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セオドア・テイラー、もう一回

 先だって、英Kentからリリースされた、Ted Taylorのレア音源集は、なかなか楽しめました。
 そのアルバムを聴く前に、一応既発CDで予習していたのですが、予習の候補にしながらも、結局スルーして聴き返さなかったアルバムがありました。

 今回は、そんな1枚を改めて聴いてみたのですが、予習するなら、こちらにすべきだったと強く思いました。


An Introduction To Ted Taylor
Ted Taylor

1. Days Are Dark (Taylor)'65 Jewel 748
2. Everywhere I Go (Taylor)'66 Jewel 774 
3. Without a Woman (Quin Ivy, Drew Miller, Dan Penn)'67 Ronn 25 
4. Strangest Feeling (Spooner Oldham, Dan Penn)'69 Ronn 29
5. I'm Gonna Send You Back to Oklahoma (Taylor)'69 Ronn 33
6. Long Ago (Buddy Killen, Dan Penn)'69 Ronn 33
7. The Road of Love (Clarence Carter)'69 Ronn 34 
8. It's Too Late (Chuck Willis)'69 Ronn 34 R&B#30
9. I Feel a Chill (Maxwell Davis, Day)'69 Ronn 40
10. Something Strange Is Goin' on in My House (McQueen, Williams)'70 Ronn 44 R&B#26
11. It's a Funky Situation (McQueen, Williams)'70 Ronn 46
12. How's Your Love Life Baby (Miles Grayson, Bobby Lexing)'71 Ronn 52 R&B#44
13. Only the Lonely Knows (Taylor)'71 Ronn 57
14. What a Fool (Taylor)'73 Ronn 72 R&B#93 
15. Be Ever Wonderful (Malone, Mtyka,Scott)'77 Ronn 112 

 この編集盤は、米Fuelからリリースされたもので、Jewel、Ronnのシングルからチョイスした内容になっています。
 先に触れた英Kentのレア・リイシュー盤とは関連が深そうです。

 収録曲は、リリース年だけで判断する限り、10年間くらいに渡っていて、多分、様々なスタジオで録音されたものだと思われますが、作者クレジットを見ると、かなり興味深い内容のように思います。

 まず、改めて通して聴いて思ったことは、ブルースの印象が強いことです。
 例えば、冒頭の"Days Are Dark"は、Ted Taylorの自作ですが、まるでJunior Parkerのデューク録音かと思わせるような曲で、アグレッシヴに駆け回るギターもそれ風で、雰囲気満点です。

 "Strangest Feeling"、"How's Your Love Life Baby"、"What a Fool"などは、ひとくくりには出来ませんが、それぞれ聴かせるブルースだと思いました。
 "Strangest Feeling"は、Spooner Oldham、Dan Pennというサザン・ソウルの名ライター・コンビの作品です。

 サザン・ソウルといえば、他にも、作者クレジットだけでそそられる名前が散見しています。
 "Without a Woman"は、作者がQuin Ivy、Drew Miller、Dan Pennとなっていて、色々とディープ・ソウル・シンガーの名前を連想させるメンツです。
 
 "Without a Woman"は、何といっても、Kip Andersonのチェッカー盤が強烈に印象に残っています。
 あのバージョンを収録したP-VineのLPはどこへしまったのでしょう?
 猛烈に聴きたくなりました。
 作者の一人、Drew Millerは、Drew Bakerの別名で、James Carrの"Pouring Water On A Drowing Man"を書いたソングライターの一人らしいです。
 
 "Long Ago"は、Buddy Killen、Dan Pennのコンビが書いたサザン・ソウル・バラードで、ハートワーミングな雰囲気が良く、和まされます。
 Buddy Killenは、ナッシュビル・カントリーの大物です。

 "It's Too Late"は、Chuck Willis作の大有名曲で、多くのカバーがあります。
 ロック・ファンには、デレク&ドミノス盤でしょう。
 私は、洋楽を聴き始めたころに聴いた、バディ・ホリー盤が印象に残っています。
 ソウル・ファンには、Otis Redding盤でしょうか。
 Ted Taylorは、Okeh時代にも、"Don't Deceive Me"とか、Chuck Willisのカバーを好んでやっていました。

 "Something Strange Is Goin' on in My House"は、シカゴっぽい雰囲気に聴こえる曲ですが、モータウンのフォー・トップスがやりそうな曲で好きな曲です。

 ラストの"Be Ever Wonderful"は、Okeh時代にも吹き込んでいる曲ですが、作者がMalone、Mtyka、Scottとなっています。
 Maloneは、デドリック・マローンのことで、Dukeのオーナー、ドン・ロビーの変名です。 
 この曲は、Dukeのシンガーのカバーでしょうか。
 それとも、Ted Taylorには、Okehの前にDuke録音があるのでしょうか?
 ちなみにOkeh盤は、シカゴ録音らしいです。

 というわけで(?)、やはりTed Taylorは、この頃の吹き込みが特によいと改めて思いました。


Days Are Darkです。



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