2020年07月03日
【検証済】アガリクスの安全性と免疫力への影響
中国の雲南省昆明市を訪れると必ずきのこ市場に立ち寄ります。雲南省では、海抜や気温によって採れるきのこの種類が豊富で、昆明のきのこ市場には、アガリクスやポルチーニ、レイシ、キヌガサタケ、マツタケ、ヤマブシタケ、シイタケなど雲南省全土から新鮮なきのこが集まることになります。市場の中は、ポルチーニやマツタケをはじめとしたきのこの香りが漂っています。ちなみに昆明市から地方に延びる高速道路から見る家々には、壁面にきのこの絵が描かれています。
雲南省名物きのこ鍋のお店に入ると入口付近のショーケースにさまざまなきのこが並んでいます。アガリクスやポルチーニ、キヌガサタケ、ヤマブシタケ、シイタケ、その他もろもろのきのこを選び、しばらくするときのこ鍋が円卓の上に置かれます。丸鶏がベースのスープにはきのこのうま味が広がり、きのこの味はもちろんのこと、香りや食感を心おきなく堪能します。日本ではあまりみかけませんが、流行る可能性を秘めたメニューです。
きのこ鍋などで中国では普通に食されているこのアガリクスは、日本においてアガリクスという名称にて一般的に知られていますが、標準和名はカワリハラタケもしくはヒメマツタケといい、マッシュルームと同じハラタケ科に属するきのこです。
今までに厚生労働省にアガリクスを含む製品による健康被害が明らかとなった事例が報告されたことはありませんが、肝障害の疑い等の事例が報道されたことがあります。アガリクスの乾燥品や抽出したものを粉末化、造粒、打錠した健康製品が広く食品として販売されています。
厚生労働省では、広く市場に流通していた製造方法が異なる代表的な3つのアガリクスを含む健康製品について、ラットを用いた試験を行い、発がんを促進する作用を確認する試験を行ったところ、そのうちのひとつから発がんを促進する作用が認められ、製品の自主的な販売停止と回収を行うことになりました。ほかの2製品については、発がんを促進する作用は認められていません。この試験結果は、ただちにアガリクスを含む製品全体に発がんを促進する作用が疑われるというものではありません。また、食品安全基本法第8条や食品衛生法第3条により、製造業者もしくは販売業者等は、自ら販売する食品の安全性を確保する必要があることが規定されており、自らの責任において、製品の安全性について確認する必要があります。
その後も各製造業者や販売業者が法規に基づいて、人での安全性試験で十分な安全性を確保した上で、アガリクスの健康食品の販売を継続しております。なお、人での安全性試験とは、@正常高値血圧者および軽症高血圧者に対するアガリクスの長期摂取の安全性試験、A健常者に対するアガリクスの過剰量摂取の安全性試験、B正常高血圧者に対するアガリクスの過剰摂取の安全性試験となり、全ての試験でアガリクス摂取による有害事象は見られず、十分な安全性が確認されています。
また、動物実験ではアガリクスの主にβ-グルカンという成分に免疫力を高める効果あると報告されています。
アガリクスには、β-グルカンをはじめさまざまな機能性成分が含まれております。
・β-グルカン
アガリクスの有効成分として最もよく知られているのがβ-グルカンです。β-グルカンは、ぶどう糖を主成分とし、免疫力を高める働きがあると言われています。
・エルゴステロール
エルゴステロールは、きのこなどの菌類に含まれる脂溶性の成分です。摂取した場合、皮膚で光と熱とによりビタミンDに変換されると考えられています。
・ピログルタミン酸
アガリクスに含まれるアミノ酸の一種で、免疫力を高める効果があるそうです。
このことから、アガリクスは免疫力を高め、さまざまな症状に対する予防効果が期待できる食品と言えます。
一時期は問題となることもありましたが、現在では人での安全性も確認され、多くの研究により、アガリクスに含まれるβ-グルカンなどに免疫力を高める可能性があることが報告されています。
日本国内でも自社栽培により、高品質なアガリクスの生産がおこなわれています。免疫力を高め、さまざまな症状に対する予防にアガリクスの健康食品を試してみてはいかがでしょうか。
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