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2020年07月05日
【舌鼓】進化する世界3大料理
Kaoruです。食品メーカーの研究開発部門に所属していますが、食べる頻度が全く異なるのは私だけでしょうか。ご存知のとおり、世界3大料理は、中華料理、フランス料理、そしてトルコ料理です。
中華料理は、中国で火を通した温かい食事をとることが重視されてきたため、中華鍋を使い、強い火力を用いる炒め物が目立ち、油を多用する料理が多い傾向です。生野菜や冷たい料理はあまり見かけません。飲料においても冷たい水やビールは好まれず、冷蔵品と伝えないと常温で提供されることがままあります。魚介類については、海水魚よりも淡水魚が使用されます。
中華料理は地域名をつけて、北京料理、上海料理、広東料理、四川料理と呼ぶことが多く、特長がことなります。
・北京料理
代表例として、北京ダックやジャージャー麺、水餃子などがあり、原材料として主に小麦や豚、羊を用います。味が濃く、塩辛いのが特長です。
・上海料理
代表例として、八宝菜や上海ガニ、小籠包などがあり、原材料として主に米や豚、魚介類を用います。甘味が強いのが特長です。
・広東料理
代表例として、ふかひれスープ、シューマイ、チャーシュー、ワンタンなどがあり、原材料として主に米や豚、魚介類を用います。薄味で素材の味を生かすのが特長です。
・四川料理
代表例として、麻婆豆腐、エビのチリソース、スーラータンなどがあり、原材料として主に米や豚、鶏、大豆を用います。香辛料を使った辛い料理が多いです。
フランス料理は、常に進化しています。1970年代は、濃厚な味付けを避け、新鮮な食材の風味を活かした調理技法が指向されるようになり、これは「ヌーベルキュイジーヌ(新生料理)」と呼ばれ、フランス料理の新たな潮流となりました。1980年代になると、濃厚なソースを重視する古典回帰のメニューが見直され、本来の主流に戻り始めました。今現在もシェフ達による新しい調理技法の探求は続けられ、フランス料理は終わりのない進化の様相を呈しています。
フランス料理では、食材の持ち味を生かしつつも、さらに旨味やコクを付与する調理技法が発達しています。肉や魚、野菜を煮出して、フォンというだし汁を作り、多くの料理に旨みのベースとして使用されます。また、肉を焼いた時に出てくる肉汁から、さまざまなソースを作り、料理に添えます。ソースのコクを増すためには、バターやクリームなどの乳製品が使われます。料理とソースを別々にすることで、味に変化を生み出しています。
トルコ料理と言えば、シシ・ケバブといった料理が有名です。宗教上の関係で、豚肉は食べず、羊肉や鶏肉、牛肉を食べています。古くからトルコは貿易の要衝であったため、さまざまな香辛料がトルコ料理に使われます。また、トルコは酪農が盛んで、牛や羊のミルクからさまざまな乳製品を作り、料理にも使用しています。
トルコ料理の特長としては、羊を中心とした肉料理であり、ヨーグルトやナッツ、香辛料を使うことです。黒海や地中海に面しているため、海産物やオリーブも豊富です。主食は小麦と米の両方となります。
世界3大料理に使用されている特長的な原材料です。
・中国料理
上海蟹、淡水魚、青梗菜、空心菜、ツバメの巣、ふかひれ、干しアワビ、干しナマコ、松の実、黒酢、山椒、唐辛子、花椒、八角、陳皮、丁香、桂皮、紹興酒
・フランス料理
鴨、鳩、鹿、ウサギ、ロブスター、ムール貝、カエル、にんにく、エシャロット、白アスパラガス、レンズ豆、チーズなどの乳製品
・トルコ料理
羊、豆類、アンズ、イチジク、ピスタチオ、松の実、クルミ、ヘーゼルナッツ、胡椒、コリアンダー、クミン、オリーブオイル、ヨーグルトなどの乳製品
世界3大料理に選ばれた中国料理、フランス料理、トルコ料理には、選ばれるだけの理由があり、諸説ありますが、それは宮廷料理であったことです。
中国料理は、中国で火を通した温かい食事をとることが重視されてきたため、中華鍋を使い、強い火力を用いる炒め物が目立ち、油を多用する料理が多い傾向です。
フランス料理は、食材の持ち味を生かしつつも、さらに旨味やコクを付与する調理技法が発達しています。今現在もシェフ達による新しい調理技法の探求は続けられ、フランス料理は終わりのない進化の様相を呈しています。
トルコ料理は、羊肉などの肉料理が中心で、古くから貿易の要衝であったため、さまざまな香辛料が使われます。味付けにヨーグルトやナッツ類も用いられます。
食品メーカーのみにとどまらず、ご家庭でも各国の料理の技法や原材料を新たに組み合わせることで、食のイノベーションを創出してみませんか。
【諸説あり】世界3大美女の魅力の源泉
クレオパトラ7世は、古代エジプトのプトレマイオス朝最後のファラオ(王)であり、「絶世の美女」として知られ、人をそらさない魅力的な話術と、小鳥のような美しい声であったと伝えられています。
しかし、歴史家プルタルコスは、クレオパトラ7世を、複数言語に通じた知的な女性と伝えており、容貌については比類なきものではなく、見る人をはっとさせるものでもないと評しています。たしかに魅力的な女性ではあったが、雰囲気や優雅で穏やかな話術、美しい声からくるものであったといわれています。美の基準は、評価する人物や時代背景などによっても異なりますが、少なくともプルタルコスの評価では、特段美しいというわけではなかったようです。クレオパトラ7世に惚れ込んだカエサルも、頭の良さと美しい声を讃えていますが、容姿については語っていません。彼女の声の良さについては「まるで楽器のようだ」と絶賛しています。
楊貴妃は、中国唐代玄宗皇帝の皇妃です。玄宗皇帝が寵愛しすぎたために、安禄山との史思明らによる安史の乱を引き起こしたと伝えられたため、傾国の美女と呼ばれます。壁画などから、実際は豊満な女性であったようです。また、琵琶を初めとした音楽や舞踊に多大な才能を有していたことでも知られています。
小野小町は、平安時代前期9世紀頃の女流歌人です。歌風はその情熱的な恋愛感情が反映され、柔軟艶麗と評されています。古今和歌集において、紀貫之は小野小町の作風を、万葉集の頃の清純さを保ちながら、なよやかな王朝浪漫性を漂わせているとして絶賛しています。
小野小町の詳しい系譜は不明で、当時の小野小町像とされる絵や彫像は現存せず、後世に描かれた絵でも後姿が大半を占め、素顔が描かれていません。当時は教養や立ち振る舞いが美しさの基準であり、歌風からも美しさが感じられます。
クレオパトラ7世の好きなものは、モロヘイヤと伝えられているようです。モロヘイヤは、紀元前から中近東で栽培されており、アラビア語で王様の食べる野菜という意味です。モロヘイヤは、若葉を食用とし、刻んだりゆでたりすると特有の粘りを呈します。 カルシウム、カロテン、ビタミンB、ビタミンC、食物繊維などが豊富な緑黄色野菜で、抗酸化作用のある成分も多く含んでいます。栄養価が極めて高いことから、野菜の王様の異名を持っています。
楊貴妃はライチを好み、中国の南部から都の長安まで早馬で運ばせたことがエピソードとして残っております。ライチは硬い皮に覆われていますが、皮をむくと白色半透明で非常になめらかな柔らかい果肉が現れます。上品な香りをもち、甘みと酸味のバランスは絶妙で、とてもジューシーな果実です。
ライチ は100gあたり、レモン1個分の1.8倍となる36mgのビタミンCを含んでいます。 なお、日本食品標準成分表によるよ、レモン果汁100gあたりビタミンCの含有量は50mgとされ、レモン1個分あたりに換算するとビタミンCはおおよそ20mgとなります。
小野小町が食していたものは、平安時代中期の作品とされる玉造小町壮衰書の中に記録が残っています。ウズラやカモ、キジ、鯉などの動物性たんぱく質を多く含む食材、麦飯、山芋、ハチミツを摂取していたようです。
世界3大美女といわれるクレオパトラ7世、楊貴妃、小野小町が絶世の美人であったかどうかは、評価する人物や時代背景などに大きく左右されます。ただ、3人とも知性を備え、話術や楽器、歌の才能が突出していた魅力的な女性ではあったことだけは確かです。
この3人の魅力の源泉となった、あるいは支えていた食事は、その地域で採れる名産品であり、現代においても私たちの食卓を彩っています。世界3大美女といっても食事に特別なことはしていないようです。
【モチモチ食感】タピオカパールの原材料と普及
食品メーカーでは、デキストリンというでんぷんを分解した糖質を使用します。用途は、粘性の付与、分離の防止、凍結乾燥製品や顆粒製品の形状保持、粉末製品の粉末状態の保持などです。デキストリンは、甘藷やとうもろこし、キャッサバを原材料としています。この原材料中のキャッサバこそタピオカの原料でもあるのです。
キャッサバは世界中の熱帯で栽培されます。栽培はとても簡単で、茎を地中に挿すだけでそのまま生育します。作付面積あたりのカロリー生産量はあらゆる芋類より高く、でんぷんを高効率で生産します。しかし、食用とするためにはまず解毒処理が必要となります。毒性のある成分は、キャッサバの細胞内酵素で分解あるいは微生物の持つ酵素で分解することができます。
キャッサバの根茎から取り出したでんぷんと水をよく混ぜてから加熱し、糊状になったものを均等に分け、お互いにくっつかないようにしながら、ボール状にします。これがタピオカパールと呼ばれているものです。台湾などの食品機械メーカーが、この工程を自動化した装置を販売しています。
発祥の地である台湾だけでなく、中国や他の東南アジア、そして日本でも、タピオカパールをミルクティに入れたタピオカティを販売する店舗が増加し、広く親しまれています。 一般的には、砂糖を入れたミルクティに大粒のブラックタピオカパールと氷を入れて混ぜ、ブラックタピオカパールよりもやや太いストローで飲み、ミルクティの味とタピオカパールのモチモチ食感を同時に楽しみます。
このモチモチ食感の理由は、タピオカパールのゲル、つまり高い粘性を持ちつつも流動性を失い、全体としては固体の状態が、やわらかく壊れにくい性質をもっているからです。タピオカパールは、噛み始めはやわらかいが、噛みしめたときは噛み応えがあります。複数回噛んだときも、その性質が持続し、歯応えも持続します。さら付着性があり歯に付くことで、モチモチ食感を認知することになります。
店頭で飲料などに入っているタピオカパールは黒い色をしていること多いですが、これはカラメル色素や黒糖で着色したブラックタピオカパールと呼ばれるものです。本来のタピオカパールの色は、乳白色です。
店舗や地域によっては、いちごなどをミルクティと一緒にミキサーにかけたり、温めて飲んだりと、多様なバリエーションがあります。
台湾や中国での包装形態は、持ち歩いてもこぼれないようにフィルムで密閉して渡すスタイルが一般的です。台湾の店舗の多くは、店舗内の装置でタピオカパールを作っており、甘さやベースとなる飲料、タピオカパールなどのトッピングを自由にカスタマイズできます。 中華料理店でも、小粒のタピオカパールをココナッツミルクに入れて甘いデザートとして提供しています。
キャッサバは、世界中の熱帯で栽培され、でんぷんを高効率で生産します。食用とするためには、毒性のある成分をキャッサバの細胞内酵素あるいは微生物の持つ酵素で分解する必要があります。
キャッサバの根茎から取り出したでんぷんから、タピオカパールが作られます。発祥の地である台湾だけでなく、日本でもタピオカパールをミルクティに入れたタピオカティを販売する店舗が増加し、手軽にミルクティの味とタピオカパールのやわらかく壊れにくい性質によるモチモチ食感を楽しむことができます。
2020年07月04日
【長寿の秘訣】ご長寿と王室皇室の食事
100歳の方々に対しておこなったあるアンケート調査によると、約9割の食事で卵や豆腐などのたんぱく質を摂取しています。長寿の秘訣に食事を挙げた方々は5割以上となり、特によく食べられていたものは、卵、豆腐、牛乳などの乳製品、ハムやソーセージ、ベーコンなどの肉類、タイや鮭などの魚介類となり、たんぱく質を含む食材が上位を占めています。年を取ると肉や魚よりも、あっさりしたものを食べたくなると思われがちですが、長寿の方々はたんぱく質を積極的に摂取していることになります。
たんぱく質は、重要な栄養素です。体が出来上がった人でも、体を構成するたんぱく質全体のうちの約3%のたんぱく質が、代謝されて入れ替わっています。そのため、成長期の子どもだけではなく、高齢者も毎日たんぱく質を摂取しなければ、体を維持することが出来ません。高齢者にとって、低栄養は健康上の大きな問題のひとつになっています。高齢者の風邪の原因は、低栄養による免疫力の低下であると考えられています。高齢者はたんぱく質が特に不足しがちです。
その他に長寿の秘訣として、腹八分目や好き嫌いなく何でも食べる、3食をきちんと食べることを心がける一方、好きなものだけを食べるという意見も少なからず見受けられます。
一時期は、ギネスブックに120歳という史上最高齢の男性として、泉重千代さんが掲載されていました。後に証拠が不十分のため、記録は取り消されましたが、泉重千代さんが在住する鹿児島県の徳之島が、長寿の島として有名になりました。100歳を超える歳になっても、元気に暮らすことができた秘訣は、鹿児島県徳之島に長寿に必要な食材が整っていたからのようです。その食材とは、卵や豚肉、トビウオやイワシ、サバなどの魚介類、大豆、アオサなどの海藻類、サツマイモ、サトウキビ、パパイヤ、そして白米とサツマイモ、砂糖を発酵させた飲料などです。徳之島のミネラルをたくさん含んだ水も欠かせません。
人類史上、最も長生きしたとされ、ギネスブックに認定された女性は、ジャンヌ・カルマンさんです。1875年にフランスで生まれ、1997年に122歳で亡くなりました。ジャンヌ・カルマンさんは、生前ゴッホに会ったことのある女性として一躍有名となり、世界中から長寿の秘訣たる食生活を知りたいと注目されました。ジャンヌ・カルマンさんの食生活は、野菜が嫌いで、好きなものしか食べなかったようです。その好きなものとは、チョコレートと赤ワインです。この2つを生涯欠かさず、さらには1週間で1sのチョコレートを食べていたようです。昨今の研究で明らかなように、チョコレートや赤ワインには、抗酸化作用のあるポリフェノールが多く含まれており、この成分が長寿に影響したのかもしれません。また、チョコレートの原材料となるココアバターは脂質でありながら、コレステロール値の上昇を防ぐ効果があり、少量で効率よく栄養素を摂取する点において、チョコレートはとても優れております。ジャンヌ・カルマンさんの長寿のもうひとつの秘訣は、常に前向きだったということです。大切なご家族を失っても、気持ちを切り替え、ストレスをため込まず楽観的に過ごしていたそうです。
119歳まで生き、世界で2番目に長寿としてギネスに登録されているアメリカ人女性のサラ・ナウスさんも、好きなものはチョコレートで、嫌いなものは野菜です。長寿の秘訣は、年齢を気にせず、嫌いな野菜を無理して食べないことだそうです。
117歳まで生き、世界で3番目に長寿としてギネスに登録されている日本人女性の田島 ナビさんは、鹿児島県喜界町に在住していました。長寿の秘訣は、1日3回の食事は欠かさないことです。
即位する時期にも左右されますが、在位期間の長い君主としてはイギリスのエリザベス女王があげられます。イギリスの君主という地位であれば、最高のシェフと最高の食材による豪華絢爛な食事を召し上がっていると思いますが、健康的な食生活をされているようです。エリザベス女王は、旬の食材にこだわった少なめの食事を4回とり、お好きなものはカカオが60%以上含まれるダークチョコレート、アフタヌーンティーにサーモンのサンドイッチ、ランチやディナーでは、魚のグリル焼きをよく召し上がるそうです。
日本に目を向けると昭和天皇は、いもやかぼちゃ、サンマ、イワシ、アジなどの青魚、うなぎの蒲焼きを好まれ、宮中に届けられるマツタケやしば漬、茶漬用うなぎなども楽しみにされていたようです。サンマやイワシ、サバのような大衆魚は、本来皇室の食卓にのぼらなかったようですが、戦時中の物資不足の影響で、献立の常連となり、天皇はとても気に入られました。一方、好まれなかったものは、酸味のきいた味付けで、洋食にレモンをつけても使われず、塩分の高いものや辛いものも苦手となり、食が進まないときはふりかけをかけて召し上がったようです。なお、天皇は基本的に好きなものそうでないものを仰らないため、料理人が天皇の食事の様子から推し量ったようです。朝食は洋食が中心で、オートミール(大麦を使った西洋風のおかゆ)やパン、サラダ、果物などを召し上がり、時間は朝食が8時、昼食が12時、夕食が18時と決まっていました。
アンケート結果や長寿の方々の食事から導かれる長寿の秘訣としては、卵や豆腐などの大豆製品、乳製品、肉、魚からたんぱく質を積極的に摂取することです。たんぱく質は、重要な栄養素となり、毎日たんぱく質を摂取しなければ、体を維持することが出来ません。
また、腹八分目にすること、3食をバランスよくきちんと食べること、我慢するストレスを回避するためにチョコレートなど好きなものを適量食べることも重要です。
長寿の秘訣を参考に健康的な食生活を実践してみませんか。
2020年07月03日
【検証済】アガリクスの安全性と免疫力への影響
中国の雲南省昆明市を訪れると必ずきのこ市場に立ち寄ります。雲南省では、海抜や気温によって採れるきのこの種類が豊富で、昆明のきのこ市場には、アガリクスやポルチーニ、レイシ、キヌガサタケ、マツタケ、ヤマブシタケ、シイタケなど雲南省全土から新鮮なきのこが集まることになります。市場の中は、ポルチーニやマツタケをはじめとしたきのこの香りが漂っています。ちなみに昆明市から地方に延びる高速道路から見る家々には、壁面にきのこの絵が描かれています。
雲南省名物きのこ鍋のお店に入ると入口付近のショーケースにさまざまなきのこが並んでいます。アガリクスやポルチーニ、キヌガサタケ、ヤマブシタケ、シイタケ、その他もろもろのきのこを選び、しばらくするときのこ鍋が円卓の上に置かれます。丸鶏がベースのスープにはきのこのうま味が広がり、きのこの味はもちろんのこと、香りや食感を心おきなく堪能します。日本ではあまりみかけませんが、流行る可能性を秘めたメニューです。
きのこ鍋などで中国では普通に食されているこのアガリクスは、日本においてアガリクスという名称にて一般的に知られていますが、標準和名はカワリハラタケもしくはヒメマツタケといい、マッシュルームと同じハラタケ科に属するきのこです。
今までに厚生労働省にアガリクスを含む製品による健康被害が明らかとなった事例が報告されたことはありませんが、肝障害の疑い等の事例が報道されたことがあります。アガリクスの乾燥品や抽出したものを粉末化、造粒、打錠した健康製品が広く食品として販売されています。
厚生労働省では、広く市場に流通していた製造方法が異なる代表的な3つのアガリクスを含む健康製品について、ラットを用いた試験を行い、発がんを促進する作用を確認する試験を行ったところ、そのうちのひとつから発がんを促進する作用が認められ、製品の自主的な販売停止と回収を行うことになりました。ほかの2製品については、発がんを促進する作用は認められていません。この試験結果は、ただちにアガリクスを含む製品全体に発がんを促進する作用が疑われるというものではありません。また、食品安全基本法第8条や食品衛生法第3条により、製造業者もしくは販売業者等は、自ら販売する食品の安全性を確保する必要があることが規定されており、自らの責任において、製品の安全性について確認する必要があります。
その後も各製造業者や販売業者が法規に基づいて、人での安全性試験で十分な安全性を確保した上で、アガリクスの健康食品の販売を継続しております。なお、人での安全性試験とは、@正常高値血圧者および軽症高血圧者に対するアガリクスの長期摂取の安全性試験、A健常者に対するアガリクスの過剰量摂取の安全性試験、B正常高血圧者に対するアガリクスの過剰摂取の安全性試験となり、全ての試験でアガリクス摂取による有害事象は見られず、十分な安全性が確認されています。
また、動物実験ではアガリクスの主にβ-グルカンという成分に免疫力を高める効果あると報告されています。
アガリクスには、β-グルカンをはじめさまざまな機能性成分が含まれております。
・β-グルカン
アガリクスの有効成分として最もよく知られているのがβ-グルカンです。β-グルカンは、ぶどう糖を主成分とし、免疫力を高める働きがあると言われています。
・エルゴステロール
エルゴステロールは、きのこなどの菌類に含まれる脂溶性の成分です。摂取した場合、皮膚で光と熱とによりビタミンDに変換されると考えられています。
・ピログルタミン酸
アガリクスに含まれるアミノ酸の一種で、免疫力を高める効果があるそうです。
このことから、アガリクスは免疫力を高め、さまざまな症状に対する予防効果が期待できる食品と言えます。
一時期は問題となることもありましたが、現在では人での安全性も確認され、多くの研究により、アガリクスに含まれるβ-グルカンなどに免疫力を高める可能性があることが報告されています。
日本国内でも自社栽培により、高品質なアガリクスの生産がおこなわれています。免疫力を高め、さまざまな症状に対する予防にアガリクスの健康食品を試してみてはいかがでしょうか。
2020年07月02日
【人気急上昇】ゼロカロリーのスイーツ
お菓子や食後のデザートのことをスイーツと呼びます。洋菓子の原材料には、牛乳や砂糖、生クリーム、バター、小麦粉などが使用され、甘味や濃厚感を楽しめる反面、カロリーが高くなる傾向です。和菓子の原材料は、小豆や砂糖、小麦粉、米粉などで、脂肪分は洋菓子よりも低いことから、カロリーも低めです。
一例として、サイズは異なりますが、洋菓子のショートケーキはひとつあたり350kcal前後、和菓子の大福はひとつあたり200kcal前後となります。
和菓子は、一般的に洋菓子よりもカロリーは低くなりますが、原材料の成分は砂糖、小麦粉、米粉由来の糖質が中心です。糖質は体にとって大切なエネルギー源である一方、摂りすぎると体脂肪として蓄積され、肥満につながります。和菓子の方が、カロリーが低いからといって、もちろん食べ過ぎは良くありません。適切な量とバランスのとれた食事が肝心です。
カロリーとバランスのとれた食事だけを考えれば、スイーツの存在意義が失われそうですが、スイーツは美味しいだけでなく、家族団らんのひとときや幸福感を与えてくれます。疲れているときには、甘味がエネルギー源となり、疲労回復の効果もあります。
スイーツの美味しさと優れた効果を頭では理解しつつも、カロリーはどうしても気になる、でもスイーツを心おきなく食べたい。そんなときこそ、ゼロカロリーのスイーツです。これであれば、罪悪感なく楽しむことができます。
ゼロカロリーのスイーツは、エネルギー源となる糖質を除き、食物繊維と甘味を呈するさまざまな成分を使用することで、実現することができます。このような製品は、ゼリーだけでなく、水ようかんなどの和菓子もあります。
このゼロカロリー水ようかんの原材料は、小豆繊維、エリスリトール、寒天、食塩、セルロース、香料、ゲル化剤(キサンタンガム)、甘味料(ステビア、ラカンカ抽出物、ソーマチン)、調味料(アミノ酸等)です。主な成分を細かく見ていきましょう。
・小豆繊維
文字通り主要な成分は小豆の食物繊維です。
・エリスリトール
メロンやブドウ、梨などの果実や含まれている糖アルコール(お酒に含まれるアルコールとは異なります)です。消化されにくい性質で、エネルギー源として体に取り込まれることほぼありません。砂糖の0.6〜0.8倍の甘味を呈します。砂糖の甘さに近く、あっさりしたあと引きのない味質で、ステビア、アスパルテームなどの甘味料と併用すると、より砂糖に近い甘味質になります。
・寒天
テングサやオゴノリなどの紅藻類の粘液成分を凍結乾燥したものです。ほとんどが食物繊維です。
・セルロース
植物細胞の細胞壁の主成分となる食物繊維です。
・ゲル化剤(キサンタンガム)
でんぷんを微生物で発酵させて作ります。水と混合すると粘性を示します。
・ステビア
砂糖の300倍の甘味度を持ち、原産国のひとつであるパラグアイでは、古くからマテ茶などに甘味を付与する目的で用いられています。
・ラカンカ抽出物
砂糖の300〜400倍の甘味度となります。ラカンカの産地となる中国では、長い歴史と食経験を持ち、民間薬のほか、植物由来の甘味料として使用されています。
・ソーマチン
砂糖の2,000〜3,000倍の甘味度となります。ソーマチンは西アフリカ原産のクズウコン科の植物の果実から発見されました。砂糖と味質が異なり、ソーマチンの甘さは非常にゆっくりと現れます。ちなみに1キログラム当たりの価格は、数十万円です。
・調味料(アミノ酸等)
昆布のうま味成分となるグルタミン酸ナトリウム、甘味を呈すグリシンやアラニンなどのアミノ酸、しいたけやかつお節のうま味成分となるイノシン酸ナトリウムやグアニル酸ナトリウムなどが該当します。
なお、100g当たり5kcal未満の場合はゼロカロリーの強調表示が、100g当たり40kcal以下の場合はカロリーオフの強調表示が認められています。
日本とアメリカで認可されている人工甘味料は、サッカリン、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムカリウム、そしてネオテームの5つです。サッカリンの発がん性は否定されたものの、イメージがよくないため、日本ではあまり使われていません。
代表的な甘味を呈す成分について、砂糖に対し、どれだけの甘味があるかを表にまとめました。
スイーツは美味しいだけでなく、目も楽しませてくれ、友人や家族との団らんのひとときや幸福感を与えてくれます。疲れているときには、甘味がエネルギー源となり、疲労回復の効果もあります。
しかしながら、スイーツは糖分が多く、カロリーも気になってしまいます。スイーツを心おきなく食べたい、そんなときこそゼロカロリーのスイーツです。これであれば、気兼ねなく楽しむことができます。
ゼロカロリーのスイーツは、エネルギー源となる糖質を除き、食物繊維と甘味を呈するさまざまな成分を使用することで、砂糖などの糖質に引けを取らない甘さを実現しています。
カロリーを気にせず、スイーツを存分に楽しみたい場合は、ゼロカロリーのスイーツを試してみてはいかがでしょうか。ゼリーだけでなく、水ようかんなどの和菓子もあります。
2020年07月01日
【海外認知率95%以上】サムライとニンジャとその食事
海外の食品メーカーを視察する機会に恵まれ、雑談する中で、まれにサムライやニンジャの話になります。あるアンケート調査によると海外でのサムライの認知度も、ニンジャに認知度も95%以上となり、もはや世界共通語となっています。映画やアニメの影響により、海外でサムライとニンジャは大人気です。ところで、日本の歴史に想いを馳せると、当時のサムライやニンジャははどのような食生活を営んでいたのでしょうか。
戦国時代の食事は、朝と昼過ぎの2回です。あまり身分の高くないサムライの食事内容は、一汁一菜が基本で、玄米、粟や稗などの雑穀の量が多く、1回の食事で茶碗5杯分を食べています。汁物は、味噌汁や塩汁となり、ご飯にかけて一緒に食べたりします。 おかずは、野菜や海藻、梅干し、漬物、雉の肉、魚の干物、豆腐などさまざまですが、おかずのない食事も多かったようです。サムライにとって、玄米、味噌汁、そしておかずのある食事は、ご馳走だったかもしれません。
玄米は、炭水化物がエネルギー源になるために必要なビタミンB1を含むため、脚気という足がしびれたりむくんだりする症状を予防することができました。
また、サムライは、体を動かすことが多いため、濃い味付けを好み、塩や味噌などの調味料が活躍しています。 ニンジャについては、あまり記録が残っていないようです。ですが、普段はサムライと同様に玄米をはじめとした穀物や味噌汁、野菜などを食べていたと推察されます。
出陣前には、領主からサムライに対し、白米や味噌、山海の珍味、酒が振舞われます。食事にありつけるため、貧しいサムライは、家族連れで参加することもありました。
サムライは、合戦に向け、携行食を用意します。これらの携行食は、腰にぶら下げるなどして持ち歩かれました。
携行食の内容は、地域によってもさまざまです。
・乾飯
米などの穀物を炊いた後、乾燥させて保存性を高め、携行食とします。食事のときは、汁物と一緒に食べます。
・兵糧丸
兵糧丸は、米やそば粉、はと麦、きなこ、はちみつ、砂糖などを練ってまるめ、乾燥させたものです。米粉やそば粉に含まれる糖質は、体内でぶどう糖まで分解され、エネルギー源となります。ニンジャも兵糧丸を携行し、活動をしていました。現代においても、兵糧丸は災害時などの非常食として利用できるかもしれません。
・味噌玉
味噌にすりおろした生姜や酒を混ぜて焼き、まるめたものです。水で溶くことで、味噌汁にしたり、そのまま食べます。
・芋茎縄
里芋の茎を味噌汁で煮たあとに乾燥させ、縄状にしたものです。腰に巻きつけて運ぶことができ、そのまま食べることもできます。
白米のご飯茶碗一杯分を150gとすると252kcalとなります。玄米に換算した場合、カロリーは97%となり、244kcalとなります。サムライやニンジャは、玄米を1日2回の食事で茶碗10杯分、つまり玄米だけで2,440kcal摂取していたことになります。日本人男性18〜49歳の1日に必要なエネルギーは、2,650kcalとなり、このカロリーのほとんどを玄米から得ていたのかもしれません。
兵糧丸を現在手軽に調達できる原材料にて、レシピを考案しました。1日分を朝昼晩の3食に分け、食べるだけで厳しい仕事も乗り切れそうです。
- ・原材料と配合量(1日分)
- ・作り方
1 原材料を計り、ボウルに入れて、混合する。
2 水を少しずつ加え、練る。
3 食べやすい大きさにまるめる。
4 蒸し器に入れ、30分前後蒸す。
なお、ニンジャの場合はさらに蓮の実や山芋、桂皮を加えることもあります。
サムライやニンジャの食事は、朝と昼過ぎの2回です。食事の内容は、一汁一菜が基本で、玄米、粟や稗などの雑穀の量が多く、1回の食事で茶碗5杯分を食べています。汁物は、味噌汁や塩汁となり、ご飯にかけて一緒に食べたりします。 おかずは、野菜や海藻、梅干し、漬物、雉の肉、魚の干物、豆腐などさまざまです。
合戦時の代表的な携行食は兵糧丸です。兵糧丸は、米やそば粉、はと麦、きなこ、はちみつ、砂糖などを練ってまるめ、乾燥させたものです。
現在では、どこでも気軽に食事をとることができますが、災害時に備え、家庭ならではの兵糧丸を考案してみてはいかがでしょうか。食品メーカーも非常食開発のきっかけになるかもしれません。
2020年06月30日
【シェフも降参!?】ご飯にも野菜にも大満足のXO醤
香港に出張すると会食時にはかならずXO醤を使用した料理が提供されます。「きのこのXO醤炒め」や「いかのXO醤炒め」、「XO醤やきそば」などどれも絶品です。芳醇な香りが円卓上にただよい、干し貝柱と干し海老のうま味がギュッと凝縮され、ピリリと辛みのきいた奥深い味わいが口の中に広がります。
このXO醤ですが、名前の由来はブランデーです。ブランデーをたしなむ機会に恵まれてはおりませんが、XOとはブランデーの最高の等級となるエクストラオールド(EXTRA OLD)から名付けられてります。高級感を持たせることが目的で、基本的にブランデーは入っていません。ブランデーのXOとなると44〜45年の長期熟成を連想しますが、XO醤には長い熟成期間はありません。また、醤(ジャン)は、中国ではペースト状の調味料の意です。
豆板醤や甜面醤、芝麻醤とは異なり、干しえびや干し貝柱、金華ハムを主要な原材料とするXO醤は、調味料にとどまらず、そのまま食べることもあります。
XO醤を少し加えるだけで、独特な味と風味が広がり、本格派の料理に早変わりします。ご飯や白粥、冷奴にそのままのせて食べたり、野菜サラダにかけることで野菜嫌いでもお箸が進みます。食べるXO醤なる製品も市販され、人気を博しています。
中国の飲食店や食品メーカーによって、XO醤の原材料や製法はさまざまで、製品名は同じでも、味や香りはバリエーション豊かです。日本でもさまざまな食品メーカーが、こぞって製品を販売しています。
原料は、一般的に干しえび、干し貝柱、金華ハム、唐辛子、しょうが、にんにく、植物性油脂などが使われています。ほかの調味料よりも高価格帯となるのは、干しエビ、干し貝柱、金華ハムといた高級な原材料をふんだんに使用しているからです。中華街などへこれらの原材料を卸している問屋やネットでも調達は可能ですが、それなりの値段です。北海道や青森県では、噴火湾産やオホーツク産、陸奥湾産の干しホタテ貝柱を販売している問屋があり、味はうま味が強く高品質ですが、やはり高額です。そのため、ホタテ貝に似た小ぶりなイタヤ貝の貝柱を使用することが多いです。
主要な原材料の特長を紹介します。
・干しえび
アミノ酸に由来するうま味と甘味 が強く、 干すことでさらに凝縮されています。
・干し貝柱
天日干しを繰り返すことで、うま味成分が引き出されます。うま味とコクのある原材料として様々な料理に使用します。
・金華ハム
世界三大ハムの一つに数えられます。生では食べることはなく、料理のだしとして、炒め物や蒸し物などあらゆる料理使用し、塩味とうま味を付与します。中国の上湯(シャンタン)と呼ばれる高級スープの素材としても欠かせません。
一般的なXO醤の製法です。
1 干しえびと干し貝柱を同量の水で一晩かけて戻します。
2 水で戻した干しえびや干し貝柱、金華ハム、唐辛子、しょうが、にんにくをそれぞれみじん切りにします。
3 中火で熱した鍋に、植物性油脂をひき、唐辛子、しょうが、にんにくを香りが立つまで炒めます。
4 3の鍋に干しえび、干し貝柱、金華ハムを入れ、ゆっくりと水分を飛ばします。
5 お好みで、市販品のフライドオニオンや粉砕したピーナッツ、アーモンドなどのナッツ類をトッピングすることで、香ばしさと食感を追加し、ごま油、オイスターソース、豆板醤などを加えて、味を調えます。
XO醤は、干しえびや干し貝柱、金華ハムのうま味が詰まっており、唐辛子の辛みもやみつきとなる高級調味料です。少し加えるだけで、独特な味と風味が広がり、本格派の料理に早変わりします。ご飯や白粥にそのままのせて食べたり、野菜サラダにかけるだけで絶品料理の仲間入りです。
また、XO醤に決められた用途はありません。工夫次第で、さまざまな使い方を創造してみませんか。
2020年06月29日
【中性脂肪を減らす】糖質を制限した食事
健康診断で中性脂肪の数値が高いと糖質を制限しましょうとアドバイスを受けます。糖質とは、消化、吸収され体内でエネルギー源となる炭水化物のことです。糖質制限とは、この炭水化物の摂取を制限し、血糖値を上げない食べ物を摂取することです。食後に血糖値を上昇させるのは、でんぷんなどが体内で分解されることで生成するぶどう糖です。脂質とたんぱく質は、血糖値に影響しません。糖質が少なく食物繊維の多い食品としてはきのこや海藻、野菜などがあります。
糖質を制限すると、体内にある中性脂肪がエネルギー源として使用されます。体内の主なエネルギー源であるぶどう糖が不足すると、体内に蓄積されている中性脂肪が酵素により分解され、ぶどう糖に変えられて、エネルギー源として使用されます。結果として、中性脂肪の減少につながります。また、糖質を制限することで、食後の血糖値の上昇が抑えられます。インスリンは血糖値の上昇により分泌されるホルモンです。食後の血糖値上昇が抑制されると、インスリンの分泌も抑制されます。インスリンは、血糖値を下げるために血液中のぶどう糖を中性脂肪に変換するように働きかけます。すなわち、糖質制限によりインスリンの分泌量が少なくなることで、ぶどう糖が中性脂肪に変換されず、中性脂肪が減少することになります。
また、中性脂肪は、血液によって全身に運ばれエネルギー源となりますが、増え過ぎると内臓脂肪や皮下脂肪として、体内に蓄積され、肥満をはじめさまざまな不調をもたらします。
中高年にもなると代謝も落ち、運動不足もあいまって中性脂肪がつきやすくなります。どのような食材に糖質が多く含まれるのかを、理解する必要があります。
糖質制限の食事をするときには、糖質を含む食品を減らすことになります。減らすべきものは、ご飯やパン、菓子類、甘い飲料などです。一方で体を構成するたんぱく質やビタミン、ミネラル、食物繊維は十分に摂取しなければなりません。
中性脂肪を減らすために、糖質を制限することになりますが、具体的にどのような食事をすれば良いのでしょうか?
まずは、主食となるご飯やパン、ラーメン、パスタ、うどん、そばといった糖質が多い食品を減らします。一方で糖質の少ない中性脂肪を減らすのに効果的な食品を摂取することになります。
・魚を摂る
特にイワシやサバなどの青魚は、ドコサヘキサエン酸(DHA)とエイコサペンタエン酸(EPA)という脂質が多く含まれています。これらは、血液をサラサラにするだけでなく、中性脂肪を下げるという効果も期待できます。
・野菜やきのこ、海藻を摂る
海藻、きのこ、野菜などにはビタミンやミネラル、食物繊維が多く含まれています。特に食物繊維は、コレステロールや中性脂肪が吸収されるのを防ぐ効果があります。
・大豆製品を摂る
大豆は良質な植物性たんぱく質を多く含み、血液中のコレステロールや中性脂肪を減らす効果があります。最近は、小麦ふすまなどの食物繊維や大豆を活用した糖質の制限されたパンが市販されています。
他にもコンニャクを使った麺類などがあります。パンや麺類が食べたいときは、このような糖質を減らした食品を食べることもひとつの方法です。
健康診断で中性脂肪の数値が高いと糖質の制限を指導されます。糖質とは、体内でエネルギー源となる炭水化物です。糖質制限は、炭水化物の摂取を制限し、血糖値を上げない食品を摂ることです。
糖質を制限すると、体内にある中性脂肪がエネルギー源として使用されます。糖質を制限することで、食後の血糖値の上昇とインスリンの分泌が抑制され、結果としてぶどう糖が中性脂肪に変換されず、中性脂肪が減少することになります。また、中性脂肪は、増え過ぎると内臓脂肪や皮下脂肪として、体内に蓄積され、肥満をはじめさまざまな不調をもたらします。
糖質を制限する方法は、主食となるご飯やパンなどの食品を減らし、糖質の少ない中性脂肪を減らすのに効果的な魚や野菜、きのこ、海藻、大豆製品を積極的に摂取することです。
中性脂肪の数値が高い原因の多くは、食べ過ぎなど誤った食生活によるものです。健康診断で中性脂肪の数値の高さを指摘された場合は、食事の内容を見直すことが重要です。
2020年06月28日
【切り札】野菜不足を解消する「クロレラ」
野菜に含まれるビタミンやミネラル、食物繊維は、体の機能を整え維持する上で欠かせない成分です。厚生労働省が実施している「国民健康・栄養調査」によると、平成22年の調査では、生活習慣病予防のための取り組みとして、「野菜をたくさん食べるようにしている」と回答した人は、男性約45%、女性約60%にのぼります。
野菜類の1日当たりの目標摂取量は、350g以上です。しかしながら、平成30年の同調査での1日の野菜類平均摂取量によると、成人男性で約290g、成人女性で約270gとなっています。特に20〜30歳代は男性で約260g、女性で約240gと成人の平均より、約30gも少ない量になっています。
これは、野菜が健康に良いことは知っているけれども、十分に食べることができていないことを示しています。
農水省の調査によると、野菜不足をどのような方法で解決したいかという質問に対し、「家庭の食事で、野菜の量を多くする」という回答が、全体の50%弱を占めています。家庭での食事で、野菜不足を補おうとする半面、外食やコンビニ、スーパーでお弁当を求める傾向が顕著で、家庭での食事の機会自体が減少しています。
外食やコンビニ、スーパーのお弁当が多くなってしまうと、どうしても野菜が不足しがちで、ビタミンやミネラル、食物繊維の欠乏をきたします。このことは、腸内環境の悪化や免疫力の低下、糖質、脂質の代謝機能低下、老廃物の蓄積をはじめ、さまざまなトラブルを引き起こしかねません。
クロレラは、生命が誕生した30億年以上も前から生息しており、直径千分の数ミリの単細胞植物です。クロレラの約60%がたんぱく質で、ビタミンやミネラル、食物繊維、葉緑素などを豊富に含みます。このため、生命の維持に必要なたんぱく質と野菜に多く含まれるビタミンやミネラル、食物繊維、葉緑素を補うことができます。
クロレラはさまざまな環境の変化に順応し、現代まで生き続けています。主な理由は、光合成能力と繁殖力が高いことです。細胞ひとつが、20〜24時間ごとに、4つの細胞に分裂して増殖します。そのため、重要な食料資源として、大量に培養されています。ちなみに人の場合、年齢にもよりますが腸の微絨毛の細胞は約1日、肝臓の細胞は1ヶ月、骨の細胞は2〜3年で全て入れ替わります。
また、クロレラの成分には下記の効果が期待されます。
・免疫力を高める効果
・血圧やコレステロール値改善効果
・肝機能の改善効果
・疲労回復効果
・抗酸化効果
・便秘解消効果
・骨や歯を丈夫にする効果
なお、消化吸収の点から、クロレラの細胞壁(細胞を支える働きがあります)が破砕されている方が好ましいです。
野菜に含まれるビタミンやミネラル、食物繊維は、健康を維持する上で欠かせない成分です。平成22年の厚生労働省の調査によると、野菜を積極的に摂取しようと考えている人の割合は、男性約45%、女性約60%にのぼります。
野菜類の1日当たりの目標摂取量は350g以上ですが、残念なことに平成30年の厚生労働省の調査によると、1日の野菜類の平均摂取量は、成人男性で約290g、成人女性で約270gとなり、不足しています。
つまり、野菜が健康に良いことは知りつつも、十分に食べることができていない状況です。
この野菜不足を補うためにクロレラは最適な食品です。クロレラは、約60%がたんぱく質で、ビタミンやミネラル、食物繊維、葉緑素などを豊富に含みます。このため、健康を維持するために必要なたんぱく質、そして野菜に多く含まれるビタミンやミネラル、食物繊維を補うことができます。これらの成分を摂取することで、免疫力の向上や疲労回復、便秘解消などさまざまな効果が期待されます。
野菜不足かなと感じたら、クロレラを試してみてはいかがでしょうか。