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2024年10月08日

1275番:ペルル嬢(92)

 
ペルル嬢(92)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant


−−−−−−−−−−−【92】−−−−−−−−−−−−−−−−−
   
 Cétait sinistre de voir la plaine, ou, plutôt, de
la sentir devant soi, car on ne las voyait pas;
on ne voyait qu'un voile de neige sans fin, en
haut, en bas, en face, à droite, à gauche, partout.


−−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−

 平原を見るのは不吉でした.あるいは平原を眼前にし
て不吉を感じたというべきか.というのは平原そのもの
が見えたわけではなかったからだ;上下にも前も左右も
どこもかしこも、ただ果てしない雪のベールだけが見え
ていたのだった.

 
−−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−

sinistre:(形) 不吉な、
   présage sinistre / 不吉な前兆 
plaine:(f) 平原、平野、広大な野原、
Vaste étendue de pays plat
voile:(m) ベール、覆い 
neige:(f) 雪
sans fin:果てしない
en haut, en bas, en face, à droite, à gauche, partou:
   上に下に前に右に左に、至る所に


1274番:ペルル嬢(91)


ペルル嬢(91)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant


−−−−−−−−−−−【91】−−−−−−−−−−−−−−−−−
   
 J'entendis qu'on ouvrait la porte sur la plaine;
puis mon oncle se mit à jurer: ≪ Nom d'un nom,
il est reparti ! Si j'aperçois seulement son ombre,
je ne le rate pas, ce c... -là. ≫


−−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−

 平原への扉の開く音がしました.それから叔父が罵り
始めました.「畜生め.また行ってしまいやがった.たと
え影でも見つけたら、のがすものか.」

 
−−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−

plaine:(f) 平原、平野
creusé:(p.passé) 城壁を穿って作られた
  とき:接続法
jurer:(他)(自) 誓う、断言する、ののしる
Nom d'un nom:畜生め
rate:(1単直現) < rater (他) ❶(乗り物に)乗りそこなう
   ❷(人に)会いそこなう;❸(〜に)失敗する、
   ❹(機会を)つかまえそこなう;しくじる;
   ➎打ちそこなう、的を外す

1273番:ペルル嬢(90)

 
ペルル嬢(90)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant



−−−−−−−−−−−【90】−−−−−−−−−−−−−−−
   
 Quand on commença à descendre par l'escalier
tournant creusé dans la murailler, j'eus peur,
vraiment. Il me sembla qu'on marchait derrière
moi; qu'on allait me saisir par les épaules et
m'emporter; et j'eus envie de retourner; mais
comme il fallait retraverser tout le jardin, je
n'osai pas.


−−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−

 城壁の中を穿つようにして作られた螺旋階段を降り始
めたときは、実にぞっとしました.私は誰かが背後から、
つけて来ているんじゃないかと疑心暗鬼になっていまし
た.今にも誰かが私の両肩を引っ掴んで連れて行こうと
しちぇいるんじゃないかと震えていました.かと言って
もう一度ひとりで庭を横切って家に戻る勇気もありませ
んでした.


 
−−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−

creusé:(p.passé) 城壁を穿って作られた
    <creuser (他) ❶掘る、穿つ、
    ❷窪ませる
muraille:[ミュラーユ](f) 城壁、外壁
eus:(1単単純過去) < avoir
peur:(f) ❶恐れ、恐怖; ❷心配、不安
  avoir peur / 恐怖を感じる、恐い
vraiment:(副) 実に
Il me sembla que ~:私には〜と思われた (3単半過去)
que以下は確実性が高いとき:直説法または条件法
低いとき:接続法

1272番:ペルル嬢(89)


ペルル嬢(89)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant


−−−−−−−−−−−【89】−−−−−−−−−−−−−−−−−
   
Elle tombait si épaisse, la neige, qu'on y voyait
tout juste à dix pas. Mais la lanterne jetait une
grande clarté devant nous.


−−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−

降る雪はあまりにも濃くて、見えたのはわずか10歩先
までだった. しかし角燈は私たちの先を大きく明るく
照らしてくれた.

 
−−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−

épais(se):(形) ❶部厚い、mur épais / 厚い壁
épais de... / ...の厚さの
   mur épais de trente centimètres 厚さ30センチの壁
   ❷濃厚な、密な、濃い;
   brouillard épais / 濃霧 
lanterne:(f) ランタン、カンテラ、角燈、
   lanterne sourde / 龕燈


1271番:ペルル嬢(88)


ペルル嬢(88)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant



−−−−−−−−−−−【88】−−−−−−−−−−−−−−−−−
   
La neige s'était remise à tomber depuis une
heure; et les arbres en étaient chargés. les
sapins pliaient sous ce lourd vêtement livide,
pareils à des pyramides blanches, à d'énormes
pains de sucre; et on apercevait à peine, à
travers le rideau gris des flocons menus et
pressés, les arbustes plus légers, tout pâles dans
l'ombre.


−−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−

1時間前からまた雪が降り始めました.そうして木々は
雪を積もらせていたのでした.もみの木はこの重たい
鉛色の雪の衣服をまとい、その下でたわんでいました.
それはまるで白いピラミッドでした.あるいは巨大な砂
糖の塊のようでした.そして細かく圧搾された雪の小片
で出来た灰色の煙幕の向こうには、樅の木よりも軽く雪
を受けた灌木が日陰で青白くたたずむのがかろうじて見
えていた.


 
−−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−

sapins:(m) モミ(樅)
pliaient:(3複半過去) < plier (他) 祈る
  曲げる、たわめる
  < plier (自) 曲がる、たわむ
lourd(e):(形) 重たい
vêtement:(m) 上着、
単数=上着、複数=衣服
livide:(形) 鉛色の、青ざめた、蒼白な
(空などが)どんより暗い
pareil、pareille:(形) (à に)よく似た、同様の、同じ
pain:(m) ❶パン; ❷(パンのような)塊
   ❶の意味で訳すとおかしくなります.本文は❷の
   塊という意味になります.つまり「巨大な砂糖の
   かたまり」のようだ、と言っています.「巨大な
   砂糖のパン」のようだ、ではわけがわからない.
flocon:(m) ❶(羊毛・絹・木綿の)ふわふわした塊;
   ❷(わた雪の)雪片、小片、
à peine:❶ほとんど〜ない、せいぜい〜だ;
❷かろうじて〜、やっと〜したばかり
rideau (複rideaux):(m) カーテン、窓掛け、幕
menu(e):(形) (物が)細かい、小さい、(声が)か細い
   (人が)やせて小さい、(出費が)こまごました
pressé:(形) ❶急いでいる、急を要する; ❷圧搾した、
   搾った、
arbuste:[アルビュスト](m) 《植》小低木、小灌木
léger, légère:(形) ❶軽い;❷ふんわりした、薄い
pâle:(形) ❶青白い、青ざめた、❷(色の)うすい
ombre:(f) ❶陰、日陰、物陰;❷影
Il fait vingt-cinq degrés à l'ombre.
日陰で25度ある.

1270番:ペルル嬢(87)


ペルル嬢(87)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant


−−−−−−−−−−−【87】−−−−−−−−−−−−−−−−−
   
 Elle partit aussitôt. Mon père et mon oncle
marchaient devant, avec Baptiste, qui portait une
lanterne. Mes frères Jacques et Paul suivaient, et
je venais derrière, malgré les supplications de ma
mère, qui demeurait avec sa sœur et mes cousines
sur le seuil de la maison.



−−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−

 すぐに探検隊は出発しました.父と叔父が前を歩きま
した.バチストも一緒にいました.彼はカンテラを携え
ていました.そのあとを兄のジャックとポールが従いま
した.母が行かないよう懇願したにもかかわらず、私は
しんがりを勤めた.母は姉と従姉妹たちと一緒に玄関先
からは出なかった.


 
−−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−

elle::l'expédition (探検チーム) のこと.母ではありま
   せん.
supplications:[スュプリカスィヨン](f) 嘆願、哀願
demeurait:(3単半過去) < demeurer (自)留まる
   動かずにいる、残る
seuil:(m) 敷居、入口


1269番:ペルル嬢(86)


ペルル嬢(86)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant


−−−−−−−−−−−【86】−−−−−−−−−−−−−−−−−
   
Mes frères, âgés de dix- huit et de vingt ans,
courturent chercher lerurs fusils; et comme on
ne faisait guère attention à moi, je m' emparai
d'une carabine de jardin et je me disposai aussi
à accompagner l'expédition .


−−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−

18歳と20歳になる兄たちは、各々自分の銃を取りに走
った.そして誰も殆ど私には目もくれなかったものだか
ら、私は射撃練習用の銃をひっつかんできて、探検チー
ムに参加しようとしました.
 

 
−−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−−

s'emparai:< s'emparer [de を] 奪う、横取りする
    占領する、❷すばやくつかむ、握りしめる
carabine:(f) 軽小銃、騎兵銃、カービン銃
carabine de jardin:(辞書不掲載につき不明) 訳本側は
  「空気銃」となっている.そこで空気銃を和仏で
  逆引きしてみら、空気銃:fusil à air comprimé (m) 
一方、仏和のcarabine の追い込みにある「空気銃」
はcarabine à air comprimé なのでcarabine de jardin
は依然、謎のまま.まさか危険な銃を庭に置いて
いたりはすまい.それとも庭に鍵をかけた倉庫が
あって、そこに保管してあったのか?その場合、
jardin には定冠詞がついてcarabine du jardin のはず.
これなら「庭から銃をひっつかんできた」しかし
それは違うはず.ここのde は「用途」のde で、
de jardin は「庭園用の」だと思います.庭園で
使用する射撃練習用の銃なのかも知れない.尚
kindle 版も紙版(Collection Guy de Maupassant 17)
もcarabine de jardin なので本側のミスでもなさそ
うです.さてどう訳すか.無責任なことはしたく
ないので、今自分が一番正解だと思う訳をつけて
おきます.「射撃練習銃」  
me disposai:(1単半過去) < se disposer
se disposer à + 不定詞:まさに〜しようとする、
accompagner:(他) (人と)一緒に行く、(の)お供をする
   (に)付き添う、(を)送っていく
expédition:(f) 探検、探検隊、遠征チーム.

2024年10月07日

1268番:ペルル嬢(85)


ペルル嬢(85)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant


−−−−−−−−−−−【85】−−−−−−−−−−−−−−−−−
   
Mon père, bien que très calme et un peu impotent
( il traînait la jambe depuis qu' il se l' était cassée
en tombant de cheval), déclara à son tour qu' il
voulait savoir ce que c' était, et qu' il irait.


−−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−

父は落ち着いた人で、身体にやや障害があった(落馬で
骨折して以来、彼は脚を引きずっていました)のだが、
自分も行ってどうなっているのかを知りたいと言った.
そして行こうとした.
 

 
−−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−−

bien que + 接続法:〜にもかかわらず、〜ではあるが
impotent(e):(形/名) 手足が不自由な(人)
cassé(e):(形) 壊れた、割れた、折れた、骨折した
   jambe cassée / 骨折した脚、
traînait:(3単半過去) < traîner (他) 引く、引っぱる、
引きずる;



1267番:ペルル嬢(84)


ペルル嬢(84)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant



−−−−−−−−−−−【84】−−−−−−−−−−−−−−−−−
   
 Et elle sonna, juste au moment où l' on coupait
le gâteau des Rois. Tous les hommes se levèrent
ensemble. Mon oncle François, qui avait bu du
champagne, affirma qu' il allait LE massacrer avec
tant de fureur, que ma mère et ma tante se
jetèrent sur lui pour l' empêcher.



−−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−

 そしてみんなが王様を決めるケーキを切ろうとしてい
たとき、鐘が鳴りました.男たちは一斉に立ち上がりま
した.叔父のフランソワは、シャンペンを飲んでいまし
たが、あいつをぶっ殺してやると、あまりに激しく言っ
たので、母と叔母は彼に向かってすっ飛んで行って、そ
うさせないようにした.


 
−−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−−

se levèrent:(単純過去3複) < se lever (pr) 立ち上がる
affirma:(3単単純過去) < affirmer (他) 主張する、
   言い張る、断言する
empêcher:(他) 妨げる、邪魔する、遮る;
LE:遠吠えをする犬を指す
massacrer:[マサクレ](他) 虐殺する、殺戮する、屠殺する
fureur:[フュルール](f) (激しい)怒り、激昂p
se jetèrent sur:(単純過去3複) <se jeter sur ~:
   〜に飛びかかる、


1266番:ペルル嬢(83)


ペルル嬢(83)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant


−−−−−−−−−−−【83】−−−−−−−−−−−−−−−−−
   
On se remit à dîner, mais tout le monde de-
meurait anxieux; on sentait bien que ce n 'était
pas fini, qu' il allait se passer quelque chose, que
la cloche, tout à l' heure, sonnerait encore.



−−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−

 みんなは食事に戻りました.しかし全員が不安をかか
えたままでした.まだ事態は終わっていないと感じられ
たのです.まだ何かが起こるだろう、まだしばらくした
らもう一度あの鐘が鳴るだろうと感じていたのです.


 
−−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−−

on se remit à dîner:みんな再度食事を取り始めた.
一般に<se remettre à + 不定詞>で、再度〜し始める
tout le monde demeurait anxieux:みんなは不安を抱えた
  ままだった.
一般に<demeurer + 状態>で、〜のままである
demeurer:(自) とどまる、残る 
類似動詞にrester がある.これも同じように
<rester + 属詞・様態の状況補語>(ある状態に)
とどまる、〜のままでいる
tout le monde restait anxieux で置き換え可.(同じ意味)


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