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2024年03月19日

1104番:アルルの女(31)(最終回)


アルルの女(最終回)
L'ARLÉSIENNE
アルルの女



−−−−−−−−−−【31】−−−−−−−−−−−−−−−

Ce matin-là, les gens du village se demandèrent *1
qui *2 pouvait *3 crier ainsi, là-bas*⁴, du côté du*⁵
mas d'Estève ... 
C' était dans la cour, devant la table de pierre
couverte de rosée et de sang, la mère toute nue
qui se lamentait, avec son enfant mort sur ses bras.

(Fine)
  

−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−
  
その朝、村人たちは、エステーヴさんの家の方で、誰があんなに
泣き叫んでいるのだろうと、互いに尋ね合った。
それは庭の中で朝露と血で覆われた石のテーブルの前に
死んだ息子を両腕に抱き、裸同然で、嘆き悲しむ母親の叫び
声だった。
(完)


  
−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−

*1  再帰代名詞は文中で様々な役目を持つが、ここでは、
  相互用法で、村人たちが、互いに尋ねあったという
  解釈が妥当です。
*2 qui donc の意味。一体全体誰が〜
*3 「qui peut crier / 誰が泣いているのだろう」主節が
  過去(単純過去)なので時制の一致を受けて、
  qui pouvait crier となっている。 
*⁴ là-bas「向こうで」と先に大雑把に言っておいて、
 「農家の方で」と詳しく言い直すのが自然な言い方です。
*⁵ du côté de ~ 〜の方に、〜の方で、
  du côté de + le mas  エステーヴさんの家の方で


−−−−−−−−−−−≪感想≫−−−−−−−−−−−−−−−
  
痛ましいお話でした。死んでしまうぐらいなら、
たとえ、ふしだらな女だと言われてもいいから、連れ添い
たかったですね。
母親がその話を切り出したときに、エステーヴさんも賛成
してあげればよかったのですが。やはり、世間体が気にな
ったのでしょうか。
今の時代なら、その点は自由ですが、この当時では、それが
できなかったのかもしれませんね。痛ましいです。


1103番:ボヴァリー夫人(28)


Gustave Flabert
Madam Bovary
ボヴァリー夫人

ボヴァリー夫人(28)


       
−−−−−−−−【28】−−−−−−−−−−−−−−

Une fois marié, il vécut deux ou trois ans
sur la fortune de sa femme, dînant bien, se
levant tard, fumant dans de grandes pipes en
porcelaine, ne rentrant le soir qu'après le spec-
tacle et fréquentant les cafés.



.−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−

一度結婚してしまうと、彼は妻の財産で2~3年暮らした.
美味いものを食べて、朝は遅く起きて、陶製の大きなパ
イプでタバコを吸い、夜は芝居がはねてから、カフェの
常連であった.



−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−

sur:(前) 辞書には[〜の上に]という意味になってい
  るが、こういう場合のsur は「〜に寄りかかって、
  あてにして」という意味になります.英語のon と
同じです.「〜を基に」「〜を食べて」などの意味も
上乗せされています.
une fois marié:(分詞節) 一度結婚してしまうと
分詞がないのに分詞節とは、ayant [エィヤン]が脱落
したもので、Ayant une fois marié が元の形.

1102番:ナナ(18)(エミール・ゾラ)


Émile Zola
−Nana−

ナナ(18)


−−−−−−−−−【18】−−−−−−−−−−−−−−−−−

Des roulements de voiture s'arrêtaient court,
des portières se refermaient bruyamment, et
du monde entrait, par petits groupes, station-
nant devant le contrôle, montant au fond, le
double escalier, où les femmes s'attardaient
avec un balancement de taille. .



...−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−
 
車の車輪の音が急に止まり、車のドアがバタンと騒々し
く閉まったりしていた.そうして、みんなは三々五々、
小グループごとに館内に入ってきては、検札カウンター
で立ち止まり、奥に進んで二重階段を登るという風であ
った.


...−−−−−−−−⦅語句⦆−−−−−−−−−−−−−−−

roulement:(m) ❶転がすこと、回転;
   ❷車の走る音、車輪のひびき、
court:(副) ❶短く;❷突然、急に、
portière:(f) (乗り物の)扉、昇降口
se refermaient:(半過去3複) < se refermer (pr) 閉まる
閉じる
bruyamment:[ブリュイヤマン](副) 大きな音を出して、
   騒々しく、
entrait:(半過去3単) < entrer (自) 入る
par petits groupes:小人数ずつ、少人数に分かれて、
stationnant:(p.pré) < stationner (自)(人が)止まる
   (車が)止まる、駐車する
contrôle:劇場入口の検札所
devant le contrôle:検札所前
au fond:突き当りで
double:(形) 二重の
escalier:(m) 階段
double escalier:(辞書不掲載語) 訳せば「二重階段」と
なるが、まさかネズミが通れる高さの二重構造で
はあるいまい.おそらくX状になっていて、こち
ら側が登り専用とすれば反対側から来る階段は下
り専用なのであろう.
s'attardaient:(3複) < s'attarder (pr) (à に) 手間取る
   ひまどる、遅れる、ぐずぐずする、長居する
balancement:(m) ❶揺れること、❷ためらい、❸配置の
   均衡、
taille:(f) 身長、大きさ、ウエスト、腰回り
avec un balancement de taille:身に着けていた夜会用の
服が揺れて、それを抑えながら登るのにぐずつい
たのであろう.


2024年03月18日

1101番:ナナ(17)


Émile Zola
−Nana−

ナナ(17)


−−−−−−−−−【17】−−−−−−−−−−−−−−−−−

Par les trois grilles ouvertes, on voyait passer
la vie ardente des boulevards qui grouillaient
et flambaient sous la belle nuit d'avril.


..−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−−

3つの開かれた格子扉の出入り口からは、4月の晴れた
夜空の下、大通りを行き交う人々の活気溢れる姿が見ら
れた.


..−−−−−−−−−⦅語句⦆−−−−−−−−−−−−−−−

grille:[グリーユ](f) 鉄格子(の門)、(公園などの)鉄柵、
ardent(e):(形) 熱い、燃えるような、❷激しい、熱烈な、
   ❸[à に]熱心な、情熱的な
flambaient:(3複半過去) < flamber (自) 燃え上がる、
   炎を上げて燃える、
boulevard:[ブールヴァール](m) 並木のある大通り、
  (昔の城壁跡にできた環状道路)
vie:(f) 生命、生気、活気
la vie ardente des boulevards:大通りの活気溢れる人の姿



−−−−−−−−−≪解釈≫−−−−−−−−−−−−−−−

日本語に二字熟語、四字熟語があるように、フランス語
の文章解釈は、結構これに似ていて、解釈できなければ
ちんぷんかんぷんになります.
on voyait passer la vie ardente des boulevards.

まず、直訳しますと、大通りの燃えるような活気が見え
た.まあ、これでわからないということはありませんが、
もっと親切に日本語に沿わせると、まずpasser.「活気」
が通り過ぎるというのは変てこです.ここは活気あふれ
る人の姿が行き交うこと.それがon voyait 見えたわけ
です.



1100番:3月16日(土)はお通夜でした



お通夜でございます.




本来お通夜は、字の如く「夜を通す」だから夜通し、死者のそばに

いてあげるものでございます.ここでパソコン打っているのはお通

夜の精神に反するのであります.では「夜伽(よとぎ)」という言

葉にすればどうか?残念ながら、これも夜を徹して死者のそばにい

るというのが基本概念であります.



しかし不思議なことに、そのお通夜を死者本人が、死の1日前にや

っていたという、超ファイン・プレーを父はやってのけました.





3月13日(水)、いつものように「おやすみなさい」と言って私

は二階の部屋に上がった.午後9時半のことだった.いつものように、

語学学習(どちらかというと誤学学習)をして私自身の就寝時間、

午後11時に一階に降りて行ったら、父は寝ていません.



「お父さん、寝なくちゃ、デイで疲れているでしょ?寝ましょうね.」



「うん、わかったよ」



そう言っていたので、そのまま私も部屋に上がって寝ました.真夜中

(2時半ごろ)に降りていった(我が家はトイレは1階).そしたら

父は寝ずに起きている.ストーブに両手をかざして、ちょこんとベッ

ドに座っている.



「寝れないのかい?」



そう言って熱いお茶を入れてやった.私は眠たいので寝に上がった.

早朝5時半ごろ、降りていったら、父は依然ストーブに座ったままだ

った.



かくして、父は夜を徹してストーブの前で座っていた.



これが今思うと、自分の一生を振り返っていたのではないかというこ

となのです.

96年3か月の生涯を1夜で回想していたのかもしれない.

3月16日はお通夜でした





死顔は満足そうな顔立ちです.まあまあよかった人生じゃなかと思います.

息子が頼りないことを除いては、憂いのない人生だったのかと思います.



その頼りない息子は今、ブログで日記を書いています.

1099番:「湖畔」(42)(シュトルム作)


湖畔(42)
IMMENSEE(42)


−−−−−−−−−【42】−−−−−−−−−−−−−−−

−−Bald darauf kam er in eine andere Schule;
hier schloß er manche neue Kameradschaft mit
Knaben seines Alters; aber sein Verkehr mit
Elisabeth wurde dadurch nicht gestört.


−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−

−−ほどなくそれからラインハルトは、ある別の学校に
やって来た.かの地にて彼は自分と同年代の少年たちと
多くの新しい友人関係を結んだ.しかし彼のエリーザベ
ットとの交際もそれによって乱されることはありません
でした.


−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−

darauf:(副) ❶その上に;❷それに続いて、
schloß:(過去形) < schließen (他/自) 閉める、閉まる
 ここでは(他)(契約、関係など⁴ を) mit(〜と)結ぶ
schließen−−schloß−−geschloßen
manch:(形) たくさんの、かなりの数の
   本文語尾e は強変化女性4格語尾
die Kameradschaft:仲間同士の友情、友人関係、
   仲間意識;
   テキストではKamreradはKlassenkamerad (クラス
   メート)として使っていて、クラスでいっぱい
   友だちを作ったということ.
der Knabe:(弱n)[文語] 男の子、少年
   (男性名詞なので単数1格以外すべてKnaben)
文語、古語に属するので普通にはJunge を使う. 
das Alter:(n) 年齢、年数
Knaben seines Alters:彼の年齢の少年たち
      →彼と同年代の少年たち
mit Knaben seines Alters:彼と同年代の少年たちと
neue Kameradschaft:新しい友情関係を
(強変化女性形格語尾は1格と4格が同形)
manche neue Kameradschaft mit Knaben seines Alters:
彼と同年代の少年たちと多くの新しい友情関係

manche neue Kameradschaft mit Knaben seines Alters
schließen:彼と同年代の少年たちと多くの新しい友情関
    係を結ぶ 
Er schloß manche neue Kameradschaft mit Knaben seines
Alters. / 彼は自分と同年代の少年たちと多くの新しい
    友情関係を結んだ.
der Verkehr:(_s / 複なし) ❶交際、つき合い;
    ❷交通、通行、往来
gestört:[ゲシュテーアト](過去分詞) < stören
stören:(他)[...⁴の]邪魔をする;(4格を)妨害する、乱す
Ich hoffe, ich störe Sie n icht. / お邪魔でなければ
   いいのですが.
den Unterricht stören / 授業を妨害する
stören werden:(受身) 乱される 
Sein Verkehr mit ihr wird stören / 彼の彼女との交際は
邪魔される
Sein Verkehr mit ihr wird dadurch stören / 彼の彼女との交
際はそれによって邪魔される
Sein Verkehr mit ihr wird dadurch stören. / 彼の彼女との
交際がそれによって乱されるということはない.
Sein Verkehr mit ihr wurde dadurch stören. / 彼の彼女との
   交際がそれによって妨げられるということは
なかった.



1098番:ロンドリ姉妹(38)


ロンドリ姉妹(38)



−−−−−−−【38】−−−−−−−−−−−−−−−

Chacun de nous d'ailleurs garde dans les
traits, sous la ligne humaine, un type d'animal,
comme la marque de sa race prtimitive.


.−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−

そもそも私たちの誰もが、顔立ちの中に、家系の下に
古代の種の名残として動物の特徴を保持しているもの
なのだ.


..−−−−−−−−⦅語句⦆−−−−−−−−−−−−−−−−

d'ailleurs:❶さらに、それに、その上、そもそも;
❷もっとも、ただし、しかし、
❸確かに〜なのだが
traits:(複数) 顔立ち、相貌;< trait (m) 線
特色、
certainement:(副) たしかに
marque:(f) 跡、証拠、特徴、名残り
race:(f) ❶人種、❷種、種族
primitif(ve):(形) 原始の、未開の、最初の;
  基本の、根本の
race primitive:
ligne:(f) 血統、家系
sous:(前) 【原因・作用・影響】
   〜のもとに、〜のために
type:(m) 型、典型、特徴


2024年03月16日

1097番:ロックの娘(36)(予習編)


ロックの娘(36)
La petite Roque


−−−−−−−−−【36】−−−−−−−−−−−−−
   
N'avait-il pas, un jour, jeté du haut de son
siège le conducteur de la diligence parce qu'il
avait failli écraser son chien d'arrêt Micmac ?
N'avait-il pas enfoncé les côtes d'un garde-chasse
qui verbalisait contre lui parce qu'il traversait,
fusil au bras, une terre appartenant au voisin ?


 
.−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−

いつだったか村長は乗合馬車の御者が危うく自分の猟犬
ミクマックを轢くところだったというので、御者を御者
台の高いところから投げ落としたことがあった.



.−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−

n'avait-il pas, un jour ~ :
     いつだったか彼は〜したことがあった 
diligence:[ディリジャーンス](f) 乗合馬車、駅馬車
conducteur(trice):[コンデュクトゥール(トゥリス)](n) 運転手、御者
chien d'arrêt:(m) 指示犬、[セッタ−、ポインターなど
    匂いで立ち止まり、獲物いを指示する猟犬]
Micmac:(犬の名前) ミクマック 
failli:(p.passé) < faillir [ファィイール]
   <faillir + 不定詞> 危うく〜しそうになる
   もう少しで〜するところだ
écraser:(他) 押しつぶす、踏みつぶす
     (車が)轢く
enfoncé:(p.passé) <enfoncer (他) 壊す、打ち破る
côte:[コート](f) 肋骨
garde-chasse (複_s_s):(m) 密猟監視人、森番
verbalisait:(3単半過去) < verbaliser
verbaliser:(自) 調書をとる(作成する)
contre lui:彼に対して
traversait:(3単半過去) < traverser (他) 横断する、
横切る
n'avait-il pas ~ :〜したこともあったはずだ.
fusil:
terre:         
appartenant à ~ :〜に属する
voisin(e):(n) 隣の人、隣人、隣家   
une terre appartenant au voisin:隣人の所有する地所                                                                                                                      

2024年03月15日

1096番:学習お休みのお知らせ

さらに遅延のおわび

先ほど父(行年97歳)が他界しました.夕食後
から気分がすぐれず、急性心筋梗塞
を引き起こし、そのまま帰らぬ人と
なりました.申し訳ないですが、学習
は初七日過ぎまで中断させてください.

(大阪では実年齢に1歳付け加え行年とするとのことです)

ゴタぴょん

PS

14日:搬送先の病院で死去
15日:納棺
16日:お通夜
17日:葬儀、初七日忌も合わせて奉修


父、昭和3年生まれ、岡山出身.享年97歳.
中学を卒業した昭和18年、少年飛行兵に志願.
「なぜ志願したの?」
と聞いたことがありました.当時の軍隊には鬼軍曹みたいなのが
いて新兵(二等兵)をいじめたらしいのです.熾烈ないじめだった
ようです.赤紙(召集令状)が来てから入隊すると二等兵として
鬼軍曹のもとに配属されるので、志願して入った.飛行兵は下士官
以上の者という軍規定があったらしく、父はとりあえず、ここに入った
ので、逆に鬼軍曹になった?(調べてみたら下士官は軍曹の下に
伍長という位があった)

さてその鬼伍長だか軍曹だかは、さらに上の将校という上官に「新兵
をびしびし教育せよ..ぶんなぐれ」みたいなことを言っていたとか.

父は自分よりはるかに年上の新兵さんをぶん殴った、いや、ぶん
殴らないといけなかった.そういう不文律の規定があった.背が低かったので
りんごの木箱(昔はみかんも木箱)の上に立って、二等兵のほっぺたを
バッシーンと平手打ちする.そんなアホな、とは思うがそれが軍隊の実情
だったようです.

でも夜中に、そのぶんなぐられた新兵さんが父の宿舎にやってきて、「お話
いいですか?」と言う.「うむ、聞こう」と鬼軍曹の父.

「軍曹殿はあそこに毛がはえておりますか?」

なんちゅうことを聞くのだと思うが、この新兵さんのくやしかったことが
手にとるようにわかります.自分の息子ぐらいの年齢の者に頬をぶん殴られる
なんて屈辱、どう晴らせばいいのでしょう.戦争はいけないけど、日本が負けた
理由のひとつはここにあったような気がする.

さて父は理数科が得意だったようで、通信兵の道を選んだといいます.
飛行機乗りで、通信兵というと、タンデムシートというか、前後に
1つづつ席のある双発機に乗ります.うしろの席でトンツー、ツートントン
と無線を打つのです.

そこまではどうってことはないのですが、恐ろしいのは敵機と交戦になったとき
です.敵機は、まず通信兵の乗っている飛行機を狙います.情報遮断のためです.

ですから、戦局悪化とともに、通信兵の数が足りなくなりました.
父の知覧に、鹿屋基地から要請があり、通信兵を数名ほしいという.
送られた数名の中に父もいた.

知覧ではその後、特攻作戦が増えたというから、父はラッキーだったと思う.
よくぞ鹿屋に移ってくれた.私がこの世に生を受けることができたのも、この
人事移動のおかげである.

軍部上層は、終戦の2か月前から、日本は負けることを知っていたようです.
B29の飛来を迎え撃ってほしいという地元の人たちの願いも届かず、鹿屋は
大半の人員を平和台に移した.なので、父は平和台で終戦を迎えた.


よくぞ敵機に撃墜されず生還してくれた.その
お陰で私がこの世に生まれてこられた.感謝!

終戦後、焼け野原の大阪を見て、大工になろうと
決心.大工の棟梁の家に住み込みで見習い修業.
その大工の棟梁の娘が私の母でした.父の積極性
に感謝.その娘と結婚していなければ、私はこの
世に生まれていない.よくぞ、口説き落としてく
れた!

母も同じく戦争の生き証人である.当時我が家は、大阪市内にあった.
大阪市城東古市北通り、当時も信愛女学校があり、4階建ての校舎は
よく目立った.当時近くの鶴見緑地には高射砲陣地があった.
そのため毎日のようにB29とその護衛機グラマンが来襲した

母もこのグラマンに追っかけられたことがある.しかし信愛女学校
の高い校舎のため、グラマンはあまり低く降りてこられず、あきらめて
引き返した.母は「あっかんべー」をして帰宅した.信愛女学校のおかげで
私はこの世に生を受けた.

空襲警報は連日連夜あったという.そのたび、家が狙われないよう電灯は
消すか、覆いをして減光した.

ある日の空襲警報で、母は防空壕へ逃げ遅れたことがあった.防空壕を
開けてもらえなかった.しかたがないので自宅にもどり、布団をかぶって
震えながら爆撃機が去るのを待っていたという.

やがて空襲警報が解除され、ようやく外へ出ることができた.
さっきの防空壕へ行ってみた.するとそこに爆弾が命中して全員死んでいた
という.

母の逃げ遅れに感謝しています.

【教訓】 何事も早ければいいってものじゃない.
.


父は後にメリヤス業を営む.長男の私は、その家業を
継がなかった.その親不孝が祟っていま貧乏暮らし.
仏教によると、何事にも原因と結果があるという.

その教説に照らし合わせてみると、私は前世でお金持ちだった.
そして貧乏人を見下していた.

「お前ら、貧乏人はふすまとおからを食べていればいいんだ」

そのときの罪が今生、貧乏という形で花開いた.貧乏の花びら〜


【教訓】
嫌な仕事でお金を稼ぐか、楽しい仕事で貧乏暮らし
か、人は究極の選択を迫られることがある.

そして私は楽しい仕事をコロナで失くして貧乏ぐらし

【教訓】
貧乏は前世で撒いた自分の悪業の結果である.反省させてもらえる
ありがたい境地である.よろこべ! 

2024年03月14日

1095番:記事番号の振り付けが完了しました.

記事番号の振り付けが完了しました.

番外を廃止したので、表示記事数と一致してると思います.
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