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2023年04月07日

154番: アルト・ハイデルベルク(67)


アルト・ハイデルベルク(67)



−−−−−−−−−−【67】−−−−−−−−−−−−−−

.......Doktor:(halblaut). Siehst du, dieses Heidelberg. Du kennst das
....................nicht, du weißt gar nicht mal, was das heißt. Heidelberg !
....................Das ist, als ob man Sekt trinkt, − oder Unsinn: nicht Sekt !
....................Badischen Wein und Maiwein und dazu Mädels und tolle
....................Jungen ! Ich war da drei Jahre, Karl Heinz, aber ich will
....................nicht mehr hin.

Karl Heinrich:Doch*.

........Doktor: Reise du allein, aber nimm keinen Regierungsrat mit.
.....................Regierungsräte mit Studienplänen in Heidelberg, − Das ist
.....................so − es gibt gar keinen Vergleich dafür. Es ist albern. das
.....................ist das einizige richtige Wort.



−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−

..博士:(小声で)君はこのハイデルベルクがわかるかね.
...........それを見たことのない君は何もハイデルベルクと呼ばれる
...........ものをわかっちゃいない.それは、いうなれば、発泡酒を
...........飲むようなものさ.−あるいは、ばか騒ぎするところだ.
...........発泡酒なんかじゃない! バーデンワインと五月酒と
...........それに女の子といかした若者をミックスしたところだ.
...........僕は、そこに3年間いたんだよ、カール・ハインツ君.
...........でも、もう行きますまい.

カール
ハインリヒ:そんなこと言わないで、博士.

..博士: 君、ひとりで行き給え.参事官など
............連れて行かずにね.ハイデルベルクで、学習計画書を
............携えた参事官だってさ.−それは何というか−譬えよ
............うもない.馬鹿げたことだ.馬鹿げたことと言うのが
............たった1つのぴったりな言葉だよ.

      

−−−−−−−−−−−《語彙》−−−−−−−−−−−−−−

halblaut (形) 小声の 
der Sekt {(e)s_/_e} スパークリングワイン
   (ドイツの発泡性ワイン)
der Unsinn {_(e)s/無} 馬鹿げたこと、ナンセンス
        くだらないこと 
Badischen <badisch (形) バーデンの
der Wein {es/_e}{複数は酒類を言うときのみ}
    ワイン、ブドウ酒
  einen Bekannten auf ein Glas Wein einladen
知り合いにワインを1杯おごる.
 
der Maiwein {es/_e} 五月酒(別名、Maitrank)
   車葉草で芳香をつけたワイン
das Mädel {_s/ _s}(地方により複数形はまちまち) 
  [口語表現で] 少女、女の子
toll (形) 素敵な、すごくいい、かっこいい、いかした
* doch このdoch は相手の言ったことに対する逆接の
 副詞「ちょっと待って下さい」という感じ
der Regierungsrat {(e)s/¨e} 参事官 
die Regierung{_/_en} 政府、内閣
der Vergleich {_s/_e} 比較、たとえ
albern (形) (話、行為などが)ばかげた、愚かな 
einzig (形) 唯一の、比類ない

153番: ハリエット嬢(87)


ハリエット嬢(87)
Miss Harriet
Maupassant


−−−−−−−−−【87】−−−−−−−−−−−−−−

Devant nous, là-bas, là-bas, à la limite de la vue,
un trois-mâts couvert de voiles dessinait sa silhouette
sur le ciel enflammé, et un vapeur, plus proche, pas-
sait en déroulant sa fumée qui laissait derrière lui
un nuage sans fin traversant tout l' horizon.



...−−−−−−−−−《訳》−−−−−−−−−−−−−−−

 眼前には、一艘、目の届く限りの果てに、帆を上げた
三本マストの帆船が赤く燃える空にそのシルエットを描
いていました.さらに手前には汽船が一艘、煙を吐き出
しながら通過中でした.煙は船の背後へとなびき、はる
か水平線の彼方へと果てしのない雲を残していたのです.


.−−−−−−−−−〘語句〙−−−−−−−−−−−−−−

à la limite de la vue:(副句) 目の届く限り
trois-mâts:(m) 三本マストの帆船
voile:(f) 帆  * voile (m) 覆い、ベール
couvert de voiles:帆に覆われた
dessinait:(半過去3単) <dessiner (他) 描く
silhouette:(f) 輪郭、シルエット
ciel:(m) 空
enflammé(e):(形) 燃えている
vapeur:(f) @ 蒸気、湯気; ❷ 汽船 (à bateau à vapeur)
proche:(形) 近い
passait:(半過去3単) <passer (自) 通過する、通る
déroulant:dérouler (他) 繰り広げる、展開する
  (巻いているものを)ほどく、広げる
fumée:(f) 煙
laissait:(半過去3単) [使役ではなくここでは普通の他動詞]
   残す
nuage:[ニュアージュ](m) 雲
fin:[ファン](f) 終わり、
sans fin:終わりのない、果てしない
traversant:(現在分詞)<traverser (他)横断する、横切る
horizon:(m) ❶水平線、地平線; A視界、眺望 

2023年04月06日

152番: アルト・ハイデルベルク(66)


アルト・ハイデルベルク(66)


−−−−−−−−−−【66】−−−−−−−−−−−−−−

Doktor. Eine Hoffnung hat man gehabt. Eine Freude:
Heidelberg ! Wir zwei da allein ! Zwei Leute, die
endlich Menschen werden ! Und jetzt kommen sie mit  
Studienplan ! Mit strenger, gemessener Arbeit !
   Mit was denn noch zum Kuckuck ?

Karl Heinrich. Aber Doktor !

Doktor. Ja, ich bin still, ich werde schweigen ! ich
werde kein Wort mehr sagen. Wie kein Mensch hier im
Hause ein Wort sagen darf. Das Atmen hat man hier
verlernt, erstckt ist man. Erstickt !

Karl Heinrich. Doktor, Sie lassen mich nicht allein.


−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−
      
博士:それでも、希望があったんだよ! 喜びがね.
   ハイデルベルクさ! そこでは2人きり
やっと人間になれる2人なんだよ.そしたら
   どうだ.学習計画ときた.厳格かつ適度な
   学業とね.この次は何だ?
カール
ハインリヒ:博士ったら!

博士:そうだな.静かにします. もう黙っていますよ.
 これ以上は何も言わないでおこう.
この城館ではどんな発言だって許されないの
   だから.ここでは息遣いすら、忘れ去られてい
   るのだ.


−−−−−−−−−−−《語彙》−−−−−−−−−−−−−−
 
die Hoffnung {_/_en} 希望、期待、望み
allein (形)(副) [述語的に] 1人きりで、 ただ...だけ
  Er ist allein mit ihr. / 彼は彼女と2人きりだ. 
Er allein kann uns helfen.
  彼だけが我々を助けることができる.
die Freude {_/_en} 喜び
strenger (形、強女3格) <streng 厳しい、厳密な
gemessener (形、強女3格)(過去分詞<messen)
<gemessen(形)落ち着いた、悠然とした
     A適度な、B控えめな
der Kuckuck [クックック]{_s/_e} @カッコウ、A悪魔
  Mit was denn noch zum Kuckuck ?
一体(この次は)何で(我々を)呪うのだ?
  一般公式は
  (4格:呪われる人)+ mit (呪う材料) zum Kuckuck 
動詞はwünschen で「〜を呪う」となります.
still (形) 静かな  ich bin still. / 静かにしている.
schweigen (自.h) 黙っている
verlernt

151番: ハリエット嬢(86)


ハリエット嬢(86)
Miss Harriet
Maupassant



−−−−−−−−−【86】−−−−−−−−−−−−−−
   
Serrée dans son châle à carreaux, l' air inspiré, les
dents au vent, l' Anglaise regardait l' énorme soleil
s' abaisser vers la mer.


...−−−−−−−−−《訳》−−−−−−−−−−−−−−−

 格子縞のショールに包まれ、まるで霊感でもを受けた
ように、歯を風にさらして、このイギリス人女性は巨大
な太陽が海に沈むのを見ていました.



.−−−−−−−−−〘語句〙−−−−−−−−−−−−−−

serré(e):(形、過去分詞) 体にぴったり合った、
  robe serrée à la taille / 体にぴったりしたドレス
  <serrer (他) (服などが)ぴったり合う、締め付ける
   窮屈だ 
châle:[ʃɑl](m) ショール、肩掛け
carreaux:(m/pl) チェック、格子縞、碁盤目
   単数 carreau (m) 窓ガラス、タイル、化粧板、床石
inspiré:(形) 霊感を受けた、
  <inspirer (他) (考え、感情などを)抱かせる
l'air inspiré:霊感を受けた呈で、
dent:(f) 歯、牙
   se brosser les dents / 歯をみがく
vent:(m)[ヴァン] 風
les dents au vent:歯を風にさらして
Anglaise:(m/f) イギリス人、英国人
regardait:(単純過去3単) <regarder
énorme:(形) 並はずれた、巨大な、
soleil:(m) 太陽、日光
abaisser:(他) 下ろす、低くする、下げる、少なくする
  [料理] 麺棒で生地をのばす
s' abaisser:(pr) 下がる、下りる、低くなる、落ちる
Le terrain s'abaisse vers le sud.
地面は南に向かって低くなっている.


−−−−−−−−−≪語法≫−−−−−−−−−−−−−−

l'air inspiré:霊感を受けた呈で、

「〜で」ならば、それに対応する前置詞が必要なのでは?
そう、その感覚は大切です.しかし、なにもかも規則通
りやってしまうと、平坦な面白くない文章になってしま
います.前置詞を省く、というのは文に唐辛子を入れて、
ピリ辛にするようなものです.文法的な解説をすると、
これも一種の分詞節(分詞構文)でavoir の現在分詞
ayant が脱落したものと考えていいと思います.
ayant l'air inspiré 

−−−−−−−−−≪知覚動詞≫−−−−−−−−−−−−−−

知覚動詞 regarder
[見る][聞く]などの知覚(感覚)動詞が目的補語をもつと
その目的補語は不定詞を従えることができ、同時にその
不定詞の主語となる.

l' Anglaise regardait l'énorme soleil s'abaisser vers la mer.
その英国人は海に太陽が沈むのを眺めていた.

ただし副詞句がなく、単純な文構造の場合、語順は
主語 + 感覚動詞 + 不定詞 +目的格補語(不定詞の主語)
という語順になるのが普通です.
l' Anglaise regardait s'abaisser l'énorme soleil.
その英国人は太陽が沈むのを眺めていた.
  

2023年04月04日

150番: アルト・ハイデルベルク(65)


アルト・ハイデルベルク(65)


−−−−−−−−−−【65】−−−−−−−−−−−−−−

Doktor. Ja, alt ! Das ist das richtige Wort ! Ich war
ein junger Kerl. als ich nach Karlsburg kam, und du
ein Knirps (er deutet mit der Hand die Kleinheit an)
- so. Weiß Gott, ich wäre nicht geblieben*, Karl Heinz,
wenn's nicht um deinetwillen gewesen wäre, sie haben
dich eingemauert, Kark Heinz, ohne Licht, ohne Lust,
ohne Freuden, bis zm heutigen Tage, Hundertmal hab’   
ich fortlaufen wollen, aber ich hab's nicht übers Herz
gebracht.
Karl Heinrich. Ja.


−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−

博士:そうとも、おじいちゃんだ!ぴったりな言葉だよ.
  私もこのカールスブルクへ来た時には若造だったよ. 
そして君はちび助だった.(手で背丈を示して)
  こんなぐらいだった.カール・ハインツ、君のため
  でなかったら、僕は、本当にここには留まっていな
  かっだろう.彼らは、今日まで、カール・ハインツ、
  君を、光もなく、希望もなく、喜びもないこの宮殿
  の壁に閉じ込めて来たのだよ.100回だって僕は
  ここから逃げようと思ったよ.でもできなかった.
カール・
ハインリヒ:そうでしたね.


−−−−−−−−−−−《語彙》−−−−−−−−−−−−−−
 
der Kerl {_(e)s/_e} やつ、男.
ein richtiger Kerl  頼りになるやつ
  Sie ist ein lieber Kerl.  彼女はかわいいやつだ.
der Knirps {es_/_e} (男の子について) ちび
an/deuten @(4格)をほのめかす、暗示する、示唆する
    A(4格)のおおよそを示す、の輪郭を示す.
die Kleinheit {_/なし} 小さいこと
weiß Gott (副) 本当に
um deinetwillen 君のために
eingemauert (過去分詞) < ein/mauen
     @ (4格)を壁の中に埋め込む
     A(4格)を壁で囲む
fort/laufen (i/s) 走り去る、逃げ去る
  Der Hund ist mir fortgelaufen.
  犬が私から逃げてしまった.
4格 + nicht übers Herz bringen 〜をする気にならない


−−−−−−−−−−−≪文法≫−−−−−−−−−−−−−−

* Weiß Gott ich wäre nicht geblieben, wenn's nicht
um deinetwillen gewesen wäre
君のためでなければ、私は本当にここにはとど
まっていなかっただろう.
仮定部、結論部、共に接続法第2式が使われて
います.英語の場合は仮定部には、直説法大過去
を用いましたが、ドイツ語は、どちらも接続法
です.実は、この文だけでも別パターンはいろい
ろあるのですが、それはまたの機会に!.

149番: ハリエット嬢(85)

ハリエット嬢(85)
Miss Harriet
Maupassant


−−−−−−−−−【85】−−−−−−−−−−−−−−

Et nous buvions, la bouche ouvert et la poitrine
dilatée, ce souffle frais qui avait passé l' Océan et
qui nous glissait sur la peau, lent et salé par le
long baiser des vagues.


..−−−−−−−−−《訳》−−−−−−−−−−−−−−−

 そして私たちは、口を大きく開けて、大海原を渡って
きたこの新鮮なそよ風を胸いっぱい吸い込みました.
風は私たちの肌を滑るように過ぎてゆきました.それは
ゆったりとしてして、塩辛いものでした.
 

.−−−−−−−−−〘語句〙−−−−−−−−−−−−−−

poitrine:(f) 胸、胸部、バスト
respirer à pleine poitrine / 胸一杯に息を吸う
dilatée:(形、過去分詞、女性) <dilater (他) 膨張させる、
   膨らませる、拡張する
souffle:(m) ❶ 風;微風、(風の)そよぎ;
   @ (吐く)息、呼吸、息を吐くこと
frais:(形) 新鮮な
passé:(形、過去分詞) 渡ってきた <passer (自/他) 渡る
l' Océan:「大西洋」のこと、大海原と訳しました.
glissait:(半過去3単) <glisser (自) 滑る、滑るように進む
peau:(f) 皮膚、肌、皮
lent(e):(形) 遅い、のろい;
   ここでは副詞でlentement のこと.
salé(e):(形) 塩辛い、塩分を含んだ
baiser:(m) 口づけ
vagues:(f/pl) 波 <vague (f) 波
Les vagues battent la digue. / 波が堤防に打ち寄せる.
le bruit des vagues / 波の音


−−−−−−−−−≪文法≫−−−−−−−−−−−−−−

Et nous buvions, la bouche ouvert et la poitrine
dilatée, ce souffle frais qui avait passé l' Océan et
qui nous glissait sur la peau, lent et salé par le
long baiser des vagues.

基本文型としては
Et nous buvions, la bouche ouvert et la poitrine
dilatée, ce souffle frais qui avait passé l' Océan et
qui nous glissait sur la peau,
までです.

文末のlent et salé par le long baiser des vagues. がどこにも
かかっていません.外置構文(extra position) で、
「〜然として」「〜のように」、などと訳しますが、ここ
では.「波に長時間の口づけを受けて、ゆったりとした、
塩辛い風でした.」ともう一度「風」を出します.être な
どの連辞動詞が隠されているものとみなします.

英文法では外位置構文とか外置構文と呼んでいますが
仏文法ではもしかしたら「文末遊離文」というのかもし
れません.(すみません.フランス語学科ではなかった
もので)

−−−−−−−−−≪文法その2≫−−−−−−−−−−−−−−

Et nous buvions, la bouche ouvert et la poitrine
dilatée, ce souffle frais qui avait passé l' Océan et
qui nous glissait sur la peau, lent et salé par le
long baiser des vagues.

文中に埋め込まれたla bouche ouvert et la poitrine
dilatée, は絶対分詞節と言います.主節の主語は
nous なのですが、この分詞節の主語はla bouche です.
しかも、肝心の分詞が脱落しています.あったはず
の分詞はétant
つまり、la bouche étant ouvert / 口が開けられたままで

もうひとつあります.
la poitrine dilatée, ですがこれも絶対分詞節で同じく
la poitrine étant dilatée / 胸が膨らんだ状態で,

2023年04月01日

148番: アルト・ハイデルベルク(64)


アルト・ハイデルベルク(64)


−−−−−−−−−−【64】−−−−−−−−−−−−−−

..........Doktor:Studienplan ! Strenge, gemessene Arbeit !
..........................Nicht Vergnügen in Heidelberg, sondern ernste,
..........................wissenschaftliche Ausbildung ! Mach's allein,
..........................Karl Heinz. aber ich nicht mit !! Ich nicht mit !!

Karl Heinrich:Nun wollen wir vernünftig reden,
...........................Doktor. Alter Doktor.


−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−
  
......博士 : 学習計画表ときた!厳格で謹厳なる
..........................勉学をだってさ!ハイデルベルクでの楽しみは
..........................なく、真面目くさった学業修業をときた!
..........................カール・ハインツ、君ひとりでやり給え. 僕を
..........................抜きにして! 僕は一緒に行かないよ!
カール・
ハインリヒ: さあ、僕たちは冷静に話し合いましょ
......................... うよ、博士.おじいちゃん博士..


−−−−−−−−−−《語句しらべ》−−−−−−−−−−−−
     
der Studienplan:[シュトゥーディエン・プラーン]
 {_es/_plätze}@(大学の)カリキュラム 
 A研究計画、 ここでは学習計画表
strenge: (形、女強4)

147番: ハリエット嬢(84)


ハリエット嬢(84)
Miss Harriet
Maupassant



−−−−−−−−−【84】−−−−−−−−−−−−−−

Nous allions maintenant au bord de l'abîme, au-
dessus de la vaste mer qui roulait, à cent mètres
sous nous, ses petits flots.


..−−−−−−−−−《訳》−−−−−−−−−−−−−−−

 私たちは、もう今回は断崖のぎりぎりまで行きました.
その下は広大な海の深淵です.100 メートル下には波が
逆巻いていました.


.−−−−−−−−−〘語句〙−−−−−−−−−−−−−−

abîme:深淵、奈落の底
audessus de...:〜の上に、
roulait:(半過去3単) <rouler:(自) 転がる
sous nous:眼下に
ses petits flots:海の打ち寄せる波



−−−−−−−−≪学習後の感想≫−−−−−−−−−−−−−−

私たちは深淵のぎりぎりまで行きました.え?一瞬、入水
するのかと思いました.西郷隆盛と月照のように.でもまさ
かそんなことはありません.美しい少女と一緒ではないので.
ミイラばあさんと一緒だし死ねません.やっと次の言葉、 au-
dessus de la vaste mer 「それは広大な海の上だった.」これで
やっと安心しました.au bord de l'abîmeとaudessus de la vaste
mer は同格です. c'était を補えば、はっきりします.
Nous allions maintenant au bord de l'abîme, c'était audessus de la vaste
mer qui roulait, à cent mètres.私たちは奈落の底のぎりぎりの
ところまで行きました.眼下100メートルの大海原の上です.
巻いたような波がうねって打ち寄せていました.


2023年03月31日

146番: アルト・ハイデルベルク(63)


アルト・ハイデルベルク(63)



−−−−−−−−−−−−−【63】−−−−−−−−−−−−−−
       

.........Doktor: Ach, Karl Heinz, reise Du allein, ich gehe
........................nicht mit. Ich hab's satt, ich tu's nicht mehr !
........................Macht doch alle, was Ihr wolt, aber laßt mich
........................aus dem Spiel ! Acht Jahre hab ich's mitgemacht,
........................ich tu's nicht mehr !

Karl Heinrich: Ja. was ist denn ?


−−−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−

博士   : ああ、カール・ハインツ、旅行は君
.....................ひとりで行き給え.私は行かないよ.
.....................もううんざりだ.君ひとりでやりたい
.....................ことを、何でもやり給え. でも私を巻き込む
.....................のはやめてもらいたい. 8年間、一緒にやっ
.....................てきた.もうやりますまい.

カール・
.ハインリヒ: ええだから、一体、何なんです?


−−−−−−−−−−−−《語句しらべ》−−−−−−−−−−−−

hab's satt=habe es satt(4格+satt/haben)4格にうんざりしている
es は前の場面を受けて学習計画書とか日課表に従うこと
satt [ザット](形)@ 満腹した、 Aあきあきした、うんざりした
ich tu's nicht mehr=ich tue es nicht mehr 私はもうしない.
ここでもes は国務長官の言った「規則通り」の日課を
  遵守すること
mich aus dem Spiel lassen 私を外す、巻き込まない
mitgemacht <mit/machen (4格を)いっしょにやる


−−−−−−−−−−−≪ひとこと≫−−−−−−−−−−−−

博士は「南国ハイデルベルクは青春を謳歌するところだ」
そして「そういうところに行ってまで日課表通り勉学をするなんて
まっぴらごめんだ」と思っています. ich tue es nicht mehr. にその
気持ちが込められています.
北ドイツ、カールスブルクがどのあたりか想像すれば、
フランクフルト経由の列車で行くとして、ゲッティンゲン
辺りが候補になると思います.
(デュッセルドルフなら都会なので留学には及ばないからです.)
緯度はロンドン辺りの高さなので、もう午後3時には夕方.
日本人には、ピンとこないかも知れませんが、冬場などは
本当に日が短いので、遠い南国には、あこがれと楽園を感じる
ようです.
カールスブルクがどれほど北かというと、たとえば、ゲッティ
ンゲンだとして、北緯52度辺りなので、日本列島にもってく
ると千島列島の北端、いや、カムチャッカ半島に達するかもし
れません。

 この戯曲で歌われるのかどうか、わかりませんが、
「あの低地には」というネッカー河の有名な歌があって、
すももや、葡萄が成って云々という歌詞なのですが
そういう風景も彼らには、憧れだったのかもしれません.

145番: ハリエット嬢(83)


ハリエット嬢(83)
Miss Harriet
Maupassant



−−−−−−−−−【83】−−−−−−−−−−−−−−

 L' air tiède, embaumé plein de senteurs d' herbes
et de senteurs d' algues, caresse l' odorat de son
parfum sauvage, caresse le palais de sa saveur
marine, caresse l' esprit de sa douceur pénétrante.


..−−−−−−−−−《訳》−−−−−−−−−−−−−−−

 草の香りと藻の香りでいっぱいの暖かい空気が、その
野性味ある芳香で嗅覚をくすぐり、その磯の風味でもっ
て味覚をそそり、その染み入る暖かさで心を撫でるよう
に癒します.



.−−−−−−−−−〘語句〙−−−−−−−−−−−−−−

tiède:(形) ❶ なまぬるい、
   café tiède / ぬるいコーヒー、冷めたコーヒー
❷ 生暖かい
embaumé:(過去分詞)
   <embaumer (他) (を)よい香りで満たす
   (〜の)匂いがする
senteur:(f) 香気、香り、
   pois de senteur / スイートピー
herbe:(f) 草
algue:[alg](f) <植> 藻、藻類、海藻 
caresse:(直現3単)<caresser (他) (やさしく)撫でる、
   愛撫する  
odorat:(m) 嗅覚; chatouiller l'odorat / 嗅覚をくすぐる
   chatouiller [ʃatuje, シャトゥイエ](他) くすぐる
ここではcaresser がchatouiller の意味で用いられ
ている
   
parfum:[パルファン] 香り、香気、香水、香料
sauvage:(形) 野性の 
palais:(m) @ 口蓋、上あご、❷ 味覚、舌
saveur:(f) (食品の)味、風味
marin(e):(形) 海の、海に関する、海に住む、海産の
    海岸沿いの、海辺の、
    de la mer 磯の、
磯の香りがする:sentir l'odeur de la mer
【磯】:rivage rocheux
esprit:(m) 精神、心、知性、思考、才気、気質、精髄
douceur:(f) 柔らかさ、快さ、かぐわしさ、A穏やかさ
  優しさ、温和さ
pénétrant(e):(形) しみ通る、浸透する


−−−−−−−−−≪文法≫−−−−−−−−−−−−−−

L'air tiède caresse l'esprit de sa douceur pénétrante.
暖かい空気が、染み入るようなかぐわしさで
心をそっと撫でるのです.

手段を表す前置詞 de の用法:
「〜で」、「〜によって」、などと訳します.
frapper du poing / げんこつで殴る(クラウン仏和)
frapper d'un bâton / 棒で打つ(プログレッシブ仏和)
écrire de la main gauche / 左手で書く(プログレッシブ仏和)
vivre de sa plume / 文筆で生計を立てる(プログレッシブ仏和)
montrer du doigt / 指で示す(スタンダード仏和)
 

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