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2021年04月06日

【野菜嫌いでも】サラダを食べたくなるドレッシング


 洋麺屋ピエトロでは、お客様に熱々で茹で立ての本格的なパスタを食べてもらいたいとの思いがあり、乾麺の状態から茹でていました。そのため、来店したお客様の前にパスタが出されるまでに時間が掛かりました。





 パスタを出すまでにかかる時間を何とか楽しんでもらいたいと考えた結果、野菜サラダを提供することにしました。その際使われたドレッシングが、ピエトロドレッシングです。





 ピエトロドレッシングをかけると、野菜嫌いの子どもがお店でならサラダを食べると言われるほど好評でした。お客様から家庭でも使いたいとの要望を数多くもらうことで、空のワインボトルにドレッシングを入れて、おすそ分けをするようになりました。1981年にはドレッシングの店頭販売を開始したところ、ピエトロドレッシングの味は口コミで広がりました。





 手作業による生産では、ますます高まる需要を満たすことができなくなり、生産拠点の確保が急務となりました。そのため、ドレッシング生産工場の建設し、1990年に稼働、生産を始めました。生産の自動化と言っても、装置に任せている工程は、原材料の撹拌と充填のみです。1度に大量に生産すると、加工時間などが異なることから、味がブレてしまうリスクがあります。厨房の味を忠実に再現するためには、同じサイズの什器を使う必要がありました。





 ピエトロドレッシングの1番の特徴は、レストランの厨房で作り立てを提供していたように、加熱処理をしない生タイプのドレッシングであることです。加熱処理した製品と比べると、賞味期限がかなり短くなりますが、玉ねぎやしょう油などの原材料のうま味や風味が最大限に引き出された創業時からの伝統の製法を守り続けています。





 今や食卓にサラダは欠かせません。その歴史は古く、古代ギリシャ時代に野草に塩をふって食べたのが、そのルーツといわれています。日本にサラダが登場するのは、欧米の食習慣が入ってきた明治以降です。さらに家庭の食卓にのぼるようになったのは戦後になってからです。サラダの普及には、それまで加熱した野菜を食べていた日本人が、生野菜を食べるようになったことが大きく影響しています。





 ドレッシングやマヨネーズが販売されることによって、サラダはより手軽な料理になりました。今では、和風、中華、エスニックなどさまざまなテイストのドレッシングが店頭に並んでいます。新鮮な生野菜やゆで野菜と組み合わせて、さまざまなサラダの世界を楽しむことができます。



お客様を飽きさせない工夫から誕生


 ピエトロの創業者は、1980年に福岡市中央区天神にパスタ専門店の洋麺屋ピエトロを開業しました。小さなワンフロアの店舗で、席数は36席でした。店では、お客様に熱々で茹で立ての本格的なパスタを食べてもらいたいとの思いがあり、乾麺の状態から茹でていました。そのため、来店したお客様の前にパスタが出されるまでに時間が掛かりました。





 九州は福岡といえば、博多ラーメンに代表されるようにラーメン文化が根付いている土地柄です。ラーメンは、注文を受けてから出されるまであまり時間がかかりません。そのためか、食べ物が出てくるまで、ある程度待つことにあまり慣れていません。パスタを出すまでにかかる時間を何とか楽しんでもらいたいと考えた結果、野菜サラダを提供することにしました。その際使われたドレッシングが、ピエトロドレッシングです。





 当時、サラダにかけるドレッシングは、フレンチ・ドレッシングのように酸味のある味が主流でしたが、洋麺屋ピエトロが使ったのはしょう油でした。洋麺屋ピエトロのメニューとしては、ご飯に合うものはパスタにも合うはずと仮説を立て、この頃としては珍しいタラコ、高菜、納豆などを具材にしたパスタをつくっていました。ドレッシングにおいても、この考えを用いることで、日本人に馴染みのあるしょう油をチョイスしています。しょう油ベースの味に、玉ねぎ、オリーブ、マスタードなどの香辛料を混ぜ合わせ、和と洋を融合させたドレッシングができあがりました。



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きっかけはお客様からの要望


 ピエトロドレッシングをかけると、野菜嫌いの子どもがお店でならサラダを食べると言われるほど好評でした。





 お客様から家庭でも使いたいとの要望を数多くもらうことで、空のワインボトルにドレッシングを入れて、おすそ分けをするようになりました。1981年にはドレッシングの店頭販売を開始したところ、ピエトロドレッシングの味は口コミで広がり、1983年に福岡市内の百貨店から声がかかって、外販にも踏み出しました。





 もっとも当時は、生産設備が不十分なため、玉ねぎを切るなどすべての工程は手作業に頼らざるを得ませんでした。昼間はレストランを営業し、閉店してから近くのスペースを借りて、朝が明ける頃までドレッシングをつくる日々が続きます。1990年に生産工場をつくるまでこの状態が続きました。このころの苦労は計り知れませんが、これが今の基盤になっています。



店舗のレシピを再現するために


 手作業による生産では、ますます高まる需要を満たすことができなくなり、生産拠点の確保が急務となりました。そのため、ドレッシング生産工場の建設し、1990年に稼働、生産を始めました。





 ピエトロの工場は、大きな厨房と呼ばれています。生産の自動化と言っても、装置に任せている工程は、原材料の撹拌と充填のみです。





 玉ねぎは、水分の蒸発を避けるために刻む直前までヘタを取りません。今でも人の手でヘタを切り取り、内部が傷んでいないかを人の目でチェックしています。





 1度に仕込む量は、280mlの場合でおおよそ170本分に限られています。これは、店舗の厨房で使っていた寸胴鍋と同じサイズの鍋を工場でも使っているからです。1度に大量に生産すると、加工時間などが異なることから、味がブレてしまうリスクがあります。厨房の味を忠実に再現するためには、同じサイズの什器を使う必要がありました。





 ピエトロドレッシングの1番の特徴は、レストランの厨房で作り立てを提供していたように、加熱処理をしない生タイプのドレッシングであることです。加熱処理した製品と比べると、賞味期限がかなり短くなり、スーパーなどではロスの発生や管理が難しくなりますが、玉ねぎやしょう油などの原材料のうま味や風味が最大限に引き出された創業時からの伝統の製法を守り続けています。



変えずに守り続ける努力


 1990年にドレッシング生産工場が稼働すると、本格的な全国展開を開始しました。ピエトロドレッシングを中心とした食品事業の売上高は50億を超え、売上構成のおおよそ50%を占めるまでに成長しています。これは、伝統の味を変えずに守り続ける努力をしてきたからこそ、ついてきた結果であると言えます。





 工程の多くを自動化すれば、売り上げも自ずと高くなるかもしれません。しかし、どれだけ手間がかかっても、変えてはいけない点があります。それが末永くお客様に愛されている秘訣です。





 一方、伝統のレシピに拘泥し、変化を嫌っているわけではありません。健康志向の高まりを受け、油分をカットした製品を販売しています。この製品では、油を減らした分、寒天を加えるなど野菜とからみやすいように工夫しています。



サラダとドレッシングの歴史


 今や食卓にサラダは欠かせません。その歴史は古く、古代ギリシャ時代に野草に塩をふって食べたのが、そのルーツといわれています。古代ローマ時代になるとさまざまなサラダが登場し、生野菜やゆで野菜にハーブを添え、酢やオリーブオイルのほか、魚を塩漬けにしたもので味付けしていました。大航海時代には、南アメリカからトマト、ピーマン、じゃがいもなどがヨーロッパにもたらされました。その影響もあって、使われる野菜も味付けの方法もさらにバリエーションを増しながら、ヨーロッパ中に普及しています。





 日本にサラダが登場するのは、欧米の食習慣が入ってきた明治以降です。さらに家庭の食卓にのぼるようになったのは戦後になってからです。サラダの普及には、それまで加熱した野菜を食べていた日本人が、生野菜を食べるようになったことが大きく影響しています。





 日本での野菜の生食は、とんかつに添えたキャベツのせん切りが始まりとされています。その後、レタスやトマトなど生食に適した野菜が次々と普及し、サラダに使われるようになりました。特にサラダのベースとして確固たる地位を築いているレタスの登場は、日本のサラダ史上画期的なことでした。もちろん、物流が発達することで、新鮮な野菜が豊富に供給されるようになったことも、サラダが一般家庭に定着した理由のひとつです。





 サラダの歴史で欠かせないのがドレッシングです。ドレッシングの語源は、着せるや飾るを意味するドレス(dress)です。フレンチ・ドレッシングのようなオイルと酢を組み合わせたものは古代ローマ時代からあり、マヨネーズは18世紀のフランスでつくられたとされています。





 ドレッシングやマヨネーズが販売されることによって、サラダはより手軽な料理になりました。今では、和風、中華、エスニックなどさまざまなテイストのドレッシングが店頭に並んでいます。新鮮な生野菜やゆで野菜と組み合わせて、さまざまなサラダの世界を楽しむことができます。



まとめ


 洋麺屋ピエトロでは、お客様に熱々で茹で立ての本格的なパスタを食べてもらいたいとの思いがあり、乾麺の状態から茹でていました。そのため、来店したお客様の前にパスタが出されるまでに時間が掛かりました。





 パスタを出すまでにかかる時間を何とか楽しんでもらいたいと考えた結果、野菜サラダを提供することにしました。その際使われたドレッシングが、ピエトロドレッシングです。





 ピエトロドレッシングをかけると、野菜嫌いの子どもがお店でならサラダを食べると言われるほど好評でした。お客様から家庭でも使いたいとの要望を数多くもらうことで、空のワインボトルにドレッシングを入れて、おすそ分けをするようになりました。1981年にはドレッシングの店頭販売を開始したところ、ピエトロドレッシングの味は口コミで広がりました。





 手作業による生産では、ますます高まる需要を満たすことができなくなり、生産拠点の確保が急務となりました。そのため、ドレッシング生産工場の建設し、1990年に稼働、生産を始めました。生産の自動化と言っても、装置に任せている工程は、原材料の撹拌と充填のみです。1度に大量に生産すると、加工時間などが異なることから、味がブレてしまうリスクがあります。厨房の味を忠実に再現するためには、同じサイズの什器を使う必要がありました。





 ピエトロドレッシングの1番の特徴は、レストランの厨房で作り立てを提供していたように、加熱処理をしない生タイプのドレッシングであることです。加熱処理した製品と比べると、賞味期限がかなり短くなりますが、玉ねぎやしょう油などの原材料のうま味や風味が最大限に引き出された創業時からの伝統の製法を守り続けています。





 今や食卓にサラダは欠かせません。その歴史は古く、古代ギリシャ時代に野草に塩をふって食べたのが、そのルーツといわれています。日本にサラダが登場するのは、欧米の食習慣が入ってきた明治以降です。さらに家庭の食卓にのぼるようになったのは戦後になってからです。サラダの普及には、それまで加熱した野菜を食べていた日本人が、生野菜を食べるようになったことが大きく影響しています。





 ドレッシングやマヨネーズが販売されることによって、サラダはより手軽な料理になりました。今では、和風、中華、エスニックなどさまざまなテイストのドレッシングが店頭に並んでいます。新鮮な生野菜やゆで野菜と組み合わせて、さまざまなサラダの世界を楽しむことができます。



posted by Kaoru at 05:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 食品の開発
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