2010年05月28日
高級マンションがアウトレットマンションに変貌
港区高輪4丁目の「グランスイート高輪」が売主(開発会社)であった大手商社M社が売れ残りを買取再販業者に一括売却して、買い取ったE社が再販売を始めたようです。
しかしながら、4月に再販売を始めたようですが、まだ3戸売れ残っているようです。
以下ご参照下さい。
所在:港区高輪4丁目
名称:グランスイート高輪
戸数:15戸
構造・規模:RC造地上9階地下1階
専有面積:49.10平米〜121.08平米
完成時期:平成21年11月
このプロジェクトがうまくいかなかった要因は以下の通りであろうと推察します。
1.そもそもの価格設定(相場・市場の見誤り) ⇒ 3億円の住戸の場合には坪単価819万円
2.小規模(15戸)なので、管理費・積立金などのランニングコストが相当高額である点
3.プラン設定の誤り(顧客ターゲットとのミスマッチ)
広告に記載されている3戸の価格について
1.49.10平米(1LDK)5,510万円 ⇒ 新価格 4,980万円(▲9.6%)
2.109.39平米(2LDK)19,800万円 ⇒ 新価格 14,800万円(▲25.2%)
3.121.08平米(1LDK+DEN)30,000万円 ⇒ 新価格 15,800万円(▲47,3%)
驚きの価格設定ですね。最初に定価で購入された方はどのように感じられているのでしょうか?
大手M社という企業のブランドを信じて購入された方などは、恐らくは裏切られた気持ちを持たれているかもしれませんね。
しかしながら、事業者が作成する重要事項説明書には、「売主は販売開始後一定期間を経過してもなお在庫(売れ残りの住戸)が存在している場合には、事業者(売主)は当該住戸を賃貸運用若しくは売却することがあります」というような内容での容認事項という内容を記載して説明をしているのです。
概ね、完成して1年程度経過しても売れ残ってしまった場合には、会社にもよりますが一括で在庫を処分するという方法を採る会社はありますね。(但し、業界内では失敗したプロジェクトであることが、明白となってしまいますが。)
一番の犠牲者は最初に定価で購入してしまった人たちです。
このような致命的なミス(選択の誤り)を犯さない為には、事前の入念なリサーチをご自分で行うか、若しくは信頼できるプロ(専門家)のアドバイスを受けるかなどで、うまくリスクを回避することを考えるべきでしょう。
マンション購入での失敗は避けたいものです。一度の失敗が致命的なダメージとなります。リスクマネジメントの重要性を十分ご認識いただくことが、成功への近道かもしれません。
以上
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