2020年07月01日
【海外認知率95%以上】サムライとニンジャとその食事
海外の食品メーカーを視察する機会に恵まれ、雑談する中で、まれにサムライやニンジャの話になります。あるアンケート調査によると海外でのサムライの認知度も、ニンジャに認知度も95%以上となり、もはや世界共通語となっています。映画やアニメの影響により、海外でサムライとニンジャは大人気です。ところで、日本の歴史に想いを馳せると、当時のサムライやニンジャははどのような食生活を営んでいたのでしょうか。
戦国時代の食事は、朝と昼過ぎの2回です。あまり身分の高くないサムライの食事内容は、一汁一菜が基本で、玄米、粟や稗などの雑穀の量が多く、1回の食事で茶碗5杯分を食べています。汁物は、味噌汁や塩汁となり、ご飯にかけて一緒に食べたりします。 おかずは、野菜や海藻、梅干し、漬物、雉の肉、魚の干物、豆腐などさまざまですが、おかずのない食事も多かったようです。サムライにとって、玄米、味噌汁、そしておかずのある食事は、ご馳走だったかもしれません。
玄米は、炭水化物がエネルギー源になるために必要なビタミンB1を含むため、脚気という足がしびれたりむくんだりする症状を予防することができました。
また、サムライは、体を動かすことが多いため、濃い味付けを好み、塩や味噌などの調味料が活躍しています。 ニンジャについては、あまり記録が残っていないようです。ですが、普段はサムライと同様に玄米をはじめとした穀物や味噌汁、野菜などを食べていたと推察されます。
出陣前には、領主からサムライに対し、白米や味噌、山海の珍味、酒が振舞われます。食事にありつけるため、貧しいサムライは、家族連れで参加することもありました。
サムライは、合戦に向け、携行食を用意します。これらの携行食は、腰にぶら下げるなどして持ち歩かれました。
携行食の内容は、地域によってもさまざまです。
・乾飯
米などの穀物を炊いた後、乾燥させて保存性を高め、携行食とします。食事のときは、汁物と一緒に食べます。
・兵糧丸
兵糧丸は、米やそば粉、はと麦、きなこ、はちみつ、砂糖などを練ってまるめ、乾燥させたものです。米粉やそば粉に含まれる糖質は、体内でぶどう糖まで分解され、エネルギー源となります。ニンジャも兵糧丸を携行し、活動をしていました。現代においても、兵糧丸は災害時などの非常食として利用できるかもしれません。
・味噌玉
味噌にすりおろした生姜や酒を混ぜて焼き、まるめたものです。水で溶くことで、味噌汁にしたり、そのまま食べます。
・芋茎縄
里芋の茎を味噌汁で煮たあとに乾燥させ、縄状にしたものです。腰に巻きつけて運ぶことができ、そのまま食べることもできます。
白米のご飯茶碗一杯分を150gとすると252kcalとなります。玄米に換算した場合、カロリーは97%となり、244kcalとなります。サムライやニンジャは、玄米を1日2回の食事で茶碗10杯分、つまり玄米だけで2,440kcal摂取していたことになります。日本人男性18〜49歳の1日に必要なエネルギーは、2,650kcalとなり、このカロリーのほとんどを玄米から得ていたのかもしれません。
兵糧丸を現在手軽に調達できる原材料にて、レシピを考案しました。1日分を朝昼晩の3食に分け、食べるだけで厳しい仕事も乗り切れそうです。
- ・原材料と配合量(1日分)
- ・作り方
1 原材料を計り、ボウルに入れて、混合する。
2 水を少しずつ加え、練る。
3 食べやすい大きさにまるめる。
4 蒸し器に入れ、30分前後蒸す。
なお、ニンジャの場合はさらに蓮の実や山芋、桂皮を加えることもあります。
サムライやニンジャの食事は、朝と昼過ぎの2回です。食事の内容は、一汁一菜が基本で、玄米、粟や稗などの雑穀の量が多く、1回の食事で茶碗5杯分を食べています。汁物は、味噌汁や塩汁となり、ご飯にかけて一緒に食べたりします。 おかずは、野菜や海藻、梅干し、漬物、雉の肉、魚の干物、豆腐などさまざまです。
合戦時の代表的な携行食は兵糧丸です。兵糧丸は、米やそば粉、はと麦、きなこ、はちみつ、砂糖などを練ってまるめ、乾燥させたものです。
現在では、どこでも気軽に食事をとることができますが、災害時に備え、家庭ならではの兵糧丸を考案してみてはいかがでしょうか。食品メーカーも非常食開発のきっかけになるかもしれません。
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