2008年11月18日
プロ野球:16歳吉田えり 関西独立リーグ入団へ
![](http://joker.rgr.jp/g/200811/18-1.jpg)
今月2〜4日、神戸市であったリーグのトライアウトで、吉田は延べ8人の打者と対戦。右下手からの80キロ台のナックルボールで幻惑し、無安打に封じた。元阪神投手で神戸の中田監督は「下からナックルを投げるのは難しい。本当に揺れながら落ちるし、おもしろい戦力になる」と評価。「女子にとって野球が見るものではなく、やりたいと思うものになるかもしれない。吉田にはそんな選手の目標になってほしい」
1950年に始まった国内の女子プロ野球は、一時は20チーム以上もあったが、資金難や興業トラブルなどを理由に、わずか2年でアマチュア化された。男女の雇用機会均等が叫ばれる中、91年に野球協約が改正され、プロ野球への女子選手の参加がOKになり、プロ球団の入団テストを受ける選手も現れた。
女子選手について、体力面の不安や危険性を指摘する声はある。ただ、今回のトライアウトにソフトボールの実業団トップクラスの選手が参加するなど、女性にとって潜在的な関心は高い。吉田の活躍いかんでは、運営面で独自性を追求する独立リーグが、女子選手の思いを実現する場として定着する可能性はある。
■関西独立リーグ 四国・九州アイランドリーグ、BCリーグに次ぐ国内3番目の独立リーグとして09年4月の開幕を目指す。大阪、神戸、紀州(和歌山)、明石(兵庫)の4チームがあり、今後、滋賀、京都などを加え8チームにする構想がある。1球団が20人のプロ選手と契約し、年間72試合を行う。コミッショナーは石毛宏典氏。