されています。
人の皮膚や血管、じん帯、腱、軟骨などの組織を構成する繊維状のたんぱく質です。人の場合、体内に存在するすべてのたんぱく質の約30%を占めており、そのうちの40%は皮膚に、20%は骨や軟骨に存在し、血管や内臓など全身の組織にも広く分布しています。
コラーゲンを構成するアミノ酸の生成にはビタミンCが必要なため、ビタミンCが不足するとコラーゲンの合成が出来なくなり、壊血病を引き起こします。またビタミンAもコラーゲンの再構築に関わっています。
コラーゲンを多く含む食品としては、豚足や鶏皮、手羽先、軟骨、牛すじ、牛テール、豚バラ肉、フカヒレ、エイヒレ、魚の皮、うなぎ、なまこなどがあります。煮こごりや牛すじの煮込み、豚骨スープなどコラーゲンが分解され、ゼラチンの形態で日常の調理でも散見されます。食物から必要なたんぱく質が摂れていれば、コラーゲンが特に不足することは通常ありません。
代表的なコラーゲンは、アミノ酸が1,000個程度つながった分子量10万程度の鎖状のポリペプチド、つまり多数のアミノ酸が結合によって連なった物質3つでらせん状の構造を形成している細長い棒状のたんぱく質です。アミノ酸組成はグリシンが33%を占め、プロリン及びヒドロキシプロリンが21%、アラニンが11%となっています。コラーゲンは水に溶けにくい性質を持ちます。コラーゲンは体内に入ると、分子構造が大きいため、そのまま吸収されることはありません。アミノ酸に分解されてから、体内で必要に応じてコラーゲンに再合成されます。
ゼラチンは、コラーゲンを40℃以上で加熱し、らせん状の構造を壊して、3つのポリペプチドをばらばらにした水溶性の物質です。
ゼラチンは分子量を調整することによって、ゲルの強度やゲル化の温度を調節することができます。
食品メーカーが、ゼラチンを大量に生産するためには、牛骨や豚の皮、魚の皮を原材料に使用します。原材料を酸やアルカリで前処理することでゼラチンを取り出しやすくし、熱水で抽出し、精製、乾燥します。ゼラチンの主な用途は、プリンやゼリーなどです。
コラーゲンペプチドはゼラチンを酵素などで分解し、分子量を5,000もしくはそれ以下まで小さくしたものです。コラーゲンペプチドは、分子量を小さくすることにより、より水に溶けやすくなり、消化吸収も高まります。
主な用途は、健康食品や化粧品などです。
体内で吸収される際は、細かく分解されますが、近年ではアミノ酸よりも少しだけ大きなペプチド、つまりアミノ酸が複数個つながった状態でも、体内でそのまま吸収されることが報告されています。吸収されたアミノ酸やペプチドは、体のすみずみまで届けられ、肌はもちろん、関節や骨など全身で活用されます。
たんぱく質であるコラーゲンは、体内でアミノ酸やアミノ酸が複数つながったペプチドに分解されてから吸収され、皮膚や関節に届きます。コラーゲンは、ビタミンCと一緒に摂取すると吸収率が高まるといわれています。コラーゲンとビタミンCを一緒に摂取することで、肌や骨、関節などの健康維持の効果が期待されます。
コラーゲンは水には溶けませんが、加熱し分解することにより、水に溶けやすいゼラチンに変わります。ゼラチンの特徴は温めると溶け、冷すと固まることです。この性質は、ゼリーやプリンなどの食品にとどまらず、医療品や工業用品など生活を取り巻く様々な分野に活用されています。
コラーゲンペプチドはゼラチンを酵素などで分解し、分子量を5,000以下まで小さくしたものです。コラーゲンペプチドは、分子量を小さくすることにより、より水に溶けやすくなり、消化吸収も高まります。体内で吸収されるときは、さらに細かいアミノ酸や複数のアミノ酸がつながったペプチドまで分解されます。吸収されたアミノ酸やアミノ酸が複数つながったペプチドは、肌や関節、骨などの全身で活用されます。
健康を意識している方に向けて、肌や関節、骨に深いかかわりがあるコラーゲンペプチドを配合したゼリータイプの食品が市販されています。肌や関節などに違和感を覚えたら、こちらを試してみてはいかがでしょうか。
2020年07月24日
【3日間生き抜く】最低限の食品の備蓄リスト
地震などの大規模な災害や新型感染症の発生時には、食料供給の減少が予想され、保存性の高い食品を中心に食品の需要が一時的に集中し、一部の食品が品薄状態や売り切れ状態 になるおそれがあります。平成23年3月に発生した東日本大震災では、物流 の混乱などにより、満足に食品を調達できたのが、発災後3日目以降という地域 があり、電気の復旧に1週間以上、水道の復旧に10日以上の時間を要した地域もありました。
地震などの大規模な災害が発生した場合、被害が拡大すれば、避難所 の不足や避難所までの道路網の寸断などにより、自宅での避難生活を余儀なくされる可能性もあります。さらには新型感染症の発生時には、感染拡大防止の観点から、不要不急の外出は控えることが重要であり、この期間に食品を買う機会はあるとものの、できる限り外出は避けなければなりません。
こうした事態に備えるため、日頃から最低でも3日分、できれば1週間分の食品の家庭での備蓄に取り組むことが望まれます。
まずはできるところから備蓄しましょう。飲料水として、 1人当たり1日2リットルの 水が必要です。調理等に使用 する水を含めると、3リットル 程度あれば安心です。2sの米に水と熱源があれば、 1食75gとした場合、27食分 になります。缶詰は調理不要で、 そのまま食べられる ものを選ぶと便利です。 カセットコンロによる熱源は、食品を温めたり、 簡単な調理に必要です。
普段の食品の買い置きも有効な備蓄方法です。 米などの通常に購入している保存性の良い食品は少し多めに 買い置きしましょう。 また、賞味期限を確認し、 消費した分は新たに購入するようにしましょう。
備蓄食品は、お米などの主食と肉や魚などの主菜、野菜などの副菜の組合せで、最低でも3日分、出来れば1週間分を確保 しましょう。
電気やガス、水道などのライフラインが停止する場合を想定し、水とカセットコンロなどの熱源は、1週間分あれば安心です。
備蓄用として買いそろえなくても、缶詰やインスタントラーメン、パスタ類、調味料など、家にある日持ちする食品は意外に多いです。災害時は冷蔵庫が使用できないと想定し、家族が1週間生きるために最低限必要となる食品を買い足します。
※お試しとその行動から得られる納得感
最近は味や香り、食感を実感してもらうために、低額でお試しができることが増えています。大きな負担なく気軽に試すことができるので、気になるときは体験してみることもありです。体験して納得できれば、リピートや友人などにも紹介することで喜ばれます。まずは最初の行動です。行動しなければ、何も始まりません。行動することが何よりも一番の近道です。もしも、味や香り、食感に十分満足できなければ、その知見をもとに納得して次回は別のものを試すことができます。
災害直後は、電気やガス、水道などのライフラインがとまることを想定し、熱源や水道が使えなくとも食事ができるように、常温保存ができ調理しなくてもすぐに食べられるレトルト食品などを多めに用意しましょう。
たんぱく質の不足が懸念されるため、肉や魚を原材料とした缶詰やレトルト食品を用意しましょう。ビタミンやミネラル、食物繊維は野菜や果物のジュースから摂りましょう。
その他にハサミやポリ袋、ラップ、アルミホイル、使い捨ての手袋などを準備しておくと便利です。食べるときは、食器にラップやアルミホイルを敷いて、洗わずにすむようにすることで、水を節約できます。
災害直後は、お米やインスタントラーメンといった主食に偏りがちになり、エネルギー源としては重要ですが、栄養バランスが崩れる恐れがあります。
たんぱく質を摂るためにはツナやサバ、イワシ、サンマなどの缶詰やコンビーフ、スパム、焼き鳥などの肉類の缶詰を備蓄しておくと手軽で経済的です。レトルトカレーやレトルト牛丼の素なども保存性があり、味のバラエティーも広がります。
ビタミンやミネラル、食物繊維は、野菜や果実ジュース、レトルト野菜スープ、ドライフルーツから摂りましょう。ビタミンやミネラル、食物繊維が不足すると便秘や口内炎などに悩まされる可能性があります。
地震などの大規模な災害や新型感染症の発生時には、食料供給の減少が予想され、保存性の高い食品を中心に食品の需要が一時的に集中し、一部の食品が品薄状態や売り切れ状態 になるおそれがあります。
こうした事態に備えるため、日頃から最低でも3日分、できれば1週間分の食品の家庭での備蓄に取り組むことが望まれます。
※お試しとその行動から得られる納得感
最近は味や香り、食感を実感してもらうために、低額でお試しができることが増えています。大きな負担なく気軽に試すことができるので、気になるときは体験してみることもありです。体験して納得できれば、リピートや友人などにも紹介することで喜ばれます。まずは最初の行動です。行動しなければ、何も始まりません。行動することが何よりも一番の近道です。もしも、味や香り、食感に十分満足できなければ、その知見をもとに納得して次回は別のものを試すことができます。
2020年07月23日
【追跡と遡及】食品トレーサビリティ
平成13年9月にBSE(牛海綿状脳症)の牛が国内で発見され、その後も食肉偽装表示や輸入冷凍野菜の残留濃薬問題、無登録農薬の使用問題など、食の安全・安心に関わる大きな問題が相次いでいることから、消費者の不安は増大していました。食品の安全性や品質に対する消費者の関心は、今まで以上に高まっている中、平成14年4月に食の安全・安心の確保に向けた食と農の再生プラン、平成15年2月に国民の健康と保護を最優先とした食の安全・安心のための政策大綱が公表され、これらの施策の重要な柱として、信頼性確保のための食品トレーサビリティの導入及び普及が挙げられています。
トレーサビリティ(traceability)は、trace(追跡)と ability(可能性)の 2つの単語を合わせた言葉です。
食品トレーサビリティは、生産、加工及び流通の特定の一つまたは複数の段階を通じて、食品の移動を把握することと定義されています。各事業者は、食品の入荷と出荷に関する記録を作成、保管することになります。これは、食品に関する事件や事故が発生した場合、食品の移動を作成した記録をもとに追跡あるいは遡及して、原因究明や製品回収などを円滑に行えるようにするための仕組みとなります。ひとつの例として、ある製品の原材料に異物混入が発覚した場合、その原材料が使われている製品を特定し、製品を回収する範囲を絞り込んで対応することができるため、被害を最小限に食い止めることが可能となります。逆に出荷した製品に問題が発生した際は、製造ロットや工程を特定し、原因をいち早く調査することができます。なお、生産現場からの追跡は、トラッキングまたはトレースフ ォアー ドと呼び、 流通からの遡及は、トレーシングまたはトレースバックと呼びます。消費者の健康被害の拡大防止はもちろんのこと、事業者の経済的損害を可能な限り抑えて、社会的信用の失墜を招かないようにするために、業界全体で食品トレーサビリティに取り組んでいます。
各事業者で食品トレーサビリティの取り組みはさまざまです。入荷と出荷の記録の作成や保管といった基本的なトレーサビリティの取り組みから、製造ロットの情報の記録、事業者自体でその製品のトレーサビリティに関する記録も作成、保管する取り組みなど、事業者の状況に応じて、段階的に進められています。昨今のさまざまな事件や事故から、消費者は食品トレーサビリティの重要性を理解しており、業界全体に対して、さらなる徹底が望まれています。
日本のトレーサビリティに関する法律は、牛海綿状脳症(BSE)、つまり牛の病気の1つで、プリオンと呼ばれる病原体に牛が感染した場合、牛の脳の組織がスポンジ状になり、異常行動や運動失調などを示し、死亡することを契機として、牛の個体識別のための情報の管理及び伝達を目的とした牛トレーサビリティ法が制定されました。
適正なお米の流通を図るために、米穀等の取引等に係る情報の記録及び産地情報の伝達に関する米トレーサビリティ法が制定され、業者間の取引等の記録の作成と保管、産地情報の伝達が義務付けられています。
トレーサビリティへの取り組みは、世界各国に広がっており、法律の制定による義務付けや食品安全に関する国際規格(ISO22000など)でも、トレーサビリティが要件の1つに挙げられています。
消費者が自ら食品の生産方法などの情報を確認できることで、安心して食品を購入でき、生産もしくは加工現場から流通を経て、食卓まで顔の見える関係を構築し、消費者への信頼を確保するための手法が、食品トレーサビリティです。
食品トレーサビリティは、生産、加工及び流通の特定の1つまたは複数の段階を通じて、食品の移動を把握することと定義されています。各事業者は、食品の入荷と出荷に関する記録を作成、保管します。これは、食品に関する事件や事故が発生した場合、食品の移動を作成した記録をもとに追跡あるいは遡及して、原因究明や製品回収などを円滑に行えるようにするための仕組みとなります。