2008年09月20日
坂本が虎狩り3打点!巨人8連勝で2差!
![](/gianst/file/63/MjAwODA5MTktNDQxMTkzOC0xLUwTCw.jpg)
頭の中は整理されていた。4回2死から連続四球で回ってきた一、二塁のチャンスで、坂本が打席に入った。安藤の初球、外角高めの直球を思い切り引っ張った。ライナーで左中間を破る貴重な2点二塁打。一瞬、首位攻防戦の重圧から解放された19歳はホッとした表情を見せた。
「四球でランナーが出ていたので、ピッチャー心理を考えて。前の打席ではフォークを打っているので真っすぐのタイミングで打ちに行こうかなと思っていた」
3ゲーム差で迎えた首位・阪神との直接対決。欲しかった先制点も坂本が叩き出した。2回2死一塁から左翼手・金本のグラブをかすめてフェンスに直撃するプロ初の三塁打。4試合連続打点を挙げ「泳がされたけどうまく拾えた」と振り返った。8回にも左前打で猛打賞をマークした。
開幕から全試合にスタメン出場。疲れが出る時期にもかかわらず、バットを重くした。「915から920グラムにしました。コンパクトにいくことを意識しています」。5グラムの増量が成長の証だ。配球を読めるようになったことも大きい。2年目の今季はジャイアンツ寮の自室やロッカーの掃除を心掛けている。身の回りをきれいに整頓することで、打席での頭の整理にもつながる。周囲の指摘に「そんなに変わってないと思いますけど」と笑うが、4回の二塁打はその象徴だった。
初めて味わう優勝争いも刺激になっている。「いい緊張感でできる。これからのプラスになっていくと思います」。原監督は夏場、坂本が練習する姿を見ながら、つぶやいたことがある。「あいつが打てなくても、それは起用しているわれわれの責任なんだ。監督、コーチのね」。この日、チームの勢いを加速させる働きに「ひたむきに野球をやっていることがいい場面で打つことにつながっている」と目を細めた。
天王山を目前に控えた試合前の全体ミーティング。今季初めて首脳陣、選手、スタッフ全員が手をつなぎ、目をつぶって精神統一をした。原監督は「目標は阪神に追いつくことではない。もっと大事な試合は先にある。上に立つこと。それを頭に入れて戦っていこう」と訓示した。指揮官のゲキにナインが見事に応えた。06年4月以来の8連勝で最大13あったゲーム差を2まで縮めた。
「追いつくことが目標じゃないと思うので。やれることをやっていけばいい結果につながる」と坂本は言った。3連勝なら首位に並ぶ。原監督も「あす以降が楽しみになってきた」と、連覇を視界にとらえながら言った。
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