2011年08月28日
マーゴはルイジアンナ
これはいいです。
1曲目が始まってすぐに気に入りました。
女性Swamp Popシンガー(?)、Margo Whiteの78年リリースのアルバムです。
スタイルは、ブルージーなR&Bですが、しばしばSwamp Popのコンピで名前を見かける人です。
完全にシングルの人だと思っていましたので、まさか、フル・アルバムがあるとは知りませんでした。
このアルバムは、最近海外サイトで入手したアナログLP盤です。
Side One
1. I'm A Lover Not A Fighter (J.D.Miller)
2. Why Do I Cry (Margo White)
3. Over You (77-87)
4. Nighbor Nighbor (Huey P.Meaux)
5. Sometimes (Gene Thomas)
Side Two
1. Pick Me Up On Your Way Down (77-88)
2. Win My Love And Break My Heart (Margo White)
3. I've Got A Right To Lose My Mind (Huey P.Meaux)
4. If Only You Were Here (Margo White)
選曲をご覧いただければ、何となく想像がつかれるかと思いますが、Huey Meaux制作のCrazy Cajun盤です。
75年から79年頃というのは、やはりFreddy Fenderの成功のせいでしょうか、60年代にシングル・オンリーだった人たちが、Huey MeauxのプロデュースでLPを出す機会を得ている例がいくつかあるようです。
Margo Whiteという女性シンガーは、黒人だと思いますが、しばしばSwamp Popのコンピに顔を出す人です。
制作者のHuey Meauxからの連想でいきますと、Barbara Lynnの好敵手とでも呼びたいです。
あるいは、Irma Thomasのライバルでもいいです。
(褒めすぎですか?)
この人は、本盤には未収録ですが、Bobby Blandのカバー、"I'm Not Ashamed"が素晴らしい出来でした。
当該曲は、コンピに収録される頻度が高い気がします。
明らかに、ブルージーな曲を得意とする人ですね。
冒頭の" I'm A Lover Not A Fighter"からして、たちまちその世界に引きこまれます。
人を惹きつける魅力を持ったシンガーです。
Lazy Lesterのアップのルイジアナ・ブルースを、軽快なテンポながら貫禄たっぷりなボーカルでやっています。
続く、彼女の自作、"Why Do I Cry"がこれまた良いです。
雰囲気たっぷりのブルージー・バラードで、ギターソロも素晴らしいです。
このギターは、Mickey Moodyでしょうか、あるいはJoey Longかも…。
このカッコよさは、ルイジアナのEtta Jamesとでも呼びましょうか。
ところで、A面に1曲、B面に1曲、作者クレジットが"77-87"となっている曲があります。
これは、どういう意味でしょう?
この表記は、原文のママです。
A3の"Over You"は、ニューオリンズR&Bに同名のヒット曲があった気がしますが、すぐに思い出せません。
また、B1の"Pick Me Up On Your Way Down"は、ホンキートンク・カントリーに同名の曲があったと思います。
でも、控えめながら、ニューオリンズR&B風のホーン・アレンジで料理されていて、これも珍品だと思います。
カントリー・ソウルの秀作だと思います。
なかなかに、バラエティに富んでいて、楽しませてくれます。
2曲とも、まだパブリック・ドメイン(著作権期限切れ)ではないと思うので、作者名を伏せたクレジットは謎です。
A4の"Nighbor Nighbor"は、Jimmy Hughesのフェイム録音が代表でしょうが、私は、ロックでは、Dr.Feelgood盤も好きです。
4代目ギタリスト、Gordon Russellが好きだという人って、少数派でしょうか。
続く"Sometimes"が、何とも素晴らしいつくりに仕上がっています。
この曲のカバーは数々あると思いますが、初めて聴く雰囲気です。
伴奏のオルガンこそ、教会風といいたいところですが、切れ込んでくるギターが悪魔のようなブルージーなフレーズを連発していて、聖邪ないまぜの妖しい魅力にはまります。
このギターは、やはりJoey Longでは?
ブルージーなサザン・ソウル・スタイルでやった、"Sometimes"は他に例がないと思います。
ぜひとも、Gene Thomasの感想が聴きたいものです。
終盤の残る3曲も、まったくだれることなく、最後まで良い緊張感のもと、歌唱伴奏とも素晴らしい仕上がりです。
アルバム・タイトル曲の" I've Got A Right To Lose My Mind"がまた良くて、メロウなサックスに、キュートな女性コーラスが、力強くよく通るリード・ボーカルを際立たせていて効果的です。
ラストの"If Only You Were Here"も同様に良いです。
ガール・ポップ的な曲調に、Margoの姉御肌のボーカルが、意外にもチャーミングで、これはカントリー・ソウル風の明るい雰囲気に仕上がっています。
この曲などは、Irma Thomasを連想する歌いくちです。
最初から最後まで、予想以上に良い印象を強く感じたアルバムでした。
他にアルバムがあるのか分かりませんが、もっと聴いてみたいシンガーです。
関連記事はこちら
スワンプ・ポップ・ア・ラ・カルト
サンキュー・ボビー
追記
Margo Whiteのシングル盤の写真を見ると、自作曲のクレジットがM.Wrightとなっているものがあるようです。
本名は、Margalet Wrightでしょうか?
そこで気になるのが、ニューオリンズ出身の女性ブルース・シンガー、Marva Wrightです。
Marvaというのは、Marvalousからきた愛称のようですので、気になます。
1曲目が始まってすぐに気に入りました。
女性Swamp Popシンガー(?)、Margo Whiteの78年リリースのアルバムです。
スタイルは、ブルージーなR&Bですが、しばしばSwamp Popのコンピで名前を見かける人です。
完全にシングルの人だと思っていましたので、まさか、フル・アルバムがあるとは知りませんでした。
このアルバムは、最近海外サイトで入手したアナログLP盤です。
I've Got A Right To Lose My Mind
Margo White
Margo White
Side One
1. I'm A Lover Not A Fighter (J.D.Miller)
2. Why Do I Cry (Margo White)
3. Over You (77-87)
4. Nighbor Nighbor (Huey P.Meaux)
5. Sometimes (Gene Thomas)
Side Two
1. Pick Me Up On Your Way Down (77-88)
2. Win My Love And Break My Heart (Margo White)
3. I've Got A Right To Lose My Mind (Huey P.Meaux)
4. If Only You Were Here (Margo White)
選曲をご覧いただければ、何となく想像がつかれるかと思いますが、Huey Meaux制作のCrazy Cajun盤です。
75年から79年頃というのは、やはりFreddy Fenderの成功のせいでしょうか、60年代にシングル・オンリーだった人たちが、Huey MeauxのプロデュースでLPを出す機会を得ている例がいくつかあるようです。
Margo Whiteという女性シンガーは、黒人だと思いますが、しばしばSwamp Popのコンピに顔を出す人です。
制作者のHuey Meauxからの連想でいきますと、Barbara Lynnの好敵手とでも呼びたいです。
あるいは、Irma Thomasのライバルでもいいです。
(褒めすぎですか?)
この人は、本盤には未収録ですが、Bobby Blandのカバー、"I'm Not Ashamed"が素晴らしい出来でした。
当該曲は、コンピに収録される頻度が高い気がします。
明らかに、ブルージーな曲を得意とする人ですね。
冒頭の" I'm A Lover Not A Fighter"からして、たちまちその世界に引きこまれます。
人を惹きつける魅力を持ったシンガーです。
Lazy Lesterのアップのルイジアナ・ブルースを、軽快なテンポながら貫禄たっぷりなボーカルでやっています。
続く、彼女の自作、"Why Do I Cry"がこれまた良いです。
雰囲気たっぷりのブルージー・バラードで、ギターソロも素晴らしいです。
このギターは、Mickey Moodyでしょうか、あるいはJoey Longかも…。
このカッコよさは、ルイジアナのEtta Jamesとでも呼びましょうか。
ところで、A面に1曲、B面に1曲、作者クレジットが"77-87"となっている曲があります。
これは、どういう意味でしょう?
この表記は、原文のママです。
A3の"Over You"は、ニューオリンズR&Bに同名のヒット曲があった気がしますが、すぐに思い出せません。
また、B1の"Pick Me Up On Your Way Down"は、ホンキートンク・カントリーに同名の曲があったと思います。
でも、控えめながら、ニューオリンズR&B風のホーン・アレンジで料理されていて、これも珍品だと思います。
カントリー・ソウルの秀作だと思います。
なかなかに、バラエティに富んでいて、楽しませてくれます。
2曲とも、まだパブリック・ドメイン(著作権期限切れ)ではないと思うので、作者名を伏せたクレジットは謎です。
A4の"Nighbor Nighbor"は、Jimmy Hughesのフェイム録音が代表でしょうが、私は、ロックでは、Dr.Feelgood盤も好きです。
4代目ギタリスト、Gordon Russellが好きだという人って、少数派でしょうか。
続く"Sometimes"が、何とも素晴らしいつくりに仕上がっています。
この曲のカバーは数々あると思いますが、初めて聴く雰囲気です。
伴奏のオルガンこそ、教会風といいたいところですが、切れ込んでくるギターが悪魔のようなブルージーなフレーズを連発していて、聖邪ないまぜの妖しい魅力にはまります。
このギターは、やはりJoey Longでは?
ブルージーなサザン・ソウル・スタイルでやった、"Sometimes"は他に例がないと思います。
ぜひとも、Gene Thomasの感想が聴きたいものです。
終盤の残る3曲も、まったくだれることなく、最後まで良い緊張感のもと、歌唱伴奏とも素晴らしい仕上がりです。
アルバム・タイトル曲の" I've Got A Right To Lose My Mind"がまた良くて、メロウなサックスに、キュートな女性コーラスが、力強くよく通るリード・ボーカルを際立たせていて効果的です。
ラストの"If Only You Were Here"も同様に良いです。
ガール・ポップ的な曲調に、Margoの姉御肌のボーカルが、意外にもチャーミングで、これはカントリー・ソウル風の明るい雰囲気に仕上がっています。
この曲などは、Irma Thomasを連想する歌いくちです。
最初から最後まで、予想以上に良い印象を強く感じたアルバムでした。
他にアルバムがあるのか分かりませんが、もっと聴いてみたいシンガーです。
If Only You Were Here by Margo White
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サンキュー・ボビー
追記
Margo Whiteのシングル盤の写真を見ると、自作曲のクレジットがM.Wrightとなっているものがあるようです。
本名は、Margalet Wrightでしょうか?
そこで気になるのが、ニューオリンズ出身の女性ブルース・シンガー、Marva Wrightです。
Marvaというのは、Marvalousからきた愛称のようですので、気になます。
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