2008年09月14日
巨人・阿部が勝ち越し&V弾「最高で〜す」
![](/gianst/file/55/MjAwODA5MTMtMDAwMDAwMzEtamlqcC1zcG8tdmlldy0wMDBP_g.jpg)
3連休初日。土曜日の夕方5時過ぎ。その瞬間、地鳴りのような大歓声が東京ドームに響きわたった。弾丸ライナーがG党で埋め尽くされた右翼席に突き刺さる。8−8の八回、阿部がもつれた試合に決着をつけた。
「最高で〜す!! まずは塁に出ることを考えていました。必死に振りました」
カウント2−3から五十嵐の147キロ直球を振り抜いた。決勝の17号ソロにお立ち台では満面の笑みを浮かべた。
何かがバットに乗り移った。二回だった。川島亮のスライダーに合わせた打球は高々と舞い上がり、右翼席中段に吸い込まれた。
「ビックリしました。(ボールを)こすった感じだったんですけど(チームに)流れがきてくれましたね」。本人が仰天したのは3点目の16号ソロ。今季初の1試合2発に「自分が打てば勝てると思っている」と充実感に浸った。
期待を裏切れない。その思いがバットに乗り移った。01年、ルーキー時代の指揮官だった長嶋終身名誉監督が今季9試合目の観戦に訪れた。ここまでミスターの観戦試合は3勝5敗と負け越していただけに「うれしかった」。
阿部のミスターへの思いは強い。今春、第1子の長女が誕生した際、球場で会うと真っ先に報告した。ミスターは指でVサインをつくった。「おめでとう」の意味かと思ったら、そこは“長嶋茂雄”。そんな普通のリアクションはしない。
「2人目の子供はまだか?」
01年、新人だった自分を127試合も起用してくれた恩師でもある。だからこそ、ミスターが96年に最大11.5ゲーム差をひっくり返して完結させたメークドラマをもう1度。くしくもこの日の試合時間は3時間33分。ミスターがやってきて「メークドラマ・アゲイン」の幕が開く。
首位・阪神も劇的なサヨナラ勝ちでゲーム差は「5」のまま。それでも絶対にあきらめない−。今度はオレたちの番。阿部の目には自信が満ちあふれた。
「追われている方(阪神)はしんどい。追う方は必死に一生懸命で今はいいモチベーションでやっている」。阿部が原巨人をミラクルVへ導く。
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