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2024年10月08日

1295番:ペルル嬢(112)


ペルル嬢(112)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant


−−−−−−−−【112】−−−−−−−−−−−−−−−−
   
On ne la nomma que plus tard, Mlle Perle,
d'ailleurs. On la fit baptiser d'abord: ≪ Marie,
Simone, Claire ≫, Claire devant lui servir de nom
de famille.


−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−

もっとも、この子に名前がペルル嬢とつけられたのは
さらに後のことでした.彼女にはまず「マリー・シモー
ヌ・クレール」の名前がつけられた.苗字にクレールを
もってきたのであった.



−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−

nomma:(3単単純過去)
  < nommer (他) 〜に名をつける、命名する:
  nommer son enfant Paul /
  子供をポールと名づける
d'ailleurs:❶もっとも、ただし、❷それに、その上、
  そもそも、❸たしかに〜なのだが:❹他の場所から
  外国から、他の理由から
baptiser:[バティゼ](他) (人に) 洗礼を授ける、
  洗礼名を授ける
fit baptiser:(3単単純過去) < faire baptiser
洗礼名を授けてもらう
Claire devant lui servir de nom de famille:
   クレールを苗字にすること
   本文直訳は「クレールを苗字にすることで
   「マリー・シモーヌ・クレール」の名前がつけられた.


1294番:ペルル嬢(111)


ペルル嬢(111)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant


−−−−−−−−【111】−−−−−−−−−−−−−−−−
   
Voilà donc comment Mlle Perle entra,
à l'âge de six semaines, dans la maison
Chantal.


−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−

 こういう次第でペルル嬢が生後6週間の若さで
わがシャンタル家の一員として入ってきたのです.


−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−

entra:(3単単純過去) < entrer (自)入る
   entrer dans la maison / 家に入る 
entrer dans la maison Cahtal / シャンタル家に入る、
             シャンタル家の一員になる
  尚、(訪問して)シャンタルの家に入る場合は aller
  chez monsieur Chantal がよく用いられますが aller
  chez Chantal とすると、「シャンタルの店に行く」
  の意味に受け取られます.       



1293番:ペルル嬢(110)

ペルル嬢(110)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant


−−−−−−−−−【110】−−−−−−−−−−−−−−−−
   
Le chien lui-même ne fut reconnu par
personne. Il était étranger au pays. Dans
tous les cas, celui ou celle qui était venu
sonner trois fois à notre porte connaissait
bien mes parents, pour les avoir choisis
ainsi.


−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−

 犬のほうも、そいつは誰にもどこの犬かも分からなか
った.その土地の犬ではなかったのだ.いずれにせよ、
わが家の門扉のベルを3度も鳴らしに来た男、あるいは
女はうちの両親のことを知っていて、こうして選んだの
だろう.


−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−

dans tous les cas:いずれにせよ


1292番:ペルル嬢(109)


ペルル嬢(109)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant


−−−−−−−−−−【109】−−−−−−−−−−−−−−−−
   
Ce n'était donc pas une enfant de pauvres...
mais peut-être l'enfant de quelque noble avec
une petite bourgeoise de la ville... ou encore...
nous avons fait mille suppositions et on n'a
jamais rien su... mais là, jamais rien... jamais
rien...


−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−

 つまりその子というのは貧しい家の子ではなかった...
そうではなく、おそらくどこかの貴族と町人の娘との間
に出来た子か...あるいは...さらに私たちは想像して
みたが何も分からなかった.何も分からなかったよ.



−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−

donc:(接) [ドンク] それ故、従って、だから
donc:(副)[ドンク] ❶ ところで、さて;
   ❷ [ドン] (疑問・命令・感嘆の強調) いったい、
へえ、さあ、〜だってば
quelque noble:どこかの貴族:noble は貴族(男女共通)
   quelque は本来は不特定数量を示す形容詞だが、
   ここでは「どこかの」
une petite bourgeoise de la ville:町の町人の娘

1291番:ペルル嬢(108)


ペルル嬢(108)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant


−−−−−−−−−−【108】−−−−−−−−−−−−−−−−
   
C'était une fille, âgée de six semaines environ.
Et on trouva dans ses langes dix mille francs
en or, oui, dix mille francs ! que papa plaça
pour lui faire une dot.


−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−

 それは生後6週間ほどの女の子でした.さらに父は
産着の中に1万フランの金貨があったのを見つけまし
た.実に1万フランでした! それを父はこの子の嫁入
りの持参金にするために、貯金しました.


−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−

lange:[ラーンジュ](m) 産着(うぶぎ)、
   (おしめの意味のときもあります)
or:(m) 金、金貨
plaça:(3単単純過去) < placer (他) 預ける、預金する
dot:[ドット](tも発音するので注意) (f) 持参金


−−−−−−−−−−≪質問コーナー≫−−−−−−−−−−−−−−

−−pour lui faire une dot:彼女の持参金にするために
  では dix mille francs が直接目的格補語だと思うの
  ですが?

−−いいえ、pour lui faire une dot はdix mille francs
を修飾している前置詞句なので、動詞は無関係
です.dix mille francs pour lui faire une dot
(彼女のために持参金にする1万フラン)

1290番:ペルル嬢(107)


ペルル嬢(107)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant



−−−−−−−−−−【107】−−−−−−−−−−−−−−−−
   
Comme maman était drôle, contente et effarée !
Et mes quatre petites cousines (la plus jeune avait
six ans), elles ressemblaient à quatre poules autour
d'un nid. On retira enfin de sa voiture l'enfant
qui dormait toujours.



−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−

 母がいかに奇妙な顔をしたか、いかにうれしそうだっ
たか、さらにいかに驚いたことか! 4人の幼い従姉妹
たちは(一番上の子が6歳だった)、巣の周りの4羽の雌
鶏さながらであった.そしてようやく馬車から子供が取
出されました.その子は相変わらず眠ったままでした.



−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−

drôle:(形) おかしい、こっけいな、奇妙な
comme maman était drôle:(感嘆句)
   母の奇妙奇天烈な顔といったら
comme maman était contente:
   そしてうれしそうな顔といったら
effaré(e):(p.passé) < effarer (他) 仰天させる、
comme maman était effarée !:
   そしてあの驚きようといったら 
ressemblaient:(3複半過去) < ressembler (自) 
ressembler: (à に) 似ている
poule:(f) めんどり(雌鶏) 
à quatre poules autour d'un nid:巣の周りの4羽の雌鶏;
   馬車を巣に譬えた面白い表現のようです.
retira:(3単単純過去) < retirer (他)
retirer: (他) 取出す、引き出す (de から)
retirer enfin de sa voiture l'enfant:
    ようやく馬車からその子を取出す.
qui dormait toujours:なおも眠っていた(その子)


1289番:ペルル嬢(106)


ペルル嬢(106)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant


−−−−−−−−−−【106】−−−−−−−−−−−−−−−−
   
Ah ! par exemple, ce qui fut gentil à voir,
c'est la rentrée à la maison. On eut d'abord
beaucoup de mal à monter la voiture par l'escalier
des remparts; on y parvint cependant et on la
roula jusque dans le vestibule.


−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−

 いやあ、実に見ものだったよ、家に帰るときのこと
がね.まずもってだな.城壁の階段で馬車を上げると
きの苦労したことったら.あれやこれやで、やっとた
どり着いて、なんとか玄関まで転がして行ったよ.



−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−

par exemple:❶例えば、❷(驚きなどの間投詞)
    なんと〜なことか、まったく〜だ、実に〜
とんでもない、まさか、いったい何なんだ、
gentil:(形) ちょっとした、
gentil à voir:ちょっとした見ものである
ce fut gentil à voir:(3単単純過去 < c'est gentil à voir)
ce qui fut gentil à voir:「見ものであったこと」ですが
「といえば」を足して訳します.
「見ものだったことといえば」そしてそのあとの
c'est につながっていきます.
「ああ、まったく見ものだったことといえば〜」
c'est la rentrée à la maison. 「家に帰るときのことだ」
rempart:[ランパール](m) 城壁、城砦;
ville entourée de remparts / 城壁に囲まれた町
parvint;(3単単純過去) < parvenir (自)
parvenir:(自) [à に] たどり着く、達する
parvenir au sommet / 頂上に到達する
cependant:[文語、古語] そうしている間に
roula:(3単単純過去) < rouler (自/他) 転がる、転がす
vestibule:(m) 玄関、(入口の)広間、玄関ホ−ル



1288番:ペルル嬢(105)


ペルル嬢(105)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant


−−−−−−−−−−【105】−−−−−−−−−−−−−−−−
   
Mon oncle ne répondit pas, mais il fit,
dans l'ombre, un grand signe de croix, car
il était très religieux, malgré ses airs fanfa-
rons.

On avait dêtaché le chien qui nous suivait.



−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−

 叔父は返事をしませんでしたが、こっそりと十字を切
っていました.厳かな十字でした.叔父は空威張りのよ
うに見えて、その実、とても信心深かったのです.

 犬はすでに解き放してやっていましたが、私たちの後
からついてきました.


−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−

dans l'ombre:闇[陰]に包まれて、陰に隠れて
ひそかに、謎に包まれて、不明瞭に、
croix:[クロワ](f) 十字架
faire le signe de la croix:十字を切る
faire un signe de croix:十字を切る
air:(m) 様子、外観、態度;
   avoir l'air + 形容詞 〜のように見える
fanfaron(ne):(形) 空威張りする、はったりの、
   虚勢を張る
dêtaché:(p.passé) < dêtacher (他) 解き放す、ほどく、
   はずす: dêtacher un chien / 犬を放す
suivait:(3単半過去) < suivre (自) 後に(ついて)来る


−−−−−−−−−−−≪文法≫−−−−−−−−−−−−−−−−

  suivre 直説法現在

je suis−−−−nous suivons
tu suis−−−−vous suivez
il suit −−−− ils suivent


suivre 直説法半過去
je suivais−−−−nous suivions
tu suivais−−−−vous suiviez
il suivait −−−− ils suivaient

1287番:ペルル嬢(104)


ペルル嬢(104)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant



−−−−−−−−−−【104】−−−−−−−−−−−−−−−−
   
Il s'arrêta de nouveau, et, de toute sa
force, il cria quatre fois à travers la nuit
vers les quatre coins du ciel: ≪ Nous l'avons
recueilli ! ≫ Puis, posant sa main sur l'épaule
de son frère, il murmura: ≪ Si tu avais tiré
sur le chien, François ? ≫



−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−

 再び父は立ち止まった.そして思い切り大声で4度、
夜の闇を縫って四方向の空に叫んだ:「この子を引き取
りましたぞ!」 それから片方の手を兄弟の肩にポン
と置いて、呟きました.「フランソワ、お前が銃の引き
金を引いていたら、どうなっていたと思う?」



−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−

s'arrêta:(3単単純過去) < s'arrêter (pr) 立ち止まる
de nouveau:再び、もう一度
de toute sa force:力の限り
cria:(3単単純過去) < crier (自) 叫ぶ
à travers ~ :(前句)〜を通り抜けて、を通して
vers les quatre coins du ciel: 大空の四方向に向かって
recueilli:(p.passé) < recueillir (他) (孤児、動物などを)
   引き取る、
posant:(p.pré) < poser (他)
murmura:ぶつぶつ呟いた (3単単純過去) < murmurer
tiré:(p.passé) <tire (他) 引く、発射する、撃つ


1286番:ペルル嬢(103)


ペルル嬢(103)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant



−−−−−−−−−−【103】−−−−−−−−−−−−−−−−
   
Mon père reprit, pensant tout haut:
≪ Quelque enfant d'amour dont la pauvre
mère est venue sonner à ma porte en cette
nuit de l'Épiphanie, en souvenir de l'Enfant-
Dieu. ≫  


−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−

父は考えていることを口に出してさらに言いました.
 「きっと不倫か何かの子だろう.だからこの子の母
親が公現祭の夜だというもんだから、神の子イエスに
あやかって、わが家の門の鐘を鳴らしに来たんだろう.」



−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−

tout haut:声に出して、口に出して、はっきりと、
率直に; dire tout haut ce que les autres pensent
tout bas / 他人が密かに考えていることを
    はっきり口に出して言う.
enfant d'amour:辞書不掲載語
enfant de l'amour:私生児;
再度 enfant d'amour:(推定)ててなしご;
情事の果ての子、男が逃げていった女の子供、
シングルマザーの子 
Épiphanie:(f) 公現祭、主の公現
en souvenir de ~:〜の思い出に、〜の記念に


−−−−−−−−−−−≪解釈≫−−−−−−−−−−−−−−−−

en souvenir de l'Enfant-Dieu:「神の子の思い出に」 では
   変です.ここは辞書以外の意味が発生していると
   思います.「神の子にあやかって」としてみまし
   た.時として辞書がカバーしきれない訳語が必要
   になることもあるでしょうね.サードもショート
   も取れない三遊間の球があるように.  


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